雪ふれば 木ごとに花ぞ 咲きにける

January 24 [Wed], 2018, 11:38
「雪ふれば 木ごとに花ぞ 咲きにける いづれを梅と わきてをらまし」
紀友則さんの歌です
この歌には梅が二本あります
一本は下の句に素直に見える「梅」ですが
もう一本は上の句の「木」「ごと(毎)」
つまりへんとつくりを合せて見える「梅」です
とんちを利かせずにはいられなかったのが平安歌人
ちなみに百人一首の
「吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ」(文屋康秀)も同じ発想です
本来梅は初春の景物ですから 冬季に詠むのは完全にフライングです
でも抑えきれなかったのでしょう
雪に花を、そして春を望む気持が!
古代の人たちは雪が降ると大喜びしました
なぜなら 雪は土地の精霊が豊作を予祝するために降らせた稲の花と見立てられていたからです
雪(ユキ)の語源・由来は 「神聖であること」 「いみ清めること」を意味する「斎(ゆ)」に潔白(きよき)」の「き」 で 「ゆき」と呼ばれるようになりました
「雪」は 「雨」 と 「彗」 で成り立っている漢字です
雨は 天から水の粒が降っている様子を表しています
そして 彗 は 手でほうきを持っている様子です
ほうき星の事を 彗星 と書くのも この語源の所以ですね
つまり 「雪」 は 彗(ほうき)ではける雨のことを意味している字です
現在は簡略をされて 雪 と表記しているため 正確な語源を形からは読み取れません 古代漢字だと何を表していたのかが よく分かりますね
それにしても 自然に対する洞察力 そして それを文字として表現した古代の人の発想にはいつもながら驚かされます
「雪」は すべてを白くして 清めてくれる「神様のお掃除」みたいな感覚だったのでしょう
雪が積もって あたり一面が真っ白になった様子をみた昔の人は 「神様が世の中を掃除して、掃き清めてくれたようだ」 と感じ 「彗」 という字を当てたのです
嫌なことがあった日や 鬱々とした気持ちになった日の夜に 雪が降ってきたら…
それはきっと 気を利かせた神様がお掃除をしてくれているんです
しんしんと降り続く雪
古の雪が幸せをもたらす 「しるし」 とされたように今日降る雪が この年のよき予兆でありますように〜(^O^)
雪がはげしく ふりつづける
雪の白さを こらえながら
欺きやすい 雪の白さ
誰もが信じる 雪の白さ
信じられている雪は せつない
うわべの白さで 輝きながら
うわべの白さを こらえながら
雪は 汚れぬものとして
いつまでも白いものとして
空の高みに生まれたのだ
その悲しみを どうふらそう
雪はおのれを どうしたら
欺かないで 生きられるだろう
それが もはや
みずからの手に負えなくなってしまったかのように
雪の上に 雪が
その上から 雪が
たとえようのない 重さで
音もなく かさなってゆく
かさねられてゆく

紅蜘蛛
三體牛鞭
P R
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