昔の白粉 

July 27 [Tue], 2010, 10:34

白粉は顔や首筋などを白く見せるために使用する化粧品で、種類に応じて粉白粉、水白粉、練り白粉に分類されます。日本ではベースメイクとして普及していましたが、ファンデーションが一般化してからは主に仕上げや化粧直しに使われています。

日本風化粧の土台とも言える白粉ですが、千年にわたって危険なものだったとはわりと広く知られているようです。

白粉は奈良時代に大陸から輸入されたものの一つですが、「鉛白」と呼ばれることからも分かるように鉛を原料としていました。

当然ながら皮膚や口から鉛成分が入るので、長期的な使用者は鉛中毒による肌の変色を起こしたり、脳病や神経麻痺を発症して死亡したりすることがあったのです。

また顔から胸元まで白粉を塗るので、母親に触った乳幼児がそのまま手をなめて死亡する例もあったそうです。

鉛白の危険性が論じられるようになったのはなんと明治時代。

1900年には無鉛白粉が発売されましたが、やはり伸びのよさが違うので、害があると知りつつ昭和初期まで使われ続けました。

千年以上も化粧品に鉛を使い続けたのは、人体に及ぼす作用を知らなかったからですが、だからと言って現代に生まれてよかったと安心するのは気が早いでしょう。

今はまだ知られていないだけで、とんでもない猛毒を原料に使っている可能性もあるのです。

「なんでそんな危ないものを化粧品に使ってたの?」と未来人に言われる日が来るのかもしれません。