『春と修羅』/宮沢賢治 

2006年10月19日(木) 16時14分
取り敢えず、初カキコという事で私の一番好きな本である
宮沢賢治の詩集・『春と修羅』の感想文を書きます。
これは文庫本で今も読んでいるものなのですが、いつも幻想的な描写には
感動させられてばかりで時には涙を誘われる詩もいくつかあります。
その中で代表的なのはやはり、『永訣の朝』でしょうか。
詩の内容を簡単に言えば、序盤では24歳というあまりにも短い生涯を病で閉じようとする
妹のトシさんは賢治氏に「あめゆじゅとてちてけんじゃ(雨雪を取ってきて下さい)」と頼み、
彼はまるで鉄砲玉のように外へ飛び出し、絶え間なく降るみぞれを
藍の模様のついた椀の中に盛った―という風な解釈もできますが、
終盤になるにつれて、まるで私たちに直接話しかけているような臨場感が表れていきます。

「どうかこれが兜率の天の食に変つて/やがておまへとみんなとに/
聖い資糧をもたらすことを/わたくしのすべてのさいはひをかけてねがふ」

賢治氏の決意ともとれる、この言葉は後に名言として有名になる
「みんなが幸せにならない限りは個人の幸福はありえない。」に繋がるものではないかと
私は思っております。
結局『春と修羅』ではなく、『永訣の朝』の感想文となってしまいましたが
もしまだ読んでいない方がいらっしゃったら是非お薦めしたい作品なのでカキコさせて頂きました。

こちらの本で読みました。
天沢退二郎編 『新編・宮沢賢治詩集』(新潮文庫)
2006年10月
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