3 ハルコからの電話 

September 25 [Tue], 2007, 14:04
着信を見ると、大学時代の友人ハルコからだ。
私がここに越してきてから、ハルコも同じ町内に住んでいることを知った。最後に会ったのは確か一年ほど前。

「もしもし?久しぶり〜今何してるの?」

「特に何も…」

「あはは!相変わらずシケてんね〜!
今駅前のアスリって店で飲んでるんだけど、来ない?」

「…一人?」

「なわけないじゃーん(笑)いいから来なって!ね?」

相変わらず強引なハルコ。男が一緒に違いない。
人見知りの私は、普段なら全く乗り気じゃない。

しかし、乗ったのだ。
ハルコからの電話が鳴ったその時、コーヒーゼリーが木のスプーンに…

「わかったあと5分したら行く」

そう言って私は電話を切った。

2 木のスプーン 

September 25 [Tue], 2007, 14:00
コーヒーゼリーを買い続けて3年と4ヶ月。
この地に越してきた24歳の時から。
それまでコーヒーゼリーなんて食べることもなく生きてきたのに、なぜだろう。

ぶっちゃけ私はコーヒーが苦手だ。

金曜日PM 7:42
いつものコンビニでコーヒーゼリーを買う。
いつもの彼がいない。
3年4ヶ月
それははじめての出来事。

高校生だろうか、髪の毛にがちゃがちゃいろんなものを付けた女の子がレジで私を待ち受ける。

「100えんで〜す」

コーヒーゼリーと一緒にアイスクリーム用の木のスプーンを袋に入れた。間違えを訂正したかったが、面倒なのでやめた。
「ありがとうございましたぁ〜」

初めて会った彼女の甲高い声はやけに耳に残った。

家に帰り、カンタに餌をあげる。短い尻尾をふりながら餌を食べるカンタの横で、私もコーヒーゼリーの蓋をあけた。
試しに木のスプーンで食べてみようと思う。

…すくえない。
難しい。
いや、もう少し‥

ふと、こんなことに夢中になっている自分がおかしくなった。
と同時になんともいえない寂しさがこみ上げてくるのを感じた。
三連休前の金曜の夜。明日からの予定は「大掃除」。

その時突然、携帯がなった。

1 大きな手 

September 20 [Thu], 2007, 23:31
「…です」

「え?」

「いえ…100円になります」

私は500円玉を払い、400円のおつりを受け取る。

「ありがとうございました」

木曜PM10:37。
残業で遅くなった。帰り道、自宅から歩いて3分のコンビニで税込100円のコーヒーゼリーを買う。
平日の私の日課。帰りが遅くても早くても 必ずコーヒーゼリーを買って帰る。
毎日毎日飽きることなく。こんなことでも、習慣づけることに意味がある気がしてしまう。

そして、そんな私を毎日毎日同じ店員が出迎える。
「いらっしゃいませー(出た コーヒーゼリー女)」と思われてるに違いないが、
そんなことはお構いなしに 私は他の商品には目もくれず、いつものそれをレジまで持って行くのだ。
淡々とレジを打ち、コーヒーゼリーを袋に入れる彼。
180cm以上の長身で、声の感じや服装から大学生くらいかと思われる。私よりも若いことは確かだ。
154pの私からは見上げるほど高い彼の顔は、ほとんど見たことがないことに気付く。
毎日見るのは、彼の異常に大きな手。

自宅に着き、玄関の鍵を開けたとき
ふと3分前の出来事を思い出した。

彼の大きな手は、小さく震えていた。それは今日の出来事。
P R
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