「ICO 霧の城」感想。

September 01 [Thu], 2005, 0:00
「模倣犯」の印象が強烈すぎて、それから本から遠ざかっていたのですが、久しぶりに読みました。

生け贄の少年、とらわれの謎の美少女に、黒のベールの女王が「まさに外道!」といった感じで、王道ファンタジー小説だったなと思います。
しかしファンタジー小説にありがちな、読者の理解を超えた表現(1P2Pに渡る、無闇な美の表現とか)はなく、全体的にとても読みやすかったです。所要時間は4時間ぐらいかな。
オフィシャルサイトのムービーを見ていたので、頭の中ではその画像になぞらえてイコ達を動かしてました。次の新作ゼルダのムービーみたいな感じで。
謎解きの仕掛けの表現も、ゼルダっぽかったなと思います。鎖を登るとか物を落とすとか。
途中色々モヤモヤはありましたが、最後はハッピーエンドだったので、読後感は良かったです。
オズマが正当派騎士と言った感じで格好良かったなぁ。

「模倣犯」感想。

May 07 [Sat], 2005, 19:57
 とうとう読み終わりました。宮部みゆき先生の「模倣犯」。(Σ今更)
 模試中だったのについつい引き込まれて読んでしまい、勉強の合間に読んだら夜更かしをしてしまったことも多々……。

 もともと心理学とかが好きなので、この手の話は夢中になってしまうのですが、なんというかこの作品は全文にわたって「痛々しい」。読み進めていくと、行の合間合間や登場人物の台詞から、不意打ちでナイフが飛んでくるような。
 ミステリーにはありがちなカタルシス効果も感じられません。悲劇として受け取ることは出来るけど、ただ心にズーンとした重みが残っている感じ。もしこれが、被害者サイドから見たシーンのみで語られていたら「犯罪被害者の苦悩・悲劇」で終わってしまう。けど犯人サイドから見たシーンのみなら「凶悪犯罪者の心の闇・子供時代の心の発育」(?)となるでしょう。
 でも両側。被害者から見れば、そんな犯人の子供時代なんかどうでもよく、自分たちの苦悩に犯人への憎悪が募る。犯人から見れば、被害者は駒で、そんな被害者の辛い気持ちも自分たちが楽しむ事件のスパイスでしかない。私はそう考えて読んでいたので、しばらく辛かったなぁ。(上下巻で原稿用紙3551枚分、って!)
 しかも、なかなか語の中にある「救い」が現れないので(最後や端々には見受けられましたが)、嫌いな人は読むことをやめてしまうかもしれませんね。

 しかし宮部みゆき先生は凄い。

 デスノート10巻を読んだら、あのシーンのせいで月=ピースになってしまった。
 もしかしたら、デスノも模倣犯のような終わり方になるのだろうか。
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