ミッドナイト・イン・パリ

May 31 [Thu], 2012, 9:50



毎日映画を観ているにも関わらず、書いていない。



『ミッドナイト・イン・パリ』
Midnight in Paris







一言でいうと、「映画館へ走れ、今すぐ!」。


冒頭からこれでもかというほど何分間もパリの美しい景色が映し出され、
即刻ウッディ・アレンの世界に飛び込むことができる。没頭するというほうが正しいか。

パリの現在はこんなに美しくて、世界のだれもが憧れる場所。
なのに、そこに満足しない人たちがいる。そして彼らは芸術が花開く黄金期、20年代を夢見ている。
しかしその20年代の人たちはベルエポック『古き良き時代』に憧れ、
さらにその人たちはルネッサンス期へと想いを馳せる…
誰もが『あのころは良かった・・・』などと過去を振り返るけれど、
実際だれもがないものねだりをしているっていうことなんですよね。自分も然り。

今回の映画の主人公はコメディやアクション映画にもバンバン出演するオーウェン・ウィルソン。
その彼の飄々とした演技が、この物語を重苦しくせず、ただ人生をどうやって楽しむべきかを
伝えるのに、やたらとマッチしているのでした。
もちろん、ヨーロッパで見かけたアメリカ人のイラッとする部分もたくさん出てきたけれどご愛嬌。
(どこでも英語で通す、アメリカ訛りの「メルシー」、カリフォルニアワインが一番だと思っている点等々…)

役者じゃないけど見たことがある人が出演していると思ったら、カーラ・ブルーニ。
だんなさん選挙に負けちゃったけど、奥さんが稼いでるから、まぁいいのか。


教訓めいた部分もあるのですが(もちろん映画だし製作者側の意図があって当然なんだけれど)、
それが押しつけがましくなくて、しかもウッディアレンのいい人さ加減が伝わってくる、いい映画でした。

人生の価値は、いま評価されている仕事じゃなくていい、やりたいことをやるかだってば。
かわいい女の子と付き合えばいいわけじゃない、永遠を感じられるキスをできる子かどうかだって。
古き良き時代ばかりがいいわけじゃない、気づけば気持ちよく過ごせる方法なんて今もたくさんある。
『ウッディ・アレンの人生に乾杯!』もそうだけれど、この監督は人が好きで、
人生が大好きで、人に人生を愛してほしいと思っている。そんな感じがしました。
そしてその想いのおかげで、人生をいとしいと思う2時間を映画館で体験したわけですが。

ちなみに、芸術や小説(特にアメリカの作品)に詳しいと、また更に楽しめるので、
あまり詳しくない人はパンフの裏をみながらググったりして予習するといいかもです。
ま、なくても面白いんだけれど、シュールレアリズムの意味を分かっておくくらいはしても損はなし。


映画の内容について触れたかったのだけど、とにかく『観て!』ほしい。
すごいいい映画をみたとして、心に温かい街灯が灯ったとする。
それを言葉で伝えるなんて、できないでしょ?
(だから批評家ってすごいわ)



おすすめ度:★★★★★ (4.8)






P R
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