バトルシップ

April 18 [Wed], 2012, 14:43
DEPOTのおすすめ度:★★★★☆

公開日:2012年4月13日
配給:東宝東和
監督:ピーター・バーグ
出演:テイラー・キッチュ,浅野忠信,ブルックリン・デッカー

鑑賞日:2012年4月18日
MOVIX三郷 シアター10(座席数229)

【ストーリー】
ハワイ沖。アメリカをはじめとする世界各国の自衛艦が集結して大規模な軍事演習が行われるなか、沖合に正体不明の巨大な物体が出現する。それは、地球からの友好的な呼びかけに応じて飛来したエイリアンの母船だった。しかし、呼びかけを行った科学者たちの意図とは裏腹に、エイリアンは次々と未知の武器を繰り出し、激しい攻撃を仕掛けてくる。その戦いの最前線に立たされたのは、演習に参加していた米海軍の新人将校アレックス・ホッパーと、彼がライバル心を燃やす自衛艦の指揮官ナガタだった。弱点も戦略も読めないエイリアンに対し、知力と体力の限りを尽くして立ち向かう海の精鋭たち。果たしてエイリアンの攻撃の目的は何なのか。アレックスとナガタはそれを阻止することができるのか。そして、彼らは地球を壊滅の危機から救うことができるのだろうか…。

【レビュー】
本日の鑑賞は、ユニバーサル映画100周年記念作品「バトルシップ」です。同じ日に同じテイラー・キッチュ主演で公開されたウォルト・ディズニー生誕110周年記念作品「ジョン・カーター」と迷ったんですが、既に全米での公開を受け、大幅な赤字が予想されているらしい「ジョン・カーター」は後回しにしてこちらを観ることにしました。レディースデイの水曜日ということもあるんでしょうが、平日の午前中にもかかわらず、そこそこのお客さんがいるのには驚きました。他人のことは言えないが、「みんな、ちゃんと働いてんのか!?」

久し振りの映画館での映画鑑賞だったんですが、やっぱりいいですねぇ〜、映画館で観る映画は。いくら大画面になったとはいえ、家庭で見るのとはやっぱり迫力が違います。そして、SFアクション大作「バトルシップ」のチョイス、間違っていませんでした。スクリーンに映し出される巨大な“バトルシップ”、大迫力の戦闘シーン、そして、何処かで聴いたことがあるような金属音……!?。この問答無用のスケール感、これこそ正に映画館で観るための映画です。「ライアーゲーム -再生- 」や「僕等がいた 前篇」では、こうはいきません。と言っても、この2作品、とりわけ「ライアーゲーム -再生- 」は凄〜く観たいんですけどね。

また、シンプルな内容も良かったですね。「トランスフォーマー」や「G.I.ジョー」のハスブロ社ですからやっぱりというか、勿論というか、当然の如くストーリー性はありません。アレックスの人間的な成長や退役軍人の第二の人生なんてものも、おまけみたいなもんで本気で描く気なんか端からありません。でも、それこそがこの作品の魅力であり、ハスブロ社の潔さだと言えるでしょう。小賢しい取って付けたようなストーリーなど、かえってこの作品の最大の売りである映像のスケール感を損なってしまうということをよ〜く理解しています。観ているこちらとしても、安心して映像に集中出来ますし、攻撃の度に変形する宇宙船に「トランスフォーマー」じゃねぇの!?と突っ込んでみたり、アーマードスーツを着た宇宙人に「G.I.ジョー」のガジェットかよ!と合いの手を入れることも出来るという訳です。

さて、この「バトルシップ」という映画、原案はハスブロ社のボードゲームらしいのですが、そう言われると確かに昔、レーダースクリーンに見立てたボードに戦艦を配置し沈め合うアナログなゲームがあった気がします。デポは持っていなかったんですが、友達にお金持ちの子がいて何度がプレイしたこともあったような…。ゲームでは対戦相手の配置した“見えない敵艦”を勘と経験を頼りに推理し、ピンを刺して撃沈していくというものだったのですが、この映画でもレーダーが使えない状態でツナミ観測用ブイの振動を利用して相手の位置を推理し攻撃するというシーンが描かれており、ゲームの世界観を映像化しています。ただ、それだけの共通点というか、描き方で映画化みたいなことを言われてもイマイチ納得出来ないというか……、あっ!そうか、だから“映画化”ではなくて、原案なんですね。って今頃かよ!!

ちょっと気になったのが、宇宙人との戦力に致命的な差がないということですね。正直、宇宙船との戦闘ではもっと圧倒的な戦力の差があるものだと思ってました。予告編でも「攻撃が通用しない」「方法はある」とテイラー・キッチュと浅野忠信さんが会話しているようなシーンが流れてましたから、こちらの攻撃は全く通用せず、一方的に破壊される中で最後の手段として…みたいなね。でも、実際には戦艦の砲撃や戦闘機のミサイルなどで普通にダメージを与えることが出来ましたし、宇宙船の破壊にも成功しています。電波でメッセージを送るのが精一杯の地球と宇宙船を使ってその星にやって来ることが出来る星の兵器にそれほど差がないというのはどうなんでしょう。更に巨大なエリアにシールドを張れる技術があるのに宇宙船本体にはシールドがなかったり、地球まで来られるほどの科学力なのに人工衛星に衝突して大破しちゃったりと突っ込みどころが満載です(あの“どじょうエイリアン”も何か見たことあるような気がするんだよなぁ)。

内容ない、ツッコミ所満載、それでもやっぱり楽しめる「バトルシップ」はデポおすすめの一本です。そして、この映画で一番の教訓は、チキン・ブリトー好きの親子には気をつけろ!ということです。おっと!大事なことを忘れてた。この作品、エンドロールの後におまけ映像があります。続編を匂わすようなそのシーンとは……

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

December 16 [Fri], 2011, 16:54
DEPOTのおすすめ度:★★★★☆

公開日:2011年12月16日
配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン
監督:ブラッド・バード
出演:トム・クルーズ,ジェレミー・レナー,サイモン・ペッグ

鑑賞日:2011年12月16日
MOVIX三郷 シアター11(座席数518)

【ストーリー】
ロシアのクレムリンで爆破事件が発生。その容疑がIMFのイーサン・ハントとそのチームにかけられる。米大統領は政府が事件に関与した疑いを避けるため、“ゴースト・プロトコル(架空任務)”を発令。イーサンチームはIMFから登録を抹消されてしまう。国や組織という後ろ盾を失ったまま、クレムリン爆破の黒幕を追い、さらなる核テロを未然に防ぐというミッションの遂行を余儀なくされるイーサンたち。失敗すれば彼らは、凶悪テロリストとして全世界に指名手配されてしまうのだ。黒幕たちの取引の現場は、世界一の高さと最新のセキュリティを誇るドバイの超高層ビル、ブルジュ・ハリファ。難攻不落の天空城に、特殊粘着グローブと命綱一本で外部からの侵入を試みるイーサンだが……。幾重にも張り巡らされた罠と、よぎる裏切りの影。そして次第に明らかになるミッションの〈真の目的〉とは……。

【レビュー】
本日の鑑賞は、トム・クルーズ主演の大人気スパイ・アクションシリーズ第4弾「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」です。2011年を締め括るに相応しい超大作ですから、デポも気合を入れて有休を取り、公開初日の初回上映にて鑑賞して来ました。平日の午前中にもかかわらず、なかなかの客入りでトム・クルーズ並びにM:Iシリーズの人気の高さを感じます。

導火線から始まるダイジェスト映像とお馴染みのメインテーマ、これから繰り広げられるミッションに期待感が高まります。毎回思うのですがM:Iシリーズのオープニングは本当に良く出来ていると思います。前作「M:i:III」は、トム・クルーズ演じる敏腕な(はずの)エージェント、イーサン・ハントのあまりに人間的な脆さと不甲斐なさに厳しい評価を下したデポですが、今回の作品ではそんなデポの酷評を聞いた制作陣が反省して(!?)、チームをまとめ上げる頼れるリーダーとしてイーサンも描かれ、非常にいい感じに仕上がっておりました。

そんな本作の“インポッシブル”なミッションは、核ミサイルの発射コード強奪に端を発したクレムリン爆破事件の黒幕解明なんですが、イーサンのチームに爆破の容疑が掛けられたため、IMFは活動を停止させられた上に長官までもが殺されてしまうというかつてない窮地に立たされてしまいます。政府の後ろ盾も組織からのバックアップもなくなり、孤立無援となったイーサンは、前作からの連続登場ではあるもののIT部門から現場へ移ったばかりのベンジー、恋人だったエージェントを殺され復讐を胸に秘める紅一点ジェーン、そして、分析官の肩書きでありながら何故か格闘術をも身に付けているブラントと共にロシア、アラブ、インドと世界規模での困難なミッションへと立ち向かいます。イーサンとブラントにはちょっとした因縁というか、繋がりがあり、これがブラントの経歴やイーサンの妻であるジュリアが登場しないことにも関係しているのですが、これはネタバレなので書きません。

見所となるのは、やっぱり世界一の超高層ビル、ブルジュ・ハリファでのアクションシーンでしょう。「M:i-2」では断崖絶壁のロッククライミング、「M:i:III」ではビルからビルへの大ジャンプと高所でのアクションを行ってきましたが、今回は何といっても世界最高層828.0mのビルの壁面を吸着グローブで登ったり、ホース一本で駆け下りたりしてしまうんですから高所恐怖症のデポとしてはたまったもんじゃありません。というか、ガラス外して下を見下ろした時点で失禁寸前です(笑)。しかも、こんな危険なアクションを50歳を前にしたトム・クルーズがスタントマンを使わず自分自身で果敢に挑戦してしまうんですから本当にトム・クルーズには脱帽です。

また、車好きには堪らないのが、全面協力のBMWが提供する近未来型のスポーツカー“i8”のカッコ良さでしょう。シルバーを基調とした流線型のボディと高級感漂うガルウイングは、車好きでなくとも一目惚れしてしまう美しさです。更に映画の中では、フロントガラスにナビが現れ、タッチパネルで操作するなど「007」シリーズの“ボンド・カー”を髣髴させるシーンもあります。他にもスパイアイテムとしては、先ほども書いた吸着グローブやコンタクトレンズがカメラとなり、顔認識やコピーが取れる装置、スクリーンに投影したホログラフが見る者の位置や目線によって変化する装置など楽しいものが登場します。

それにしても、M:Iシリーズはこの先どこへ向かって行くんでしょうかねぇ…。毎回派手になる演出やアクションシーンは、もはや「スパイ大作戦」ではなくなっていますよね。まぁ、映画としてはチマチマしたスパイ活動をやるよりも派手な爆破や銃撃戦をした方が大衆受けもするでしょうし、スケール感も出せるんでしょうが、何か本質的に違ってるような気がするんですよね。日本の忍者のように人知れず任務を遂行し、その痕跡は何も残さない。これこそ、スパイの真髄だと思うんですが、街中で平気で発砲したり、戦闘機まで出て来ちゃったら、そりゃもう、スパイというより軍隊ですよ。派手なのも嫌いじゃありませんが、個人的には、原点に返った純粋なスパイ映画としてのM:Iを観たいですね。

最後に、これまでトム・クルーズ以外で唯一すべての作品に登場して来たヴィング・レイムス演じるルーサー・スティッケルが、今作ではミッションにも参加せず全く出て来ないのか〜と残念に思っていたのですが、最後の最後にチョロッとだけ登場してくれました!!ルーサーとイーサンの掛け合いもM:Iシリーズには欠かせないシーンですから何かホッとしましたね。

キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー

October 29 [Sat], 2011, 11:28
DEPOTのおすすめ度:★★★★☆

公開日:2011年10月14日
配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン
監督:ジョー・ジョンストン
出演:クリス・エヴァンス,ヘイレイ・アトウェル,トミー・リー・ジョーンズ

鑑賞日:2011年10月28日
MOVIX亀有 シアター6(座席数227)

【ストーリー】
1942年、病弱なため兵士として不適格とされたスティーブは、軍の極秘計画“スーパーソルジャー実験”に志願する。スティーブはパワー、スピード、身長等あらゆる身体能力だけでなく、正義感溢れる魂も極限まで高められ、別人のような姿に生まれ変わったが、政府は彼を兵士として認めなかった。そして、星条旗デザインのコスチュームを着た“キャプテン・アメリカ”という名前で軍のマスコットに仕立てられ、国中の人気を集めるが、仲間である兵士たちからは相手にもされなかった。そんななか、親友が所属する部隊が全滅の危機に瀕すると、スティーブは実戦経験もないまま、無断で仲間の救出に向かう。そんな彼の前に立ちはだかったのは、ナチス化学部門ヒドラ党の支配者レッド・スカルだった。かつてないエネルギー源で世界侵略を企てていたレッド・スカルもまたスーパーソルジャーで、野心を極限まで凶悪なものへと変貌させていた。キャプテン・アメリカは、大軍を率いるヒドラ党を倒し、本物のヒーローになれるのだろうか?

【レビュー】
本日の鑑賞は、世界最初のヒーロー誕生の物語「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」です。色々な意味で楽しみにしていた作品なんですが、公開から2週間も経ってようやく鑑賞することが出来ました。デポ御用達のMOVIXでは2Dの字幕版と3Dの吹替版しか上映していなかったので、結構迷ったのですが変換方式の3Dということもあり、今回は2Dの字幕版で鑑賞しました。勿論、お財布に優しいというのも大きな理由のひとつです。

この「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」という作品、主人公スティーブ・ロジャースのキャラクターがいいですね。国のために生き国のために死んだ両親への誇りと何事にも屈しない強い精神力、そして、純粋で正義感溢れる心と絵に描いたようなヒーローの資質でありながら、ひ弱な肉体のために兵士として戦うことも許されない。そんな彼が科学の力によって強靭な肉体を得て“キャプテン・アメリカ”となるのですが、弱者であったが故に“力の価値”とその使い方を決して誤らない。同じように超人血清によって力を得たシュミットが、その欲望によって暴走しレッド・スカルになってしまったようにどんなに優れた科学や力であっても、それを使うのはあくまで人間であり、使う者の意思によって善と悪が決まるということ。彼を選んだアースキン博士の願いを守り、キャプテン・アメリカとなっても“スティーブ・ロジャースのまま”であり続け、国のため、仲間のために戦った彼こそ、世界最初のヒーローに相応しいと言えるでしょう。因みに死の危険を顧みず、何度不適格の判定をされても入隊テストにチャレンジするスティーブの気持ちが理解出来ないデポはやっぱりヒーローの資格なし!きっとレッド・スカルになっちゃうよ。

面白いのは第二次世界大戦中のアメリカを舞台にした作品なんですが、映画の中に登場する科学技術は現代社会のそれを遥かに凌駕しているところ。特にレッド・スカル率いるヒドラの兵器に関しては、レーザー銃を撃ちまくっていたり、「G.I.ジョー」に出て来そうな潜水艇に乗っていたりと何でもありで、重力変換装置で車を宙に浮かせたあのハワード・スタークをもってして「我々の技術の遥か先を行っている」と言わしめるほどです(いや、車を浮かしたアンタも十分スゲェよ)。確かに当時のナチス・ドイツの科学技術は世界最高とされ、一説には円盤型の飛行機や殺人光線などSF映画さながらの兵器も開発されていたらしく、あながち、すべてが作り事とも言えません。この作品のラストに登場するヒドラの爆撃機も、実戦配備はされなかったものの後のステルスの原型にもなったとされる無尾翼ジェット機のホルテンそのものです。そう考えるともしあの戦争でドイツが負けていなかったら、今の世界はまったく違ったものになっていたかも知れませんね。

この作品で最も重要なのが、マーベルヒーローチーム“アベンジャーズ”の世界をひとつに繋げる役割を担っているということです。これまでのマーベル作品にも他の作品の登場人物やアイテムなどがおまけ映像的にカメオしていたことはありますが、この作品では「アイアンマン」のトニー・スタークの父親ハワード・スタークが作戦の協力者として出演し、「インクレディブル・ハルク」のブルース・バナーがハルクに変身してしまった実験こそが、キャプテン・アメリカを生み出した“超人血清”であり、シュミット=レッド・スカルが手に入れる未知のエネルギー体“コズミック・キューブ”は、「マイティ・ソー」に登場したオーディンの宝物庫に所蔵されていたという伝説の宝石です。つまり、この作品自体は過去を描いたものですが、ラストシーンでキャプテン・アメリカが70年の眠りから目覚めたことにより、現代のアメリカでヒーローたちの世界がシンクロし物語がひとつに繋がるのです。

そして、この作品が公開されたことにより、ハルク、アイアンマン、ソー、そして、キャプテン・アメリカと“あの作品”に必要なすべてのスーパーヒーローが勢揃いしました。ということで、本作のマーベルお馴染みエンドロール後のおまけ映像は、全米2012年5月4日公開予定「アベンジャーズ」のダイジェスト映像です。始めからこの着地点を目指して個々の作品を作って来たとは言え、主人公ばかりが集まる夢の競演ですから、こんなにワクワクするクロスオーバーは、幼い頃に東映まんがまつりで「マジンガーZ対デビルマン」を観た時以来です。

猿の惑星:創世記(ジェネシス)

October 08 [Sat], 2011, 16:44
DEPOTのおすすめ度:★★★★☆

公開日:2011年10月7日
配給:20世紀フォックス
監督:ルパート・ワイアット
出演:ジェームズ・フランコ,フリーダ・ピント,ジョン・リスゴー

鑑賞日:2011年10月7日
MOVIX亀有 シアター10(座席数460)

【ストーリー】
サンフランシスコの製薬会社研究所に勤める神経化学者ウィルが実験用に観察していた一匹のチンパンジーに驚くべき知能が示された。そのチンパンジーには開発中のアルツハイマー病の新薬が投与されていたが、突如暴れ出し、警備員に射殺されてしまう。だがそのチンパンジーは妊娠しており、ウィルは生まれたばかりの赤ん坊猿を自宅に連れ帰り“シーザー”と名付けて育てることにする。3年後、ウィルのもとですくすくと育ったシーザーは、家の中を縦横無尽に駆け回るようになった。ウィルとシーザーとの間には強い絆が生まれており、同時に母親のチンパンジーの特殊な遺伝子を受け継いだ彼は、類いまれな“知性”を発揮し始めていく。

【レビュー】
本日の鑑賞は、1968年に公開されたSF映画の金字塔「猿の惑星」の起源=創世記に迫るシリーズ最新作にして、新たなるシリーズの幕開け「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」です。猿が人間を支配するという奇抜なアイデアと衝撃的なラストシーンがあまりにも有名な「猿の惑星」。デポもTVやレンタルで旧シリーズは何度となく観ましたが、今回の映画化でまた観たくなってしまったので思い切ってBlu-rayのBOXを買ってしまおうかなぁ…。ちなみに公開初日が金曜日だったので、仕事終わりにMOVIX亀有でレイトショーでの鑑賞だったのですが、デポが思っていたよりもお客さんの入りが少なかったのが残念でしたね。映画ファンもこの名作のオリジナルを知らない世代が多くなったということですかね。

さて、肝心の「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」の感想ですが、やはり、結果が先に判っているだけに最初の作品を観た時のような衝撃はありませんでしたね。ただ、ひとつの映画作品としては十分に満足出来る仕上がりになっていました。猿の進化の切っ掛けがアルツハイマーの新薬であったり、人類の文明が滅びる原因が戦争ではなくなっていたり(この作品自体では明確に描かれていませんが、エンドロールの映像がこれを匂わせています)と過去の作品と異なる設定になっているのも1960年代後半から1970年代との時代背景の変化を考えれば納得がいきますし、むしろ今回の設定の方が説得力もある気がします。

また、これまでの「猿の惑星」は、進化を遂げた猿たちが人間を支配している世界を描いた作品だったため、猿たちの体型は人間に近く二足歩行だったので役者がそのままメイクすることで演じていたのに対し、この作品は進化以前の猿たちを描いているので、その姿かたちや動きなどは現在の猿そのもの。そのため、シリーズとしては初めてすべての猿たちがCGによって描かれていたんですが、最新のパフォーマンス・キャプチャー技術によって生み出された猿たちはもう本物としか思えないほどのリアルさです。特に主人公シーザーの顔の表情の素晴らしさや躍動感に満ちた筋肉の動きなどと言ったら感動もので、CGであることを忘れてしまいます。旧シリーズのメイクにも通じることなんですが、このリアルな猿たちの描写こそ「猿の惑星」最大の武器であり、物語に引き込まれる魅力なんですよね。

勿論、映像と共に注目された過去のシリーズにあったような社会批判のテーマ性も健在で、この作品では支配者としての人間の傲慢さや発展し続ける科学技術の脆さや危険性が色濃く描かれています。利益追求のため、強引に推し進めたテクノロジーの開発によって、人間の文明が滅びようとは…何とも風刺が効いていますが、これは現実の世界でも充分起こり得ることではないでしょうか。また、施設の職員が楽しむために猿たちを訳もなく虐待したり(やっぱり、ドラコ・マルフォイは嫌な奴なんだな)、反乱を起こした猿たちを警官たちが短絡的に銃を発砲して殺そうとするなど、人間が自己中心的で暴力的な生き物として描かれる一方、自分や仲間が奴隷のように扱われ、虐待されたことによって人間への不信と失望を募らせ、反乱へと向かっていったシーザーが、そんな中でも人間を殺そうとはしなかったり、仲間が人間を殺そうとするのも制止したりと理性的な行動をとっています。更に旧シリーズでは仲が悪かったゴリラが、撃たれそうになったシーザーを身を挺して救ったりと自己犠牲の精神まで持っているんです(自由にしてくれたシーザーにゴリラは恩義を感じていたようですね)。知性を持った猿たちの理性的な行動を見ていると傲慢で愚かな人類の文明が滅びるのが地球による大いなる意志のようにも思えます。

最初に書きましたが、この作品では人類の文明が滅び、地球の支配者が猿に変わるシーンは描かれておりません。ということは、この後、多くの人間が死んでいく一方で、猿たちが更なる進化によって人間のような骨格を持ち、言葉を操るようになっていく過程を描く続編が期待され、それによって創世記(ジェネシス)が完成するのではないでしょうかね。個人的には凄く期待してますので、フォックスさんよろしくお願いします。因みに3Dは使わなくてもいいんじゃないでしょうかね…効果薄そうだし。

そうそう、オリジナル作品へのオマージュも幾つかみられ、施設の檻にコーネリアスというチンパンジーがいたり(1作目から登場する考古学者のチンパンジーで、旧シリーズに登場するシーザーの父親です)、シーザーと手話で話すオランウータンの名前がモーリスだったり(旧シリーズでオランウータンのザイアス博士を演じたのがモーリス・エヴァンスでした)、製薬会社ジェンシスの研究所の所長がジェイコブスだったり(「猿の惑星」シリーズの製作を行ったのがアーサー・P・ジェイコブス)とかつてのファンなら思わずニヤリとしてしまうことでしょう。

最後に霊長類保護施設に収容されたシーザーが、ズボンだけを穿いたまま生活しているシーンを見て「アメトーーク」の“絵心ない芸人”でタイツを穿いたゴリラの絵を描いたチュートリアル徳井さんを思い浮かべたのはデポだけではないでしょう…

サンクタム 3D

September 17 [Sat], 2011, 11:28
DEPOTのおすすめ度:★★★☆☆

公開日:2011年9月16日
配給:東宝東和
監督:アリスター・グリアソン
出演:リチャード・ロクスバーグ,リース・ウェイクフィールド,ヨアン・グリフィズ

鑑賞日:2011年9月16日
MOVIX三郷 シアター6(座席数189)

【ストーリー】
南太平洋に浮かぶ島に存在する、熱帯雨林の奥地に存在する巨大な洞窟。地球上で最も大きく、最も美しく、最も近づきがたいその場所は、人が足を踏み入れてはいけない聖域(サンクタム)の様相を呈していた。そんな洞窟の謎を解き明かそうと、ダイビングによる調査に挑む探検隊。だが、彼らが世紀の大発見を成し遂げる前に、巨大なサイクロンが襲来。すさまじい鉄砲水によって唯一の出口をふさがれてしまった探検隊は、暗く冷たい洞窟の中を奥へ奥へ進むことを余儀なくされる。それは、冒険と呼ぶにはあまりにも過酷なサバイバルな道のり。迫りくる激流と戦い、迷路のようなトンネルを這い、断崖絶壁を降下し、闇に包まれた水中に潜らなければならない。果たして、前人未到の洞窟の奥にはいったい何が待ち受けているのだろうか。

【レビュー】
本日の鑑賞は、ジェームズ・キャメロン製作総指揮による3Dアドベンチャー「サンクタム」です。今週末は話題作の公開初日が多かったんですが、有給休暇で金曜日も休むことが出来たので、この日が初日の「サンクタム」を選びました。ただ、ジェームズ・キャメロンの名前を前面に押し出していますが、何処となくB級の雰囲気が漂う作品なので、もし公開日が翌日の17日だったなら、迷わず「世界侵略:ロサンゼルス決戦」を先に鑑賞してたと思います。ちなみにこの映画は脚本家アンドリュー・ワイトの実体験を基にして作られたらしいのですが、本当はひとりの犠牲者もなく全員生還したそうです。あっ!?これっていきなりのネタバレですね。

予告編では内容がイマイチ判らなかったこの「サンクタム」ですが、洞窟探検ということで「ディセント」のようなホラー作品を期待したり、ジェームズ・キャメロンということで「アビス」のようなファンタジーを期待して観に行くとエライことになります。この作品は洞窟からの脱出劇を描いたサスペンスであり、極限下での人間の本質を描き出すサバイバルスリラーです。ですから、地底で暮らすモンスターも出て来なければ、ピンチに助けてくれる心優しいエイリアンも出て来ません。主人公たち探検隊が戦うのは大自然の圧倒的な力と自分たちの中に潜む恐怖心だけです。このことを理解した上でこの作品を鑑賞しに行ったのならば、オーソドックスではあるもののなかなかの緊迫感を持った映画として楽しめたんじゃないでしょうかね。一方、デポのように上記の展開を期待して観に行った人はちょっと物足りないというか、退屈しちゃうかも知れません。

ただし、ジェームズ・キャメロンがわざわざ「アバター」で使用した3Dカメラシステムを利用して撮影するんですから、人類未踏の“聖域”を美しく神秘的に描くことも忘れていません。狭い洞窟の中に突如として現れる巨大な空間“大聖堂”など映像の美しさはさすがジェームズ・キャメロンという感じです。ただ、洞窟という狭く閉ざされた空間を描くのに3Dが適していたかといえばこれはかなり疑問で、奥行きも元々あまりないですし、こちらに飛び出してくるような物体もないので個人的には3Dの必要性、満足度共によくなかったです。また、光もないのに水の青さが強調されていたり、洞窟内部が明るく照らされ過ぎているのも現実的ではないかなと…。まぁ、映画なんだからずっと真っ暗闇という訳にもいかないが…。

当初、この「サンクタム」は4月に公開される予定だったんですが、3月11日に発生した東日本大震災の被災者のことを考慮して公開が延期されていました。劇中には、水に流されて死んでしまう人や助かる望みのない人を溺死させるシーンなどもあり、多くの人が津波の犠牲になったことを考えれば適切な判断だったことと思います。また、この作品の中では、個人個人が自らの主張と考えで単独行動することが多く、その結果がいかに危険で最悪な状況を招くかということも描かれています。被災地の中には、普段から住民同士で声を掛け合ったり、助け合ったりしていたことで、今回の災害でもひとりの犠牲者も出さなかった地区があると聞きます。助け合いや信頼といった“絆”が極限状態ではいかに大切かということも気づかせてくれる作品だったと思います。

最後に今更なんですが、日本での公開時にはアメリカのTVドラマ「特別狙撃隊S.W.A.T.」のテーマ曲を使用して、サブタイトルに“これが地球の底だ!最後の秘境パプアニューギニア地底大洞穴に“聖ジュード大聖堂”は実在した!! ”と付け、久米明さんのナレーションを入れれば、「アバター」以上の大ヒットになったんじゃないでしょうかね!?




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