繋がれた記憶〜つづき〜 

December 11 [Mon], 2006, 13:58
 「記憶喪失」以外に脳に問題はないので退院することになった。 外に出ると冷たい冬の風が私の頬をすり抜ける。 今は2006年の冬。 いつもより少し寒い冬。 私の記憶は2004年の いつもより暖かかったあの冬の時期で止まっている。 何故私の時間だけ あそこで立ち止まってしまったのだろうか? 不安な気持ちでいっぱいの私の肩を 母は優しく抱き寄せた。 母を見ていても分かる。 たった2年でとても老けてしまっていた。 白髪が増え しわも深くなっている。 少し小さくなった気もする。 こんな母にもう心配や迷惑をかけたくない・・・。 記憶がなくなって動揺しているのは私だけじゃないんだ。 「もう 大丈夫だから」 精一杯の明るい声で母に言う。 母は何も言わず 小さくうなづくだけだった。
 家へ着き 部屋に入るとそこは冷たかった。 棚の上に置かれているはずの雅也との写真はなかった。 「やっぱり 私達は終わってしまったんだ・・・」 涙がこみ上げてくるのをグッと我慢した。 もう何も考えたくない もう何もしたくない。 こんなことなら全ての記憶をなくした方がまだ良かった。 悔しさが溢れてくる。 私は生きる気力を失い 倒れこむように冷たいベッドの中へもぐりこんだ。


つづく

繋がれた記憶 

December 09 [Sat], 2006, 13:44
 覚えているのは、彼の照れくさそうな笑顔だけだった。 熱くて眩しい太陽が、私の頬を照り付けていた。 「・・・あれから2年? ・・・・嘘でしょ?」 私の頭の中は、一体どうなってしまったの?! 混乱している私を、母はただ抱きしめることしかできずにいた。
 家族の話によると私は、1週間前に何かのはずみで頭を打ち この1週間死人のように眠り続けていたようだ。 つまり『意識不明』の状態だ。 そして・・・『記憶喪失』にもなってしまったらしい。 『記憶喪失』といっても、何もかも分からなくなったわけじゃない。 高校3年生の冬から、今までの2年間の記憶だけが一切思い出せない。 「何故・・・? この2年の間に何があったの? なんで思い出せないの?」 途方に暮れるとはこういう気持ちなのだろうか?
 雅也の顔が思い浮かんだ。 彼とはどうなってしまったのだろうか? そう思った瞬間、涙が溢れ出し、私は悟った。 「あぁ、終わってしまったんだ、私達は・・・」 でも、今の私は2年前の私だ。 雅也のことが好きで好きでしょうがなかった、私なのだ。 「雅也に逢いたい・・・」 窓の外に広がる藍色の海に向かって、私は小さくつぶやくだけだった。


つづく

はじめまして(^_^) 

December 05 [Tue], 2006, 13:48
ブログはじめました
このブログは私の気まぐれにより書かれる詩や小説などがメインとなるでしょう頑張って更新していくのでよろしくです
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妄想癖のある私・・・笑。詩や小説書くの大好き!こんな私の気まぐれブログにコメントなんか残してくれたりするとすっごい励みになります☆
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