メキシコ麻薬カルテル映画 

2018年03月12日(月) 15時30分
1年ぶりぐらいかと思ったら、そこまで経過していなかったブログ更新(笑)。

ふと思い立ったので、書こうと思ったのが「メキシコ麻薬カルテル」映画。今回はその中でも、特に私がお気に入りの2本を紹介したいと思います。



まず1本目は、「ボーダーライン(原題SICARIO)」です。

主演は、「オール ユー ニード イズ キル」の、エミリー・ブラント。「オール ユー・・・」では、主役のトム・クルーズを導く、師匠のような役でした。「オール ユー・・・」はパワードスーツを身に付けて、異星人と戦う物語。その中の師匠役という事で、女性でありながら多少マッチョイズムを感じるような雰囲気の女性。本当に戦えそうな適度な筋肉と、非常に意志の強そうな顔の女優です。

そんなエミリー・ブラントが、今回は置いてきぼりを喰らうような役になっています。しかも、FBI捜査官として非常に優秀な役であるにも関わらず、そのレベルの人間では何も解らず、ただただ振り回されるだけという役になっています。

本当の主役と言ってもいいのは、ベネチオ・デル・トロ演じる元メキシコ検察官。デル・トロは、私の大好きな「シン・シティ」やMARVEL映画にも出演しており、知らない俳優ではなかったのですが、この映画を観て随分と印象が変わりました。やさぐれ感・静かな恐ろしさ・手段を選ばない適確さ、映画史に残るキャラクターと言えるレベルだったと思います。

さらに、準主役にジョシュ・ブローリン。彼はゲスな役をやらせれば、天下一品。今回も、ほとんど喋らないデル・トロと、何も解らないからとにかく説明を求めるエミリー・ブラントの間を取り持ちながら、ニヤニヤ・ゲラゲラ笑っています。といっても、役は国防総省職員です(笑)。

@法を遵守した捜査をしたいFBI捜査官と、A国防総省に利用されていると理解して、自分も利用している復讐の個人と、Bその個人に利用されいると理解して、自分も利用している国防総省。そんな関係である以上、FBI捜査官が何も理解できずに、ひとり置いていかれるのはやむを得ないという訳です。


2本目は「悪の法則」



この2本の共通項は、最後にまとめて書きたいと思います。

この映画、マイケル・ファスベンダー、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアス、ハビエル・バルデム、ブラット・ピットという、当時でも超豪華なキャスティングなので、「オーシャンズシリーズ」のようなデート映画にピッタリかと思いきや、リドリースコットが監督の時点で違います。こちらは、上の「ボーダーライン」のような「プロ集団」がカルテルを追い詰めるような内容ではなく、一歩間違えれば私たちも・・・という「一般人」が麻薬を絡めたいざこざに「巻き込まれる」というお話。

弁護士で上流の生活を送っている主人公役のマイケル・ファスベンダー(役名も無い)が、(恐らくは)婚約指輪を奮発する為の危ない橋として、麻薬絡みの取り引きに一枚噛んでしまうのが始まり。そこから、本人には責任の無いトラブルのせいで、麻薬カルテルにどんどん追い込まれていく物語。

主人公は、その分野には全くの素人。一歩踏み込んでいるのが、ハビエル・バルデムのバーの経営者。もっともっと踏み込んでいる役として、ブラット・ピットがブローカーを演じる。ペネロペ・クルスは主人公の婚約者。キャメロン・ディアスはバーの経営者の恋人っぽいが、実は黒幕的な振る舞いをあちこちで見かける。

この映画、どこが追い詰められ感を感じるかというと、なんと主人公は殺されない事。そして、黒幕のキャメロンを別として、次々と周りの人間が死んでいく事で恐怖を感じる。主人公よりは、最初から怖さを知っている風だったバーの経営者も殺され、充分に熟知して誰よりも早くロンドンにまで逃げたプロのブローカーも殺される。婚約者は・・・もう書かない(笑)。


メキシコ麻薬ものに外れ無し、という言葉が信じられている程、この手の映画は名作が多い。この2本に共通する映画としての面白さは、主人公と主人公に最も感情移入する観客が、右も左も解らないままにどんどん事が進んでしまう事です。しかも事が事だけに、進む内容が主人公にとって絶対に良く無い方向に進みます。普通の映画は、Aさんの視点も映して、Bさんの視点も映して、登場人物はそれぞれしか知らない事を、観客は神の視点から見て大方の事は理解できているという所に、大きな違いがあります。その結果、それを楽しめない人は「???」のまま終わる事もありますが、「自分(主人公)ごときが一人足掻いても、世の中は(麻薬カルテルの仕組みは)歩みを止めてくれない」事を楽しめれば、こんなに面白い映画はありません。

いつもの映画の神の視点を止めて、何も解って無い主人公と一緒に、映画の中の世界にドカーンと入るのは如何でしょうか?

ワイルド・スピード アイスブレイク 

2017年05月15日(月) 18時59分
観てきました、「ワイルド・スピード アイスブレイク」



シリーズ8作目となる本作は、主人公のひとりブライアン・オコナーを演じるポール・ウォーカーが亡くなって以降の作品。



いやー、ポール・ウォーカーが亡くなった11月末、仕事中にYAHOOニュースで知り、その後の時間は仕事が手につきませんでした。

そんな事から早3年半が経とうとしてますね。

前作「スカイミッション」の撮影期間中に事故があり、当然ながら長い間中断していました。その後、ポール・ウォーカーの2人の弟が撮影に協力し、顔の部分だけをCGだか合成だかして、なんとか「スカイミッション」は公開されました。

その前作の中で、ポール・ウォーカーが演じる主人公のひとり、ブライアン・オコナーは、家族との生活を選択するという理由で、この作品から去っていく事になります。

最後のシーン、1作目からのもうひとりの主人公、ドミニク・トレッド通称ドムが、ブライアンを見守りながらも、声を掛けずに車で去った後、交差点で停まると、そこにブライアンが追い付いてきます。
窓を開けてブライアンが「さよならも言わずに行くのか?」と問い、義兄弟のふたりは笑顔で、正に別々の道を行きます。



奇しくも、1作目でふたりが乗っていた、チャージャーとスープラ。なんとこの撮影に使用されたスープラは、ポール・ウォーカーの私物です。

こんなにも登場人物の別れを、愛情溢れる形で送りだした作品は、なかなかありません。ポール・ウォーカーも、ヴィン・ディーゼルも、1作目の時には売れない俳優でした。この作品が8作目まで続いている事で分かるように、回が増す毎に作品も興業的にもレベルアップし、同じようにふたりのハリウッドでの存在感も増しました。

ポール・ウォーカーとヴィン・ディーゼルとワイルド・スピードは、本当に家族のような関係だったんでしょう。ヴィン・ディーゼルは、ポールの死後に生まれた自分の娘に「ポーリン」という名前を付けています。

そんな大切なファミリーの中核が不在になって、初めての新作が今回の「アイスブレイク」です。

大きな作品になってきた上に、人気のポールが不在という事で、主役級のサポートキャストも増えました。前作では敵の役だったジェイソン・ステイサムは、今回仲間になります。前作であまり出番が無かった、ドウェイン・ジョンソンも今回は出ずっぱり。そして、今回の敵はあの「シャーリーズ・セロン」が演じる事になります。

あの、愛犬家でパピーミルを弾劾するメッセージ動画を公開した大物女優ですね。



そして今回の作品の中でも、何度も「ブライアン」の名前が出てきます。実生活で娘に「ポーリン」と名付けたヴィン・ディーゼルは、作品の中でも息子に「ブライアン」と名付け、大変思い入れのある私なんかは涙腺崩壊(笑)。

出演していない作品の中でさえ、ポール・ウォーカーもブライアン・オコナーも愛され続けているんだと、この作品と出演者のファミリー意識の強さには感嘆です。

作品のシナリオやストーリーなんかは、ごくごく普通かあるいは適当という感じすらありますが、この映画は前作からこの出演者たちの絆の強さに感動する為の作品になったような気すらします。それぐらい、作中ではゲラゲラ笑えるようなシーンも盛り沢山で、明るくてバカバカしい超絶カーアクション映画ですね。

でも、最後の「お前の名前は、ブライアン」〜エンディングの流れで全部持っていかれました。

ゴジラは日本の宝です(笑) 

2017年04月25日(火) 19時09分
シン・ゴジラのBlu-rayを買って、再びやってきました、マイ・ゴジラ・ブーム!




まだまだ3枚のBlu-ray




映画のヒット以来増えた、シン・ゴジラの考察書と付録の「分子構造解析図トートバッグ」(笑)




なかなか面白くないゲーム(笑)




フィギュア!


映画館で観た時にレビューしましたが、あれを何度でも自宅で観られる幸せを感じています。


現在、日本海界隈で実際に起こっている事と、映画の中の災厄であるゴジラが、とても無関係とは思えないような事態が繰り広げられます。


もちろん、製作された時期には、このゴジラが体現する災厄は、東日本大震災と福島第一原発事故そのものだった訳です。ちなみに、1954年に公開された最初の「ゴジラ」は、戦後わずか9年で空爆や原子爆弾のトラウマを、「怪獣」という形を通じて表現しており、今回の「シン・ゴジラ」と共に、短期間でのトラウマ映像化に感嘆すると共に、つくづく日本と原子力というのは因縁めいたものがあるのだと感じます。


さて、この「シン・ゴジラ」は、実写邦画としては、近年で異例の興行収入と観客動員を残しました。なぜ、使い古された感が拭えない「ゴジラ」という怪獣映画が、それほどの結果を残せたかは、かなり明らかです。


そこには、映画製作に携わってきた人々が、いかに観客の感性を見下してきたのか?その結果、邦画は取り返しのつかない所まで、レベルを下げてしまった現状も垣間見ることができます。


@人気のアイドルかタレント出しとけ!
同じ20億の予算があれば、海外では脚本と撮影に金を回し、俳優は無名で演技ができる人を探します。邦画は出演者に旬のアイドルやタレントを配置し、そこで予算の多くを費やすことになります。結果として「スペースバトルシップヤマト」や「進撃の巨人」のような、とんでもない演技ととんでもない撮影の駄作が生まれる事となります。逆説として、「シン・ゴジラ」には、目立つヒーローもスターもおらず、はっきりと「主演:ゴジラ」が見て取れます。つまり俳優さんたちは全て脇役という事です。


A恋愛要素入れちゃってよ!
女性客を呼ぶために恋愛要素を必ず入れるのが、昨今の邦画です。女性客を集めれば、男性客も付いてくる、これが理由ですね。恋愛要素を求めてる男性なんて、ほとんど存在しないですからね。この考え、はい、女性を馬鹿にしてるんでしょうね。しかし、「シン・ゴジラ」の大ヒットで、恋愛映画じゃない映画での恋愛要素が、いかに邪魔だったか?あるいは観客が邪魔に思っていたかがハッキリしました。くだらないこれまでの映画関係者なら、中心人物の長谷川博己と石原さとみに、恋愛要素をブッ込んできた事でしょう。現に恋愛要素では無かったかも知れませんが、製作サイドから庵野秀明監督に「もっと人物の描写を掘り下げて」という注文はあったようです。庵野監督は「それなら自分じゃ無くてもできるから降りる」と言い放ったそうです。その言葉通り、この映画の登場人物は、全く背景が描かれていません。既婚か未婚かすら、ほとんど分かりません。


Bもっと観客に分かりやすい演技だよね!
この作品、登場人物はほとんど叫んだり怒鳴ったりしません。だって仕事中ですから。「シン・ゴジラ」成功の裏には、俳優にしたい演技をさせない作戦があります。俳優は演じることが仕事なので、どうしても大袈裟に目立つべく演技しがちです。それが作品の中と、私たちの日常の隔たりをより大きくします。日常でそんなに大声あげてる人には会いませんよね?この映画のワンシーンはそれなりに長いのですが、コマ割りが驚くほど短い。これでは俳優は演技のしようがありません。結果として、我々の日常との隔たりを薄くし、ゴジラという虚像の映画でありながら、リアリティを持つことができます。幽霊と霊能者のように、嘘を2つ重ねると別の世界になっちゃうんです。


もちろん、他にも多くの要因があっての大ヒットですが、これまでの邦画の方程式が間違っていた事を証明するかのように、徹底的に余計なものを削ぎ落としていった結果、非常にブラッシュアップされたものができたという事でしょう。会議のシーンがこんなに映像映えする映画も珍しく、それでいて災厄が訪れた際に、現状の日本ではまず会議するしか無い事実を踏まえる。本当に日本人だけが共感できる映画ではないでしょうか?


事実、海外ではあまり支持されていないようです。
P R
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:chouchou-kuro
  • アイコン画像 性別:男性
  • アイコン画像 誕生日:1975年3月4日
  • アイコン画像 血液型:A型
  • アイコン画像 現住所:岡山県
  • アイコン画像 趣味:
    ・映画
    ・ゲーム-FPS・TPS
    ・スポーツ-F1・プロ野球・中日ドラゴンズ
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