イングリッシュ・コッカー・スパニエル CHEVYのひとり言
さわさわ秋が揺れる音がする。
ススキの草原を走りたいと思わない?
冴えた月の下、蒼い空の下、冷たい風の中。
後数分でボクはススキ野原を走るんだ。
。。。それでは夢で逢おうね、オヤスミ
大粒の雨が降ってた。
少しだけ外に出てみた。
雨粒がパラパラと踊ってる。
路面にヘッドライトが反射して
煙のようにしぶきがあがる。
ボクはまぶしくてそのまま立ち止まる。
たた呆然と立ち尽くす
目を細めて立ち尽くす
ボクを呼ぶ声に振り向いて
駆け寄る。
誰かボクを呼んでくれた?
ボクは車の窓を伝う雨を見つめる。
ええっと・・
耳になにか挟まってない?
今日は蒸し暑い。
ボクはご飯を食べてない、まずいんだもん。
オヤツもいらないってば〜。
鼻先にもってこないでよ〜。
そっとしといて・・・
ボクのことはほっといて。
マーフィー君、体脂肪ナンボ?
海の見下ろせる公園、
ちっ。飛び込めない。
つまんない。
おしっこしたろ。
ボクは今日悪いことをしたからおしおきされた。
いつもの散歩に連れて行ってもらえなかった。
でも日が落ちて、長い夜の始まりに
ドライブにきた。
この橋は時報のようにちょうどの時間に虹色になる。
30分ことにその月の誕生石の宝石の色に変わる。
季節の移ろいのように色を変える世界最長の吊橋。
今から夜が長くなるよ。
ボクといっしょにここに座って橋と対岸の明かりと星空を見ない?
暗い雲が立ち込めてボクに降りてくる。
遠くから夕日が暗い雲を照らす。
うんと遠くからボクになにかを伝えている。
遠すぎるその声をボクは聞き取れないでいる。
秋の草原
体の半分が隠れるほどの草の中をボクは走る
足元も見えず、行く先を見失っても
ボクは走ることをやめない。
雨が降り出した。
ボクに向かって降ってくる。
それでもボクは走ることをやめない。
