久しぶりに「しぜんかがく」の話題。
学生のころ、部活の練習後、必ずといっていいほど
皆でビールを呑んでいた。
たっぷりと汗をかき、体温が上昇した状態で呑む
キンキンに冷えたビール。
ゴクゴクゴク。プハ〜ッ。
それ以来、運動後に呑むあの喉ごしがたまらない快感となった。
当時は、なるべく美味しくビールを呑むため
運動中の水分を控えていたこともある。
とくにトラブルもなく過ぎてきたのは、
若さによるものなのか幸運だったのかは不明だが
今思い起こすと恐ろしく感じる。
ビールの水分は、殆んどカラダに補給されていないのだ。
むしろ、水分を抜いてしまっている。
その理屈を考えてみた。
我々の体内では
パソプレッシンとアルドステロンという抗利尿ホルモンが働き
腎臓の尿細管で水が再吸収されて尿量をコントロールしている。
再吸収率は、98〜99.5%にもなるから殆んど
再吸収されていることになる。
カラダの中は、水がないとできないシゴトばかりなので
常に水を欲している。
アルコールを摂取すると、抗利尿ホルモンの分泌が抑制され
再吸収率が低下して、尿量が増加する。
酒を呑むとトイレが近くなるのは、経験的に理解できよう。
ビールは、アルコール度数が5%程度で
水分も豊富且つ量を沢山呑んでしまう傾向にある。
しかもアルコールとCO2が消化器官での吸収率を上げるので
中ジョッキ3杯なんてあっという間だ。
これが、麦茶だとそうはいかないだろう。
抗利尿ホルモンが分泌されにくくなるばかりでなく
短時間で多量の水分を吸収し、
一時的に体液を薄めてしまうので特段尿量が増加するということだ。
これで、呑んだ量以上の水分が放出されてしまうことは
容易に推測できる。
ある暑い日、箱根に走りにいった。帰宅するまで、全く尿意を感じない。
いつものように前の晩にビール×2&ワイン×3。
体内の水分量が少ない状態での出走だった。
水分が多量の汗に変換されたのを身を持って体験し、驚いた。
脱水症および熱中症はもちろんのこと
脳梗塞や結石の原因にも充分成りえる状況だ。
当日に慌てて水分補給しても間に合わないのだ。
てなことで、細胞内の水分を毎晩不必要に減らすことは、辞めにした。
若い時分には、保水力が豊富だが、五十路間近なのでね。
健康のために乗っている自転車で不健康になるなんて本末転倒だ。
意外にあっさり、長年の習慣を断ち切ることができたことに驚いている。
さよならビール。ワインはやめないよ。