阿部と白土

August 19 [Fri], 2016, 16:00
インプラントは歯根部がチタン製であることが多く、骨になじんで比較的安定しやすいため、金属アレルギーも起こりにくい素材の一つです。治療を始めるにあたっては頭部CT、あご周辺のレントゲン、口腔内検査といった一通りの検査を行い、治療適用が妥当となったところで本格的な治療がスタートするので患者の意見や疑問も十分聞き入れて治療を行えます。そして、治療終了後のメンテナンスを患者と歯科医が連携して進めていくことで、安全性が高まり、長く快適に使えるようになります。
どんな治療でもそうですが、インプラント治療で重要なことは自分にとって一番良い治療をしてくれる歯科医を見つけることです。独特の技術を要する治療なので、その腕はもちろん、埋入手術までの検査、治療、手術後のケアなどでも全て歯科医の腕に任されているので大きく違ってくると言うべきです。インプラントは、他の治療に比べても、歯科医による結果の差が大きい治療法だということを理解してください。歯科医選びに全力を尽くすことが治療全体の大きな部分を占めます。
ごく普通の歯科医院で、外来診療を受けてのごく一般的なインプラント治療でも、当然、院内感染のリスクはゼロではありません。その点を踏まえ、歯科医院選びのときに、感染症対策はどうなっているか調べた上で決めることが命に関わる大事な問題です。近年、院内感染への関心が高まっていることもあり、予防策をホームページ上で具体的に示している歯科医院も当然のようになっているので、あれば必ず見ておきましょう。
典型的なインプラント治療は、段階が大きく3つに分かれます。まず、人工歯根をあごの骨に埋入します。あごの骨や周辺組織と人工歯根がなじむのを待ち、固まったことを確認してから、三番目として、歯根にアタッチメント(連結部分)をはめ込み、その上から義歯をかぶせて完成というのが大まかなプロセスです。時間を要するのは、人工歯根の周りに組織ができて骨にしっかり定着するまででこの間、2ヶ月から6ヶ月、じっくり待っていることが大事です。義歯が完成して使えるようになるまで、治療を始めてから短めなら3ヶ月ほど、長いと10ヶ月に渡る治療期間を要します。
皆さんが気にしているインプラントの耐久性は、長く使っている症例は多くないのが現状ですが、定期的なメンテナンスが行われていれば自分の歯と同じくらい保たせることが可能というのが一般的な説です。そうだとすれば、セルフケアと歯科医のケアによって長い間自分の歯と同じように使えますが、他の自分の歯と同じように、ケアが行き届かなければ取り返しのつかない事態が起こってしまうと考えなければなりません。
いろいろな事情からインプラント治療を始めるでしょうが、治療費の高さは重要な問題ですね。実は、かかる費用は歯科医院それぞれで幅があるのが普通です。この治療はほとんど保険が適用されず、自由診療のため金額は歯科医院次第です。それでも、どの歯科医院でも同じような材料や薬剤を使っているので、相場がだいたい決まってきます。インプラントが欠損歯一本分とすれば、30万円ないしは50万円くらいというのがおおよその相場と考えてください。
忘れてはいけないインプラントのメリットとして治療中でも、治療後もそれとわかることはまずありません。一見したところ、自分の歯と同じくらいとってつけた感じにならず、この歯はインプラントだと自分でいわなければ義歯を入れたと気づかれることはいちいち考えなくて良くなります。義歯だと思われたくない方にはおすすめしたい治療法です。
歯科医にインプラント治療をすすめられるケースとしては、他の歯に影響を及ぼしたくないという場合があります。ブリッジ治療で義歯を入れるとすれば両隣の歯を削って支えを作らなければなりませんが、これが、インプラントの埋入なら周辺の歯には関係なく失った歯だけを再生できます。両隣の歯を削って支えにするのはもったいないという希望がある方にはインプラント治療を考えた方が良いですね。
歯科治療の中でも、インプラント治療が難しいとされるのは、失敗してもやり直しできないことが多い点です。自分の歯にかぶせるクラウンやブリッジと異なり人工歯根とあごの骨は、周辺組織で完全に結びつかなくてはならないので万が一、人工歯根があごの骨に定着せず骨の中にインプラントが埋まらなければ普通は再手術しか手段はなく、骨をさらに削って修復するという治療しかなくなります。埋入するのもリスクがあって、周辺の神経を傷つけるリスクが常にあります。
虫歯の危険性は、インプラントにはありませんがメンテナンスをしなくて良いということにはなりません。特に人工歯根に異変があったら、すぐに診てもらわなくてはなりません。自身の歯と同様、プラークコントロールができていないと当たり前のことながら、歯周病の危険性もあります。残存している歯と同様に歯科医に指示されたブラシなどがあればそれも使い、完璧なセルフケアを目指してください。異常がなくても、歯科医の指示に従ってメンテナンスを受けなくてはなりません。
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