<輪廻 / セクション1 >

January 21 [Sun], 2007, 3:04
私は、なんて不幸なんだろう。

今度で3回目の転職先の上司とは、また気が合わない。
今までも何度も同じような事を繰り返し、いらない正義感と自分に言い聞かせながらつい口をついてしまう。
そんなひと言が災いして、3度も転職を繰り返してしまった。

おまけにたった今、3年も付き合った彼にふられたばかりだ。

痛かった。

思い切り、こん棒か何かで容赦なく頬をぶたれたような激しい痛みが未だ引かない。
そんな痛みだった。
むしろ、そんな痛みの方がまだマシなくらいの痛みでもあった。

泣きはらし、普段の3倍はブサイクに腫れ上がった目元を隠すように、帰りしな、路上で買っただてめがねをかけて朝焼けに包まれた電車に乗った。

先週買ったばかりのお気に入りのマフラーに顔を埋めて、同じ車両に乗り合わせている人たちを、チロチロと眺め、放心状態のままのふわふわとした時間が流れた。

彼のことは想いださない。
彼との想いでも。
そうしなければ、自分を見失ってしまいそうなくらいの痛みだった。

気がつくと降りるはずの駅を遥かに越えて、電車に乗っていた。
仕方なく、ふと降りた駅から方向も分からずに歩き出した道が 
あっという間に見慣れた路地へとたどり着きアパートの前に立っていた。

帰ってきちゃった。

自然に口からついた独り言に驚きながら、階段を上りドアを開け部屋へと入った。
ワンルームのこざっぱりした部屋は、まるで今の私みたいに空っぽだ。
何かが足りない気がするが、一体何が足りないのかさっぱり分からない。
そんな感じのぼんやりした部屋だった。

ホットしたのか、もう既に枯れはててしまったと思っていた涙がなぜだか突然溢れ出し、
溢れ出した涙を流し続けたまま、私は部屋の中の掃除を始めた。
散らかったまま何日も放置してあったその部屋は、やる事が満載だった。
とにかく泣きながら、洗濯も始めた。
もう止まらない涙と一緒に、えんえんと大きな声まで上げて、まるで子供のように泣いた。

時間が経つに連れて、部屋の中は片付けるどころか、泣いても泣いても止まらない涙と鼻水とを
拭いてかんだティッシュの山であふれている。
今度は、キッチンのしたから大きな半透明のゴミ袋を取り出し、床に散らかったティッシュを拾った。

「はい」

床に落ちたティッシュをひろいながら、心配そうに眺める好期(こうき)の瞳が私を覗き込んだ。

「好ちゃん」
「どしたの春ちゃん?そんなブサイクな顔して。またフラレちゃったの?」
「うるさい」
「え?マジ?」

私から奪い取っためがねを手にしたまま、好期はこわばった表情で立っていた。

「なによ」
「いや・・・」

「返してよ」
「・・・」
「返して、私のめがね」

「あっ」

好期は、少し神妙な面持ちで手にした赤いだてめがねを私に差し出し
奪い取るようにして延ばした腕を強く引き寄せると、私はいつの間にか好期の胸の中にいた。

いつもは弟みたいに思っていた一回りは離れた幼馴染の好期の男くさいがっしりとした腕につかまれたまま、私は身動きがとれないでいる。
突然心臓がドキドキと音を立て始め、どんどん気が遠くなっていった。

「あんなヤツ、別れて良かったよ」

好期の低い声が、彼の胸板を伝って私の耳元に響いた。

もう一度

January 08 [Mon], 2007, 21:37
もう一度 君に会っておきたかった

彼はそう言って 何年か振りに電話をかけてきた。

彼の声は、晴れやかでも憔悴しきってもいなく、ただ淡々としていた。

「もう会わないって言ったでしょ」

冷たい私の反応にも答えようともせず、彼は待ち合わせの場所と時間を指定して電話を切った。

「絶対に行かないからね」

そう言いつつ、待ち合わせの時間にその場所に行きそうになる気持ちを必死に抑えるのが一苦労な自分に少々飽きれた。

待ち合わせの時間が過ぎても、彼からの連絡は無かった。
1時間、2時間。そして、半日が経っても彼からの連絡は無かった。

今頃彼は、諦めて帰ってしまったのだろうか。
粉雪の舞い散る街の灯りを見下ろしながら、私はもう半日もこの席でコーヒーを飲み続けていた。

あと数時間で、このCAFEも営業時間を終えてしまう。

その後どうしようか・・・。

何だか真っ直ぐ部屋に帰る気もにもならず、ただぼんやり携帯が鳴るのを待っていた。
行ってしまおうか、あの場所まで。

行って彼がいなければ、いくらか気持ちもスッキリするのかも知れない。

どうしてそんなにも気になるのか、自分があまりに滑稽でならなかった。

そう、このCAFEはいつも彼と待ち合わせた秘密のカフェだった。

第2話 そして / < カフェオレの時間 >

August 20 [Sun], 2006, 1:31
そして好季は居なくなった。

それは、私の目の前から姿を消してしまったのではなく、すっかり自分を隠すようになってしまったのだ。

以前のように呼んでも返事が無かったり、遠くを見つめるような事はしなくなっていた。
いつも楽しそうで、いつも私のことだけを見てくれている。

私が望んでいた好季の姿だった。

そして、それは好季の名前を付けてくれた好季の両親が望んでいた姿でもあった。

日本の四季の移り変わりが大好きな両親が、付けてくれた名前だ。

世界中の誰もが日本の四季に心奪われるように、世界中の誰からも愛されるような心美しい人間になって欲しいという両親の願いが込められているのだと、いつか好季が話してくれた。

でも、それはまるで、一生懸命嫌われないようにしているようにも思えた・・・。

昔、好季が親に何度も捨てられたように今度は私に捨てられるんじゃないかと、好季のすること全てがそんな風に怯える子供のように私の目には映った。

こんなことになるんじゃないかと思っていた。

今私の目の前に居るのは好季ではなく、子供の頃の切なく苦しい少年の姿だった。
無邪気に笑って、一時も気を休める事無く私に対して敏感なほどにピンっと気を張りつめたままの。

ただそれが、大人の事情というものに振り回されていただけで、決して好季自信が愛されていなかったわけではない事を好季自信も分かってはいたのだけど。

私はそんな風に変わってしまった好季に対して、かける言葉が見つけられずにいた。

今はどんな言葉を好季に投げかけようとも、今の好季の中には届きそうにも無かったから。

彼は今ただ、必死なのだから。

だからわたしはとことん好季に付き合うことにした。
出来るだけ自分の時間を好季と共有するように心がけた。

嬉しい事があったり何か感じたことがあると、心の中の声を全部出して好季に聞かせた。
それでも、私が少しでも考え事をしていると、好季は落ち着かないほどに明るく振舞った。

第1話 大切な人 / < カフェオレの時間 >

May 17 [Wed], 2006, 2:40
ついさっき 彼が言った。

「会いたい」

いつもはぶっきらぼうで、自分から話題なんて出す事もない彼が電話の向こうでポツリと呟いた。
いつもは私の方からしつこいくらいに言っているセリフ。
仕事人間で、いつだって私はひとり取り残されて寂しかった。
だから、彼と付き合いだしてからは習い事が毎年のように増えていって、今では彼に会う為に予約をキャンセルするくらいに忙しくなっている。

「どうしたの?」

顔の見えない彼の声が、今にも壊れてしまいそうで私は聞いた。

「マキに会いたいんだ。」
「うん」

私は今、言葉少なに何度も会いたいと呟く彼の元へと急いでいる。
仕事で何かあったのかなぁ。
彼が仕事以外に私に悩みを打ち明けてくれたのは、1度きり。
僕は何の為に生きているのか・・・って。
最初はびっくりして彼の顔を眺めているばかりの私に、彼はうつむきながら返事を待っていた。
答え。
それは・・・。
ありきたりの言葉は、彼には通用する気がしなかった。

「どうして、そんな事いうのよ」

彼の手を握り締め、私は泣いていた。
私といても、彼は自分の居場所を無くしたままだった。
彼は、実の母親に3度、実の父親に2度も別れを告げられて育った。
その度に、お互いの間を行き来しながら、彼は自分の居場所を失っていった。

「僕は、可哀想なんかじゃないよ」

そんな彼の口癖に私は何度と無く頷き、笑ってみせた。

「わかってる」

そういうと、彼は安心したようにまた仕事に出かけた。

< file.10 カフェオレの時間 >

May 14 [Sun], 2006, 17:15
【 カフェオレの時間 】 恋愛short storyを ただ今執筆中 
近日?公開予定 desu (・・;)

< ぼんやりと  >  ひとりごと ( tubuyaki )

May 14 [Sun], 2006, 16:45


なぁ〜んにも 考えないで 気のおけない誰かと
ひたすらぼんやり レインボーブリッジなんか 歩いてみたいなぁ
この先を ず〜っと ず〜っと ず〜っと… 
時々 橋の下の流れを覗き込んで ( .. )ドレ?
時々 頭上の大空を仰いで (゚.゚)ホォ〜
時々 手つないで… (*・・*)
渡り終わったら 仲良く カフェに入って
お腹が空いたら ご飯でも食べて
夕焼け見ながら 土手を歩いて 
電車に揺られて 二人でおうちに帰ろっかぁ♪ なんて…

< 日曜日の彼  >  ひとりごと ( tubuyaki )

May 14 [Sun], 2006, 16:18


ねぇ〜 せっかくの休みなんだし どっか出かけなぁい?
朝から何度問いかけても 同居人の彼は 返事もしない
相変わらず 日向を見つけて一日中ごろごろ
ねぇ〜ってばぁ〜。
そんな私の呼びかけにも 薄目を開けて 付き合い程度に振り向くだけ
あ〜あ アンタがほんとの彼氏だったらいいのにねぇ〜。
細長いしっぽと もじゃもじゃのおひげが自慢の ペルシャネコ マルコスは
今日も1日 私の部屋で 気ままに私を癒しています♪ 
今 交際中の私の大好きな彼は マルコス お前だけだよ チュッ☆

< haretane ♪ >  詩 ( uta )

May 14 [Sun], 2006, 16:12


kokoromo hareta ne?

< おさかなに なりたいな・・・ >  詩 ( uta )

May 14 [Sun], 2006, 16:07

おさかなになって

蒼い海を どこまでもず〜っと 

泳いでいきたいなぁ・・・

< さしのべる >  詩 ( uta )

May 14 [Sun], 2006, 15:47


日の傾く階段を 数えながら昇る春風
追いかける どこまでも 声のするほうへ
知らない街 歩くような 心細さ
迷いはじめてる そんな気がした
空の隙間から零れるあかり アスファルトを照らすよ

誰かの呼ぶ声に むせび泣く
笑う人の影に 駆けよう 辿りつくまで
暖かい手が 僕を包むよ 優しい人の温もり


路に咲くたんぽぽ 摘みながら落ちる夕立
追ってくる いつまでも 足音のするほうへ
駆けだした 泥だらけの スニーカーで 
桜の木の下 降り注ぐ雨
長い歩道橋渡りながら アスファルトに落ちるよ

誰かの呼ぶ声を 聞いた気がした
笑う人の影を 探すよ 濡れたままで
暖かい腕が 僕を包むよ 優しい人の匂い


いつまでも かわらない暖かい視線に
守られながら 僕は生かされている
P R
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■Name   : きゃさりん。 
■Birthday : 7/19 
■Address : sapporo 
■Hobby   : お香 
■favorite place : cafe 
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