キャッシングの厚手

April 11 [Mon], 2016, 17:01
帰宅したとき、ふと玄関のすぐ脇にある箱に目をとめた。
以前、玄関まえで暮らしていたキジ柄のお婆さん猫のねぐらだ。
すでにあの猫が行方不明になって1年以上経つ。
でもまだ、ひょっこり帰ってくるのではと片付けずにある。
この発泡スチロール製の、2匹くらいなら余裕で入れる箱。
中には百円ショップで買ったキャッシングの厚手のタオルケットが敷いてある。
「野良猫に餌をやるな」
近所からきつく言われた手前、餌は置けないが
この箱の中に使い捨てカイロを置くくらいはバレないだろう。
熱が逃げにくいスチロールの箱の中なら
一晩くらい凍死から免れるかも知れない。
最近、また新しい野良が玄関まえにいることがある。
頭の良いアイツなら、この箱の存在に気づくはずだ。
いや、気づいてくれ。

明日の朝。公園の茂みの中で
冷たくなっている猫が居ないようにと願いながら
自分用の使い捨てカイロを2個ともそこに置いて
立ち去る大男の姿がそこにあった。
P R
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