説明 

December 31 [Sat], 2011, 0:22
ここにアップするのは、過去管理人が運営していたHPにアップされていたものです。

なのでジャンルがごっちゃりしています。

また、他ジャンル(またはオリジ)のおはなしはこちらにアップしようと考えています。

アップする順序に特に意味はありません。

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アコ

god father 

July 21 [Mon], 2008, 0:34
 獄寺はいいひとだと思う。自分のために何かしようと頑張っているし(その大抵は空回りしているのだけれど)。
 今日も体育でツナは獄寺を巻き込んで見事チームの連携を乱し、グランド整備を押し付けられた。それを獄寺は当然のように手伝う。例えば、自分が数学の補習を出されたら、彼は喜んで手伝うだろう。何か失くしものをしたと言えば、見つけ出すまで奮闘するだろう。たった少しの擦り傷にだって過剰に反応するだろう。
 それはツナを嬉しくする反面、少し、否とても申し訳ない気持ちにさせる。だからいつも口をついて謝罪の言葉が出てしまうのだ。
「いつもごめんね」
 俯いて、視線を合わせないように。目が合ってしまったら益々自分の感情が混乱してしまうような気がした。
 いつもの獄寺なら照れ笑いと共に「いいっすよ」と返してくるのだが、今日は黙ったままだった。その沈黙が居たたまれなくてツナが顔を上げると、そこにはツナを真っ直ぐに見つめながら、どこか悲しげな獄寺がいた。
「謝らないで、ください」
 十代目を困らせるために、してるわけじゃないですから。
 細かく区切って放たれた言葉は小さく、掠れ声で、ただでさえ表情が浮かないのにそれが余計に寂しさを感じさせた。

「ごめんなさい」を「ありがとう」にかえる力が
 ずっとずっと欲しかった。
 ごめんなさい、と謝られるよりも、ありがとう、と感謝される方が言われる言葉なら嬉しいのだから。けれどいつも言ってしまうのは謝りの言葉で、それに落ち込んでいるのは自分だけだと思っていたけれど獄寺も傷ついていると知って酷く悲しくなった。
(もしかしたら、俺は獄寺くんが死んだときにも、ありがとう、と言うのだろうか)
 きっとファミリーのために死んでいく獄寺に向かって、感謝の言葉を。
 献花と共にgrazieとその血の気を失った顔に向かって囁くのだろうか。囁けるのだろうか。
「…ありがと、ね」
 今でさえ、こんな声にならないような大きさでしか言えないのに。
 それとも、段々と言えるようになっていくのだろうか。

 夕暮れの赤が眩しくてやるせなくて、ツナはまた俯いた。

end
P R
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