ベイビートーク(英ゆめ)

August 04 [Tue], 2009, 16:55
その立派な眉は君の紳士的な何かを表しているのではなかったかい。

そう思ってぼんやりと目の前の太い眉を見つめても、その下のふたつの潤んだ熱っぽい瞳や纏ったなんか必死っぽい雰囲気は変わることはなかった。むしろ悪化の一路だ。内心で盛大に溜め息をつく。
アーサーにはオンのスイッチはあるがオフのスイッチがない。すいません、ブレーカーはどこですか。

どこか冷静に考えているうちに、アーサーの手によってわたしの頭はストライプ柄のワイシャツに埋まる。洗剤の匂いがわかるから酔った勢いではないらしい。
背中に回された腕があんまりにも優しい。子供の手の上のガラス細工になった気がして、またこのまま流されちゃうんだろうなぁと思った。耳たぶに唇をくっ付けながらわたしの名前を発音するアーサーにぼんやりしてる場合じゃないと意識を引き戻す。

「アーサー、アーサー、電気」
「…ん?」
「消して?あとベッド行こう」
「…んー」
「うん、そこには電気のスイッチないからね」

シャツの裾から侵入してきた手が直に脇腹を撫ぜてくすぐったい。もう、余裕ないなぁ。

「お前といて、余裕のある時なんかあるか」


肩口でもごもご喋る彼に、紳士の影を見るのは難しい。まぁ、いいか。紳士でも元ヤンでも甘えたでもツンデレでもそれがアーサーだったら。突き放せないわたしにも結局余裕などないのだから。





(でもベッドには行こうね。)
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