ウツボラを読んでの考察 

August 10 [Fri], 2012, 2:22
中村明日美子著
ウツボラ(全二巻)を読んでの考察

※過分なネタバレを含む為、未読者は避けて下さい。
結論に彷徨った既読者の方へ、貴殿の解釈への標になれば幸いです。


もう、また稀有な漫画にであった。大好きな中村明日美子さんの著作ウツボラである。
何よりも蠱惑的で、艶めかしく、謎の多い作品だった。
数多く考察記事はヒットすると思う。
私なりの物語の真相を綴りました。ウツボラの解釈に困った方の、一参考になればと思う。




少女Aと少女Bは出会い、恋人関係になる。しかし、少女Aにはこの上なく愛した作家がいた。もちろん、少女Aと作家の間にはなんの関係もない。ただ少女Aは作家を偏愛し、著書を熟読し、あらゆる情報を集めた。総てを知りたかった。けれど彼女は作家に近づくことをしなかった。本当は彼に触りたかったし、触れて欲しかったのに、少女Aはそれを実行する自信がなかった。藤乃朱の名でファンレターを出すことが精一杯だった。名を明かすこともできなかったのは、少女Aが作家の紡ぐ妄想に沿う容姿ではなかったからだ。少女Aは作家に肉体的に近づくことを諦め、自身の妄想と作家の妄想を紡いでウツボラを書き上げた。何よりも、心が彼に寄り添うために。
そんな少女Aの前に、まるで作家の物語から抜け出たような容姿を持つ、少女Bが現れた。少女Aは少女Bに羨望した。それが愛に似た何かに変わるまでそう時間はかからなかった。

少女Bは何にも埋められない穴を持っていた。少女Bは少女Aに出会った時、運命を感じた。何故なら少女Aにも同じ穴を見つけたからである。
少女Bは少女Aの穴を埋めることで自らの穴をも埋められると信じた。しかし、早々に少女Bは気付いてしまった。少女Aが望むのは自分でなく、作家だということを。
瞬時、少女Bは少女Aを妬んだ。作家を愛している少女Aを。そして、歪んだ愛は、少女Aの望むように作家を手に入れることを少女Bに決意させる。
少女Bは少女Aの書いたウツボラを作家の元に送り込んだ。少女Aの紡いだ作家への愛を見せつけるために。
するとどうだ、作家は少女Aのウツボラを自分名義で発表してしまった。これは少女Bにとっては誤算であったが、作家に付け入る隙を得た好機ともいえる。
少女Bはその容姿を武器に少女A(藤乃朱)として作家の前に姿を表す。
少女Bは作家に、少女A(藤乃朱)として抱かれることで少女Aになろうとした。しかし、作家は不能であり、少女Bの穴を埋めることはなかった。少女Aの愛する作家への失望。目論見の外れた少女Bは、少女Aを作家がしたように犯す。埋めるものを持たない同士、やはり少女たちは何も埋められないのだった。
少女Bの穴は作家と幾度身体を重ねても、決して埋まることはなかった。そうするうちに少女Bは結論に達する。
少女Aも、この不能の作家に抱かれ、自らの穴を埋められないことを痛感すれば少女Bを愛するようになるのではないか。
少女Bは少女Aに藤乃朱としての容姿を持たせ、作家の元に送り込む。そうして、少女Aは死んだ。
少女Aは作家への愛故に、死を選んだ。
愛する作家に完璧に抱いてもらえなかったという失望、少女Aの演じた藤乃朱と本物の藤乃朱である自分を見分けてもらえなかった絶望の後、妄想家の少女Aは藤乃朱が死ぬことで、作家の中に生きることを望んだ。
少女Bの目論見は完全に、外れた。
作家の不能を知らしめれば、少女Aは少女Bのものに、なると思っていたのに。

少女Aの死後、少女Bは再び作家の前に姿を現す。今度は少女B(三木桜)として。
ウツボラを、作家の手で書いてもらうために。
自分の殺した少女Aを彼女が望む形で生かすために。

少女Bは作家と、少女Aの身代わりではなく、三木桜として逢瀬を重ねるうちに、作家を愛するようになる。しかし、その事実を自分でも認められない。
そして、何者でもない、三木桜として生きることも、藤乃朱という人間の曖昧さも世間は許さなかった。
作家も、周囲も、求めるのは少女Bではなく、藤乃朱の正体だった。
藤乃朱なんて、存在しないのに。でもそれを知るのは少女B、ひとりだけ。
そして、作家は言う
君はやはり、朱ではないんだね。
その一言がどれだけの絶望を少女Bに与えたことか。
藤乃朱は自分であって自分ではなく、少女Aのようで、少女Aではない。しかし作家が求めているのは少女Aである藤乃朱なのだ。

作家に見破って欲しい。自分が少女Bだと。けれど、作家はまたしても失敗する。
藤乃朱の正体は少女Bだと思ってしまう。しかも、ウツボラを昇華させないまま筆を折ると。
少女Bは思う。死を賭して作家を愛した少女Aのことを。
そして、作家を愛して尚、報われない己を。
作家にウツボラを完結させる確約を取り付け、選ばれなかった少女Bは少女Aの元へ向かう。
少女Aの自殺によって取り付けられたネットに阻まれ少女Bの自殺は未遂に終わる。
目を覚ますと、少女Bは少女Aによって生かされていた。何者でもなかった少女Bは少女Aに、生かされたことで何者かになれるチャンスを、与えられた。
そして三度、作家の前に現れる。
作家はウツボラを書き上げることで、少女Aと少女Bを完璧に区別し、そして完璧に同一化してくれた。作家によって、少女の空洞(うつぼら)は満たされる。


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(無題) 

March 06 [Fri], 2009, 20:17
いつも

(無題) 

March 06 [Fri], 2009, 20:12
いつも

ぷかり ぷかり 

January 23 [Sun], 2005, 4:24
煙草をぷかり。ぷかり。
1本、2本、3本。
煙草をぷかり。
あたしは、ヘビースモーカー。
やめなさいって言われても、
やっぱりやめるなんてできないの。
あたしは、ヘビースモーカー。
中毒なのよ。

喧嘩したってすぐに会いたくなるのと、同じ。
煙草をぷかり。ぷかり。

Honey and Clover 

January 04 [Tue], 2005, 6:02
ハチクロを読み返して、ふつふつと情熱が沸いてきた。
こんなところでぁぃじの日記をみて笑っている場合ではない、と。
やるべきことをせねばならん、と。
ハチクロはバイブルです。青春のバイブルです。
竹本くんのように徹夜で作った塔をパイプ椅子でぶち壊し、はぐのように一心不乱に。そして目が曇ったら自転車ひとつで旅に出ねばならんのだ。

こう、ビリビリと情熱が沸いてきたということで。
明日実家から京都に帰る。そして課題&自分探し

眠れないのは 

January 04 [Tue], 2005, 5:54
眠れない夜は君のことを考える
今日は何をしたんだろう
笑っていたかな
空をみてあたしを思い出したかな
あたしがいない今日を寂しく思ったかな
眠れない夜は君のことを考える
プリンが美味しくて君の顔を思った
鳴らない携帯をみて君を思った
布団が冷たくて君の温もりを探した

眠れない夜は君を思った


眠れないのは君を思ってるから

(無題) 

December 25 [Sat], 2004, 11:21
イブは細見美術館で伊藤若沖でした。もう鶏がやばくて。美術館に長い間居座ってしまった。鈴木其一も色が綺麗で驚きます。でも糸瓜群虫図は見たかったなあ。

センスのいい美術館ていうのは居心地が抜群にいい。細見美術館すごく気持ちよいです。
若沖は毎年やっているようなので糸瓜群虫図など観るためにチェックしておこう。うん。

あと『レイクサイド』を読みました。東野圭吾の。『レイクサイドマーダーケース』として正月明け公開の映画の原作小説。
東野圭吾の小説は当たり外れがあったりするけど、当たるとヤバい。面白すぎて読むのが止まらなくなる。
今回のは当たり。予想外のラストで、あっというまに読み終わった。読みやすい上に面白いから止まらない。映画は…どうなんだろう。青山信治だからよさそうですが。

いたみどめ 

December 17 [Fri], 2004, 4:37
奥のほうが
じくじく痛んでる
どんな薬を飲んでも癒されないのに
君の顔をみるだけで治まってしまう

まぁこの痛みの原因も君だけどね

流星群 

December 14 [Tue], 2004, 3:51
ふたご座流星群だったそうで。彼氏とマンションの屋上で空を見上げた。
見えたらラッキー。そう思っていたら意外と沢山流れた。太くて長い尾。願いをかければ叶いそうな気がした。

あと2日で年内の授業終了。あっと言ってる間に8ヵ月も過ぎてしまった。4年だ長い、なんて言ってられない。この調子だと一瞬で終わってしまうな。ヤバいよヤバいよ。

やっぱり 

December 06 [Mon], 2004, 16:26
空は綺麗だ
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84年生まれ 20歳 大学生 ♀
■夢は映画人
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