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終曲 / 2006年04月03日(月)
私は、綾芽が歌った歌を聞きながら歩いた。
どこに歩いているわけでもない。

別の世界に生きたい

と、思った。
この世界で、私は、道を間違えすぎたのかもしれない。
その結果、間違った道を自分の道だと、思い込んで進んできたのかもしれない。
それに気づかなければ、立ち止まることもなかったかもしれない。

後悔しか、していない

だったら、私が生きた意味は?

私がここにいる意味は、あったかな

綾芽

香織

アヤ

ねぇ、私は、何をしてあげられたかな
意味は、あったかな

私は居なくなるけど、
あなたたちの中に、私の生きた意味があれば、よかったよ。
ごめんね。

ありがとう。

この世界は、3人と出逢えたことで、意味があったと思うよ。

私は、別の世界に行くけど、

向こうでは、

咲くのは遅くても、長く咲いていられる花になりたい。


御堂 春の、日記の、さいごのページ。
この先は、彼女にしか解かりません。
この話は、実話だということは、今まで書いてきました。
ひとつだけ、真実ではないことは、
今ここで、この話を書いているのは、彼女ではないということ。
みなさんに、知ってもらいたい。そう、思っている、
小牧 綾芽と桐原 香織と三浦 彩夏です。
今まで、ありがとうございました。

できるだけ、多くの人の中に、春の心が伝わりますように。
 
   
Posted at 15:04 / 第5章 終曲 / この記事のURL
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離脱 / 2006年04月01日(土)
綾芽の歌った曲が、街中でも流れ始めたころ、
私は学校を辞めた。

逃げたと思ってもらえればいい

香織に、何を言われようと、もう戻る気もない。
あんな荒んだ世界にいるつもりもなかった。

────社会を騙してくるよ

思えば、族抜けのとき、こんなこと言ってたっけ。
騙されて帰ってきたって、言ったら、あいつら何て言うかな。
世界は、皆が思ってるよりずっと、最悪だよ。
そう言ったら、負け惜しみだと、言うかな。

結局独り

一度道を間違えたやつが、こんな世界で上手くやるなんて無理だろ。
親は、嘆くだろう。
なんで、こんな人間に、なってしまったんだろうって。

私がいちばん聴きたいよね

どうして

こんなんになっちゃったの?

みんなには、簡単にできることが

なんでできないのかな。

私は、あの歌を聞きながら、行く場所を探していた。

As long as existence continues
It takes up space because it is reluctant.
 
   
Posted at 19:13 / 第5章 終曲 / この記事のURL
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懺悔 / 2006年03月31日(金)
帰り道に、雨が降り始めた。
遅いよね。
傘ないし、ぬれても気にしないからいいけど。
どうしていつも、こうなんだろう。
皆は上手くやってんのに、上手くいかないのは私だけなんだよ。

ひどいよね

私は、綾芽に電話をかけた。
自分でも、解からないくらい、話した。

綾芽とアヤを、引き裂いたのは、あたしだよ
復讐のつもりだった
あのときは、香織がやってたけど
あたしも同じだよ
綾芽とアヤがいなくなってからも、そうだよ
あたしは、香織以外の奴がどうなってもよかったの
最悪なの

そう、最悪なの

いちばん、居なくなればいいのは、あたしだよ
世界の誰よりも
誰よりもいらないのは、あたしだよ

そうだよね、綾芽

そこで、綾芽は言った。

この歌、知ってる?

何だろう。と、思って、聞いた。

We will always meet.
The sound of the same pulse is made a sign.
It is here.
Because it always calls

必要なんだよ。
ここに、いるんだから。
 
   
Posted at 16:34 / 第5章 終曲 / この記事のURL
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余裕 / 2006年03月30日(木)
何のこと?

香織が言うのを、まともに聞いてはいなかった。

外で話そうよ。

香織は、私の態度を無視しながら言った。
ここで、この、皆が居る教室で、香織の本性に触れたいとも思った。
でも、それでは話にならないだろう。
この世界では、いくら聞いても香織は答えを言わない。

いいよ

そう言って私は、隣の教室に移った。
直後に、香織が言った。

あの教師が、言ったの?

振り向いた私の目に映った香織は、冷えきっていた。
人の、気配が変わる瞬間に会った気がした。

あの教師、すぐ言ったけど
もっとマシなやつ選ぶべきだったね

私は、それくらいしか言えなかった。

そうね。
もっと使えると思ったんだけどな。
春の過去も知ってるって言うし、メールも打ってくれたのに。

香織は、蔑む目で笑った。

春を消すには、ちょうどいいと思ったの。
教師、嫌いでしょ?

また、笑った。

でも、思わない?

騙される方が、悪いのよ。

香織は、笑いながら、そう言った。
外はもう、暗くて、寒いだろう。
明日は雨になるだろうと、誰かが言ったのを思い出す。

今ここに雨が降れば、
この穢れた涙も雨に溶けるのに。

そう、思った。
 
   
Posted at 17:37 / 第4章 善悪 / この記事のURL
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冒涜 / 2006年03月29日(水)
綾芽は、何も言わなかった。
いい気味だと思っているならそれでもいい。
哀れだと思っていてもいい。

信じてないから

頼る気分も、無くなったから

私はその足で香織が居る学校に戻った。
部室まで、走る。
あのときを、思い出した。
綾芽が、匿メーラで香織にメールしたときも、アヤに騙されて
こういうふうに部室に走っていた。

ふと、笑った。

あたしだけ、騙されてるよね

そう、思った。
部室に入ると、あのときとは違って明るい顔の香織がいた。

どうしたの?遅かったね。

香織は、何も知らないふりをした。
そういう態度で来るだろうと、始めから解かっていた。

先生と話してた

そう。先生って何の先生?

香織の演技は、仲間として見てた。
敵としてみる今、情けはなかった。

あんたが利用した教師だよ

私は、どこまでも問い詰めてやろうと、思った。
 
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Posted at 13:48 / 第4章 善悪 / この記事のURL
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手結 / 2006年03月28日(火)
どうすればいいんだろう。
だんだん、何が正しくて、何が間違いか分からなくなる。
香織は、どうして私を消そうと思った?
私だけじゃない。
綾芽や、アヤも、いなくなった。
私を、上手く利用していたのか、そうでないのか。
それさえも、解からない。

騙される方が悪いんだよ

涙は、嘘でも透明なんだよ

その意味に、気づくのが遅かった。
信頼する相手を間違えたのは、私で、騙されたのも私。
責任転嫁する余裕もないまま、綾芽にすべて話している自分を見た。

計算づくの世界

善悪を見分けられないやつが消えていく

慣れ合いや信頼はいらなかった

そういうことに、後で気づく。
ぬるま湯の中で生きてきた自分が、いた。
族時代の、熱湯の中を生きていたら、どれほど楽だっただろう。
そんなことを、思った。

殴ることもない

警察も来ない

それでも確実に病んでいくのは心

綾芽みたいな、優しいやつが損をする。
香織みたいな、計算づくのやつが残っていく。

この世界。
何もかもが壊れるなら、それでもいいから。
 
   
Posted at 22:43 / 第4章 善悪 / この記事のURL
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打破 / 2006年03月26日(日)
帰り道だった。
特に行きたいところもないし、家に行きたくもない。
その辺の公園で座っていた。
大人が、じろじろ見て通っていくのには、慣れた。
ピンクの髪の高校生。
ただ、それだけで「不良」なんだろう。

そんなこと、悲しくもない。

香織が、遠くにいるような、そんな感じだったのが、いちばん嫌だ。
そんなに、気にしないつもりだった。
もとから、私は人なんて信じていなかった。
信じることなんか、しないつもりだったんだから。

騙すやつが悪いんじゃない。
騙されるやつが、バカなんだ。

そういう世界で生きてきた。

そのとき、人の気配とともに、声。

春だよね?

声は、綾芽。
そこにいた綾芽は、あのときと同じ。何も変わっていなかった。

こういう、タイミングで出てくるのって、ずるいよね。
辛いとき、出てくるのって、ずるいよね。

今は、綾芽にも、頼りたい。
誰でもいいから、助けてほしかった。
答えを、教えて欲しかった。
 
   
Posted at 11:45 / 第4章 善悪 / この記事のURL
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亀裂 / 2006年03月24日(金)
私は、大嫌いな大人の前に立っていた。

どういうつもりだよ

その、教師に向って言った。

キミこそ、どういうつもりなんだ?
友達に酷いことをして、キミは平気で知らん顔か?

私は、ふっと笑った。
綾芽や、アヤのことを、こいつは「友達」だというのだろうか。
その、「酷いこと」と同じことをやったあいつらが。

お前も、メールなんてセコい真似してんじゃねぇよ

あぁ、あのメールか。
まぁ、そもそも、匿メーラはキミが使っていたものだろう?
あれで友達を脅していたというなら、なおさら許せないだろう。

・・・脅し

その言葉が、引っかかった。
私は、脅しは一度もしていない。現に、脅す価値もないだろう。あんなやつら。
教師は、続けた。

キミたちは、仲がいいと思っていたんだがね。
まさか、匿メーラを使って脅して、イジメをやらせていたなんてな。

何の話だよ
その友達って誰だよ

私は、聞いてから後悔した。
頭に浮かんだその名前は、どうしても消えなかった。
教師は、その名前を口にした。

桐原香織だよ。
キミと、いつも一緒にいるあのコに、相談されてな。
匿メーラでキミにメールしろと言ったのは、彼女だ。

私は、黙ったまま帰った。

涙は、偽りでも、本当でも、透明なんだ。
 
   
Posted at 10:42 / 第4章 善悪 / この記事のURL
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打算 / 2006年03月21日(火)
匿メーラの騒動が忘れられていったころだった。
私たちの世界に、足を踏み入れるような奴は、いなくなった。
いなくなったと、香織も私も、思い始めたころだった。

あんたの過去と、いままでしてきた悪さを、皆にバラす。

私へのメールの送り主は、私。

匿メーラは、ネット検索で簡単に出てくる。
クラスの中で、こういう奴が一人くらい居ても、まず、不思議じゃない。
そんなことは解かっていた。
香織にも、同じようなメールが届いたらしかった。
もっとも、香織の方には過去の話は出ていないだろうけど。

二人とも、こんな脅迫には乗るつもりはつもりはなかった。
バラしたとしても、相手が自分の首を締めるだけだ。
私たちは、どうにでも言い訳できる。
むしろ、匿メーラを使った脅迫のほうが、大人にとっては問題だろう。

大事なのは、こいつをどうやって世界から追い出すか。

ハッタリだとしても、私の過去に触れた奴は、消す。
堕ちるところまで、いけば、何でもできる。
香織は、心当たりのある奴を探っていた。
ここには、私の過去を知る奴はいないはずだった。
いるとすれば、相手も相当、自分を演じてきた奴だろう。そう、思った。

泣きマネは通じない。

2通目の、メールだった。

ひとつ、浮かんだのは、教師だった。
ひとりだけ、いた。
私が、通っていた私立中学の、高等部から移ってきた教師。
中学の教師は、私の過去を知っている。
府立からの転入とき、私の親は私の知らないところで、族のことを話した。
腐った大人に。

3年越しで巡ってきた、失態。

また、邪魔なのは、大人。

だから、嫌なんだ。
 
   
Posted at 10:33 / 第4章 善悪 / この記事のURL
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透嘘 / 2006年03月20日(月)
匿メーラの利用履歴は、公的機関からの要求次第では、公表する。
そう、書いてあったのを、思い出した。
汚い権力に追い詰められるのは、御免だった。
私たちは、なるべく無表情で、こう、話した。

私たちの携帯は、数日前に盗まれたんです
ちょうど、利用履歴に載っているくらいの時期です
しばらくは、なくなった携帯が見つかるかと思って、契約を残しておいたんです

そう、言うと、教師は黙った。
香織が、こう言った。

それに、私たちがそんなことする理由が、ないじゃないですか。
それなのに、疑うなんて酷いですよ。

そう言って、泣き出した、香織。
泣きマネの上手さは、勝てないな。そう、思って、心で笑った。

教師は、そうか、すまない。と言って、戻っていった。

私は、他の生徒を見たが、こちらには何の関心も示してはいなかった。
こういうところは、気に入っている。
人に、関与しない。
慣れ合いもなく、深追いもせず、そんなクラスは使いやすい。
そう思っているうちに、香織も泣くのをやめた。

涙は、嘘でも透明なんだね。

香織が、そう言って笑うのを見た。

帰りに、新しい携帯を買った。
契約は偽名ですませた。
もう、自分の名前をどこかに残すのは面倒だった。
誰も高校生がそんなことするなんて、思わない。

世界に、私たちの大嫌いな世界に、たくさんある固定概念が、
次々と私たちを救っていく。

涙は、嘘でも透明なんだから。
 
   
Posted at 14:34 / 第4章 善悪 / この記事のURL
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