永遠の女性 

May 10 [Sat], 2008, 5:27


突然ですが、
あなたは、どんな自分でいたいですか?




「将来何になりたいか」
ではなく、
「どう働きたいか」「どんな自分でいたいか」
というやや抽象的な問いを投げかけられた場合、多くの人は心の持ち方や外見、社会的地位について答えるのではないでしょうか。



そして、心のどこかでその「理想」を基準にし、
現実の自分と比較するのも、ままあることのように思えます。





しかしその「理想」、ちょっと待った!!!




あなたが列記した項目をすべて兼ね備えて、
毎日ネガティブな感情をひとかけらも感じずに
完璧に人生を送っているひと――
つまり、「永遠の女性」は、実在するのでしょうか?



たとえば私の場合、
≪仕事や勉強など、自分の本分がしっかりできて、
その上で自分なりに人生を楽しんでいる女性。
小さなことにくよくよしないで、前向きで、努力を惜しまない人。
でも知的なだけではなく愛想があって可愛くて、ちょっと抜けているところもあるけど、みんなに愛される人。
動揺しない自分を持っている人・・・・etc≫
という「永遠の女性」像をぼんやりと持っていますが、
良く考えたらこんな人に会ったことありません。



ふと思ったのです。
雑誌や、テレビや、映画や、街や、知り合い・友人たちから、
断片的に「いいな」と思った要素を積み重ねてできている「虚像」なのではないかと。



どうですか?
心当たりはありませんか?



「永遠の女性」という言葉にカギ括弧をつけてきたのは、
私が考案した名詞ではないからです。
実は、石田衣良さんのエッセイ集『目覚めよと彼の呼ぶ声がする』内の「『永遠の女』の正体」で見つけた言葉です。




理想という名の大きな目標点は、
私たちが成長していくための道標になります。


たとえば、ワタミ株式会社代表取締役社長兼CEOの渡邊美樹さんは
目標を現実のものとする手段として
「理想−現実=課題」
という明快な方程式を提示してくださっています。


でもね・・・
「永遠の女性」になるための努力は、数値化しにくいことの方が多いと思いませんか。


ですから、往々にして私たちは
自分が作り出した抽象的な理想、「永遠の女性」を
いわば勝手にライバルにしてしまっているのかもしれません。


実際に存在するならまだしも、
架空の存在と競って、
自分と違う部分をあらさがしして、
「それに比べて私は・・・」
「なんでああなれないんだろう」
「またマイナス思考してしまったなぁ」
「やっぱり私は駄目なんだ」
     ・
     ・  
     ・
すっかり疲れてしまい、
自信を喪失してしまうこともあるかもしれません。
事実、私がそうでした。(笑


「綺麗で、ノリがよくて、多くの人に慕われて、少し遊びも覚えていて、だけど勉強はしっかりできる、前向きな、だけど人生の機微が分かる、そしてもてて、・・・」
他の人生のステージと比べ、時間と余裕の多い大学生活ですから、
私の「永遠の女性」像ははてなく膨らみます。



つい癖が出て、ネガティブに考えてしまうと、
ただでさえ暗い思考のらせんに陥ってるところに
「あ〜 ダメだなぁ、こんな風に考えてしまう私って」
と極めつけの一発を、自分で自分にお見舞いしてしまうのです。


こんな変てこな心の作用ってあるでしょうか?



「この私が、私です。」
というユニクロの商品コピーがありましたが、
あれは「最高の自分」像を
現実の感覚、実感として掴んでいる理想的な状態なのではないのでしょうか。


それに「永遠の女性」像だって、
(まじめに統計をとった訳じゃありませんが)
その時代の社会風習、メディア戦略によって
大部分の人たちが共有しているように思えるのです。



現代なら、可愛い方がいい。
      お金を持ってる方がいい。
      組織のために何かを我慢するのではなく、
      自己実現とやらができる方がいい。
      女性は自立していなければ。
などなど・・・。


でも、今は「個性」の時代なのですよね?
だったら、メディアが仕掛けたイメージの虚像に向って
みんなで一喜一憂するよりも
「この自分が、自分なんだ!他の誰とも違う、たったひとりの自分!」
と思える方が、理に適っているのではないでしょうか?


だいたい、自分の幸せの基準を
自分以外の人に決められてしまうなんて、
ばかげたことだと思いませんか?



喜びも、悲しみも、ひとつでも多く体験した方が
豊かに人生を生きたことになると思うのです。

いいことも、いやなこともある毎日だけど、
気の合う仲間、持ちつ持たれつの親友、
それに愛する人にちょっとだけ褒めてもらえたら、
それで十分だと思いませんか。


世の中の人すべてがひれ伏し、憧れるような生き方、
そんなにしたいですか。







「永遠の女性」像、と何度も書きましたが、
ここに、あなたが考えた理想をすべて兼ね備えている女性を模した、ガラス細工の像が存在すると思ってください。
心のなかで、おっきな金づちを握って(重いですか?)、
思いっきりその像を叩いて下さい。

「私は、私だもん!」

って、心のなかで言いながら。
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