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上司の“朝令暮改”に、キレそうになりませんか / 2010年04月09日(金)
 部下からするととても困るのが、「朝令暮改」を平気でする上司だ。指示や命令がコロコロと変わり、部下をヘトヘトにさせてしまう。ときにはキレそうになることもあるだろう。

 今回の時事日想は、そんな上司への対応について考えてみよう。職場における朝令暮改の正確な定義はないが、ここでは上司の指示がすぐに変わることを取り上げていく。

●「朝令暮改」が目立つ中小・ベンチャー企業

 筆者の取材経験から言うと、上司の朝令暮改が目立つのは中小企業やベンチャー企業である。もちろん中堅・大企業にもあるが、大きい会社ほどどこかでブレーキが働くことが多い。例えば、上司の指示がすぐに変わってしまうと、部下がたくさんいるから組織がスムーズに動かなくなる。ほかの部署にも影響が出てくる。その結果、不満を訴える人が多くなるだろう。

 さらに定期的な人事異動があるので、ほかの部署に移った部下が「今までの上司の指示はひどかった」などと話すことがある。多くの管理職は「自分の身を守りたい」という防衛本能を持っているので、こういった問題は避けたいはずだ。つまり中堅・大企業の場合、朝令暮改を行う上司をストップさせる仕組みが多少はあると言える。ところが、中小企業やベンチャー企業にはそれがあまりない。

 社会保険労務士の小山邦彦氏(株式会社名南経営・常務取締役)は、中小企業やベンチャー企業には朝令暮改が多いことを認めながらも、「通常、上司は意味もなく朝令暮改はしない。何らかの理由があるはず」という。「仮に指示がすぐに変わった場合、部下は『何か問題が起きましたか?』などと言い方に気をつけながら、確認するといいと思う」とアドバイスする。

 上司に「朝令暮改はおかしい!」と直接、不満を述べることは好ましくないようだ。さらに小山氏は「そのままにしておくと双方に不満が募るため、お互いにもう一歩踏み込むことが必要」と指摘する。実際、中小企業を訪問すると、経営者と社員双方がコミュニケーション不足で相互不信に陥っているケースは少なくない。

 「こういった企業では、経営者や上司は指示した内容がなぜ変わったのかを社員にキチンと説明していない。社員の側もその理由をきちんと確認していない。双方が不信感を募らせていくことは、会社全体にとってマイナスになる」と話す。

●「朝令暮改」が止まらない、最悪の職場

 東京都内で、テレビ番組の制作を手掛けるA社(社員数60人ほど、売上は10億円前後)の事例を紹介しよう。この会社の経営者は50代前半で、創業は20年近い。社員60人のうち40人ほどは、テレビ局にディレクターとして派遣されている。社長の指示により困惑しているのは、本社に残る20人のほどの社員だ。2〜3人は総務と経理の部員。17〜18人が番組制作部の部員。この人たちの仕事はまずテレビ番組の企画を考え、それを放送局の番組制作部に売り込む。それが通ったときには、プロデューサーとして外部のスタッフ(ディレクター、カメラマン、編集マンなど)を雇い、番組を作り、完成品を放送局に納める。

 しかしこの会社の社長は、番組制作の経験がほとんどない。スチールカメラマンの出身だという。だが、責任感の表れなのか、20人に「こうしろ」「ああしろ」と盛んに指示する。社員がそれに素直に従わないと、「何が言いたいんだ!」と当たり散らす。ベテラン社員らによると、それらの指示は番組制作の常識からかけ離れているという。安易にその命令に従うと、トラブルが起きる可能性が高いようだ。

 すでに退職した元社員いわく「社長の命令に従うと、番組が崩壊し、納期に間に合わない」。こういったことを口にする社員は5〜6人いて、その全員が30代半ば以上の中堅・ベテラン社員。それでも、社長は絶え間なく指示を出す。そしてすぐに「そんなことをしていたらだめだ! こうしろ!」という。

 当然のごとく、社員らはふてくされる。社長はそれを押さえようとして、さらに当たり散らす。こうしたことを繰り返し、年に3〜8人ほどのペースで人が辞めていくという。社長はその社員たちを「根性がない」や「仕事への誠実さがない」と非難する。優秀な人が辞めていき、いつまでも残るのはお世辞にも優秀とは言えない、おとなしい女性社員のみ。

●聞く耳を持っていない社長

 結局、本社のスタッフはなかなか人が育たない。派遣として社員を送り込んだことで放送局から支払われる「人材派遣料」で経営が成り立っている。しかし、ほかの番組制作会社の役員は「A社は番組制作会社ではなく、人を局に送り出す会社でしかない」と皮肉る。経営が放送局への派遣収入で成立している以上、この指摘は正しい。ちなみに、この会社は一応、人材派遣業の許可を取っている。

 社員からのブーイングが多い……と業界で有名になっていても、この社長は意に介さない。曲がりなりにも創業経営者であり、大株主である。見栄もあるのだろう。冷めた見方をすると、創業経営者とはこういったタイプが少なくないものだ。

 部下である社員が何を言っても、この経営者は聞く耳を持ってくれない。こういう職場では、朝令暮改はおそらく止まらないだろう。私は20〜30代半ばまでくらいの社員には、「こういう職場でも残った方がいい」とは言えない。ただし、安易な思いで辞めることには強く反対する。明確な考えを持って退職しないと、次の会社でもいい仕事をすることは難しいからだ。

●朝令暮改が続くかどうかの見極め方

 では、朝令暮改が続くかどうかの見極め方を紹介しよう。まず、会社の年間売上を確認することだ。特にポイントは売上金額10億円、30億円、50億円である。50億円以上は「ギリギリ中堅企業」と言えると思うので、ここでの説明は控える。誤解がないように言えば、中堅企業以上でも朝令暮改はある。

・10億円以下

 組織が相当に未熟。就業規則や賃金規定などが社員の意識まで浸透していない。部署の役割分担や権限と責任があいまい。人が育たず、経営者や役員が強引に組織を動かす。結果として、朝令暮改が続く可能性が高い。なお創業10年以上経って、10億円以下ならばその会社はもう大きくは伸びないだろう。

・10億円〜30億円

 社員数が少なくとも30〜40人以上にはなっているので、ある程度、部署ができ上がり、それなりに機能する。ただし、まだ組織が発展途上であり、人が育っていない。そこで経営者などが現場に介入し、指示する。しかし、朝令暮改になる可能性がある。とはいえ、それほどひどいレベルではない。難点は中間管理職のレベルが未熟であり、社長が管理職に権限を委譲しても、今度はここで朝令暮改になることが多々ある。

・31億円〜50億円

 はるかに落ち着きが出てきているが、ポイントは中間管理職。このレベルの会社の中間管理職は、社員教育をして底上げができていないので「デキル人」と「デキナイ人」の差が大きい。デキナイ人は、朝令暮改になりやすい。部下はできれば、タイミングよく異動をお願いしたりして、他の部署に移った方がいい。

 これから就職活動や転職をしようとする人は、上記を参考にしてほしい。すでにこうした会社で勤務している人は、組織の体質やクセを見つけ出すきっかけにしていただきたい。

 朝令暮改は部下の側からすると、精神的に疲れる。きっと怒りを感じている人もいるだろう。しかし会社員である以上、いかなるときも感情的になり、安易に辞表を出さないことだ。まずは冷静に職場の実情や上司のクセなどを把握し、行動を取ってみよう。それでもダメなときに、今後のことを考えればいい。感情論からは、何も生まれ得ない。【吉田典史】

【4月9日19時27分配信 Business Media 誠
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