ホテレスショー(日本で一番大規模な厨房設備や備品等、調理飲食業関連の展示会)を視察目的で上京いたしました。その後、浅草に足を運び梅源さんでサンプルを幾つか購入致しました。
”浅草で食事”となると何を想像しますか?天ぷら、洋食、どじょうと美味しいものが沢山あります。その日は残念ながらどじょうの飯田屋さんはお休みでした。そして、天ぷらの勝も店休日てした。日曜日と水曜日の食べ歩きは下調べが必要ですね。(市場の休場日となることが多い為)
最後に向った先は広尾の分とく山です。言わずと知れた野崎洋光氏のお店です。翌日の朝、はなまるマーケットにも出演しておられました。
お料理の写真ですが、うまく写っておりませんでしたのでアップはしません。お料理は品数、ボリューム、味付けとも満足がいくものでした。
あっさり「満足」と言いましたが、物足りなさを感じますか?実は、実は、・・・・・・。
実は、お料理よりも野崎社長と長く話す事ができ、その話の内容に非常に満足をしております。これからのお料理の方向性やもっと使わなければいけない調理方法や食材の加工方法等について会話が弾みました。お料理は”流石”ですよ。
しかし、この方向性が分からないと美味しさを充分に楽しめないかもしれませんね。これは分とく山さんに限った事ではありません。京都の三ツ星料亭でも同じ事です。出汁で味付けされた食材を楽しむのであれば残念ながら・・・・・となります。料理の世界は3年が一昔です。10年前食べた和食の味は今昔物語のごとく語られております。
現在のお料理は”素材の味にとことんこだわる”事です。ですので極力出汁は使いません。これは和食に限らずフレンチ、中華、イタリアンも同様です。また、美味しさを脂肪(オイル、動物脂肪、乳脂肪等)にも頼りません。野菜や魚、肉を焼きオリーブオイルを付けると同じような味付けになりますし、同様に出汁で野菜や魚を炊けば同じ様な味付けになります。一流店は常に進歩しております。いつも感心させられます。
野崎社長との会話の中から印象的だった内容を一つ紹介いたします。野崎社長は年に何度か新潟に足を運ばれるそうです。新潟の飲食店事情は多少なりともご存知であると謙遜しておられました。
飲食店で働くスタッフについてのお話です。分とく山の殆どのスタッフは二十代だそうです。朝は7時から深夜の1時迄働くそうです。それも自ら進んで。
彼らは(分とく山のスタッフは)(向上心に)非常にハングリーであると。しかし、地方はハングリー精神の欠如が感じられると。長時間の労働を嫌がったり、労働時間の長さをお金に換えたがったりと。また、食べ歩き等も同様に自分を磨きあげる事の貪欲さについても差があると。これでは・・・・とおっしゃられておりました。
悲しい事ですが事実です。美味しいお料理を作る、お客様を心より迎える為の準備をする等の事よりも、長時間労働が嫌だ、辛抱できない、ろくに食べ歩きもせず洋服や遊びにお金を使う、知識や技術を得る為にお金を使わない等、調理係もホール係も同様です。
新潟の料理人、調理師は食材の良さにあぐらをかいて努力をしないと言われた事があります。しかし、本当はその食材の良さすら分かっていないのではとの疑問を感じます。もっともっとハングリーになる事が必要であると感じました。