湖北の観音の里にて 

January 06 [Sat], 2018, 23:00
全国には有名・無名の十一面観音は数多くあるがその中で国宝の十一面観音は7体。これらの仏像はどれも芸術・美術的にも秀逸な作品で高い造形美を備えている。
なかでも滋賀県高月町渡岸寺観音堂(向源寺)の十一面観音立像は@頂上仏、小仏面は本面の割には大きく作られている、A耳飾り(耳璫「じとう」)がついている、B「く」の字に曲げられたお姿、の際立った密教像特有の特徴を有している、とこの観音さまの写真集に紹介されている。

山門から本堂に向かう石畳は天上界への階のように真っ直ぐ伸びている。



十一面観音さまは本堂の左手の観音堂に祀られている。


十一面観音像のお姿はどれも優美で心を優しくしてくださる。
左端は向源寺(滋賀)、上段左から観音寺(京都)、六波羅蜜寺(京都)、法華寺(奈良)、下段左から室生寺(奈良)、聖林寺(奈良)、道明寺(大阪)、いづれも国宝の観音さま。


この日の「観音の里」長浜市高月町は時雨ては晴れ間が戻る、の不安定な天候が繰り返す生憎の天気。でも、帰る頃になって、ようやく小雨は止んだ。小谷城に続く山並みの霧が上空に流れ消えて行く風情がたまらなく良い。
とても静かで穏やかな時間がこの観音の里を包んでいる。


日本彫刻史上最高傑作と言われる向源寺の十一面観音さまの深い慈悲に包まれ高月町を後にした。

里山のノスリ 

December 13 [Wed], 2017, 22:00
寒気(or寒波)が茅ヶ崎にも下りて来て、午後になってもとても寒い。こんな時はきっと里山に冬の野鳥が姿を見せているだろうと思い、久し振りに公園に出かけることにした。公園の駐車場はいつの間にか平日なのに有料化されているのには驚いた。

平成の森を抜けると大きなクヌギの木に身を隠し、大口径の望遠レンズでしきりにシャッターを切っている二人のオジサンがいた。何を撮っているのかとても気になったが、近づいて獲物が逃げるといけないので、一段落するのを少し離れた所で待っていた。

やがて、撮ったばかりの画像を確認し始めたので近づき、「何が来ていますか。」と尋ねると「ハイタカかノスリのようだ。」とのこと。でも、その時、件の野鳥はどこかに飛び去ってしまった。

ならば、野鳥がよく来る柳谷池の西の谷の村に向かおうと思い移動しはじめると、バサバサと音をたて林の中から先ほどの野鳥が突然飛び出し20m程先の高い木の枝にとまったではないか。降って湧いたような幸運に内心喜々としながら、鳥を驚かせないようにゆっくりと音をたてずに近づいた。

その時の写真がこれ、黄葉の葉が残る梢にまったりと羽を休める『ノスリ』の若鳥です。


タカ科、全長約55cm、翼長120cm超、トビ大クラスの猛禽類、若鳥は虹彩が黄色、成鳥になるにつれ暗色化するらしい。

先ほどのオジサンたちも撮り終えたようで、暫し撮った写真を見ながら無邪気に野鳥談義、嗚呼なんて楽しいひと時なんだろう。