ハリポタ*リーマス(学生) 

2004年08月26日(木) 14時33分
――はぁ・・・


手袋越しにゆっくり、白い息を吹きかけた。
じんわりとした温かさが広がる。
だけどそれは一瞬のことで、すぐに指先は冷たさを取り戻してしまう。
何気無く顔を上げてみれば、灰色の空から白の結晶が降りてきて。

あ、雪だ・・・リーマスは小さく呟いた。

綺麗だな、などと思いながら、ぼんやりしたまま見惚れるように空を眺めて。
しばらくそうしていると、不意に少女の大声が耳をついた。


「あーーっ、リーマス!何でこんなとこに突っ立ってんのよ!?」


声の方向に視線を向けると、そこにいたのは一人の少女。
名前は汐李。同じグリフィンドール寮の、彼にとっては数少ない女友達だ。
何やら肩を怒らせながら、ずんずんとこっちへ向かってくる。


「この雪の中でぼけーっとしてるなんて。正気の沙汰じゃないわよ、もう!」

「でも、今日は一緒にホグズミードに行こうって待ち合わせの約束してただろう?」


にこりと微笑んでそう言うと、汐李は眉をしかめて呆れた表情になった。


「だからってわざわざ外に居なくたって、談話室で待ってればいいじゃない?」


その言葉にリーマスは一瞬きょとん、として。
それから可笑しそうにあははっと笑い声をたてた。


「そっか、そうだよね。待つことしか頭になくて考えてなかったや」

「・・・リーマスって・・・時々変なとこで抜けてるわよね・・・」


汐李はますます呆れた、という風に額に手をやった。
そんな汐李の様子に、リーマスはまた小さく笑いを零す。


「ま、いいわ・・・それより早く行こう?これ以上ここにいたら凍えちゃいそうだもん」


汐李はそう言ってリーマスの手を取ってぎゅっと握り締めた。
リーマスは少し戸惑って、慌てて彼女の横顔を見つめる。


「え、えっと・・・このままで行くの?」


遠慮がちにそう訊ねると、
まるで当たり前のことのように彼女は頷いた。


「だって遅れちゃった私が悪いんだし・・・それにこうしてたほうが温かいでしょ?」


そう言って笑ったあと、汐李は先に歩き出して。
彼女に引っ張られるように後を歩くリーマスは、少し苦笑いをして、少しだけ顔を赤らめた。



「・・・・うん」




うん、すごく




あたたかいよ。







(01-繋ぐ手の温かさ  文題30様)
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