店主に一番大切なもの

May 30 [Sat], 2015, 20:51
「明日、チャーリーさんの誕生日なんだって」
マルセルと連れ立ってゼフェルの執務室へやってきたランディが、言った。
「あ、そういえば、メルがそんなこと言ってたな……いつだったかは忘れてたけど」
「もう、ゼフェルったら、いつもそうなんだから。誕生日を聞いたら、お世話になっているチャーリーさんにお誕生日プレゼントをあげよう、とかそういう気持ちにはならないの?」
そう言って最後はふくれっ面になるマルセルに、ゼフェルはチッ、と舌打ちをする。
「世話になってるとか、違うだろうよ?あいつはやりたくてやってるんだろ?あんな、仕事=趣味みてぇなヤツ、他に知らねぇよ」
「いや、ジュリアスさまとか、エルンストさんとか、ここにはいっぱいいるだろう?」
ランディの言うことはもっともである。マルセルはふくれっ面からプッ、と噴出し、言った。
「ランディには敵わないや。ね、でもさぁ、ゼフェルも、チャーリーさんのくれた『一番必要なもの』で幸せになったんでしょ?」
不意をつかれて、ゼフェルは耳まで真っ赤になった。
「ば、バカ野郎、そんなこと言うんじゃねぇ!!そ、そりゃ……そりゃ、その事じゃ、アイツに感謝しねぇこともないけど……そういうマルセルだってそうだろうよ!?」
そう言われてにっこり笑うマルセルと、赤面したまんま慌てふためくゼフェルを見比べて、ランディは小さくため息をついた。
「あ〜〜あ、お前らはいいよなぁ。お幸せで。ま、でも、俺も、一度失いかけた守護聖としての自信を取り戻させて貰ったんだから、チャーリーさんには本当にお世話になってると思うんだよな」
「だから何だよ?」
「だから……」


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