『魍魎の匣(もうりょうのはこ)』 

2008年01月22日(火) 12時35分
魍魎の匣京極 夏彦『魍魎の匣』購入する

 Kaori [2005/5/20] 評価:◎
5年ぶりに再読破。以前元会社の先輩にすすめられて読みました。
「読んだ後、精神がやられても責任は持てんよ?」と言われたのを憶えています。 そんなことを言われると、読むなと言われても読みたくなるのが心情。 とにかくこの本はすごい。(厚さもすごい! 本文は2段組で厚さ4cm)
感情移入してしまう人は、吐き気・目眩など要注意かも
「魍魎」というもっとも得体の知れない妖怪に魅せられた人々のお話。
日本推理作家協会賞受賞作。 私の中ではミステリーの最高傑作ですまた5年後くらいに読もう。


2008年1月22日 追記
『魍魎の匣』が映画化されましたので、観に行ってきました。
ネタバレありですので、ご注意!
前作の『姑獲鳥の夏』がなかなかのクオリティだったので、今回も期待大!!
関口巽のキャストが前作の永瀬正敏から、椎名桔平に変更されましたが、個人的にはこの椎名桔平の関口君がすごくツボにはまりました。
あのしゃべりかたといい、コミュニケーションがとりづらいところといい(笑)、すばらしかったです。
あの超大作を2時間程度にまとめるためにどれだけ省略するのかが一番気がかりでしたが、物語の雰囲気はよくでていましたね。
ただ、木場修(宮迫博之)の絹子に対する愛が、ほとんど描かれてなかった(ただのファンにしかみえない)のが残念・・・。
そして、気に入らないのはハコ館(研究所)でのラストの意味不明な爆破とアクション。
なんですか、あれ・・・。 なんで京極堂が宙吊りにならないかんのですか(笑)
地味な映画だからといって、派手なアクションを取り込むのには反対です。
あの時間があるなら、穢れ封じ御筥様での京極堂のシャベリを長くして欲しかったなぁ・・・。
とりあえず、『この世には、不思議なことなど何もないのだよ。』が聞けて満足。

『秘密』 

2007年04月13日(金) 21時53分
東野圭吾『秘密』購入する

 Shiori[2007/4/13] 評価:◎
前回の『変身』ですっかりハマり、2冊目を読んでみることにしました私は知らなかったのですが、この本は映画化されていたのですね〜広末涼子が主演だったようです

装丁は「殺人事件かなんかの長編ミステリーか!?」と思えるような見た目なのですが、内容は全然違います。妻と娘を乗せたバスが転落。意識を取り戻した娘の体に、死んだはずの妻が宿ってしまいます。妻は娘の人生を歩んでいくのですが・・・・・こういう物語の場合、私が今まで読んできた本では、たいがい妻が主人公(夫)に最後の別れを言いに、短期間だけ娘の体に宿る、というようなあらすじでしたこの本では数年にわたってその状態が続くものの、ラストシーン手前まではやはり妻が消えていくのかな?と思うのですが、最後に思いもかけない切なく悲しい結末が待っています読み終えた時、本当の「秘密」の意味が明かされますこんなのありなの・・・・、と、読み終えた後、切なくて涙が出ました

東野さんのすごいところは読み手がぐいぐい物語の中に引っ張りこまれ、現実なのか物語なのか区別がつかないほど心に影響を与えることですとにかく結末がショックすぎてしばらく呆然としてしまいました。その後、どうやって主人公は気持ちに折り合いをつけるのだろう・・・・・最後のシーンだけでふっきれるとはとても思えない

しばらくこの複雑な気持ちが尾をひきそうです・・・・「どういう意味?」と思った方、ぜひ読んでみてください

『黒革の手帖 上・下』 

2007年01月27日(土) 14時42分
松本清張『黒革の手帖 上・下』購入する

 Kaori [2006/4/2] 評価:◎
読み出したらとまりませんでした。
年増の地味な銀行員「元子」 が、億単位の金を転がして、銀座のママとして登りつめていく姿は、かっこいい。
政治犯等を打ち負かして金を奪い取る姿が、爽快な上巻。
ただどんな上昇気流に乗っていても、後に訪れるであろう元子の不幸への転落を、すでに感じさせるあたりは、さすが松本清張。
シドニィ・シェルダンだったらどんなにどん底に落ちても、最後はさらに富豪になったりするんだけどな(笑)
下巻は、心臓が早鐘のように鳴り、ラストは、内臓が口から飛び出そうになるほど衝撃的です。(だいたい想像はついたんですけど)

『龍は眠る』 

2007年01月27日(土) 14時20分
宮部みゆき『龍は眠る』購入する

 Kaori [2007/1/23] 評価:○
宮部さんお得意の?超能力モノの作品。鳩笛草→クロスファイアは炎を操る女性の話でしたが、今回は「人の心を読む少年達」の話。
あまりサイキックものが好きでない私が、クロスファイアを読んで衝撃を受けたので、この作品もあまり抵抗なく読めました。
あらすじはさておき、宮部みゆきさんは実は超能力者なのか、それとも身近にそんな人がいるのかとすら思ってしまうほど、超能力者の苦悩が描けているんですよね。
「人の心が読める」って大変恐ろしい能力です。子どもの頃からその能力を背負って生きてきた少年達の生きることの大変さが、切々と伝わってきました
ラストのテレポーテーションに関してはちょっとだけ興ざめしましたけど(マテ!って感じ 笑)、幼児のマンホール落下事件と主婦の誘拐事件ともにハラハラする展開で楽しめました。

『鉄道員』 

2007年01月23日(火) 19時16分
浅田次郎『鉄道員』購入する
 Saori [2007/1/23] 評価:◎

映画化されたお話なので名前とあらすじくらいは知っていたのですが、こんなに短いお話だとは思っていませんでした(笑)読んでいて、本当に無駄なく、伝えたい事が直球で書いてあるなぁ〜と感じました。どんどん脳に吸収されて、すごく気持よく感動できます。小説の映画化はよく細かい部分が端折られたりしますケド…。この短くも濃縮された話を映画化したのなら、結構良かったのではないかなぁ?と思っています(ちなみに映画は観ていません…。)
短編集なので他に7話収録されているのですが、どれも「気持よく感動」できるお話ばかりです!個人的には「ラブ・レター」と「角筈にて」が凄く素敵だと思いました。「ラブ・レター」は2回読み返しましたヨ!(笑)何だか不思議な恋のお話なのですが…もっと深いモノを訴えてるようでジーンときます。「角筈にて」はドラマでやっていたのを見たことがあって、その時は浅田サンの作品だとは知らずに見ていました。父と息子、それを取り巻く人々の切なくも心温まるお話。ドラマも幻想的な感じがして印象に残っています。
忘れている何かを取り戻させてくれる8つのお話!おすすめデス!

『しをんのしおり』 

2007年01月23日(火) 13時47分
三浦しをん『しをんのしおり』購入する

 Saori [2007/1/23] 評価:○
三浦しをんサンの日常エッセイです…♪日常とは「毎日のありふれた事柄」。ただし、しをんサンの場合、かなり面白い日常が展開します。書いてある事自体はどこにでもある、誰でも経験したような事なのですが…ユニークな独自の表現と妄想により(笑)輝きだす「日常」たち!(輝)といった感じデス。話すようにテンポよく、センスよくちりばめられるユーモアでリラックスして読む事ができます。「とにかく、最近つまらない」とか「思いっきり笑いたい!」という方にはお薦めです。私は笑いを堪えきれず、電車の中で何度も本を閉じました…(笑)。よく笑うことにより、読み終わった後には「ほんのり」幸せになれるエッセイ…♪笑える「あとがき」も初めて見ました(笑)
●戦隊ボンサイダー(盆栽)●高倉健さんの日常の妄想…。●次元、五右衛門チェックシート…などなど。これらの妄想群にビビ!と来たら、さぁ「しをん(ヲタク)ワールド」へ!個人的にはTDLを「ネズミ御殿」と呼んでらっしゃるのがお気に入りデス♪(笑)

『肝臓先生』 

2006年11月26日(日) 10時42分
坂口安吾『肝臓先生』購入する

 Kaori [2006/10/17] 評価:○
今まで敬遠していた坂口安吾に挑戦。というのも、高校時代ものすごく頭の良かった女の子が坂口安吾をよく読んでいたので(堕落論が特にお気に入りでした)、遠慮してしまってました。(笑)
戦時中、診察する患者を全て肝臓炎と診察したため「肝臓先生」と名付けられた医者のお話。悲劇なんだけど、どこかコミカルに描かれています。それでいて肝臓先生の芯の太さはラストの詩に集約されていて生命力に溢れるようなそんな読後です。
短編集ですのであと4編ありますが、「行雲流水」の和尚と若い売春婦がいい味だしてます

『O・ヘンリ短編集(1)』 

2006年09月15日(金) 10時46分
O・ヘンリ『O・ヘンリ短編集(1)』購入する

 Kaori [2006/9/10] 評価:○
全3巻の短編集の1つ目。私はO・ヘンリは短編の神様だと思っています。オシャレでセンスが良く、ホロリと来ることもあれば、クスリと笑っちゃうようなくだらなさもあり、人生のほろ苦さでしみじみとさせられる。うーん、何度読んでも面白い。バッグの中に1冊入っているとオシャレですよ(笑)
ただ、翻訳がイマイチで(文化の違いはしょうがないとしても)、アカ○ミー出版みたいな「超訳」くらいになるともっと面白いかも。英語さえ分かれば、原文で読みたいくらいです。
この第1集で好きなのは「自動車を待つ間」と「桃源郷の短期滞在客」かなー。 どちらも男女のちょっと笑っちゃう出会いの話で、O・ヘンリが得意としている(?)内容です。多分。

『続氷点』 

2006年09月09日(土) 18時46分
三浦綾子『続氷点』購入する

 Kaori [2006/8/25] 評価:◎◎
「氷点」が“人間の原罪”であるのに対し、「続氷点」は“罪の許し”がテーマになっています。どちらも難しいテーマです。不倫の末に生まれてしまった陽子は、ひたすら生みの母親を軽蔑し憎み、生まれてきてしまった自分にも罪があると思っている・・・。
物語の舞台が北海道であるのが感動的な要素の1つだと思います。極寒の大自然の中、陽子の熱い心・取り巻く人々の優しさがとにかく引き立っています。ラストのある男性からの告白の手紙には泣ける以上の何かがありました・・・ 本当にオススメです。

『燃えつきるまで』 

2006年08月29日(火) 23時23分
唯川恵『燃えつきるまで』購入する

 Shiori [2006.8.29] 評価:○
5年間つきあってきた彼から「別れよう」と言われた!!それも2年前にはプロポーズまでされ、婚約指輪ももらったのに・・・・なぜ!?物語はそこから始まります1つの恋愛の破綻が仕事にも、健康にも影響を及ぼし、主人公はボロボロになっていきます・・・・唯川さんの恋愛小説はとにかく人が堕ちるところまで堕ちまくるので、読んでいるこちらまでボロボロになりますけれど、ヒドイ有様で、人にヒドイことをする主人公に共感してしまいます。その気持ちわかる、私もそういうことあった・・・・そんな思いがあり、夢中でページをめくり、1日で読んでしまいました。読みやすい本です
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