加藤秀雄さんのひとりごと 

2006年02月21日(火) 18時05分

ある人が言った 僕は平凡だから…と.

何を言うのだ 僕は平凡が好きだ. 平凡を 僕は尊敬する

僕は長く患った経験がある。そして、あのラッシュアワーにあこがれた
もう一度でいいから、あのラッシュアワーに揉まれてみたい

僕は絶望下に陥ったことがある

僕は 平凡が好きだ

どんなに辛くても、前に出る
一歩 右足を出して、一歩 左足を出せば 前に出る
動けなければ、寝ていて本を読むことができる
動けなければ、心で近づいていくことができる

いつまでも厭なことにとらわれて、何十年も前のこと忘れない人が居る.
僕はそれはできない. 厭なことは忘れる.

厭なことを忘れるはずは無い. しかし忘れることは大切

どうしたら忘れられるか・・・忘れられるか
何か 一つに打ち込むこと

絶えず、少しでもいいから近づいていく・・・
さすれば 昔の厭なことにこだわっていられない.

にげるな、受けとめろ、そしてそれを切り開け
切り開く力がなくなったら、去る ・・・でも、まだ力はある

いつも死の準備を
そして ありがとうといえる言葉とともに、死ねる準備を
それを 今から いつもいつも訓練してる.

人は必ず、苦しみとともに やっていける

命を全部使い果たしても 枯葉はクルクルと回ってる、舞っている.
なんという躍動だ! 枯葉は死んでも舞っている

僕は絶望下に陥ったことがある

僕は74歳から絵を始めたおばあちゃんを知った
僕は絵がとても下手だった.
子供時代に下手な見本として張られた・・・

僕は 出来ないものが好きなんです

そうだ、僕はけっぱろう(がんばろう)
よ〜し、クレヨンを買いに行こう.
クレパスで 太陽を描いた ぐるぐるぐるぐる

初めて絵を描いた

ある有名な画家がそれを観て言った. 僕には この様な絵は描けない…

・・・・・・・・・・・・・・・・
加藤秀雄さん・77歳・若い根っこの会・会長

 2006年2月7日 心の時間 NHK第一ラジオ放送4時6分より

走れメロスの感想… 

2006年01月02日(月) 6時22分
 太宰治の“走れメロス”を読んで、感じたことは・・・

太宰治って自ら命を絶った人。
それも別に愛してもいない女性と心中したと読んだ・・・
その人がこのような究極の人間への“信”を叫ぶように書いている。

太宰治が人間に望んだことは、このように純粋な人間への信頼の真実だったのか…

そんな風に感じ、また純粋に求める人として生まれ来ることは、怒涛のような塵あくたを乗り越えるための、太い二の腕(強靭な心と意志)を持たなくては不可能なのかもしれない。
太宰治は、それを願ったのじゃないかな…etc.

しかし人間社会の中にあって、そのような生き方を貫き やり遂げることが出来るなら、それはすごい事。
金儲けばかりに血走った目を走らせる昨今には、不可解かもしれない…

人が何故生まれてきたかを考える時、大切な真実をこの短編は物語っている気がする。

このメロスは何も物を持たない人だ。そして何より信頼する心を宝としている。
メロスはその何よりの宝を失わずに済んだ。
それはメロスの二の腕(強靭な心と意志)があったればこそ勝ち得たものなのだ。

ああ、羨ましいばかりの輝く“強靭な二の腕”だこと!!   

自分を含め、現代人にもっとも不足していると思われるものをメロスはシッカリと持っている。
まぁ、しかしそのメロスとて二の腕を放棄しようとした。
途中で失いそうになった。

あの時代より更に塵あくたの悪臭が濃くなった現代に毒されないってことは、現代は純粋を求める人にとって過酷な世ってことかもしれないなぁ〜。

でも、そのように生きてる人が なぜか増えてるような気もするんだけど…。(そんな気がするのは私だけ?)
この時代にそのように生きる人・生きれる人は、メロス以上に素晴らしい二の腕を持っているのだ!キット!!と思うヨン。


走れメロス(10) 

2006年01月01日(日) 18時33分
走れメロス(10)
群衆は、どよめいた。
あっぱれ。ゆるせ、と口々にわめいた。

セリヌンティウスの縄は、ほどかれたのである。

「セリヌンティウス。」メロスは眼に涙を浮べて言った。「私を殴れ。ちから一ぱいに頬を殴れ。
私は、途中で一度、悪い夢を見た。君が若(も)し私を殴ってくれなかったら、私は君と抱擁する資格さえ無いのだ。殴れ。」

セリヌンティウスは、すべてを察した様子で首肯(うなず)き、刑場一ぱいに鳴り響くほど音高くメロスの右頬を殴った。
殴ってから優しく微笑(ほほえ)み、
「メロス、私を殴れ。同じくらい音高く私の頬を殴れ。
私はこの三日の間、たった一度だけ、ちらと君を疑った。生れて、はじめて君を疑った。
君が私を殴ってくれなければ、私は君と抱擁できない。」

メロスは腕に唸(うな)りをつけてセリヌンティウスの頬を殴った。

「ありがとう、友よ。」
二人同時に言い、ひしと抱き合い、それから嬉し泣きにおいおい声を放って泣いた。
 
 
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走れメロス(9) 

2006年01月01日(日) 18時26分
走れメロス(9)
「ああ、メロス様。」うめくような声が、風と共に聞えた。

「誰だ。」メロスは走りながら尋ねた。
「フィロストラトスでございます。貴方のお友達セリヌンティウス様の弟子でございます。」
その若い石工も、メロスの後について走りながら叫んだ。「もう、駄目でございます。むだでございます。走るのは、やめて下さい。もう、あの方(かた)をお助けになることは出来ません。」

「いや、まだ陽は沈まぬ。」
「ちょうど今、あの方が死刑になるところです。ああ、あなたは遅かった。おうらみ申します。ほんの少し、もうちょっとでも、早かったなら!」
「いや、まだ陽は沈まぬ。」メロスは胸の張り裂ける思いで、赤く大きい夕陽ばかりを見つめていた。走るより他は無い。

「やめて下さい。走るのは、やめて下さい。いまはご自分のお命が大事です。あの方は、あなたを信じて居りました。刑場に引き出されても、平気でいました。王様が、さんざんあの方をからかっても、メロスは来ます、とだけ答え、強い信念を持ちつづけている様子でございました。」

「それだから、走るのだ。信じられているから走るのだ。
間に合う、間に合わぬは問題でないのだ。
人の命も問題でないのだ。
私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいものの為に走っているのだ。
ついて来い! フィロストラトス。」
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走れメロス(8) 

2006年01月01日(日) 18時18分
走れメロス(8)
ふと耳に、潺々(せんせん)、水の流れる音が聞えた。

そっと頭をもたげ、息を呑んで耳をすました。
すぐ足もとで、水が流れているらしい。

よろよろ起き上って、見ると、岩の裂目から滾々(こんこん)と、何か小さく囁(ささや)きながら清水が湧き出ているのである。

その泉に吸い込まれるようにメロスは身をかがめた。
水を両手で掬(すく)って、一くち飲んだ。ほうと長い溜息が出て、夢から覚めたような気がした。

歩ける。行こう。
肉体の疲労恢復(かいふく)と共に、わずかながら希望が生れた。
義務遂行の希望である。
わが身を殺して、名誉を守る希望である。

斜陽は赤い光を、樹々の葉に投じ、葉も枝も燃えるばかりに輝いている。
日没までには、まだ間がある。
私を、待っている人があるのだ。少しも疑わず、静かに期待してくれている人があるのだ。

私は、信じられている。私の命なぞは、問題ではない。
死んでお詫び、などと気のいい事は言って居られぬ。

私は、信頼に報いなければならぬ。いまはただその一事だ。走れ! メロス。

私は信頼されている。私は信頼されている。
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走れメロス(7) 

2006年01月01日(日) 18時10分
走れメロス(7)
身体疲労すれば、精神も共にやられる。
もう、どうでもいいという、勇者に不似合いな不貞腐(ふてくさ)れた根性が、心の隅に巣喰った。
私は、これほど努力したのだ。
約束を破る心は、みじんも無かった。
神も照覧、私は精一ぱいに努めて来たのだ。動けなくなるまで走って来たのだ。
私は不信の徒では無い。
ああ、できる事なら私の胸を截(た)ち割って、真紅の心臓をお目に掛けたい。
愛と信実の血液だけで動いているこの心臓を見せてやりたい。
けれども私は、この大事な時に、精も根も尽きたのだ。私は、よくよく不幸な男だ。

私は、きっと笑われる。私の一家も笑われる。私は友を欺(あざむ)いた。
中途で倒れるのは、はじめから何もしないのと同じ事だ。

ああ、もう、どうでもいい。これが、私の定った運命なのかも知れない。
セリヌンティウスよ、ゆるしてくれ。
君は、いつでも私を信じた。私も君を、欺かなかった。
私たちは、本当に佳い友と友であったのだ。
いちどだって、暗い疑惑の雲を、お互い胸に宿したことは無かった。
いまだって、君は私を無心に待っているだろう。ああ、待っているだろう。

ありがとう、セリヌンティウス。
よくも私を信じてくれた。それを思えば、たまらない。

友と友の間の信実は、この世で一ばん誇るべき宝なのだからな。

                     
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走れメロス(6) 

2006年01月01日(日) 18時03分
走れメロス(6)
今はメロスも覚悟した。泳ぎ切るより他に無い。ああ、神々も照覧あれ! 

濁流にも負けぬ愛と誠の偉大な力を、いまこそ発揮して見せる。
メロスは、ざんぶと流れに飛び込み、百匹の大蛇のようにのた打ち荒れ狂う浪を相手に、必死の闘争を開始した。
満身の力を腕にこめて、押し寄せ渦巻き引きずる流れを、なんのこれしきと掻(か)きわけ掻きわけ、めくらめっぽう獅子奮迅の人の子の姿には、神も哀れと思ったか、ついに憐愍(れんびん)を垂れてくれた。

押し流されつつも、見事、対岸の樹木の幹に、すがりつく事が出来たのである。

ありがたい。
メロスは馬のように大きな胴震いを一つして、すぐにまた先きを急いだ。
一刻といえども、むだには出来ない。陽は既に西に傾きかけている。
ぜいぜい荒い呼吸をしながら峠をのぼり、のぼり切って、ほっとした時、突然、目の前に一隊の山賊が躍り出た。

「待て。」
「何をするのだ。私は陽の沈まぬうちに王城へ行かなければならぬ。放せ。」
「どっこい放さぬ。持ちもの全部を置いて行け。」
「私にはいのちの他には何も無い。その、たった一つの命も、これから王にくれてやるのだ。」
「その、いのちが欲しいのだ。」
「さては、王の命令で、ここで私を待ち伏せしていたのだな。」
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走れメロス(5) 

2006年01月01日(日) 17時56分
走れメロス(5)
眼が覚めたのは翌る日の薄明の頃である。
メロスは跳ね起き、南無三、寝過したか、いや、まだまだ大丈夫、これからすぐに出発すれば、約束の刻限までには十分間に合う。

きょうは是非とも、あの王に、人の信実の存するところを見せてやろう。
そうして笑って磔の台に上ってやる。メロスは、悠々と身仕度をはじめた。
雨も、いくぶん小降りになっている様子である。身仕度は出来た。
さて、メロスは、ぶるんと両腕を大きく振って、雨中、矢の如く走り出た。

私は、今宵、殺される。殺される為に走るのだ。身代りの友を救う為に走るのだ。
王の奸佞(かんねい)邪智を打ち破る為に走るのだ。走らなければならぬ。
そうして、私は殺される。
若い時から名誉を守れ。さらば、ふるさと。若いメロスは、つらかった。
幾度か、立ちどまりそうになった。えい、えいと大声挙げて自身を叱りながら走った。

村を出て、野を横切り、森をくぐり抜け、隣村に着いた頃には、雨も止(や)み、日は高く昇って、そろそろ暑くなって来た。
メロスは額(ひたい)の汗をこぶしで払い、ここまで来れば大丈夫、もはや故郷への未練は無い。

妹たちは、きっと佳い夫婦になるだろう。
私には、いま、なんの気がかりも無い筈だ。まっすぐに王城に行き着けば、それでよいのだ。
そんなに急ぐ必要も無い。
ゆっくり歩こう、と持ちまえの呑気(のんき)さを取り返し、好きな小歌をいい声で歌い出した。


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走れメロス(4) 

2006年01月01日(日) 17時47分
走れメロス(4)
「うれしいか。綺麗(きれい)な衣裳も買って来た。さあ、これから行って、村の人たちに知らせて来い。結婚式は、あすだと。」

メロスは、また、よろよろと歩き出し、家へ帰って神々の祭壇を飾り、祝宴の席を調え、間もなく床に倒れ伏し、呼吸もせぬくらいの深い眠りに落ちてしまった。

眼が覚めたのは夜だった。メロスは起きてすぐ、花婿の家を訪れた。
そうして、少し事情があるから、結婚式を明日にしてくれ、と頼んだ。婿の牧人は驚き、それはいけない、こちらには未だ何の仕度も出来ていない、葡萄(ぶどう)の季節まで待ってくれ、と答えた。

メロスは、待つことは出来ぬ、どうか明日にしてくれ給え、と更に押してたのんだ。
婿の牧人も頑強であった。なかなか承諾してくれない。
夜明けまで議論をつづけて、やっと、どうにか婿をなだめ、すかして、説き伏せた。
結婚式は、真昼に行われた。

新郎新婦の、神々への宣誓が済んだころ、黒雲が空を覆い、ぽつりぽつり雨が降り出し、やがて車軸を流すような大雨となった。


祝宴に列席していた村人たちは、何か不吉なものを感じたが、それでも、めいめい気持を引きたて、狭い家の中で、むんむん蒸し暑いのも怺(こら)え、陽気に歌をうたい、手を拍(う)った。

メロスも、満面に喜色を湛(たた)え、しばらくは、王とのあの約束をさえ忘れていた。


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走れメロス(3) 

2006年01月01日(日) 17時40分
走れメロス(3)
「ばかな。」と暴君は、嗄(しわが)れた声で低く笑った。
「とんでもない嘘(うそ)を言うわい。逃がした小鳥が帰って来るというのか。」

「そうです。帰って来るのです。」メロスは必死で言い張った。
「私は約束を守ります。私を、三日間だけ許して下さい。妹が、私の帰りを待っているのだ。
そんなに私を信じられないならば、よろしい、この市にセリヌンティウスという石工がいます。
私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いて行こう。私が逃げてしまって、三日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、あの友人を絞め殺して下さい。たのむ、そうして下さい。」

それを聞いて王は、残虐な気持で、そっと北叟笑(ほくそえ)んだ。
生意気なことを言うわい。どうせ帰って来ないにきまっている。この嘘つきに騙(だま)された振りして、放してやるのも面白い。そうして身代りの男を、三日目に殺してやるのも気味がいい。
人は、これだから信じられぬと、わしは悲しい顔して、その身代りの男を磔刑に処してやるのだ。
世の中の、正直者とかいう奴輩(やつばら)にうんと見せつけてやりたいものさ。

「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。おくれたら、その身代りを、きっと殺すぞ。ちょっとおくれて来るがいい。おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ。」


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P R
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