イン・ザ・プール 

April 29 [Tue], 2008, 1:07
■著者     :奥田 英朗
■出版社    :文春文庫
■単行本発行年月:2002年05月
■文庫本発行年月:2006年03月
■ジャンル   :
■補足     :第127回直木賞候補、映画化

●あらすじ●「MARC」データベースより
「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。
色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。
プール依存症、陰茎強直症、妄想癖…訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。
こいつは利口か、馬鹿か?名医か、ヤブ医者か。


●評価●
及第点
★★☆☆☆


●感想●
変わった精神の病をもつ患者を精神科医、伊良部がキテレツな治療方法で治す話し。
変わった病の原因は誰もが内在的に持っている不安からくるもの。(こんな病絶対になりたくない・・・)
それを治療していると患者には思わせず、治療している所が面白い。
ただ伊良部が気持ち悪い・・・不潔で、うざいほど能天気で・・・
気持ち悪いからこそ患者に治療をうけていると思わせないのであろうが。
もしそれを狙ったうえで気持ち悪さを演出しているのならばたいしたものである(笑)

この作品は5つの短編集から成り立っているが、どの作品(フレンズには面白味が感じられなかった)も安定してクオリティが高い。
さすが奥田さんです。

ただ奥田さんの主張が伝わってこなかったのが残念。

「流される性格だから、自分で自分を窮地に追い込むのだ。」

チルドレン 

April 28 [Mon], 2008, 3:53

■著者     :伊坂 幸太郎
■出版社    :講談社
■単行本発行年月:2004年05月
■文庫本発行年月:2007年05月
■ジャンル   :
■補足     :第56回日本推理作家協会賞短編部門候補
          第131回直木三十五賞候補
          『週刊文春』推理小説ベスト10」第5位
          第7回大藪春彦賞候補
          第18回山本周五郎賞候補
          2005年本屋大賞第5位
          ドラマ化

●あらすじ●「MARC」データベースより
まっとうさの「力」は、まだ有効かもしれない。信じること、優しいこと、怒ること。それが報いられた瞬間の輝き。ばかばかしくて恰好よい、ファニーな「五つの奇跡」の物語。


●評価●
及第点
★★☆☆☆


●感想●
陣内にかかわる5つの話しの短編集であるこの作品。
5つの話しといっても同じ登場人物が複数回出てくる。
学生の陣内、社会人の陣内にまつわる話しである。

陣内にやられた。彼のキャラにはまりこんでしまった。
近くにいたらうざったいであろうが一度会ってみたい、そう考えてしまう魅力的なキャラクターだった。

最初の話、バンクは予想外かつユニークな結末でおおいに楽しめた。
しかしその後の話しはどうもインパクトが薄い。あっ、と驚くような結末があるわけではなく、淡々していた。
同じ人物を登場させる短編集であるから仕方ないのかもしれないが、金○一少年‥のように次々と起こる事件、出来事。
そこが気になってしまうともう止まらなかった。
陣内という人物がいたからこそすらすらと読みすすめられた作品であった。

陽気なギャングが地球を回す 

February 12 [Tue], 2008, 1:23
商品がありません。
■著者     :伊坂 幸太郎
■出版社    :祥伝社
■単行本発行年月:2003年02月
■文庫本発行年月:2006年02月
■ジャンル   :サスペンス
■補足     :映画化、漫画化

●あらすじ●「MARC」データベースより
ゴキゲン4人組の正体は、百発百中で成功する銀行強盗だった。しかし、ちょっとした誤算で売上をトランクに入れたままのクルマを現金輸送車ジャックに奪われた…。不況気分をぶっ飛ばすアクション。


●評価●
良作
★★★☆☆


●感想●
主要人物4人、またその他の登場人物がとても個性的かつ、その4人の特殊能力、成瀬の嘘を見抜く能力、響野の演説能力、久遠のスリの技術、雪子の正確な体内時計がストーリーに上手く関連していてよかった。
ただこの特殊能力のせいで現実味はありませんが・・・そこは愛嬌(笑)

過去の作品と同様、展開が予想しやすいことに不満が残ったが、前半の複線が上手く生かされている所や話しのテンポのよさはよかった。
ただもう少し話しに厚みが欲しかった。

伊坂さんの小説は作品同士がリンクしているが、そこらへんが気になってしまうあたり、してやられたりといった感じだった(笑)

あと、視点が変わる度に出てくる言葉の解説が面白かった。

「正しいことが人をいつも幸せにするとは限らない」

「自信がない人ほど偉そうに決断して、頭ごなしに命令する」

探偵ガリレオ 

February 03 [Sun], 2008, 1:12
商品がありません。
■著者     :東野 圭吾
■出版社    :文藝春秋
■単行本発行年月:1998年05月
■文庫本発行年月:2002年10月
■ジャンル   :ミステリー
■補足     :ドラマ化「ガリレオ」

●あらすじ●「BOOK」データベースより
常識を超える謎に天才科学者が挑む!これこそ、真の新本格ミステリー。


●評価●
拙作
★☆☆☆☆


●感想●
天才科学者・湯川を主人公とした5つの短編集。

私は科学にあまり興味がないため、謎が科学をもって解決されるこの作品にあまり関心を持てなかった。
謎の説明はわかりやすいとは思うのですが、「へーそうなんだー」くらいにしか思えなくて・・・。
さらに短編集があまり好きではないのでちょっと評価は低めになってしまいました。

5つの中では第三章の「壊死る」が一番面白かった。

ラッシュライフ 

February 03 [Sun], 2008, 0:44
商品がありません。
■著者     :伊坂 幸太郎
■出版社    :新潮社
■単行本発行年月:2002年07月
■文庫本発行年月:2005年04月
■ジャンル   :ミステリー
■補足     :

●あらすじ●「BOOK」データベースより
解体された神様、鉢合わせの泥棒、歩き出した轢死体、拳銃を拾った失業者、拝金主義の富豪―。
バラバラに進む五つのピースが、最後の一瞬で一枚の騙し絵に組み上がる。


●評価●
良作
★★★☆☆


●感想●
5つの話しが最後にひとつにつながる、という設定にとても期待して読み始めた。
序盤、中盤の話しの盛り上がり、どうつながるかが気になり読み進めたが「オーデュポンの祈り」と同様ラストがいまいちだった。

この小説は5つの話しがどうつながるかが話しの肝だと思うが、そのつながりが微妙。
どうつながるか、5つの話しの軸がずれていることがわかりやす過ぎる気がした。著者があえてそのようにしたのかもしれないが、最後に驚かされることを期待していたため少しがっかりした。

しかし、ひとつひとつの言葉(特に黒澤)がとても心に残る、そういう意味ではいい作品だった。


「不景気、不景気と騒いでいるがな、これだけ長い間不景気なんだ、それがこの国の標準の状態なんだろう。」

「未来が見えないことがこれほどまで苦しいとは知らなかった。」

「偉そうな人間は底が浅いからな」

「このアスファルトを流しているのは、俺たちの勝手だ。ガソリンで突っ走るこの乗り物だって俺たちの勝手。そうだろう?それでもってその勝手とは無関係のはずのタヌキだとか猫が轢かれちまう。とばっちりだよな。俺たちの横暴だよ」

「自分の頭がさも切れて、老夫婦を出し抜いた気になるなんて最低だった」
P R
プロフィール
  • アイコン画像 ニックネーム:bones
  • アイコン画像 性別:男性
  • アイコン画像 趣味:
    ・映画
    ・音楽
    ・読書
読者になる
世界に眠っている、ひとつでも多くの名作に出会いたい