ラディカルな意志の姿

July 24 [Thu], 2014, 9:26
☆「反解釈」 スーザン・ソンダク ちくま学芸文庫
 高橋康也 出淵博 由良君美 海老根宏 河村錠一郎 喜志哲雄 訳

 著者はアメリカのユダヤ系の家庭に生まれ育ち、

 シカゴ・ハーバード・パリの各大学に学んだ後、

 本書で60年代の新たな批評の地平を切り拓いた。

 そのラディカルさは先達シモーヌ・ヴェーユを思わせた。

 <我々の文化の基盤は過剰、生産過剰にある。

 その結果、我々の感覚的経験は鋭敏さを失った。

 我々はもっと多くを見て、さらにもっと多くを聞き、

 もっと多くを感じるようにならなければならない。>

ポストモダンを超えて

July 16 [Wed], 2014, 9:03
☆「象徴交換と死」 ジャン・ボードリャール
   今村仁司・塚原史 訳 ちくま文芸文庫

  現代フランスの思想家・社会学者による

  近現代の生産中心主義の思想を批判しつつ、

  消費社会のシミュレーション現象を鋭く分析し、

  独自の象徴交換論を展開し話題となった代表作。

  ただ今の世界観・社会状況の混迷の深まりの中で、

  このポストモダン的思想も時代遅れ気味に思われる。

  新たな社会分析や世界の俯瞰を見る思想が望まれる。

文学とは霊的交通か

July 09 [Wed], 2014, 0:07
☆「文学と悪」 ジョルジュ・バタイユ 山本功 訳 ちくま学芸文庫

  これは仏の特異な思想家・評論家による

  書評の形での評論集・作家論集といえる。

  ブロンテ・ボードレール・ミシュレ・ブレイク、

  サド・プルースト・カフカ・ジュネという8人を、

  文学と悪との関係性から読み解いたものである。

  その考えから、文学とは、本質的なものであるか、

  そうでなければ、なにものでもないものといえるか。

ロシア古典文学への誘い

July 01 [Tue], 2014, 0:07
☆「ドストエフスキーの詩学」 ミハイル・バフチン
   望月哲男・鈴木淳一 訳 ちくま学芸文庫

  ロシアの著名な文芸学者・評論家による

  大作家のドストエフスキーの文学作品を

  新たなる視点で読み解こうと試行しながら

  彼の小説世界の深遠を照射し誘なう名著。

  詩学というある世界観に裏打ちされた

  芸術理念と創作の姿勢・方法の特徴を

  解明することで本来の姿を浮き彫りにした。

  ただ難解さが軽減された訳ではないと思う。
2014年07月
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
最新コメント
アイコン画像ボン 大塚
» 謹賀新年 (2017年01月09日)
アイコン画像ジャム
» 謹賀新年 (2017年01月03日)
アイコン画像ボン 大塚
» 衆愚についての講話 (2016年04月13日)
アイコン画像ジャム
» 衆愚についての講話 (2016年04月13日)
アイコン画像ボン 大塚
» 良し悪しについての会話 (2016年02月26日)
アイコン画像ジャム
» 良し悪しについての会話 (2016年02月25日)
アイコン画像ボン 大塚
» 良し悪しについての会話 (2016年02月24日)
アイコン画像ボン 大塚
» 人の見方についての会話 (2016年02月24日)
アイコン画像ジャム
» 人の見方についての会話 (2016年02月23日)
アイコン画像ジャム
» 良し悪しについての会話 (2016年02月23日)
月別アーカイブ