シュルレアリスム小説

November 25 [Mon], 2013, 8:23
☆「類推の山」 R・ドーマル 巌谷國士・訳 河出文庫

  ルネ・ドーマルは仏生まれの詩人・作家で、

  シュルレアリスム運動の影響下で活動した。

  本書は寓意的さらに象徴的に真実を物語る、

  非ユークリッド的な登山冒険小説といわれる。

  はるかに高く、そして遠く、不可視のままに、

  世界の中心にそびえるという時空の原点の山を、

  その至高点をめざしてゆく精神の旅を描き出した。

  どこか爽快で面白く不思議なこころ踊る物語である。

シュルレアリスム画文

November 20 [Wed], 2013, 8:36
☆「百頭女」 M・エルンスト 巌谷國士・訳 河出文庫

  マックス・エルンストは独の出身で仏に帰化した

  シュルレアリスム運動の代表的画家といわれている。

  <コラージュ>や<フロッタージュ>という手法を

  発見して、絵画に新たな領域をひらいたといわれる。

  本書は幻想的なコラージュ画に短文をそえたもので

  文学による絵画であり絵画による文学とも称される。

  各自が想像力でもって自由に愉しめばよいのではと思う。

反自然主義の小説

November 13 [Wed], 2013, 0:01
☆「さかしま」 J・K・ユイスマンス 澁澤龍彦・訳 河出文庫

  ※ 最も愛した翻訳

   <久しく名のみきいていたデカダンスの聖書「さかしま」

   その難解を以て鳴る仏語原文を古風な威厳と憂愁をそなえ、

   しかも明晰暢達な日本語に見事に移しえた。(三島由紀夫)>

   著者は十九世紀末の仏の特異な作家であり、

   その内容は倦怠と嫌悪に満ちた彼の生活が、

   回想風にそして独白的に描かれたものといえる。

   いわば、きわめて反小説的な小説であるといえ、

   また、きわめて私小説的な小説であるといえる。

   ただ読み直しても退屈であり、理解しえなかった。

十九世紀末の耽美作

November 06 [Wed], 2013, 0:04
☆「美神の館」 A・ビアズレー 澁澤龍彦・訳 中公文庫

  オーブリー・ビアズレーは十九世紀末の英国の

  夭折し惜まれた特異な天才画家といわれている。

  本書は彼の<ウェヌスとタンホイザーの物語>

  という唯一の小説で耽美な一代の奇作といわれる。

  幻想的な退廃美と諧謔的な怪奇美を非常に

  典雅に装飾的に表現した絵画的作品である。

  英国の世紀末デカダンス文学の一極とみられ

  この時代の最も本質的なものがでてると思った。

仏文学の異端派群像

November 01 [Fri], 2013, 0:03
☆「悪魔のいる文学史」 澁澤龍彦 中公文庫

 ※ その絶望と狂気ゆえに

  フランス文学が専門でありながら

  広くヨーロッパ精神史にもとづいた

  独自の文芸評論さらに翻訳・紹介を

  してきた碩学の著者の異色の文学史。

  これまで日の当たらなかった文学者たち、

  時代からも人々からも忘られた詩人たち、

  このような名も知らなかった、異彩を放つ

  文学者たちを発掘し、紹介した名著である。

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