パサージュの遊歩者

August 23 [Thu], 2012, 0:05
☆「ヴァルター・ベンヤミン」 高橋順一 講談社現代新書

 ※ オーム・ド・レットル

  ジャンルを越境・解体・再構築した文人。

  近代という歴史状況の裂け目の中にあって、

  さまざまな断片としての事象の縫い目から、

  根源的な歴史の真髄や真理を探究し続けた。

  認識のラディカリズムとは一体何だったのか。

 ※ みえないものをみるということ

  <ただ希望なき人々のためにのみ、
   希望は皆にに与えられているのだ。>

  <どんな時代もそれに続く時代を夢見ている。>

  <未知なるものの奥底に新しいものを見出すのだ。>

博覧会とまなざしの近代

August 16 [Thu], 2012, 0:05
☆「博覧会の政治学」 吉見俊哉 中公新書

  万国博覧会は消費文化の広告装置であり、

  大衆娯楽の見世物の役割をはたしてきた。

  また列強国の帝国主義プロパガンダだった。

  このような場では新興国であった日本は、

  当然だが両義的存在たらざるを得なかった。

  博覧会を通じて、まなざしの近現代を視る。

 ※ <パリー19世紀の首都>(ベンヤミン)から

  万国博覧会は商品の交換価値を神聖化する。

  その中で商品の使用価値は後景に退いてしまう。

  博覧会の幻像による、自己からの、他者からの疎外。

百貨店・専門店の教科書

August 08 [Wed], 2012, 0:14
☆「デパートを発明した夫婦」鹿島茂 講談社現代新書

 ※ 小売業・流通業の格好のテキスト

  19世紀半ば、フランスのパリに産声をあげた

  世界で初めてといわれるデパート<ボン・マルシェ>

  それを作り上げたプシコー夫妻の足跡と功績をたどる。

 ※ すべての業種・業態に通底するもの

  消費のキーワード=<必要>から<欲望>へ。

   トレンドを自らの手で作り出す。

   ライフ・スタイルを新たに提唱する。

   いい買物をしたという充実感を醸成する。

  なんでもあるのに欲しいものがない。

  買物が仕方なくという苦痛になっていないか。

  欲望の喚起と充足へ、絶えざる創意工夫が大事である。

読書の真の醍醐味

August 01 [Wed], 2012, 0:04
☆「みみずく偏書記」 由良君美 ちくま文庫

  由良君美氏はダンディな英文学者で、

  古今東西のさまざまな書物に通じた

  とても博覧強記な碩学の人であった。

  そして代名詞のように、英文学の由良君美、

  仏文学の澁澤龍彦と、独文学の種村季弘と、

  並び称され、読書家に多大な影響を与え続けた。

  今、英文は林望、仏文は鹿島茂、独文は池内紀か。

  ※ 書物の愉しみを語る

  <書物の世界は奥行も幅も深く広い。

   従ってこれを過不足なく語るとなれば、

   相当な愛情と知識と、相応の年季がいる。

   底が知れない豊穣な本の世界を愉しむことだ。>

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