大学院入試対策向けの参考書や受験に役立つ知識を紹介しています。

MENU
ここから記事を探すと便利です。

 ⇒ 大学院とは
 ⇒ 使用教材一覧

[ 勉強の仕方まとめ ]

 ⇒ 心理学
 ⇒ 心理学統計
 ⇒ 心理学英語
 ⇒ 一般英語

 ⇒ その他書籍
 ⇒ 心理学統計基礎
 ⇒ 心理学統計メモ
 ⇒ 研究関連のトピック

ランキング押してね
にほんブログ村 科学ブログへ

おすすめです

 
心理学レポート・論文の書き方


心理学統計入門


心理学入門


最新コメント
アイコン画像クリスマス
超簡単・心理統計の基礎C t検定 (2013年04月28日)
アイコン画像Boopee
超簡単・心理統計の基礎D 分散分析 (2011年02月17日)
アイコン画像chrone
まとめサイト (2010年04月04日)
アイコン画像akino
まとめサイト (2010年04月03日)
ヴントと内観法 / 2017年10月22日(日)
心理学入門の第1章「心理学の歴史」で触れている話ですが,WEB上ではあまり解説しているところがないので,せっかくなのでヴントの名誉のために周知しておきましょう。

1879年にドイツの心理学者W.ヴントは心理学実験室を,ライプツィヒ大学に設立します。この出来事をもって,学問あるいは科学としての心理学がはじまったと言われています。ただし,アメリカではW.ジェームズがもう少し先に心理学実験室をつくっています。

ご存知のように,この時代より少し前に,精神物理学測定法がウェーバーおよびフェヒナーによって確立され,ヒトの感覚と,物理世界との関係を数学的に(定量的に)記述する手段が提供されていました。ヴントはそのような手法を用いて,「心理学」を創始したのです。ちなみにフェフィナー自身は心理学者を名乗っていませんでしたが,「精神物理学は,心理学に基礎づけられるとともに,心理学に数学的基礎を与えるものでなければならない」と言っております。

さて,そんな精神物理学の手法を借りたヴントは,研究において内観法を重要視しました!

っていう,意味の分からない説明が,過去の教科書において,ずっとされてきました。私自身も学部生時代にそんな記述を読んで,なんでだよ!と突っ込んだものですが,その時はペーペーですし,そんなこともあるのだろう,と,信じていました。

しかし,やはり違ったんですね。

Clegg, Self-observation in the social sciences, 2013
Costal, Conscious Cogn, 2006
Schultz & Schultz, A history of modern psychology, 2012

あたりに詳しいですが,ヴントはまず,内観法を重要視していませんでした。実験心理学全体としても,内観法が主流になったことは一度もないと言われています。そりゃそうです。内省に頼った方法を批判して出てきたのが,「心理学」なのですから。

しかし,ヴントが内観をまったく用いなかったかというと,そんなことはありません。刺激に対する感じ方の変化などを,内観によって計測していました。。。このときの内観は自由記述ではありません。てことは,これは今でもやっていることですね。ただし,ヴントの実験のうち,そのような手法よりも反応時間を用いた実験などのほうが多かったことが明らかとなっています。

ちなみに,反応時間というと,ドンデルスの減算法が1860年代に提唱されていますので,やはりそのような”定量的”な方法に飛びつくのが自然でしょう。

心理学初期における内観法についての誤解が生まれた原因として,@ヴントの一番弟子であるE.ティチナーがアメリカでヴントと異なった立場から内観法を紹介したこと,さらにAティチナーの弟子で心理学史学者のE.ボーリングがティチナーの内観法をヴントのものとして紹介したことの2点が挙げられています。

つまり,ティチナーとその弟子が悪いんですね。まったく迷惑なことです。できるだけ,オリジナルの文献に当たることが大切っていういい教訓ですね(そういう私もヴントの文献は読めないし,読んでいないので偉そうなことは言えませんが…)。


※ 上記の文章は心理学入門(板口・相馬)の文章をツギハギ引用,および改変して掲載しています。転載する際は必ず引用文献を示してください。



 
   
Posted at 20:08 / その他の話 / この記事のURL
コメント(0)
最近のベイズの話 / 2017年09月30日(土)
今年の日心はベイズが人気だったようで。

私は残念ながら参加できませんでしたが,あるワークショップの資料が公開されていました。面白そうな企画だったので,読ませてもらいました。私はベイズについてはほぼド素人で,多少無責任なのですが感想をメモしておきます。

ベイズ統計をどう教えていくか −心理統計教育の中への取り入れについて考える
https://drive.google.com/drive/folders/0B-xBxU9fn5ngTHZ3YWthc0REME0


まず,教育,教える側からの観点というのが非常に重要ですね。とりあえず,そのスタンスはみんな見習って欲しいものです。

>小杉先生のやつ
ベイズのメリットとして,『「ないない」から「あるある」へ,一点張りではないので,幅をもって自身の強さを表現』とあります。それはいいんですが,「幅をもたせること」で,なんのいい事があるのかがやはりわかりません。嘘つくとかつかないとかじゃなくて,研究における直接的なメリットを教えてほしいなあと思うところです。

>岡田先生のやつ
資料だけではどんな話だったのかイマイチわからないのですが,結局難しい,って思った。

>寺尾先生のやつ
もうなんか,難しい,って思った。

>森元先生のやつ
スライドのデザインが強烈。当たり前だけど,どの手法にも一長一短ある。しっかり用途に応じた手法を見極めないとね,というお話。直接は関係ないけど,心理学研究の再現性のはなしは,それに対する反証論文がでていたはず。

>椎名先生のやつ
資料だけではいろいろ掴めないけれど,たぶん妥当な批判なのかな。

>山田先生のやつ
まとめなのかな?


ああ,まともな感想になっていませんね。ごめんなさい。。

でも,一番問題なのは,文学部の学生は,p値や統計的仮説検定でも苦労しています(そして半分以上は理解できない)。なのにもかかわらず,そんな人たちがもっと!苦手意識を感じてしまう「確率の式」どーん,という感じのベイズ統計を,きっちり頑張ったり,理解できるのかなあ。という懸念です。少なくとも私は,確率の式には未だに非常に大きな抵抗感があります。ま,シグマに対してもそうですが。

あと,研究者でも導入に対して意見が割れているのに,それを有無を言わさず必修の授業で教えるなんて,結局,都合のいい信者を増やすだけのような気がして嫌だなあ。と思うのです。もちろん,教員の意見を学生に伝えてはいけないわけではないですが。

少なくとも,選択科目でやればいいだけですよね。自分の意見が支持されるかどうかは,学生の判断やフィードバックをきちんと見ればいいだけだと思う。

心理学のための統計学を教える際には,心理学の研究をするために必要な基礎的な知識を教授するべきだと思うのです。社会に出て使うヒトなんて稀なんだから。
 
   
Posted at 22:12 / その他の話 / この記事のURL
コメント(0)
多重性の問題についてA / 2017年09月27日(水)
さて,前の記事に書いた,2番目の多重性問題の弊害について詳しく解説します。

まず,「なぜ弊害が大きいか」というと,それはずばり,

「繰り返し数が(尋常じゃなく)多くなりがちだから」

です。検定の多重性は,検定を繰り返すほど,タイプ1エラー(あるいは第一種の過誤)をおかす確率が高くなります。

2番のような状況,すなわち「とりあえずたくさんの指標を測定し,それらの変数間で相関係数(相関行列)を計算したり,あるいは2対の比較(t検定)を繰り返すような」状況を具体的に考えてみましょう。

例1:
たとえば,ある基準で分けた2つのグループになんらかの差があることを考えて,それぞれのグループに質問紙を行います。質問項目は40個くらい。それぞれの質問項目について,2群で比較しちゃいましょう。お,いくつかの項目に有意差が出たぞって?そりゃそうです。

5%水準では,「まったくランダムな2群」を集めたとしても,20回に一回は差が検出されるのです。有意水準の補正をしない状態では,差がありそうだと目をつけたグループ間に,40個のうちいくつかの項目で有意差が出るのなんて当たり前ですね。

例2:
グループ間の差じゃなくて,項目そのものに興味がある場合もあるでしょう。よし,あるグループにおける,40個の質問項目の相関係数を求めて,関係性を調べましょう。お,いくつかの・・・(略)

40項目の2対の組み合わせは,40×39÷2=780ペアです。有意差ペアがたくさん出ないとむしろやばいですね。


このような検定の使い方は,仮説が明確にある場合にはそもそも生じにくいですが,仮説の有無にかかわらず,有意確率補正なしにはやってはいけません。有意確率補正があればやっていいです。あと,相関係数だけダラっと出して,検定かけないのであれば,どう考察するかは置いておいて,問題はありません。

”とりあえずたくさん指標を取ってみよう”系の研究にありがちなので気をつけましょう。


 
   
Posted at 19:53 / 心理統計メモ / この記事のURL
コメント(0)
多重性の問題について@ / 2017年09月02日(土)
検定の多重性という問題があります。ちょっと調べなおしたのでメモ。

検定の多重性とは,「検定を繰り返すと,第一種の過誤をおかす確率が上昇してしまう」というものです。第一種の過誤とは,「間違って犯人を逮捕(有意だと判断)してしまう」エラーを指します。

このような検定の多重性問題に対処するため,各検定における有意確率の補正などを中心とした様々なアプローチが用いられています。ただし,ジレンマなのが,そのような補正をおこなうと,今度は,第二種の過誤をおかす確率が上昇してしまうのです。第二種の過誤とは,「犯人を見逃す(有意だと判断できない)」エラーのことです。

こういったこともあり,有名なBonferroni法だけでなく,いくつもの対処方法(多重比較方法)が提案されてきました。。

と,ここまではよくある解説のとおりです。

さて,今回ここで問題にしたいのは,検定の多重性,といったときに,

1. 水準間の繰り返し検定による多重性
2. 似たようなの測定指標の検定の繰り返しによる多重性
3. それぞれ関係のない検定を繰り返す多重性
4. 検定の条件を調べるために種類の異なる検定を繰り返す多重性

といった,異なる性質のものが含まれているということです。順番に確認していきましょう。

1番は,比較的多くの人々が気づきやすく,実際に対処されている多重性問題です。これは,分散分析後に,要因の主効果が有意であり,かつその要因の水準が3水準以上の場合によく実施されるものです。使う手法を間違えていることはよく見られますが,比較的しっかりと意識されています。

2番が,ありがち,かつ最も問題になるパターンで,とりあえずたくさんの指標を測定し,それらの変数間で相関係数(相関行列)を計算したり,あるいは2対の比較(t検定)を繰り返すようなものです。いくつかの指標を測定すること(多重測定とよばれる)自体は,悪いものではありません。似たような指標が似たような振る舞いをすることを確認するのは,特定の文脈においては,重要なことです。しかし,往々にして非常に多くの検定の繰り返しが生じるため,全体としての危険率は見過ごせないくらいに増大してしまうことが多いのが実情です。

3番は,単一の論文あるいは実験のなかで,目的の異なる検定をいくつかおこなうことです。1論文あたり1検定で済むのが,スマートかもしれませんが,中々そんな状況はありません。ただし,これを多重性にカウントするかどうかは,難しいところで,議論があります。

4番は,正規性の検定をおこない,その結果によって,検定方法を選ぶようなパターンです。仮定を確認するのは重要なことですが,このような目的のために検定をおこなってしまうと,やはり多重性にひっかかってしまうので,あまりよくありません。理論的に考えて予め仮定の崩れに対処する,あるいは,仮定の崩れに頑健な検定手法を選んで使用することが推奨されます。

ということで,もっとも弊害の大きい2番に関して,詳しく議論したいのですが,長くなりそうなので,続きはまた今度。
 
   
Posted at 13:58 / 心理統計メモ / この記事のURL
コメント(0)
相関係数の大きさの基準 / 2017年06月28日(水)
ギルフォードの基準: 英語表現メモ。

相関係数は効果量の一種として解釈されるべきであり,数値そのものは有意とかに関係ありません。このような相関係数の大きさの基準として,日本では,Guilford (1956)がよく引用されます。オリジナルは1942です。英語での説明を検索したいときには,「Rule of Thumb, Correlation coefficient」という用語を使うのがよいでしょう。

相関係数  表現
.7 - 1    High (高い)
.4 - .7   Moderate (中程度)
.2 - .4   Low (低い)
.0 - .2   Negligible (無視できる)

※マイナスの場合も同様

ただし,ギルフォードの基準をアホみたいに大事にしているのは日本だけです。相関係数に限らず,効果量の基準は他の研究者も多く提案しており,「状況によって適切に解釈すべき」という態度が正解です。ただし,決して「都合のいいように解釈する」ことにならないように気をつけましょう。
 
   
Posted at 10:41 / 心理統計メモ / この記事のURL
コメント(0)
超簡単・心理統計の基礎G 母集団とサンプル / 2017年06月07日(水)
超簡単・心理統計の基礎G 母集団とサンプル

母集団とサンプルの関係
一般的な,心理学の統計的仮説検定では,実際に分析対象にするデータをサンプル(あるいはサンプルデータ)と呼びます。

なぜかというと,私たちが「実験・調査の対象とするデータは,研究の興味そのものではない」からです。いやいや,興味あるよ,と思われるかもしれませんが,違うのです。心理学の研究では,ヒト一般,あるいそこまで行かなくても,大学生一般,女性一般など,もっと大規模な対象を想定しているのです。

たとえば,「指導法Aは指導法Bよりも効果があるのか?」という問いは,厳密には,「今回実験対象とした集団に限らず,同じような集団すべてに関して,指導法Aは指導法Bよりも効果があるのか?」という問いなのです。

もしこれが,「今回実験対象とした集団のみにおいて,指導法Aは指導法Bよりも効果があるのか?」という問いであれば,2群の平均値を比較すれば終わりです。t検定などの統計的仮説検定は必要ありません。だって,今回に限った話なので,データの解釈についての曖昧さはゼロなんです。

このような理屈のため,分析対象とするデータは,「どこか目に見えぬ大規模な集団から,サンプリング(抽出)してきた」と考えます。そして,どこか目に見えぬ大きな集団のことを,母集団と呼びます。

母集団を全部調べつくすことは現実的に無理なので,母集団からデータをサンプリングして,そのサンプルデータの結果パターンをもとに,母集団がどうなっているのかを推測するのが,推測統計です。さらに,その中でも特に,2群の平均値差や,要因の効果を調べるために用いられるある種の手法を,まとめて仮説的統計検定と呼ぶのです。


母集団のなかみ
ちなみに,母集団って概念はとっても抽象的です。母集団として仮定する対象は,実際に実在する物体(たとえば,世界中のヒト)に限りません。

たとえば,同じ人が右手で反応したときと,左手で反応したときの反応時間を比較する際には,大雑把に言うと「ヒトが右手で反応するときのデータ」や,「ヒトが左手で反応するときのデータ」が母集団として仮定できます。また,母集団には,現在だけでなく,過去や未来のヒトも含まれるかもしれません。

もっとややこしいことに,統計的仮説検定では,各水準のデータの背後に共通のひとつの母集団を仮定します(帰無仮説で設定する母集団です)。こうなってくると,もう現実世界との対応は,とても取りにくくなってしまいます。

このように母集団は,実際に存在するものと必ずしも対応しなくてもいいため,あまり厳密に考えすぎずに,「神様がいて,そこからデータを取り出してくるおっきな袋」くらいに捉えておけば良いでしょう。
 
   
Posted at 17:13 / 心理統計の基礎 / この記事のURL
コメント(0)
心理学統計入門(講談社サイエンティフィク) / 2017年06月05日(月)
一応,★五つ。


心理学統計入門 わかって使える統計法
講談社サイエンティフィク 板口・森(著)★★★★★

本書の最大の特徴は,「わからなくてもいいから,とりあえず覚えておけ」という部分と,「しっかりと原理と仕組みを理解する」ための解説が分かれているところです。章立ては,3部構成(ステップ1〜3)。ざっくりと概念をつかんで,「使用」できるようになってから,中身を理解するという方針です。

学部の1年生や2年生で学ぶ,心理学統計の基礎はステップ1で解説されています。ここでは,統計的仮説検定の概念や,t検定,分散分析,相関係数までを,具体例や図をもとに,数式なしで解説しています。要点が置かれているのは,検定の手続き,結果の記述の仕方や,出力の解釈の仕方であって,数学的な仕組みの話は基本的には出てきません。統計がまったくわからない・数式など見たくない人向けに書かれているので,わかっている人には退屈かもしれません。このレベルの説明が不要なヒトは,ステップ1は飛ばしても良いでしょう(と前書きにあります)。

ステップ2では,ステップ1と同様に,統計的仮説検定の論理,t検定,分散分析,相関係数を扱います。ステップ1と異なるのは,数学的な仕組みまで言及しており,実際のデータも扱う点です。自習用にRのスクリプトもついているのですが,むしろ自身でおこなう実験などでt検定,分散分析,相関係数を使う場合には,これを改変・コピペするという使い方が有用かもしれません。

説明には数式が出てきますが,数式を出して終わりというわけではなく,数式の説明がくっつきます。このあたりが他の教科書と大きく異なる点かもしれません。特に,数式に対応する日本語の式も載せられているので,数式嫌いにも,耐えられるようになっています。もちろん,日本語での説明はどうしても厳密ではなくなってしまいますが,検定統計量の変動の仕組みを知るという目的のためには,十分です。

ステップ3では,いわゆる普通の教科書的な(少し難しい)解説が出てきます。このあたりは,検定の使用・運用とは直接関係のないトピックも含まれます。その大体の内容は,普通の教科書では,最初の部分に登場するものです。たとえば,従属変数の尺度や,正規分布,標準偏差・誤差の数学的な説明などです。本書ではスタンダードな統計的検定の仕組みの理解に重点を置いているため,このあたりの”知識”を後回しにしています。知識を先に入れたい,という方はステップ3を先に読むということもありでしょう。

本書は,心理学統計を正しく運用するための理解をもたらしてくれます。統計検定の仮定といった理論的な部分と,実際の運用に関するところまで,バランスよく含んでいる良書だと思います。学部生だけでなく,大学院生や研究を行っているけど統計ニガテ,な人(臨床の方など)にも有用でしょう。

 
   
Posted at 10:18 / book review / この記事のURL
コメント(0)
心理学統計の基礎,改訂。 / 2017年06月04日(日)
ずっと前に書いたままになっていた,いくつかの解説を改定しました。大雑把な理解としては,間違いはない状態になっておりますので,改めてどうぞ。

@心理学統計の基礎
A記述統計量
B統計的仮説検定
Ct検定
D分散分析
E分散分析おまけ
F手計算でおこなう多重比較
G母集団と多重比較

 
   
Posted at 15:11 / 心理統計の基礎 / この記事のURL
コメント(0)
ステップアップ心理学シリーズ / 2017年05月22日(月)
講談社より,心理学のシリーズもの教科書が3冊発売されます。

         
心理学レポート・論文の書き方   心理学統計入門         心理学入門


レポート本統計本は,2冊とも(1)「とりあえず書いて何か出す」→(2)「理屈を理解する」→(3)「周辺的なところまで理解を深める」という3ステップ構成になっています。学部2年生など,「右も左もわからないけれど,とりあえずやらなきゃならない」という人向けに書かれています。

そのため,最初は難しい理屈は抜きにして,まず「形式」をマスターすることから始めます。たとえば,統計本のステップ1(最初のレベル)では,たいていの教科書では最初のほうに出てくる,尺度の解説などを省いています。レポート本のステップ1では,心理学演習レポートを「とりあえずキレイに完成させる」ためのエッセンスをまとめています。

しかし,このような解説だけでは,しっかりと理屈まで理解したい人は不完全燃焼になってしまうかもしれません。そこでステップ2では,「なぜそうしないといけないのか」という理屈まで納得できるような解説を加えています。たとえば統計本のステップ2では数式も登場します。理系の人には回りくどい説明もあるかもしれませんが,文系のみなさん向けに,数式の意味を日本語で解説します。

ステップ3では,さらに周辺的なトピックも含め,掘り下げた解説をおこないます。たとえばレポート本では,論理や仮説という言葉の意味や,論理的な文章の簡単な書き方,さらに心理学の実験統制についての解説も含めています。統計本では,正規分布,”標準”や”不偏”の意味,効果量などを説明しています。

そして,上の二冊と同時刊行はされませんでしたが,7月末9月末に心理学入門(こころを科学する10のアプローチ)が発売されます。これは多人数で執筆しているものですが,特に「第1章 心理学の歴史」については,今までとは異なる感じの読み物として,非常に面白いですよ。

 
   
Posted at 00:51 / book review2 / この記事のURL
コメント(0)
超簡単・心理統計の基礎F 手計算でおこなう多重比較法 / 2017年05月09日(火)
超簡単・心理統計の基礎F 手計算でおこなう多重比較法

分散分析の後の多重比較に関しては,統計ソフトが勝手におこなってくれることが多いですが,検定の多重性問題を考慮するときなどは,自身でちょいと計算してあげなければいけません。

Bonferroniの方法
でも,難しい計算はしたくないので簡単に済ませる方法は。。。やはりBonferroniの方法。これは,有意水準を検定回数で割ればいいのです。

有意水準が5%で,検定回数が3であれば,
 5/3=1.666...% がそれぞれの検定の有意水準となります。

Holmの方法
でもこれじゃあ,あまりにも有意にならないよ,と言う場合は,Holmの方法を使いましょう。Holmの方法は,検定の順序に応じて,有意水準が変わります(ステップワイズ法)。

有意水準が5%で,検定回数が3であれば,
 @ 5/3=1.666...%
 A 5/2=2.5%
 B 5/1=5%
がそれぞれの検定の有意水準となります。

でも,ここで注意。検定の順番は,有意確率が低い順です。また,ひとつでも有意にならなかった場合は,そこで多重比較を打ち切ります

さらに検定力の高いShafferの方法も,手計算で使うことができます。ただし,論理的な作業が面倒なので,WEBに公開されているエクセルを参照するといいでしょう。また,Rのプログラムとして公開されているanovakunを使うと,デフォルトでShafferの方法を適用してくれます。

G母集団とサンプル

 
   
Posted at 17:42 / 心理統計の基礎 / この記事のURL
コメント(1)
P R
ラインスタンプ使ってね


きりんとかえる
オリジナルのLINEスタンプ作りました。研究生活にも使えます!



プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:yita
読者になる
“心理学系大学院へ行こう”では主に大学院入試対策向けの参考書や受験に役立つ知識を紹介しています。 大学院入試以外にも、心理学系のコラムや、心理統計の基礎についての記事もあります。
このサイトはリンクフリーです。

心理学プログラムのメモ

コメントに対しては,質問以外は返信はいたしませんが,感想をいただけるととても励みになります!これまでもコメントを書いていただいた皆様,とてもありがとうございます!無視しているわけではありません!
心理学演習レポート 表の作り方


心理学演習レポート 折れ線図の作り方1-1


心理学演習レポート 棒グラフの作り方


心理学演習レポート 引用文献の体裁

  | 前へ  
 
Powered by yaplog!