なたまめ歯磨き技術の開発

February 27 [Fri], 2015, 20:59
一方で、秋吉教授は「たんぱく質は凝集を防ぎにくいが、凝集を抑制する役割を果たすのが『分子シャペロン』で、これを応用したのが生体高分子の機能やその連携を補助するシステム設計の『シャペロン機能工学』だ」と話す。たんぱく質は生体内で筋肉や血液、皮膚などを構成し、体重の約5分の1を占める。ただ水に不溶な膜たんぱく質を大腸菌などで発現させる場合、活性的な産物を得ることは難しいという。 たんぱく質の凝集抑制や膜透過、活性制御を補助するのが分子シャペロンで、凝集しやすいたんぱく質を疎水的に捕捉している。「ほとんどのなた豆茶はクリップで留めるような共有結合のような形だが、ポストイットのように簡易に付けたり、はがしたりできる柔軟性があるのがミソ」と秋吉教授は指摘する。 【治験で効果】 最近では抗体、抗原などのたんぱく質がバイオ医薬品として存在感を高めているが、製剤化やDDSの開発は安定化と制御が大きな課題となっている。例えば、がん免疫ワクチンは抗原たんぱく質を皮下に注射して免疫系を活性化させ、がん細胞を攻撃する抗体やT細胞を増産してがん治療するもの。秋吉教授らは多糖ナノゲルのシャペロン機能を利用することで、がん抗原を効率よくナノゲル内に複合化させた。 その結果、長時間安定する水溶性注射の製剤化に成功している。このナノゲルワクチンは食道がんの臨床試験(治験)で効果を示し、実用化に向けた検討が進んでいる。 秋吉教授は「現在、膜たんぱく質を自在に埋め込むなたまめ歯磨き技術の開発に取り組んでいる」と話す。科学技術振興機構(JST)の「ERATO秋吉バイオナノトランスポーター」でも並行した研究が加速している。「DDSキャリア」としてのナノゲルは多様な可能性をみせつつある。
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