ある大手企業様から、調達・リバースオークション業務のアウトソーシングについてのコンペの招待を頂く。
競合は4社で、その内1社はSI屋さんで、今回はシステムと業務双方の委託なので、実質は弊社も含めて3社での競争ではないかと。
リバースオークションも2000年頃の登場当時は、ソリューションベンダの登場が相次ぎましたが、売り方が悪く、普及しなかったため、最近では多くのベンダが撤退している。また、調達業務も含めたアウトソーシングになると、確かに対応できるのは、弊社も含めた今回呼ばれた3社位か。
ようやく、弊社もここまで認知されるようになったかという所ですが、それだけで喜んではいけない。
今回は、お客様からの提案依頼を聞く限り、見積依頼をばら撒くだけのリバースオークション代行ではなく、開発購買や新規サプライヤの開拓も含めた調達・リバースオークション業務のアウトソーシングの依頼のようなので、これは正に弊社が得意とする分野。
実は、この案件は、既に他社がリバースオークションの効果検証業務を請け負っていて、それでリバースオークションが使えるという成果が出たために、本格導入に至ったもの。
知り合いのバイヤからは、単なる当て馬ではないか、こうしたコンペで既存取引先を覆すのは難しいという「温かい」アドバイスを頂いたが、最初から諦めていては、いつまでも取引を獲得する事はできない。
これは、単なる当て馬で、徒労に終わろうとも、取りに行かなければならない案件。
サッカー日本代表のキャッチフレーズではないが、経営にも、絶対に負けられない戦いというものがあると思う。それは、企業が一つの殻を破り、次のステージに進むために、絶対に成功させなければならない仕事であったり、プロジェクト。そこでは、理論的確率など全く無意味で、とにかく成功させなければならない。
単なる当て馬で招待されたのだとしても、相手をびっくりさせるような提案をすればよい。
今回の案件は、規模・業務内容共に、弊社が次のステージに進むために、正に理屈抜きに取らなければならない案件なのだ。
弊社では、紙をつくる事に価値を感じないので、いつも提案書は10枚程度に収めているが、今回は50枚を超えるものになりそう。コンサルティングの報告書ですら、ウチの場合は、30枚程度に収めているので、今回の提案の規模の大きさを感じて頂けるだろう。実際、提案の中身は、コンサルティングの場合ならば、提案書ではなく報告書の段階で書いている内容だ。今回は、テーマがテーマという事もあり、弊社の活動、ノウハウをすべてさらけ出すような内容になっている。
今月末までの提案提出に向け、かなりのエネルギーをこの提案に注ぎ込む事になるだろう。
リバースオークション、逆オークション
【用語説明】
調達・購買、IT用語。買い手が売り手を選定する際に、購入品の仕様や予定購買数量、取引条件を開示し、サプライヤに希望取引価格を提示させる。その時に、現在の最安値の入札価格を開示する事により、価格を競り下げていく方法。相見積や入札と似ているが、それらと大きく異なる点は、現在の最安値を開示する事で、これまで行われていた「他社からはもっと安い価格が出ているんだけど」という交渉の手間を省ける所にある。
【独り言】
弊社でもリバースオークションは扱っているが、お分かりの通り、他のリバースオークション会社と異なり、積極的に販売していない。あくまでも、お客様がリバースオークションで調達しようとしている品目が、本当に適していれば、お奨めするというスタンス。確かに、リバースオークションは、それに適した品目で上手く使えば、価格情報の取得を大きく効率化できる。でも、サプライヤが正しい対応戦術を知っていれば、最安値を引き出せなくなってしまうし、調達・購買コストを引き下げようと思ったら、リバースオークションに掛ける前にやらなければいけない事の方が優先順位が高いし、そこにすら手がついていない企業が殆どだから。リバースオークションも、その特性を理解して、場面場面で使えば良いツールなので、日本でももっと普及してもよいと思うんだけれどね。まあ、これまでの日本での売り方がひどかったからなぁ。
当て馬
【用語説明】
調達・購買用語。提案や見積依頼時に、他に本命の候補がおり、そことはまったく取引する気がないが、本命に競合がいると思わせ有利な条件を引き出すためや、社内ルールで3社以上からの相見積が義務付けられるなどしており、体裁を整えるために利用されるサプライヤ。
【独り言】
当て馬に使われたサプライヤは二度とあそことは取引しないと反発を強め、また、そうしたひどい対応は業界内にすぐ広められてしまい、サプライヤベースが細るばかり。当て馬に使うにしても、そのサプライヤへの提案や見積依頼に時間を使う訳なので、だったら、本当に競争させるか、当て馬のサプライヤとは会うのを止め、仕様や取引条件の改善など、その時間をもっと効果のでるものに使った方がよい。短期的には当て馬を使った方が楽に思えるのかもしれないが、それに伴って失うものは大きいし、次にもつながらないので、個人的には、当て馬を使う人の気持ちがよく分かりません。当て馬を使うのは止めましょう。
人気ブログランキングへ