青い昼下がりに

2006年09月24日(日) 13時21分


紙飛行機は夢を乗せているんだよ
笑わないで聞いてくれるなんて思ってもみなかった





『青い昼下がりに』





どうやって折るんだったかなぁと呟きながら
窓際の席に座る彼はルーズリーフの切れ端と格闘していた
日差しが差し込むそちらの席に座りたかった気もしたけれど
どうせ眠ってしまうのなら同じだろうな
次の講義ときたら教授の長広舌なんてまるで眠れと言っているみたいで
そう思って隣の席に座った




人工的に色を抜いた彼の栗色の髪はさらさらと音を立てそうで





「‥‥なにしとんねん」
「りょうちゃん、紙ヒコーキの折り方、覚えてへん?」





珍しく神妙な顔で、真っ直ぐな目は少しだけ色が薄くて綺麗





「覚えてへん」




その手元に視線を落とすと一枚の白い紙は少し歪で安っぽい飛行機の型をしていた
まるで飛べそうには見えなかったけど
満足気に微笑む顔は毛並みの良い大型犬を思わせた






「お前あれやな、大型犬、ゴールデンレトリバー?」
「いきなりなんで?」
「何となく」
「じゃぁりょうちゃんは黒猫さんやね」





わけの分からない会話と紙飛行機の背景で
三限が始まるチャイムが響いた






Fin...

memo

2006年09月24日(日) 11時01分


黒猫みたいな夜

memo

2006年09月22日(金) 22時41分



白い部屋には恋と言葉がよく似合う



それはやっぱり好きだということ

2006年09月22日(金) 21時09分


世界はぐるぐると廻り目の端から溶けて零れ落ちた
涙目なのは貴方に会えないから、なんて感傷的なものではなくて
単なる、風邪なのだけれど




『それはやっぱり好きだということ』





あー
しんど‥‥




ぐずついた鼻をティッシュで拭って布団にもぐりこんだ
疲れて仕方がない時に眠るのは気持ち良くてたまらないのだけれど
こーゆうときになるとまるで心地良いと思えないのだから
なんだか理不尽な気がしてしまう
だから何、というわけではないけど




窓枠に四角く切り取られた青
まるで絵画みたいに
バランスよく白い雲なんて浮かべてみたりして




久しぶりに買い物にでも行こうか―ギターのストラップとシールドが欲しい―
見たいDVDもあるし―このあいだ大倉からオススメを借りたばかりで―
でもたまにはゆっくり眠りたいかも―何だかんだで疲れもたまってるし―
そんな風に思いを巡らせてたはずなのに
否応なく選択肢は三つ目に限られていたのだから
ため息も一つじゃ足らない現状に悔しいやら不甲斐ないやらで




結局、想い浮かぶ顔は一つしかなかった




Fin...

拝啓、黄昏時の僕へ

2006年09月13日(水) 16時42分


ひんやりと冷たいフローリングに寝転んだら
そのまま溶けていけそうな気が、した





『拝啓、黄昏時の僕へ』





遠くから聞こえる、音
外の道路を走る車消し忘れたテレビ窓を叩く雨エアコンの室外機野良猫が鳴く
目を開けると紛れもなくそこは自分の部屋でしかなくて
手を伸ばせば触れられそうな位置に思い描いた誰かさんの顔はなかった
携帯はまだ鳴らない





寝返りを打った
手を伸ばして触れた携帯電話
新着メール問い合わせ、結果は惨敗
だって仕方がない
こっちからも送ってないのだから






忙しいのは分かってるけどそんなの言い訳でしかないとか
言いたくないよ本当は
いろいろいろいろいろいろ言いたいことは溜まって
結局なにがいちばん言いたかったのか分からない
優先順位、つけたらおれのなかでぜったいに貴方がいちばんなのですよ
仕事もなにもかも放り投げてしまえるくらいに
無責任なのは元々の性格、だけど







ため息でぜんぶを諦める大人はだせぇなぁなんて
思ってたはずなのに
そんな大人になってしまいそうです








Fin...

会いにきた、とは言わないけれど

2006年09月13日(水) 16時05分


風が吹いた
それはしっとりと髪を撫でて通り過ぎていったから
ソーダ色のキスがしたいと、思った




『会いにきた、とは言わないけれど』




今日は寒いな
雨は相変わらず一昨日から降り続いたままで
透明のビニール傘越しで見上げた空は、当たり前だけど、灰色だった
ガサリ、右手で音がして
苦笑い
さっき寄ったコンビニで買い込んだそれは
こんな肌寒い日にも自分のキャラにも、まったく似合わないものが詰め込まれていた
たとえば、チョコレートのアイスクリームとか





正直、通いなれていると思う
アスファルトもコンビニも野良猫も古い信号機も
自分の家なんかじゃないのにこんなに見慣れた景色が、実は少しだけ嫌いだった
だってそれは、依存の証みたいに感じるから
あいつがおれに依存する分には一向に構わないのだけれど、なんて
自分勝手にもほどがあるなぁなんてぼんやり思った
まるで他人事みたいに





辿り着いた先のドア
インターフォンをぽちり、と押せば
はぁいなんて能天気な声がして扉は開いた
おれじゃなかったらどうするんだろうと思ったけど、言わないでおいた
なんとなく、めんどくさかったから
急にどうしたん?なんて
まんざらでも無さそうな笑顔で迎え入れてくれた
茶色い髪が相変わらずだいすきだと思った





「アイス買いすぎたから、おすそ分け」
「こんな寒い日に?」





言い訳なんてなくても会いにこれるようになるには
まだまだ時間がかかるけれど








Fin...


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