課題 

May 16 [Wed], 2007, 14:30
18世紀といえば日本海に外国船が出没し、中には難破する船も現われた時代である(イタリア人 シドッチと新井白石の『西洋紀聞』(1709~1715))。当時太平洋にはスペイン領のメキシコとフィリピンの間には通商路が開設されていました。メキシコ銀貨は南海(中国〜東南アジア)における国際通貨でした。18世紀の50〜80年代と言えば平賀源内や解剖学の杉田玄白、農学の青木昆陽、海防論の書『海国兵談』(1790年代に寛政異学の禁に抵触)の登場する時期です。
 当時北米大陸の領有をめぐり英仏が覇権争いを展開しておりブーゲンヴィルとクックの活躍は七年戦争後の太平洋海域における西欧列強の覇権争いを予告する一つの事件であった。当時の地誌はそれに参加した科学的探険家たちによって担われていました。

当時わが国は江戸は金本位制でしたが、大阪や博多・長崎はかつての南海交易との関係で、銀本位制(銀行・銀座)下にあったのです。16〜17世紀における日本列島は鉱山開発ブームでしたが、これはこの南海(南蛮)交易との関係で、理解すべき内容を含んでいます。江戸初期における日本の貨幣制度は貴金属の流出で何度か崩壊の危機に直面しています。

わが国の伝統的地誌(図会類を含む)の編纂は17〜19世紀を通じて盛んに行われていました。その問題は別途検討してみることにしましょう。

講義の中では西欧列強による初期資本主義のグローバルな拡大と海外情報のヨーロッパにおける関心の高揚、かかるブームを受けて地誌(旅行記や航海記を含む)形式のユートピア文学の流行、ユートピア願望が新大陸への彼らの移住を促進したことにふれた。

 アダム・スミスの『道徳情報論』と新大陸に置ける労働力調達を考えておこう。

ユートピア文学との関係で18世紀の歌劇『フィガロの結婚』(モーツアルト)の荒筋を検索しておこう。支配者と被支配者の立場の逆転をおもしろおかしく描写しています。これは市民革命に繋がる思想の流行を取り入れた結果なのです。ロココ風−これがモーツアルトの時代の西欧社会(裕福な自営業者=ブルジョワジーが担う)の新しいムードだったと文化史の教科書は書いていますが、それを可能にしたのはアジア・アフリカ・ラテンアメリカの経済支配の進展でした。

 観察対象を詳細に捉え、それをデータ化する凄まじい情熱。その片鱗は博物学者たちが残した動物や植物の挿絵(細密画)からも十分に感じとれます。絵画の形式も聖書を題材とした歴史画に代わり、風景画や地図などの写実的なもの(科学的なもの)が登場するのです。本来地図は地誌の挿入資料として作成されてきたものでした。

 Trivialism(細叙法。一種の『レトリック=説得のための表現戦略)。ダニエル・デュフォー『ガリバー旅行記』はその典型をなす経済小説。ロビンソン・クルーソーの冒険というユートピア小説の同様。

 当時の西欧の都市には植物園・動物園・民族展示館などが盛んにつくられていますが、それは植民地経営と連動したことだったのです。民族展示館は異国の珍しいものを、植物園はプランテーション経営の栽培作物学的サポート機関だったのです。ブーゲンヴィルの一行はあのタヒチ島でサトウキビの新品種を発見したと指摘しましたが、彼らの活躍は植民地経営における技術革新(旧大陸の労働力と旧大陸の生物資源とをユニークな形で結びつける=『シュンペーター流に言えば「経済発展とは新結合を遂行すること」を、文字通り)を実践することと直結していたのです。



 参考文献
 伊東光晴ほか『シュンペーター 孤高の経済学者』岩波新書
 川勝平太『文明の海洋史観』中公業書 1997 139−217貢
 R.A.スケルトン『図説 探検地図の歴史』原書房 1992
 アダム・スミス『国富論』中公パックス世界の名著37

アメリカ合衆国の地図 

May 16 [Wed], 2007, 14:14

ぎりしあ 

April 25 [Wed], 2007, 14:28
ギリシアに知る人ぞ知る「路上落書き作家」あるいはその集団Zapがいる。
アテネのPsiri地区を中心に彼の描く落書きを小まめに取材するserver pics' のAthens Street Art を紹介する。
童画風で、都会の若者の不安と憂いを含んだ独特のキャラクター、とても心に残るユニークなものだ。


落書きは法律違反、りっぱな違法行為です。

P R
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