
■2006■フランス■監督/Jean Becker
■出演/Daniel Auteuil, Jean-Pierre Darroussin, Fanny Cottencon
「庭師との対話」という題名の、ジャン・ベッケル監督の人間ドラマ。
ドラマといっても大きなエピソードがあるわけではなく、パリから少年時代をすごした田舎へ戻ってきた画家と、かつて小学校の同級生だった庭師との友情が淡々と描かれる。
緑と陽射しのあふれる自然の中で、生き方も考え方も違うふたりが、意気投合したり、意地を張ったり。
ちょっとした言い合いや、さりげないけどがっつりウィットに富んだ嫌味、それぞれの妻や恋人への対応など、ああ、フランスらしいなと思わされる。
やがて庭師は病に侵されていくが、彼は庭師としての生き方をごく自然に貫く。
庭師の妻の「主人をもう一度ニースへ連れて行くことができるでしょうか?」という問いに胸がつまった。
この庭師やその妻のような、朴訥だけれどあたたかいふるきよき時代のフランスを、静かに回想するような映画。