のらり事業仕分け4

December 02 [Wed], 2009, 0:01

40万円の稼ぎで100万円使う?もうすでに何百万円も借金があるのに?



さて11月27日(金)に行政刷新会議の事業仕分けを見物に行った話。まとめ。

国政初の事業仕分けは、以下のような意義があると思う。

●議論を公開の場で行ったこと

傍聴する第三者がいるといないとでは大違い。報道のカメラがあるとなおさら。仕分け人による官僚いじめ、という見方もある。でも本来税金の使い道は、こういう厳しい指摘にも耐えるものじゃないといけないでしょう?

使われた資料と評価結果は、行政刷新会議のホームページで全部見ることができる。議事録は出ないのかな。テーマの件数が多いので、せめてタイトルだけでも検索可能な状態にしてくれるといいけど。

●事業以外の問題点も浮かび上がったこと

典型例が天下りの人件費。事業そのものの是非よりも、なんでこんなに多額の報酬を払うの?というだれが見ても素朴な疑問。天下りが悪いとは思わない。むしろ有能な官僚は厚遇されて当然だと思う。バランスが悪いんだよね。

●この手法を世間に示したこと

いくつかの自治体ではやっているんだってね。それらの自治体でも改めて注目されるでしょう。活用の場が広がることを期待したい。ヤマトシティーでもやりましょうよ〜。

●決定責任のない立場で議論されたこと

事業仕分けの場は決定の場じゃないから、責任もない。これがミソ。最初の視点は、なぜなぜどうして?という素朴な目で見る方がいい。専門家や担当者が気付かない視点や、利害関係者が触れられたくない見方が出てくる。


とりあえず最初の仕分けは終わったけど、各論の議論が膨大に残っている。これを続けなきゃいけないね。

たとえばスーパーコンピューターの話。世界一である必要はないんじゃないの?という意見が出た。これも素朴な意見。それについて、ノーベル賞学者らが猛反発しているよね。今朝のニュースでも利根川博士が怒っていた。立花隆さんや石原知事も不満を言っていた。研究と開発をやめてはいけない!

うん、そうかもしれない。きっとそうなんだろう。でもさ、あるお金を出し渋っているんじゃなくて、ないお金をどうしようかって話が大事でしょう?

「やるべきだ!」なんてことはきっと当たり前の意見。その方法を考えるプロセスが待っている。10億円削れない?1億円ならどう?1千万円も削れないの?いやいや借金してでも増やした方がいいかなあ。

科学者たちはむしろ、国を非難するのではなく、どこそこの事業は無駄遣いをやめてスパコンに予算を回せ!と叫ぶ方が建設的だと思う。


オリンピック選手たちが事業仕分けを批判して声を上げた。「自己負担もしているマイナーなスポーツはどうなるんだ!」というわけだ。日本人の心情として、そう言われればその通りだと思う。でも矛先が違うんじゃないか。マイナーは廃止せよ、補助をやめよとだれも言っていない。フェンシングやレスリングやアーチェリーが名指しで「いらん!」と言われているわけではない。議題に取り上げられたのはアマチュアスポーツ全体に対するそれだ。

一つの意見として、もし資金が足りないならマイナーよりもメジャーな競技に傾斜配分してはどうかと言ったのだ。それも一つの方法だし、全体から平等な割合で削減する方法だってある。資金源は政府だけではないだろう。減らすなと言うのではなく、堂々と増やせと言えばいい。3000億円の事業から、たった1%、30億円の割り振りを求める意見を出せばいい。その方が訴える力がある。

マイナーなスポーツだって、個人レベルで見れば、支持する人はたくさんいる。心情にも訴えられる。100円や500円だったら出すでしょう?各競技団体やオリンピック委員会は、足や頭を使って資金を集めているか?あるいはメジャーな競技の予算から、自分たちの予算へ多く振り向けるように訴えているか?子供たちに与える夢が、仮に大きな夢と小さな夢のどちらかを選ばなきゃならないとしたら、どっちの選択が正しいのだろう。

でも問題はそんな選択じゃないよね。より適切な税金の配分は、科学界やスポーツ界だけの話じゃないよね。聖域を一度取り払って議論をすれば、本当におかしいと多くの人が思えるところから、絶対に予算が取れる。40万円の給料で100万円の生活をするのはおかしいけど、それをすぐに40万円にしようとせずに、ぬる〜く90万円でやろうとしているんだから。できないはずはないだろう?

とまあこんな各論がこれからの作業だね。事業仕分けが始まる前に、鳩山首相は今回限りと言っていた。でも、またやらなきゃなあという意見が政府でも出ているようじゃないか。年がら年中やった方がいいよ。で、またやると思う。

のらり事業仕分けはそのときに続く。

ではまた次回会場でお会いしましょう。ごきげんよう。



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のらり事業仕分け3

December 01 [Tue], 2009, 18:59

40万円の稼ぎで100万円使う?もうすでに何百万円も借金があるのに?


さて11月27日(金)に行政刷新会議の事業仕分けを見物に行った話。内容そのものや会議風景はニュースでも出ているので、それ以外の会場の様子をいくつか。

【行列】
最終日の午後一番は多分ピークだったんじゃないか。数十人の行列で30分くらい。出る人の様子を見ながら、5人ずつ通される。

【セキュリティー】
入場前にセキュリティーチェック。全身に金属探知機を当てられ、金属の物はすべて出す。空港並みのチェック態勢。

【館内はスリッパ】
会場の体育館に入ると、しまった土足禁止。携帯用スリッパは日頃持ち歩かない。別に石田オジサンの真似ではないが、靴下もはかない。もらったビニール袋にズックを入れ、やむなく裸足になる。どうもスリッパはあるらしいが、ピーク時には数が足りない様子。

【会場の配置】
体育館の中は、特設の仕切りで大きく4分割。一つは共有スペースで、音声レシーバー貸し出しの受付と仕分け結果の掲示。有名人の訪問を待って報道がたむろし、または来場者にインタビューをする。残りの3つの広いスペースが評価作業の会場。

【結果掲示】
取り上げるテーマと評価の結果が、大きな紙にマジックで大書される。廃止、縮減、見直しなどと生々しい。

【音声レシーバー】
会議の発言者は必ずマイクでしゃべる。マイクからレシーバーとスピーカーへ音が流れる。レシーバーは数に限りがあるため、出る人の返却待ちの行列。レシーバーは片耳にかける3チャンネル。3つある仕分けグループに対応して、聞きたいグループにチャンネルを合わせる。結局借りなかったがあった方がいい。

【スピーカー】
3つの仕分け場所にはスピーカーが2つずつ。音は良い。立ち位置は限られるが、その近くにいればレシーバーはいらない。

【傍聴席】
それぞれの会場に数十ずつのパイプ椅子が置かれる。立ち見も含めて傍聴スペースは広い。入る人も多いが出る人も多く、動き回るのが不便なほど詰め合うことはなかった。会場内は概ね静粛に保たれ、聞きづらいことはあまりない。元々声の小さい発言者は別として。

写真を撮りたかったけどね。撮ろうと思えば撮れたけど、携帯のシャッター音を出すのは悪いなあと思ってね。

そんなところかな。

(もう一回続く)



Special Thanks to Pontaro

のらり事業仕分け2

November 30 [Mon], 2009, 1:17

11月27日(金)に見学・・・いや物見遊山的な「見物」だな・・・見物してきた行政刷新会議の「事業仕分け」。うーん、これはまず自分の旗幟を鮮明にしておこう。この会議の意義をあえて一言で表現するとしたら・・・

国の施策に対する興味と関心を引き上げること。

これに尽きるんじゃないか。そのために、「事業仕分け」は非常に意義のある出来事だったと思う。またやってほしいし、そもそもこれって一時的にやるものじゃなくて、年がら年中やるのがいいんじゃない?


きっと無駄な事業などないよね。
なのにお金は無限にないんだよ。
そうかあ、お金は無限じゃないんだあ。

全部やると100兆円かかるんだぜ?
それを90兆円にしたいと思う。
足りないね。
さあどうする?

総論では
そりゃ大変だあ!!
とみな思う。

各論になると
スーパーコンピューターの開発は大事だよね。
そうだよねえ。
雇用を支えんといかん。
そうだよねえ。
地方をどげんとせんといかん。
そうだようねえ。
医療は教育はスポーツも大事だろ。
農村も漁村も林業も忘れちゃいけないよね。
おっと、工業や商業も忘れてもらっちゃ困るぜ。
伝統文化は廃れさせていいのか。
マンガは世界に発信する日本の最新文化だろ〜。
外交は防衛はいいの?
良くないねえ。
ちょっと待てよ、科学はスパコンだけじゃないぜ。
おい、それを言うなら化学と応用化学も忘れちゃ困るよ。
待て待て、二酸化炭素を減らさなくちゃいけないんだよ。
おいおい、電気は水道は?
石油備蓄を減らしていいの??


うーん


分かんない!


いいや、じゃあ100兆円にしようか〜。えっ、120兆円!?


うーん

しょうがないね。。

120兆円で。。。



これでいいのかな。

良くない。

だから議論が必要。でも議論なんて、今それなりにやっている。ただ、どこでどういう議論をしているのか、納税者の目に触れることがほとんどない。今回の「事業仕分け」で、初めて各論の議論の様子を、しかも非常に多くの各論を取り上げて、納税者の前にさらした。スタンドプレーもあったかもしれない。逆にスタンドプレーがマスコミを通じて多くの人の関心を引き立てたとしたら、まさに狙いはドンピシャじゃないか。この場で決定というわけじゃないからねえ。最終的に判断責任を持つ人たちが、まさに苦渋の選択をする。そのときには、またヒナンゴウゴウだろうと思うけど、そうやって一歩ずつしか進められない。それほどにこれまでの非公開と無関心の歴史は長かったと思う。何年かかけて、有権者目線まで引き下ろすんだ。

その意味でとりあえず


がんばれ民主党。


(さらに続く)

のらり事業仕分け見学1

November 28 [Sat], 2009, 15:13
11月27日金曜日。会社を休みにして、市ヶ谷に行政刷新会議の「事業仕分け」の様子を見学に行った。無料見学ができることがだいぶ知れ渡って、木曜は入場規制があったらしい。金曜日は最終日。朝一番から乗り込もう!という初心はあえなくホゴにされ、午後の部を目指してのこのこ。

案の定、数十人の行列ができていた。それでも人の出入りがわりと多いようで、粛々と進む。またインタビューされてテレビに出るかも!という期待は、ぼくの少し前にいる人にNHKのマイクが向けられたことで、あえなく霧散した。まあよいわ。

場所はJR市ヶ谷駅から釣り堀を越えて橋を渡り、小さな坂をぐいぐいと上る。そうして防衛省と市ヶ谷駐屯地の、都心にしては広大な敷地をぐるりと迂回する。坂の途中に行列のあるつけ麺屋があり、足元が少しぐらつく。歩幅にしてきっかり一歩ふらついたが、何とか踏みとどまり、坂を上って行く。

上り切ると大日本印刷本社の朽ち果てたようなビルが見える。外側はこれでも設備は最新鋭なんだろうなあと思いながら歩くと、すぐに着く。国立印刷局市ヶ谷センター。どうも研修施設らしいが、その体育館が仕分けの会場。

ところでお金を作るのは「造幣局」じゃない?これ東京だと池袋、サンシャインの向こう側にあるよね。そう思っていたら、へえ違うんだ。お金でも、貨幣を作るのが造幣局。硬貨のほかに、勲章など要するに金属系の物を作るのがそれ。一方紙幣を作るのが印刷局。お札のほかに、証券やら官報やら紙系の物を作っているんだとさ。

ふーん、そうなのか。ともに今では独立行政法人。それなら事業仕分けの対象だな。たとえばこの研修センターはいらないんじゃないか。そういう機能を独自に持つのは効率が悪い。共用で使える場所があるでしょう。財団法人で研修専門の施設があるでしょう。

という具合に、心の中で仕分けてみた。でもどうやらこの体育館も、今年で廃止するらしい。財務省の息のかかる法人。まずは隗より始めたのかどうか。


(続く)



市ヶ谷橋の下にある釣り堀。
スーツを着た人もいる平日の昼間(笑)
のら☆プロフィール
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    ・読書-活字ならなんでも
    ・お酒-安い赤ワイン
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