ロストガールズ 

December 31 [Fri], 2004, 23:44
    アンドリュー・パイパー 著
 評価 

ある日、高校生の仲良し2人組の少女が失踪する。
彼女たちが車に乗り込んだ目撃証言から
やがて犯人として、彼女たちのクラブの顧問が逮捕される。
教師は、反抗を認めず..彼女たちは失踪したまま。
目的の事なら手も汚す若手弁護士が彼の弁護をするため
遠く離れた地へ向かう。その時から弁護士のもとには
鳴り響く不可解な電話、たびたび現れる白い姿。
果たして、犯人は誰?

賞を取った作品であり、訳者あとがきにも絶賛され
ベストセラーにもなったそうなので頑張って最後まで読んだ
とても分厚く、物語りも間延びしているので途中放棄したくなった。

この物語のキーワードは、 湖
弁護士は、教師の接見をするが教師は離婚し娘にも会えなくなった事から
心神喪失気味で、娘の年頃の下着カタログのモデル写真を部屋に張ったりと
かなり怖く不気味。弁護士は弁護士で、コカイン中毒。
やがて、地元住民の聞き込みから犯人は50年も前に湖で死んだ
レデイという女性だとも聞き...
弁護士は性に目覚め始めた少年時代、旅先で互いに恋をしていた
いとこを湖で亡くす。というプロローグにある。
今回の事件は、やがて弁護士の若き日の過ちにも交差する。
そんなことからも湖が鍵。

だけど、バーで出会った不可思議なストリッパーの存在、
鳴り止まない電話のベルに、白い影。
不気味な教師に、弁護士のコカインからの幻想描写など
全てが、朦朧とした霧の中のような物語と進行具合には
読むのが大変だった。しかも、結局は教師が犯人だし。



天国に近い村 

December 31 [Fri], 2004, 18:16
    シンシア・ライラント 著
 評価 

不慮の事故や、現世に想いを残し亡くなってしまった者たちが
自分の気持ちに整理がつき、天国へ逝く決心が出来るまで
天国に近い村で、過ごす物語。

何人かの過ごし方のオムニバス形式。
天国に近い村では、現世で過ごしていた職業をそのまま続けたり
現世に残してきた家族を想い、家族には見えないが帰宅したり
残してきたペットや大切な人が、天寿をまっとうするまで待ったりと
好きに過ごせるところ。天国では、楽しく楽に過ごせるのに。
読者それぞれ、そおいう村が実際にあったらどう選択するだろう?
楽で楽しい天国に真っ先に向かうか、現世と似た状況のまま
天国に近い村で過ごしてみるか。。
わたしの場合は、あまり楽になりたくないから
村で過ごすかもしれない。

リーラ 

December 30 [Thu], 2004, 11:06
   玄侑宗久 著
 評価 

3年前、桜の季節に23歳の若さで自ら命を絶った飛鳥。
自殺から3年後に当たる命日の前日、飛鳥の母、
弟、離婚し再婚した父とその後妻、飛鳥の相談相手、
そしてストーカーをしてた、飛鳥に関わる人物に
居なくなったはずの飛鳥の存在が、凄く感じるようになる。
弟は、死の原因と解放されない姉の魂を救うため
恋人と共に沖縄へ..

現役の住職が書いた小説なそうで、文才が美しく凄い。
しかし、疑問に思うところがある。
自殺した魂は、地獄へ落ち生まれ変わることもなく
相当苦しむと仏教などの教えで、知っていたのに
この本は、最終的には自殺した魂も解放され天国へ逝く。
それは、美しく描かれているが良いのだろうか?なんて。

輪廻転生ものの本は好きだし、自分の前世を知りたいけど
前世をシスターと思い、今の生活も食事制限をしたり
飛鳥の、考え方や行動が怖い。ストーカーも怖い。

素晴らしい、素敵だと思ったのは、
沖縄の風習なそうで、人には魂(まぶい)が七つあり
威かされたり、ビックリしたりすると魂が落ちてしまうそう。
そして、悩んだり落ち込んだり悲しい事やストレスからも落ちる。
突破的に自死してしまう人や、心臓発作などで亡くなるのは
七つある魂が、落とし続けて無くなったから。
らしい。
だから、魂を落としたとなるとイタコさんみたいな霊力のある人に
呼び戻してもらわないといけないみたい。
そんなことから、飛鳥の弟も姉の魂を呼び戻し成仏させるのだけど。
美しく描かれていて、その箇所は好きだけど複雑。

しかし、ますます沖縄へ行きたい気持ちが高まった。
憧れの地だし。

女の子ならだれでも知ってること(あたし以外はね) 

December 29 [Wed], 2004, 9:53



     ノーラ・ローリ・バスキン 著

 評価 

12歳のギャビーは、兄と父親の3人暮らし。
女の子が少女から、大人になるのは大変らしい。
でも私には、お母さんがいない。

うっすらとした記憶で、母親は自分のせいで死んだと思っているギャビーには
友達もいない。女の人になるための事を誰からも教えてもらえないので、
日々の出来事や考えの他、父親の恋人などからの行動を研究し
女らしくなるために、知っておくべきことリスト
に付けている。
そんな行動をしている文を見ると、なんと切ないことか...。
 思春期に訪れる、初潮に体の成長の変化を教えてもらえず戸惑う日々、
父親の恋人にどう接してよいか解らない複雑な心境に、更に再婚問題。
軽いタッチで、読みやすく明るく書かれているけれど重く切ない気持ちが伝わる。
サナギから蝶に心も体も変化してゆく物語。 
 そんなギャビーにも、ある日、気の合う転校生の友達ができたり
寂しかったギャビーの心も満たされ、また過去のシコリも解消させられる。
自分のせいで死んでしまった母親の本当の死の理由を知るために、
兄と2人旅に出てみて、心があまり通わなかった兄の心を知り
また父親とも、家族3人ほんとうの意味で心を通わせられるようになる。
 兄にとっても、大人に変化する再生の物語。

いくつになっても、女性は共感できると思うし年代関係なく読める筈。
なかには、酷い義母なんてのもいるけれど
父親の恋人、クレオが好きです。





  


     

少女トリーの記憶(上・下) 

December 26 [Sun], 2004, 9:07
   ノーラ・ロバーツ 著
 評価 

超能力を持つ少女トリーは、8才の時に唯一の存在であり
トリーの希望である、大親友のホープと夜中に冒険の約束をしていたが、
その夜は父親の折檻のため果たせなかった。
翌朝、親友は無残な姿で発見されてしまう。
トリーの力で発見したことから、周囲の大人からは疑われるトリー。
やがて事件のあった町から離れ、
虐待をする父親に、無関心な母親のもとで寂しい幼少時代を送ったが
 25年後、かつての町に試練のようにして戻る。
過去の事件と、力のことから狂気の目で見られるトリーだが
ホープの双子の妹フェイスや、双子たちの兄のケイドの温かい心に支えられ
25年前の真相と、犯人を探そうとする。

この本は、とにかく登場人物1人1人の人物構成が凄い上手い
ベテランな大物俳優により、脇役をかためられているみたいに
しっかりした素晴らしい作品になっている。本だけど、映画も見ている感じ。
けっこう沢山の登場人物がいるのだけど、きっと読者はそれぞれ
自分に近い者や好きな人物ができる筈。
わたしは、最初は自由奔放で自分勝手であり、冷たいフェイスが
トリーと接する事が多くなってから、フェイス自身凄い変えられるので
変わってからのフェイスが好き。そして、未亡人になってからも
おばあさんでも、オシャレはするし恋もするトリーの祖母の生き方も好き。
そして、ひたすら過去の呪縛から逃れられないトリーの凍った心を
溶かし、支え守り、ひたすら愛するケイドも素敵。理想のパートナー

力を使っても見えなかった、犯人の顔は最後の最後に。
ああ、やっぱりねなんて思う反面だけど物語自体
それぞれが、悲しい現実と過去を乗り越え人を憎むのではなく
人が人を想い、再生する
美しい物語。
読めて良かったと思える本



姉妹 

December 23 [Thu], 2004, 6:25

   吉村達也 著
 評価 

スミと4歳違いの言葉の発達の遅い妹、スヨン姉妹に
病弱な母親、何でも薬で治そうとする薬剤師の冷たい父親の
4人家族の中に、母の看護のために出入りするようになった
実質的に義母みたいになっているウンジュが来たことから
家族の歯車は、狂ってくる物語。
 母親の療養している家で、あの日大きな物音がして
母親が死んでから、スミの記憶はない。
たしかに母親は死んだけど、どう死んだかは記憶がない。

記憶喪失になったしまった、スミの視点からなので
自分が何歳になったのか、母が死んで何年経過したのか解らない。
机の中には同じ日記帳がたくさん、
箪笥の中には同じ服が何着もあり、そして幽霊の存在。
文字からも怖さが凄い伝わってくる。
恐怖に満ちた、かつて母が死んだ家で、デジャヴに見舞われる日々
義母のウンジュとは、そりが合わず義母と対立する姉妹。
言葉を上手く表現できない妹を守ろうとする姉だが..
なんとなく、読んでいてスミの記憶の真実は解けてしまうけど
スヨンの部屋にある、花柄の箪笥の意味と
母が死んだ時の状況と、招いた不幸の事実には凄く驚いた。
 結局、最後の最後には読んでいる方も混乱で
よくわからないまま終わってしまう。降臨ですか

これは、韓国映画「箪笥の原作本。
吉村氏が映像を見てから、ノベライズ本にしたらしい。
映像は、本よりももっと解らない部分が多いらしい。
ちなみに、妹のスヨン役の子は私の好きな韓国ドラマ
【秋の童話】の、ヒロイン(ウンソ)の少女時代を演じた子。


ミスティック・リバー 

December 18 [Sat], 2004, 5:50

   デニス・ルヘイン 著
評価 

11歳の時に遊んでいた3人の少年..
だがある日、警官風の男2人により2人の友達の目の前で
デイヴだけが車で連れ去られてしまう。
誰もが絶望の結果を覚悟した4日後、デイヴは奇跡的に
逃げ出して生還を遂げる。
デイヴが連れ去られた事件をキッカケに、3人の少年の間には
見えない亀裂が入り、そのままになるのだが
 25年後.....
19歳の少女の惨殺死体が発見されたことから、
被害者の父親、事件を追及する刑事、
そしてデイヴは事件の犯人として浮上し、3人の人生は交差する。

この物語は、性的虐待が鍵。誘拐された事から
既に絶望の序章が始まっている。
どんなに、生還したとしても過去は変えられないし
酷い場合は、自分も大人になりループする。
誰にも言えない苦しみと、もう1人の自分。
とても読みやすいのだけど、とにかく見開けば上下2段の本で
ぶ厚く、読むのに凄い時間を費やした。
決して感動というものではなく、この本に出てくる誰かの家族や
全ての人の悲しみに溢れた物語。
けれど、流石にミステリなだけあり事件の真犯人、真相には
凄い良く出来ているから、読む価値はあると思う。

どんな復讐したいくらいの憎しみがあろうとも、新事実が解明するまで
他人の噂などに耳を貸したりせず、早とちりはしない事。
復讐なんて、良くないけれど。登場人物の1人は
その事から、悔やんでも悔やみきれないものを失ったから。


  

アイスマン 

December 07 [Tue], 2004, 1:57
   ジョー・R・ランズデール

 評価

無職の青年ビルは、母親が急死したのだが年金目当てなので
死体をそのままに、友人3人で花火の屋台から強盗をするが失敗し
逃走先で保安官に追われた事から、1人は事故死し、
1人は沼で死に保安官も死に、ビルは1人知らない森でさ迷う。
空腹と蚊に顔面中を刺された事から、極度のアレルギーを起こし
瀕死のビルをフリークの一座に助けられ、カーニバルを手伝うことに..

フリークという言葉は、読むまでは知りませんでしたが
この本の中で言えば、生まれながらにして
胸から手が生えている男、犬の様な容姿をした男、長い髭が生えている女
1つの体を共有する双子(頭だけ2つ)、かぼちゃの様な大きい頭や小人など。

そんな一座の中で、特に団長のフロストからは驚くくらいに
親身に大切に扱われ、最初はフリークの人たちの事を違う色眼鏡で
見下していたビルだが、生活を共にするうちに人間性が変わってくる。
折角ダメ人間だったビルが、良くなってきたところだが
若くて小悪魔的な魅力あふれる、フロストの妻の誘惑と欲にかられ
そこからは、落とし穴
フロストの妻、ギジェットの存在から何が大切かとか
自分を変えてくれた恩とかも水の泡になり、
大切な人も失うことになるし、欲は怖い。
つくづく悪魔の誘惑に耳を貸さないのが1番と思い知らされる。
そおしなかったら、こうなりますよと言う
教訓を教えた、怖い童話みたい。

サンセット・ヒート 

December 03 [Fri], 2004, 21:19
   ジョー・R・ランズデール 著

 評価 

燃えるような赤毛から、サンセットと呼ばれる女性は
ある日、治安官の夫からの暴行とレイプに耐えかね撃ち殺してしまう。
やがて、義母の計らいから治安官の代わりとしてサンセットが
女性初の治安官して勤めるようになるのだが...
畑で甕に入った赤子の遺体が発見され、その後その母親らしき
女性の腹を引き裂かれた遺体も発見される。

時は、1930年代。
ランズデール作品は、ダークラインから出会い
何かと好きになったみたいてすが、1930年代ばかりですな。
イケメンな旅人のヒルビリーと、イケテナイけど陰ながら
サンセットを想い支える男と2人が治安官助手として、
発見された母子の事件解決に向け調査するうちに、実力者たちの
隠された陰謀にも結びつく。
ランズデールの前回読んだ、ボトムズでも
イケメンの流れ者は、〇〇だったけど今回もよろしくない..。
解説でも、少し今までの作品とは違うと書かれていたけど
ボトムズや、ダークラインの様に語り手が
少年とかで回想録みたいな方が、ノスタルジーで、良かった気がする。
ただ、最後の最後に意外な新事実に少し驚くけど。

 

夏の扉 

November 25 [Thu], 2004, 11:27
   周利重孝

素もぐりが得意な20才の浪人生、誠司は海面で
若い女性の水死体を発見したことから、海に入れなくなる。
それを案じていた親友が、ある日バイクと共に失踪してしまい
かつての恋人と共に、親友秀雄の行方を捜そうと決意する誠司。
手がかりは何もなく、やがて自分に残された本の中からの
キーワードをはじめ、秀雄に近づくのだが...

親友だから、何でも知ってると思っていたのに
自分の知らない面の親友を知ってゆく事になる主人公。
発見した水死体は、実は秀雄の恋人だった?
キーワードは、タトゥー、本、パソコンの暗号、5年前の水難事故、
映画「リブリー」の様な入れ替え殺人?、etc...
親友の事実を知ってゆくごとに、次々と新たな手がかりが見つかり
読んでいる方としては、次が気になり手が離せなくなるほど
夢中にさせて貰える。
少しネタバレだけど、わたしは秀雄の全身全霊で1人の女性を
愛し、親友も思いやる人柄が格好良く惹かれる。
少し寂しい感じの本だけど、
奇跡は長い時を越えて、やってくるのが素敵
作中の、秀雄の行方を捜した事から出会った人たちとの繋がり、
誠司をとりまく人物たちの、過去背景なども
ある意味、凄いドラマラスなのが感動でもあるし
なんか清清しくて素敵でした。



2004年12月
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キリが悪いけど2004年
11月〜スタート!!

1年中、読書しない日はない!
本の虫なヒマワリ。
平均年間読了数 130冊以上。
2004年の読書量は...
143冊でした。
2003年  137冊
2002年  157冊
2001年  104冊
本当は、もっと読むのが理想。

■好きなジャンル
海外ものの青春系
  推理
■好きな作家
メグ・キャボット
ジェニー・キャロル
ノーラ・ロバーツ
アレックス・シアラー
梨木香歩
恩田陸
高里椎奈
篠田真由美

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