「警官の紋章」佐々木譲 ハルキ文庫

July 10 [Sat], 2010, 16:36
ブログが縁で何度かご自宅にもお邪魔させていただいことがあるzensanさんはもうすぐ傘寿を迎えられる方ですが、その知識の深さや社会に対するまなざし、学生時代から培われた障害者に対する深い共存のこころ、どれをとってもすばらしく、心から尊敬する大先輩です。


【傘寿を生きる】と題されたブログをアップされていて、世界中からというのがオーバーな表現でないほどのアクセスを誇る人気ブログとなっています。


Zensanさんのすばらしさについては貧しい私の表現力に頼るよりご自身のブログを読んでいただくのがいいと思います。


元新聞記者、福祉大学の教授を歴任され、現在はわが郷土・吉備高原都市にご夫妻と陶芸家である娘さんが生活されています。

余談ですがぞのzensanさんを支える奥様と娘さんがまたすばらしい方。   


昨日、その娘さんが倉敷で岡山在住の日本画家と2人展を開催していらっしゃるというので行ってきました。


絵とのバランスを考えて陶器の展示はそんなに多くありませんでしたが、中で目を引いた青銅器のような質感とブルーの器を購入しました。



彼女の作品では以前大皿を求めていますが、陶器とは思えない軽量感とそのセンスある色模様が気に入って重宝しています。


今日のお昼は冷やしうどん。  

ネギ、ショウガなどの薬味に加えてゴーヤなどの野菜のかき揚げとえびの天ぷらを作りました。

早速昨日購入した器に入れたら・・・映えること!

貧しい手料理がステキに変身しました!

やはり孫にも衣装ですね。

外見に無頓着な私には身に沁みる教訓です。














さて本日は佐々木譲氏著『警官の紋章』をご紹介します。


「北海道警察は、洞爺湖サミットのための特別警備結団式を一週間後に控えていた。
そのさなか、勤務中の警官が拳銃を所持したまま失踪。
津久井卓は、その警官の追跡を命じられた。
一方、過去の覚醒剤密輸入おとり捜査に疑惑を抱き、一人捜査を続ける佐伯宏一。
そして結団式に出席する大臣の担当SPとなった小島百合。
それぞれがお互いの任務のために、式典会場に向かうのだが・・・・・・。
『笑う警官』、『警察庁から来た男』に続く、北海道警察シリーズ第3弾!」


『笑う警官』『警視庁から来た男』に続く道警シリーズ第3弾、『巡査の休日』へと続きます。



佐々木譲氏の作品群のレビューはこちらからどうぞ → 


本書も著者の道警シリーズファンとしての期待を裏切らない内容でしたが、本書を独立させて読むよりシリーズの第1弾から順を追って読むほうが数倍楽しめる内容になっています。


第1弾である『笑う警官』で解決を見せたにみえた「郡司事件」の奥深い闇が今回も登場。


翌日公判での証言を控えたひとりの警官が友人である警官に電話をかけ、証言をしない旨を伝えた直後踏切自殺をするという劇的なシーンからスタートした本書は、その2年後本格的に動き出した物語を追って展開します。


北海道警のみならず国の威信をかけて取り組むべき洞爺湖サミットの結団式を控えた3日前にその警察官の息子で自らも警官となった男の失踪とその行方を追う津久井卓。

時を同じくして他県の警部から聞かされた郡司事件に隠された疑惑を1人で追う佐伯宏一。

洞爺湖サミットに出席する女性大臣のSPに任命された小島百合。


シリーズでおなじみのメンバーたちがそれぞれお互いに独立した無関係とも思える事件を追ううち、いつの間にかそれらが1本の本流への支流であることに気づき、一気に終盤へとなだれ込むという手法はおなじみ。


臨場感あふれるそのダイナミックな手法にはいつもながら感服します。


3作目ともなるとおなじみの登場人物たちの個性あふれるアイデンティティも確立して次回作の予感も盛り込んだ力量に期待感もあふれるというもの。


第1作目で無骨でスマートさを欠く印象の佐伯警部が回を増す毎に欧米化してM・シューヴァル&P・ヴァールーのマルティン・ベックシリーズの主人公にどんどん近づいているように思えるのは私だけでしょうか。


第1弾、第2弾で出てきたエピソードをただ単にその作品内で終結させず、次回作につなげるというのは著者としてはかなり広範囲な構成、しかも堅牢な筋立てが必要と想像します。


何作にもまたがる地図と終結が大きな破綻なく作られていることに敬服します。
  • URL:http://yaplog.jp/ashy_ashy/archive/508
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藍色さん

☆コメントありがとうございます。
傾向、けっこうかぶっていますね。
またトラックバックさせていただきます。
March 05 [Sat], 2011, 9:59
先日は、ありがとうございました。
こちらにもトラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
March 05 [Sat], 2011, 2:23
VIN
トコさん

☆コメントありがとうございます。

発端はトコさんのご紹介ですよね。
ありがとうございます。

車でも1時間ちょっとの距離、熱心なお誘いを受けて何度かお邪魔させていただいたんですよ。
ブログそのままの方で、奥様は実践の方、zensanさんは思索の方というのがぴったり、すばらしいご夫妻です。

佐々木氏は久しぶりにおもしろいなという感想のエンタメ小説です。
難しいことを考えずに純粋に楽しめますよ。
読まれるなら道警シリーズ第一作『笑う警官』から読まれるのをお勧めします。
July 11 [Sun], 2010, 17:44
トコ
 銭本さんお一家と親しく接しられていいですね。陶芸家の娘さんの作品展や作品を購入できるのも素晴らしいことと思います。やはりお近くに住んでいらっしゃるから出来ることですね。
 以前、VINさんから勧められたこともありながら、身辺の忙事やわが家の事情で果たせませんでした。VINさんからお話しを伺うだけで満足することにします。

 VINさんのレビューで読みたい本が目白押しです。ボチボチ順番に読んでいきたいと思います。
July 11 [Sun], 2010, 16:36
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平凡な日々を過ごせる幸せを実感できる年齢になった平凡な主婦、子どもたちも自立して夫と2人のスタート地点に戻っています。 「今日がいちばんいい日」を心に刻みながら他の人々のさまざまな人生を読書の窓から覗く楽しみを味わっています。
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