釧路ぶらり紀行画 「夜汽車の旅」 第287回 

October 20 [Sat], 2007, 15:59


「気億」という汽車の写真集
(写真・文・番匠克久・潟潟宴Bアブルに勤務しながら
地元で撮影活動)が話題になっています。

私が持っている汽車の本を改めて見ると、鉄道写真は誰にでも撮影できる
ポイントがあり、定番写真がその多くに見られます。
そんな中で彼の撮る汽車の写真は、北海道の風景と同化した、ロマンあふれる
印象的な作品ばかりです。

この写真は友より送られたもので、その中で私たちは夜汽車に魅せられ、
小さな旅をしようと夕方に釧路から厚岸行きの汽車に乗り込みました。

私は地酒の「福司」を、友はミニグラスを持参して「乾杯!」。

一両で走るローカル車は夕日を背に釧路駅をあとにしました。レールの継ぎ目の
ガタン、ゴトンという軽い振動と快い酔いとで、まるで
銀河鉄道の物語の気分です。
空には宵の明星が輝き始めました。
街の明かりが流星のように暗闇に流れて、紫や橙色に光るポイントの標識灯に
導かれ汽車は進みます。

別保駅を通過した頃には街の明かりも見えなくなり、山間を抜けているようで
漆黒の世界となります。
友は席を立ち前方へ、運転席の横の汽車のヘッドライトに照らされている
二条のレールを、長い時間見据えていました。
やがて席に戻って来ると、自動車の運転とは全然違う、急カーブの多さ、視界の狭さ、
いつ動物が現れるか神経を張り詰めた運転の大変さを目の当たりにしたようです。

駅には無人駅が多く駅の周りも真っ暗で、そこで一人学生が降りました。
家も無い真っ暗闇をどこへ歩いて行くのかと案じていると、迎えの車が止まっていました。
停車駅でドアが開くたびに、外気の草の青い香りが車内に流れ込み、新鮮な空気を
深呼吸したりしていると、まもなく厚岸の町の灯りが見えてきました。

踏切の警鐘音が聞こえ赤い点滅が流れ、車のヘッドライトもあっというまに
すぎて厚岸駅に到着しました。


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一冊の「気億」という写真集に誘われた夜汽車の小旅行は、
日常にあって想い出深いひとときとなりました。


絵描き職人・荻山勝之

朝日釧路ミニコニ「釧路ぶらり紀行画」 

October 19 [Fri], 2007, 15:39
こんにちわ。はじめまして。
北海道釧路の朝日新聞に毎月5日と20日でオリコミされている
ミニコミ紙の中で大人気連載中の
「釧路ぶらり紀行画」を掲載していきます。

画面の前にいながら、道東・釧路に旅行している気分になれるかも・・?

毎月5日と20日アップ予定ですので
どうぞお楽しみください。
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