公務員試験の数的推理を攻略しよう(その4)

March 11 [Wed], 2009, 1:35
 皆様,ご無沙汰いたしました。
諸般の事情により,更新がかなり滞ってしまいました。
楽しみにして戴いていた読者の皆様には,誠に申し訳ありませんでした。ドウモスミマセンm(_ _)m。
気を取り直して,これから更新に励んで行きたいと思います。

 では,今回は数的推理の攻略,第4回目場合の数です。
この単元の問題は,各種の公務員試験で非常に多く出題されています。攻略すれば,確実な得点源になってくれるでしょう。

では,参りましょうか!


 今回も,初めに基本事項のまとめから入って行きます。

   「高校生以来だ〜ToT」

とお嘆きの読者諸氏,慌てず焦らず思い出して下さいね。

1.場合の数
 (1) 和の法則  同時には起こらない事象A,Bに対してAが起こる場合がm通り,Bが起こる場合がn通りあるとき,A,Bのいずれかが起こる場合の数は,
      mn 通り
  ある。 ⇒ このとき,事象A,Bは『排反事象である』という。

 (2) 積の法則  2つの事象A,BについてAが起こる場合がm通りあり,そのそれぞれに対してBが起こる場合が等しくn通りずつあるとき,A,Bが続けて起こる場合の数は,
      mn 通り
  ある。 ⇒ このとき,事象A,Bは『独立事象である』という。

 注: 和の法則や積の法則は,3つ以上の事象についても同様に成り立つ。

 (3) 個数の処理の基本  個数の処理の基本は数え上げることであるが,その際に,

      分類・整理してから順序よく数え上げる

  ことが重要である。重複や漏れのないように順序を守り,数え上げて行くこと。


2.順列
 (1) 順列の総数
  @ n個の異なるものの中からr 個を選んでできる順列の総数を,記号nPrで表す。
      nPrn(n−1)(n−2)……(nr+1)
    … r 個の数の積
  A n個の異なるものすべてを並べてできる順列の総数は,
      nPnn!=n(n−1)(n−2)……×3×2×1
    (n!=nの階乗という。)

 (2) 重複順列  n個の異なるものの中から繰り返しを許してr 個取り出すときにできる順列の総数を,nΠr で表す。このとき,
      nΠrnrn×n×n×…×n ← r 個のnの積

 (3) 円順列  異なるn個のものを円形に並べる順列の総数は,
      (n−1)! (通り)
   特に,裏返しにできる(ネックレス等のような)場合は,
      (n−1)!/2 (通り)

 (4) 同じものを含む順列  n個の中にp個の同じもの,q個の別の同じもの,r 個の別の同じもの,……を含むものを一列に並べてできる順列の総数は,
      n!/(p!・q!・r!・…) (通り) (ただしpqr+……=n)


3.組み合わせ
 (1) 組み合わせの総数  異なるn個の中からr 個取り出すときにできる組の総数を,記号nCr で表す。
      nCr
     ={n(n−1)(n−2)…(nr+1)}
         /{r(r−1)(r−2)…×3×2×1}
     =nPr/(r!)
    … 分母子ともr 個の数の積

 (2) 重複組み合わせ
  @ n個の異なるものの中から繰り返しを許してr 個取り出すときにできる組の総数を,記号nHr で表す。このとき,
      nHrnr−1Cr
  A 方程式 x1x2x3+……+xnr (r≧0) の負でない整数解は,nHr組ある。



例題1: A,B,B,C,C,Cの6文字の中から4つを選んで一列に並べる方法は,何通りあるか。

  1 38通り     2 39通り     3 40通り
  4 41通り     5 42通り

解説: A,Bは用いられないこともあり得る(例えばACCCやBBCCなど)が,Cは必ず用いられるので,Cの個数により場合に分けて考える。

 @ Cが1個のとき,選ばれる文字はA,B,B,Cのみで,これらの並べ方は

   ABBC  ABCB  ACBB
   BABC  BACB  BBAC  BBCA  BCAB  BCBA
   CABB  CBAB  CBBA

  の12通り。

 A Cが2個のとき,選ばれる文字はA,B,C,CまたはB,B,C,Cで,これらの並べ方は

   ABCC  ACBC  ACCB
   BACC  BCAC  BCCA
   CABC  CACB  CBAC  CBCA  CCAB  CCBA
   BBCC  BCBC  BCCB
   CBBC  CBCB  CCBB

  の18通り。

 B Cが3個のとき,選ばれる文字はA,C,C,CまたはB,C,C,Cで,これらの並べ方は

   ACCC  CACC  CCAC  CCCA
   BCCC  CBCC  CCBC  CCCB

  の8通り。

  よって求める並べ方の総数は,12+18+8=38 (通り)


[正 解] 1


[ポイント] 数え上げの手法
  個数の処理の基本は数え上げることですが,その際注意すべきことは

      分類・整理してから順序よく数え上げる

 ことです。重複や漏れのないように順番を守り,数え上げて行きましょう。


練習1: 相異なる色で塗られた5つの箱と,箱と同色の玉が1つずつある。今,これら
 の箱の中に玉を1つずつ入れるとき,箱と玉の色が一致するものが1組しかないような入れ方は何通りあるか。

  1 45通り     2 40通り     3 36通り
  4 24通り     5 10通り

 (93 地方上級・全国,改)

解説: 1つの箱と1つの玉の色が一致する場合は,当然5通りある。そこで,「4つの箱と玉の色が全く一致しないような入れ方」,つまり1組だけ箱と玉の色が一致し,残りの4組がすべてバラバラになる場合が何通りあるかを数え上げてみる。
  4色を仮にA,B,C,Dとすると,Aの箱にはA以外の3色のうち1つが入る。次にBの箱に玉を入れる場合,Aの箱にBの玉を入れたときとそうでないときとで事情が違ってくる。
  そこで表にしてみると,次のように9通りある。

   箱  A B C D
   @  B A D C
   A  B C D A
   B  B D A C
   C  C A D B
   D  C D A B
   E  C D B A
   F  D A B C
   G  D C A B
   H  D C B A

  従って,題意の場合の数は5×9=45 (通り) である。

[正 解] 1



例題2:  1,2,3,4,5の数字が1つずつ書かれたカード5枚をよく切って裏返しに持ち,一番上のカードから順にめくって行く。めくったカードに書かれた数が直前にめくったカードの数より小さくなったところで止めるとき,例えば「4,5,3」の場合のように3枚だけカードをめくることになる場合は何通りあるか。

  1 11通り     2 14通り     3 17通り
  4 20通り     5 23通り

 (99 地方初級・全国)


解説: カードをめくることを3枚で終了させるためには,2枚目のカードの数が1枚目や3枚目のカードの数より大きければよい。

 @ 2枚目のカードが5のとき  1枚目と3枚目のカードは1〜4の4枚のカードの中から自由に選べる。従って,4つの中から2つを選んで並べる順列であるから,

      4P2=4×3=12 (通り)

 A 2枚目のカードが4のとき  1枚目と3枚目のカードは1〜3の3枚のカードの中から自由に選べる。従って,3つの中から2つを選んで並べる順列であるから,

      3P2=3×2=6 (通り)

 B 2枚目のカードが3のとき  1枚目と3枚目のカードは1,2の2枚のカードの中から自由に選べる。従って,2つの中から2つを選んで並べる順列であるから,

      2P2=2×1=2 (通り)

   以上により,12+6+2=20 (通り)

[正 解] 4


[ポイント] 場合の数と『公式』

  場合の数(この単元)に限りませんが,『公式を覚えて,当てはめる』という,初めに公式ありきという姿勢では早晩立ち行かなくなることは明白です。
  公式は,正しく学習していけば覚えていなくても済むものですし,自分の手で導くこともできます。むしろ公式を導いて行くような勉強こそ,『王道』と言えるでしょう。
  慣れないと確かに大変ではありますが,結局は近道になることですので,是非『王道』を目指して下さい。


練習2: 次図のような6区画について,境界を接している区画は異なる色で塗るとするとき,赤・青・黄・白の4色を用いて塗り分ける方法は何通りあるか。ただし,4色すべてを用いなくてもよいものとする。


  1 180通り     2 192通り     3 210通り
  4 224通り     5 240通り

解説: Aを赤,Bを青,Cを黄に塗るとすると,D,E,Fの塗り分け方は

         D  E  F
      @ 赤 青 黄
      A 赤 青 白
      B 赤 白 青
      C 赤 白 黄
      D 白 赤 青
      E 白 赤 黄
      F 白 青 赤
      G 白 青 黄

 のように8通りある。
  A,B,Cの色の選び方は,4色の中から3色を選んで並べる方法に等しいから,

      (4P3=)4×3×2=24(通り)

 ある。よって,題意の塗り分け方は

     24×8=192 (通り)

[正 解] 2



例題3: 立方体の各面に赤・青・黄・緑・紫・白の6色を塗る方法は何通りあるか。ただし,立方体を回転させると同じになる塗り方は1通りとする。

  1 30通り     2 45通り     3 60通り
  4 120通り    5 180通り

解説: 立方体の上面を1色に固定して考える。

  @ 下面は上面と異なる1色を塗ることになり,その選び方は5通りある。
  A そのそれぞれについて,側面の4面を異なる4色で塗り分けることになる。これは,異なる4個のものを並べる円順列であるから,その数は

      (4×3×2×1)/4=6 (通り)

  @,Aより,求める塗り方の総数は

      5×6=30 (通り)

[正 解] 1



[ポイント] 円順列
  異なるn個のものを円形に並べる順列の総数は,

   {n×(n−1)×(n−2)×…×3×2×1}/n=(n−1)! (通り)



練習3: 次のA,Bのような2つの図形があり,それぞれ5つの区画に分けられている。これらA,Bを,それぞれ異なる5色をすべて用いて塗り分ける方法を考えるとき,正しいものはどれか。

  1 Aの方がBよりも4通り多い。
  2 Aの方がBよりも6通り多い。
  3 A,Bとも塗り分け方は同じ。
  4 Aの方がBよりも4通り少ない。
  5 Aの方がBよりも6通り少ない。

解説: Aについて  異なる5つのものを円形に並べる順列と考えると,その塗り分け方の総数は,
      (5−1)!=24 (通り)

  Bについて  まず真ん中の色の選び方が5通りあり,そのそれぞれについて,周囲の4区画を塗る方法を「異なる4つのものを円形に並べる順列」と考えると,塗り分け方の総数は,
      5×(4−1)!=30 (通り)

  従って,Aの方がBより6通り少ない。


[正 解] 5



例題4: A,B,B,C,C,Cの6文字を一列に並べるとき,少なくとも2個のCが隣り合うような並べ方は何通りあるか。

  1 24通り     2 36通り     3 48通り
  4 60通り     5 72通り

解説: これら6文字の異なる並べ方は,同じものを含む順列の総数により

       (6!/(3!×2!)=)
     (6×5×4×3×2×1)/(3×2×1×2×1)=60 (通り)

 ある。題意の余事象を考えると,「どのCもお互いに隣り合わない」であり,その並べ方の総数は,

   @ □C□C□C
   A C□C□C□
   B C□□C□C
   C C□C□□C

 の□の中にA,B,Bをあてはめる場合の数である。

  @ □C□C□Cのとき
    求める場合の数は,Bが2個あることに注意して

       (3!/2!=)(3×2×1)/(2×1)=3 (通り)

  A,B,Cのときも,求める場合の数は@の場合と同様に3通りずつある。

  以上により,少なくとも2個のCが隣り合うような並べ方の総数は,

      60−3×4=48 (通り)


[正 解] 3


[ポイント] 同じものを含む順列/余事象の利用
 @ 同じものを含む順列の総数
   n個の中にp個の同じもの,q個の同じもの,r 個の同じもの,……を含むものを一列に並べるときの総数は,

      n!/(p!・q!・r!・…) (通り) (ただしpqr+……=n)

  で表されます。

 A 余事象の利用
   「少なくとも〜」→ 全体からその余事象の個数を引く,と考えます。

  本問では,余事象を巧く利用すると簡単に求められます。その際,「条件を満たした状態」を考えること(Cが隣り合わないように後から挟み込む,という方法)は重要です。



練習4: JINJIINの7文字を一列に並べるとき,2個のJの間に他の文字が1個以上入るような並べ方は何通りあるか。

  1 30通り     2 60通り     3 90通り
  4 120通り    5 150通り
 
 (96 国家T種)


解説: 求める並べ方は,すべて任意の並べ方から2個のJの間に他の文字が1個も入らない並べ方を除いたものである。
  すべて任意の並べ方は, =210 (通り)
  2個のJの間に他の文字が1個も入らない並べ方は,JJを1文字と見なして

     7!/(2!・3!・2!) =60 (通り)

  よって,求める並べ方は

     210−60=150 (通り)

[正 解] 5



例題5: 3つの異なる容器A,B,Cにリンゴ9個を盛るとき,何通りの盛り方があるか。ただし,ある容器が空になる場合も盛り方に数えるものとする。
  なお,リンゴを示す9個の○と容器の区別を示す2個の|を並べた順列
     ○○○○|○○|○○○   ○○○○○||○○○○
 のうち,前者はAに4個,Bに2個,Cに3個を盛る方法に,後者はAに5個,Bに0個,Cに4個を盛る方法に対応させることができる。

  1 52通り     2 55通り     3 58通り
  4 61通り     5 64通り

 (94 国家U種)


解説: ○が9個と|が2個あるので,合計11個の場所を考える。11個の中から2個の|の場所を決めればよいので,

      (11C2=)(11×10)/(2×1)=55 (通り)

[正 解] 2


[ポイント] 組み合わせ
  『組み合わせ』は,いわば『順列を組にしたもの』です。
 例えばA,B,Cを組にしたもの=1組に対して,順列は

      ABC,ACB,BAC,BCA,CAB,CBA

 の6通りが対応します。従って,例えば6文字の中から3文字を選んで組を作るとき(組み合わせ)の総数は,
      (6C3=)(6×5×4)/(3×2×1)=20(通り)

 ですが,この分子は6文字の中から3文字を選んで一列に並べる順列の総数,分母は3文字を並べる順列の総数を表しています。つまり,

    並べ方を区別して数えた『順列』の総数を一組あたり
   何通りの並べ方があるかで割ったもの

 が,組の総数という訳なんですね。



練習5: 10円硬貨7枚と100円硬貨3枚を一列に並べるとき,100円硬貨どうしが隣り合わないような並べ方は何通りあるか。

  1 56通り     2 57通り     3 58通り
  4 59通り     5 60通り

解説: このような問題では,まず10円硬貨7枚を一列に並べてしまい,その両端と間の合計8箇所から100円硬貨を入れる3箇所を選ぶという解法が明快です。図示するなら,

      I I I I I I I
     ↑  ↑  ↑  ↑  ↑  ↑  ↑  ↑

 で,この矢印の位置のいずれか3箇所に100円硬貨を置けばよいでしょう。
  従って,求める並べ方は

      8C3=56 (通り)

[正 解] 1

注: 「一列に並べる」という表現に惑わされないようにしましょう。ここでは,100円硬貨を置く場所を選ぶ,と考えるので,組み合わせを用いる訳です。


 如何でしたか
これからは,出来るだけ更新に励みたいと思いますので,ご声援宜しくお願い申し上げます

 では,また次回をお楽しみに

公務員試験の判断推理を攻略しよう(その2)

February 10 [Tue], 2009, 20:29
 皆様,こんにちは。今回は,前回に続いて公務員試験の判断推理を攻略するコツそのAをお送りいたします。内容は集合と論理,2回目は『論理』です。
 今回も,はじめに要点の整理をしておきましょう。


1 命題(論理命題)

 「3は奇数である。」

は,常に正しいといえる事柄です。しかし,

 「x2=4ならばx=2である。」

は,正しいとはいえません。数学的にはこれらのように,

   常に成り立ち,「正しいか,正しくないか」が明確に定まる
  文章や式等


命題(論理命題)と呼んでいます。
 命題は,2つの条件 pq に対して「p ならばq である」の形で表されることが一般的で,このことを pq と表します。このとき,条件pを仮定条件qを結論といいます。


2 逆・裏・対偶
 条件 pq に対し,その否定(pでない,qでない)を¬p¬qで表します。このとき,命題「pq」に対し,

   @ 仮定と結論を単に入れ替えたもの:「qp」を,
    (元の命題の)

   A 仮定,結論ともに否定したもの:「¬p→¬q」を,
    (元の命題の)

   B 仮定と結論を否定し,さらに位置を入れ替えたもの:
    「¬q→¬p」を,(元の命題の)対偶


と呼びます。ここで,

   元命題「pq」が真(≒正しい)であるとき,対偶
  「¬q→¬p」は必ず真である

が,逆や裏は必ずしも真ではない(ので,これらを考えることはないといってもよい)

です。これは,判断推理で命題を扱うときに必ず利用する,と断言してよいくらいに重要な内容です。


3 必要条件・十分条件
 命題「pq」が真である(偽≒正しくないときを除く)とき,

   結論条件qを,pであるための必要条件
   仮定条件pを,qであるための十分条件

といいます。
 また,命題「pq」,「qp」のどちらについても真であるとき,

   pqであるための(あるいはqpであるための)
  必要十分条件

と呼びます。このとき条件pqは「同値である」といい,記号
   pq
で表します。


4 三段論法
 2つの命題「pq」,「qr」がともに真であるとき,

   命題「pr」は必ず真である

ことが成り立ちます。これは三段以上何段であっても,それらが真なら成り立ちます。



例題1−5: 次のA〜Cの前提条件から論理的にいえるのはア〜ウのうちどれか。

   A:英語を話さない人はフランス語を話す。
   B:フランス語を話さない人はスペイン語を話す。
   C:ドイツ語を話す人はフランス語を話さない。

   ア:スぺイン語を話す人は英語を話す。
   イ:ドイツ語を話す人はスぺイン語を話す。
   ウ:英語を話さない人はドイツ語を話さない。

   1 イのみ     2 ウのみ     3 アとイ
   4 イとウ     5 アとウ

 (93 国家U種)

解説: 英語を話す人を「英」,英語を話さない人を「¬英」として,与えられた条件を命題の形式(論理式,と言いますが)で表すことを考えましょう。すると,

   A:¬英→仏 ……この命題の対偶は,¬仏→英
   B:¬仏→西 ……この命題の対偶は,¬西→仏
   C:独→¬仏 ……この命題の対偶は,仏→¬独

と表すことが出来ます。

 ここでC,Bより独→¬仏→西となり,独→西が成り立つのでイは正しいです。
 またAと,Cの対偶より¬英→仏→¬独となり,¬英→¬独が成り立つのでウも正しいです。
 ところが,「西→」で始まる命題はないので,アは成り立ちません。
 以上より,論理的にいえるのはイとウの2つです。

正解: 4


例題1−6: 次のA〜Cの条件があるとき,確実にいえるのは1〜5のうちのどれか。

   A:バーベキュー好きな人はキャンプが好きであり,かつ
    ドライブ好きである。
   B:トライアスロンが好きでない人は,登山が好きではない。
   C:ドライブ好きな人は,登山が好きである。

   1 トライアスロンが好きな人は,ドライブ好きである。
   2 キャンプが好きな人は,登山が好きではない。
   3 バーベキュー好きな人は,トライアスロンが好きである。
   4 ドライブ好きではない人は,登山が好きではない。
   5 キャンプが好きな人は,バーベキュー好きである。

 (94 地方上級・東京23特別区T類)

解説: まずAとCで,三段論法が成立します。
 次にBの命題の対偶を考えて「登山が好きな人はトライアスロンが好きである。」とすることで,さらにもう1つの三段論法が成立します。
 以上の内容を論理式化すると次のようになります。

   バーベキュー→キャンプ∧ドライブ
   バーベキュー→ドライブ→登山→トライアスロン

 これについて選択肢を検討すると,

  1 真の命題「ドライブ→トライアスロン」の逆命題で,偽です。
  2 「キャンプ→登山」が真なので,明らかに偽です。
  3 解説の論理式より「バーベキュー→トライアスロン」となる
   ので,真です。
  4 真の命題「ドライブ→登山」の裏命題で,偽です。
  5 真の命題「バーベキュー→キャンプ」の逆命題で,偽です。

正解: 3

補足: AかつB(A∧B)=「A,Bの両方に共通であるもの」
   AまたはB(A∨B)=「A,Bの少なくとも一方を満たすもの」

 で,集合とは少し異なる記号を用いて表します。また,命題

   「A→B∧C」は結論条件を分割して「A→B,A→C」
   「A∨B→C」は仮定条件を分割して「A→C,B→C」

 と,それぞれ表すことができます。しかし,

   「A→B∨C」,「A∧B→C」を分割して表すことはできない

 ので注意が必要です。



演習1−5: a〜eの間に,次のア〜ウの命題が成立する。

   ア:aならばbである。
   イ:cならばdである。
   ウ:cならばeである。

 さらに,次のエ〜クの命題のうち1つだけが成立し,残る4つは成立しないとき,その成立する命題として正しいものを挙げているのは,つぎのうちどれか。

   エ:cならばaである。
   オ:cならばbである。
   カ:eならばaである。
   キ:dならばaである。
   ク:dならばbである。

   1 エ   2 オ   3 カ   4 キ   5 ク

正解: 2


演習1−6: ある会社の社員に,1日のうちテレビと新聞にそれぞれ費やす時間を30分未満,30分以上1時間未満,1時間以上に分けて質問したところ,次のことがわかった。

   テレビを見る時間が30分未満の人は,新聞を30分以上
  1時間未満読む。
   テレビを1時間以上見る人は,新聞を1時間以上読まない。

 このとき正しくいえることは,次のうちどれか。

   1 新聞を読む時間が30分以上1時間未満の人は,テレビ
    を見る時間が30分未満である。
   2 新聞を30分以上読む人は,テレビを1時間以上見る。
   3 新聞を読む時間が1時間未満の人は,テレビを1時間
    以上見る。
   4 新聞を読む時間が30分未満の人は,テレビを見る時間
    が30分以上1時間である。
   5 新聞を1時間以上読む人は,テレビを見る時間 が30分
    以上1時間未満である。

正解: 5



 判断推理攻略の第2回目,如何でしたか?
論理は,『記号化』して考えることが理解への最短距離です。
 ぜひ,考え方や解法をマスターして,得点源にして下さい。

では,また次回お会いしましょう

公務員試験の判断推理を攻略しよう(その1)

February 06 [Fri], 2009, 14:27
 皆様,こんにちは。今回は,公務員試験の判断推理を攻略するコツその@をお送りいたします。内容は集合と論理で,その1回目は『集合』です。
 はじめに,要点の整理をしておきましょう。


1 集合
  ある条件を満たすものの集まりを集合といい,集合に属する1つ1つのものを要素(あるいは元)と呼びます。a が集合A の要素であるときaA と表します。
  集合は,@ 要素を書き並べる(列挙する)方法
        A 要素の満たす条件を示す方法
 のいずれかで表されます。

   例: @ A={3,5,7}
       A A={x|xは奇数,3≦x≦7}


2 交わり・結び
  2つの集合AB のどちらにも属している要素の集合をAB の交わり,または積集合といい,AB と表します。


  また,2つの集合AB の少なくとも一方に属している要素の集合をAB の結び,または和集合といい,AB で表します。


3 空集合
  要素が1つもない集合を空集合といい,φで表します。
 従って,ABφは,集合AB に共通する要素がない,ということです。


4 全体集合・補集合
  一般に集合を考えるときは,あらかじめ全体の集合U を決めておいて,それに属する要素だけを考えることにします。このときのU を全体集合と呼んでいます。
  全体集合U に含まれる集合A に対して,A に属していないU の要素の集合をAの補集合といい,『 ̄AA バー(A の上に線)』で表します。


5 要素の個数
  集合A に属する要素の個数を,n(A) と表します。この記号を用いると,2集合AB の要素の個数については

      n(AB)
     =n(A)+n(B)−n(AB)


 が,3集合ABC の要素の個数については

      n(ABC)
     =n(A)+n(B)+n(C)
          −n(AB)−n(BC)−n(CA)
               +n(ABC)


 が,それぞれ成り立ちます。


6 ド・モルガンの法則
  集合A,Bについて,次の性質が成り立ちます。

   @  ̄(AB)=( ̄A)∪( ̄B)
   A  ̄(AB)=( ̄A)∩( ̄B)

(つまり, ̄を被ると意味がひっくり返る,ということ)



例題1−1: ある大学である資格試験受験者のために2種類の講座を開いた。その後,資格試験の合格者は少なくとも1種類の講座を受講していたことがわかった。次のア〜ウのうち正しく推論されるのはどれか。

  ア 2種類の講座とも受講した者は資格試験に合格した。
  イ 2種類の講座とも受講しなかった者は資格試験に不合格
   だった。
  ウ 資格試験に不合格だった者は受講しなかった講座が少
   なくとも1つはあった。

   1 アのみ     2 イのみ     3 ウのみ
   4 ア,イ      5 イ,ウ

 (93 地方上級・全国)

解説: A講座,B講座の2つの講座として考えると,次の図が描けます。


  少なくとも1種類の講座を受講ということは,図のa,b,cに含まれるから,そのうちの何人かずつが合格したと考えられます。つまり,2種類の講座を受けても不合格だった者がおり(cの一部),アは誤りです。
  不合格者でも2種類の講座とも受講した者(すなわち受講しなかった講座は1つもなかった者)がいる(cの一部)ので,ウは誤りです。
  2種類の講座とも受講しなかった者はdで,dはすべて不合格者に含まれるので,イは正しいです。
  よって導き出される,正しい推論はイのみになります。

正解: 2


例題1−2: 大学のあるサークルの下宿生について休暇中の過ごし方を調べたところ,次のようであった。

   合宿に参加しなかった者で海外旅行をした者はいない。
   帰省しなかった者で海外旅行をしなかった者はいない。

 このとき正しくいえるのはどれか。

   1 海外旅行をした者で合宿に参加した者はいない。
   2 海外旅行をしなかった者で合宿に参加しなかった者は
    いない。
   3 海外旅行をしなかった者で帰省した者はいない。
   4 帰省した者で合宿に参加した者はいない。
   5 帰省しなかった者で合宿に参加しなかった者はいない。

 (98 地方上級・全国)

解説: 3集合におけるカルノー図を作成します。


 ここで,
  ア:合宿に参加しなかった者で海外旅行をした者はいない。
  イ:帰省しなかった者で海外旅行をしなかった者はいない。
です。そして条件ア,イより,色つきでない箇所に属する者についてはあり得ることになります。
  以上について選択肢を検討すると,

   1 A,Bより成り立ちません。
   2 Hより成り立ちません。
   3 E,Hより成り立ちません。
   4 A,Eより成り立ちません。
   5 成り立ちます。

正解: 5



例題1−3: ある高校で80人の生徒を対象にして,理科の科目選択状況を調べたところ,生物を選択している生徒は40人,化学を選択している生徒は40人,物理を選択している生徒は35人であった。また,3科目すべてを選択している生徒は10人で,どれか1科目だけを選択している生徒は35人であった。残りは3科目とも選択していない生徒と,どれか2科目だけを選択している生徒である。このとき,3科目とも選択していない生徒は何人か。

   1  5人     2 10人     3 15人
   4 20人     5 25人

 (95 国家U種)

解説: 3集合のべン図を描き,各生徒数をxyzabcnとおく(次図)。


  1科目だけ選択している生徒が35人なので,
      xyz=35 ……@
  ここで,
      生物40+化学40+物理35
     =(xyz)+2(abc)+3×10
 なので,これに@を代入して整理すると,
      abc=(40+40+35−35−3×10)/2=25

  よって,生物・化学・物理のうち少なくとも1科目を選択している生徒数は,
      (xyz)+(abc)+10=35+25+10=70

  従って,3科目とも選択していない生徒数nは,
      n=80−70=10(人)

正解: 2



例題1−4: ある公務員試験予備校の受講生に対して国家U種,地方上級,国税専門官の志望人数を調査したところ,次のア〜エのことがわかった。

   ア 国家U種を志望している者は40人であった。
   イ 国税専門官を志望している者は8人であった。
   ウ 2つの試験種を志望している者は15人であった。
   エ 国税専門官を志望している者は,全員地方上級も志望
    していた。

 このとき,確実にいえることはどれか。ただし,この予備校の受講生は国家U種,地方上級,国税専門官のうち少なくとも1つは志望しているものとする。

   1 地方上級のみを志望している者は10人である。
   2 国家U種のみを志望している者は15人以上である。
   3 この予備校の受講生は60人未満である。
   4 国家U種のみを志望している者は23人以下である。
   5 国家U種,地方上級,国税専門官のすべてを志望して
    いる者は,国家U種と地方上級の2つだけを志望している
    者よりも7人少ない。

 (新作問題)

解説: 集合の最少要素を考える場合には,ベン図やカルノー図よりも線分図を利用したほうがわかりやすい。


  国家U種,地方上級,国税専門官のすべてを志望している者をx人とすると,国税専門官を志望している(同時に地方上級も志望している)8人のうちx人が国家U種を志望していることになります。
  2つの試験種を志望している者は15人ですから,(8−x)人が国税専門官と地方上級を志望しており,地方上級と国家U種を志望している者は(7+x)人です。
  従って,国家U種のみを志望している者は(33−2x)人です。

  ここでxは0≦x≦8を満たす整数であることに注意して,選択肢を検討しましょう。

   1 xが1つの値に決まらないので,確実にはいえません。
   2 xが最大の8となっても,33−2×8=17より最少でも17人はいます。
   3 地方上級のみを志望している者が何人かは不明なので,確実にはいえません。
   4 xが最小の0であるとき33人となり,これが最多です。
   5 国家U種,地方上級,国税専門官のすべてを志望している者はx人,地方上級と国家U種を志望している者は(7+x)人ですから正しいです。

正解: 5



演習1−1: 次のアおよびイの条件から確実に推論できるのはどれか。

   ア:古い家並みのうち,ある家並みは落ち着きがあり,ある家並みは整然としている。
   イ:落ち着きがある家並みは感動をもたらす。

   1 感動をもたらす家並みのうち,ある家並みは古い。
   2 整然としている家並みのうち,ある家並みは落ち着きがある。
   3 落ち着きがあり,かつ古い家並みは,整然としている。
   4 古く,かつ整然としている家並みは,感動をもたらす。
   5 古く,かつ感動をもたらす家並みは,落ち着きがある。

正解: 1



演習1−2: ある旅行会社が主催するツアーでは,宿泊の手配の他に,電車,バス,飛行機,船の四つの交通手段の利用を申し込むことができる。この旅行会社では,過去の実績から交通手段の利用について次のA〜Dのことがわかっているが,これらのことから確実にいえるのはどれか。

   A:電車と飛行機の両方を利用する人はいない。
   B:飛行機または船を利用する人は必ずバスも利用する。
   C:バスと電車の両方を利用する人の中には船を利用する人はいない。
   D:交通手段別の利用人数を比較すると,電車を利用する人の数が最も少ない。

   1 交通手段別の利用人数を比較すると,飛行機を利用する人の数が最も多い。
   2 飛行機を利用する人の数は,船を利用する人の数よりも多い。
   3 船を利用する人は,決して電車を利用することはない。
   4 バスまたは飛行機を利用する人は,決して電車を利用することはない。
   5 電車を利用せず,バスを利用する人は,必ず飛行機または船を利用する。

正解: 3



演習1−3: ある大型電気店の特売場でノート型パソコン,携帯電話,CDプレーヤーの3種類の製品を格安で販売している。特売場を訪れた客120人に対してこれら3種類の製品の購入状況等を調べたところ,次のア〜エのことがわかった。このとき,ノート型パソコンを購入した客は何人か。

   ア:携帯電話を購入した客は71人である。
   イ:ノート型パソコンのみを購入した客は,何も購入しなかった客と同数である。
   ウ:ノート型パソコンを購入した客のうち携帯電話またはCDプレーヤーも購入した客(携帯電話とCDプレーヤーをともに購入した客を含む)は,ノート型パソコンのみを購入した客の3倍である。
   エ:CDプレーヤーを購入した客は43人,そのうち携帯電話も購入した客は16人である。

   1 41人   2 42人   3 43人   4 44人   5 45人

正解: 4



演習1−4: 40人の大学生にアンケート調査を行ったところ,フランス語を話せる人は32人,ドイツ語を話せる人は28人,中国語を話せる人は20人,スぺイン語を話せる人は18人という結果が出た。このことから確実にいえるのは次のうちどれか。

   1 フランス語と中国語の2か国語を話せる人は,少なくとも12人いる。
   2 中国語とスペイン語の2か国語を話せる人は,1人もいない。
   3 フランス語とドイツ語と中国語を話せる人は,少なくとも1人いる。
   4 フランス語,中国語,スペイン語の3か国語を話せる人は,少なくとも1人いる。
   5 ドイツ語とスペイン語の2か国語を話せる人は,少なくとも8人いる。

正解: 1


 如何でしたか?
判断推理は,数的推理ほど『数学の匂い』が強くないので,バリバリ文系という人でも取っ付きやすいと思います。
 ぜひ,考え方や解法をマスターして,得点源にして下さい。

 次回は集合と論理の第2回,論理を扱います。
では,次回までお元気で


追記: いよいよ,春の集中講義が各大学で始まります。
私も,今週(2/11)から出稼ぎ(笑)に,いろいろな大学へ出講します。
 今週・来週は,国立T大学(ただし東大ではありませんが何か。)です。
お気軽に声を掛けてやって下さいませ。

公務員試験の数的推理を攻略しよう(その3)

January 24 [Sat], 2009, 4:18
  今回も,前回に引き続き公務員試験の数的推理を攻略するコツをお送りいたします。今回は第3回,内容は自然数とその性質に関する問題Bです。

 今回のテーマは,

  @ 場合分けと自然数の性質
  A 新記号問題
  B 最低得票数


です。では,例題から参りましょう


例題1: 2つの2桁の自然数について,

       2数の差は4
       2数の積の一位の数字は7
       2数の和は3で割りきれる2桁の数

 であるという。このような2自然数の和はいくらか。

  1 42     2 54     3 78
  4 42または54     5 42または78

 (93 地方上級・全国)


解説: 2数の積の一位の数字が7であることより,これら2数の一位は1と7,3と9の2通りに限られる。

 @ 1と7の場合
   2数の差は4であるから,2つの自然数は 10n+1 と
  10(n−1)+7=10n−3 とおける (ただしnは 2≦n≦9 の
  自然数)。
   よってその和は 10n+1+10n−3=20n−2 となり,こ
  れが3で割り切れるのは n=4,7 のときである。
   n=7 のときは71と67で,その和が3桁になるので不適。
   n=4 のときは41と37で,その和は78である。

 A 3と9の場合
   @と同様に2つの自然数は 10n+3 と 10(n−1)+9
  =10n−1 となる (nは 2≦n≦9 の自然数)。
   よってその和は 10n+3+10n−1=20n+2 で,これが
  3で割り切れるのは n=2,5,8 のときである。
   n=5,8 のときは53と49,83と79で,それぞれ和が3桁
  になるので不適。
   n=2 のときは23と19で,その和は42である。

  以上より,求める2数の和は 42または78 である。

[正 解] 5



[ポイント] 自然数の性質を十二分に利用すると,正攻法で求めることができます。とはいえ,かなり大変ですから,上手く処理して行きましょう。



練習1: 整数を連続した整数の和として表すことを考える。例えば,18は

     18=5+6+7=3+4+5+6

と2通りに表される。
 60をこのように連続した自然数の和で表すとき,最小の数字(例示した18の場合では3と5)をすべて挙げてあるのはどれか。

  1 7,10     2 3,10,13     3 4,10,19
  4 3,4,10,19     5 4,7,13,19

 (97 地方上級・全国)


解説: n個の連続した自然数の和が60になるという条件より,平均値を使って考える。
 ・連続した奇数個の平均値=中央の値であるから,その値は必ず自然数である。
 ・連続した偶数個の平均値=中央の2数の平均であり,自然数ではない。
 これを利用して,nが奇数であるか偶数であるかに注目して考えると,

             平均値 連続した整数
  @ n=2のとき (偶数) 60÷2=30 →不適
  A n=3のとき (奇数) 60÷3=20 →19,20,21
  B n=4のとき (偶数) 60÷4=15 →不適
  C n=5のとき (奇数) 60÷5=12
                       →10,11,12,13,14
  D n=6のとき (偶数) 60÷6=10 →不適
  E n=7のとき (奇数) 60÷7=8.57… →不適
  F n=8のとき (偶数) 60÷8=7.5
                    →4,5,6,7,8,9,10,11
       ……
 このまま続けて行ってもよいが,現時点で選択肢3または4しかあり得ないので,最小の数字が「3」である連続した自然数の和が60になるかどうかを調べると,

    3+4+5+6+7+8+9+10=52,52+11=63

  よって,最小の数字が「3」になることはない。
  従って,選択肢4は誤りである。

[正 解] 3



例題2: 自然数Nを素因数分解したときに含まれる2の個数を
f(N) で表す。例えば,20=22×5 だから f(20)=2,
21=3×7 だから f(21)=0 である。
  いま,f(M)=mf(N)=3 とすると,次のア〜ウの式の正誤を正しく示しているものはどれか。

  ア f(2M)=m+1
  イ f(M×N)=m+3
  ウ f(N+4)=4

     ア  イ ウ
  1  正 正 正
  2  正 正 誤
  3  正 誤 誤
  4  誤 正 正
  5  誤 正 誤 

 (94 市役所上級・全国)


解説: 題意より M=2m×pN=23×q と表すことができる (ただしpqは奇数の自然数)。
  ア: 2M=2×2m×p=2m+1×p であるから,
   f(2M)=m+1 は正しい。
  イ: M×N=2m×p×23×q=2m+3×pq で,pqは奇数
   よりpqは奇数である。
    従って,f(M×N)=m+3 は正しい。
  ウ: N+4=23×q+22=22(2q+1) で,qは奇数より
   2q+1 は奇数である。
    従って f(N+4)=2 より,誤り。


[正 解] 2

[ポイント] 見慣れない記号で演算が定義されていますが,このような問題では大抵は記号自体に対した重要性はなく,「虚仮威し」に過ぎません。肝腎なことは,演算の本質をキチンと理解することです。



練習2: 0以上の整数nを5で割ったときの余りを f(n) と表すとき,命題ア〜ウの正誤がそれぞれ正しく示されているのはどれか。

  ア 0以上の任意の整数nについて,f(f(n))=f(n)
  イ 0以上の任意の整数mnについて,f(5mn)=f(n)
  ウ 0以上の任意の整数mnについて,
   f(mn)=f(m)+f(n)

     ア イ  ウ
  1  正 正 正
  2  正 正 誤
  3  正 誤 誤
  4  誤 正 正
  5  誤 誤 誤

  (93 地方上級・全国)


解説:
  ア: f(n) はnを5で割ったときの余りだから,その値は
   0,1,2,3,4のいずれか。
    また,明らかに f(0)=0,f(1)=1,f(2)=2,f(3)=3,
   f(4)=4 なので,f(f(n))=f(n) は正しい。
  イ: 5mn を5で割ったときの商をQ,余りをRとすると,
   Rf(5mn) と表される。このとき,5mn=5QR
   あるから n=5(Qm)+R より,nを5で割ったときの余り
   はRである。従って,f(5mn)=f(n) は正しい。
  ウ: m=2,n=3 のとき,f(mn)=0,f(m)=2,
   f(n)=3 であるから,f(mn)≠f(m)+f(n) である。
    これは f(mn),f(m),f(n) が0から4の整数値をとる
   ことにより,f(m)+f(n) は0から8までの整数値を取り得る
   ためである。よって,f(mn)=f(m)+f(n) は誤り。

[正 解] 2



例題3: 38人のクラスでクラス委員の選挙があり,5人が立候補した。得票数の多い方から3人が当選するとき,決選投票を行うことなく1回の投票で確実に当選するためには,最低何票獲得すればよいか。ただし立候補者にも投票権があり,棄権や無効票はないものとする。

  1 7票   2 8票   3 9票   4 10票   5 11票

 (94 国税専門官)


解説: 決選投票なし,1回の投票で確実に当選するということは,3位以内の得票をする,つまり4位にあたる者よりも多い票を得ていればよい。
 このとき,4位の者の得票数が最少となるのは上位4人が同数で票を分け合うときであり,その票数は

     38÷(3+1)=9.5 (票)

である。従って,票数が自然数であることを考慮し,これより多い票数の10票を得ていれば,確実に1回目の投票で当選することができる。

[正 解] 4


[ポイント] 当選確実な最低得票数
 最低得票数とは,例え他の候補者が何票獲得しても必ず当選できる票数のことです。「複雑なので解りづらい」というのであれば,最も単純な場合を考え,それを展開させて行きましょう。
 最も単純な場合は,当選者が1人のときです。この場合,立候補者が多数いれば票が分散する可能性はありますが,どんなときでも過半数の票を獲得してしまえば必ず当選できます。つまり,最も少数激戦になった場合を想定すればよい訳です。当選者が3人出るこの問題の場合,最も少数激戦となるのは上位4人の争いになったときです。従って,この場合に何票あれば必ず当選できるかを考えればよいでしょう。

公式: 有効票の総数をN,当選者数をnとするとき,当選が確実になるための最低得票数をk (票) とすると,kは立候補者数には無関係で,

        kN/(n+1) を満たす最小の自然数

である。


練習3: A君の所属するクラスの人数は50人で,学級会の会長1人と副会長1人を投票によって選ぶことにしたところ,A君を含め5人が立候補した。
 次の方法で選挙を行うとき,A君の得票と当落に関する下記の空欄ア,イに入る語句を正しく組み合わせているのはどれか。

 [選挙の方法]
 ・クラスの全員が候補者5人の中から2人を棄権することなく,
 会長,副会長の区別をせずに投票する (1人の候補者が得票
 し得るのは,最高で50票である)。
 ・最高得票数の者を会長,その次の得票数の者を副会長とす
 る。
 ・上位に得票数が同数の者がいる場合は,その中でくじ引きに
 より,会長,副会長を決める。

 [A君の得票と当落]
 A君が,他の4人の立候補者の得票数は分からないまま,自分の得票数のみを知らされたとき,自分の得票数が[ ア ]であれば会長または副会長に必ず当選し,[ イ ]であれば当選しないと推測できる。

       ア        イ
  1  26票以上    9票以下
  2  26票以上   10票以下
  3  28票以上   10票以下
  4  34票以上    9票以下
  5  34票以上   12票以下

 (99 国家V種)

解説:
 @) アについて  当選するためには2位以内に入ればよい
  のだから,次点である3位の者との関係を考える。次点で落
  選となった3位の者の得票が最も多くなる場合を考えると,そ
  れは4位,5位の者がともに0票の場合で,言い換えれば上
  位から3人で100票をすべて分け合うとき,選挙は最も激戦
  になる。

     100÷3=33 …1

  より,1位が34票,2位と3位が33票の場合にはくじ引きで
  当選が決まる。つまり,33票とっていてもくじ引きに負けれ
  ば当選しない。
   従って,34票以上得票すれば必ず当選する (この場合,
  必ず33票以下の者が少なくとも1人いる)。

 A) イについて  少ない票数でも当選する可能性が出てくる
  のは,1位の者が大量得票する場合である。従って,ここで
  は1位の者が50票とった場合を考える。
   残りは 100−50=50 (票) であり,これを4人で分け合う
  とすると,

     50÷4=12 …2

  より,2人が13票ずつ,他の2人が12票ずつ得票した場合と
  なり,13票を得た者はくじ引きにより当選の可能性があるの
  に対し,12票しか得られなかった者はくじ引きに参加すること
  すらできず,当選する可能性はない。

  以上より,アには34票以上,イには12票以下が入る。


[正 解] 5


 以上で,自然数とその性質に関する問題は終了です。
自然数の性質についての理解が深まったと思いますが,如何でしたか
 いまいちかな…と不安な人は,何度も繰り返し解き直してみて下さいね

 次回は場合の数と確率に関する問題@を扱います。
また,判断推理・空間把握・資料解釈についても,適宜うpしていく予定です。

では,次回までお元気で

公務員試験の数的推理を攻略しよう(その2)

January 05 [Mon], 2009, 8:31
 今回は,前回に引き続き公務員試験の数的推理を攻略するコツの第2回,内容は自然数とその性質に関する問題Aです。

 今回のテーマは,

  @ 約数と倍数,素因数分解
  A 剰余に関する問題
  B 不定方程式

です。いずれも,自然数の性質を大いに利用するものです。


例題1: ある町にはA寺,B寺という2つの寺があり,大晦日の
 夜はどちらも同時に除夜の鐘をつき始める。A寺の鐘は30秒
 毎,B寺の鐘は40秒毎に1回鳴るが,このときB寺の鐘が
 108回鳴る間に除夜の鐘は何回聞こえることになるか。
 ただし,2つの寺の鐘が同時に鳴るときは1回と数えるものと
 する。

  1 187回     2 189回     3 191回
  4 193回     5 195回

 (03 市役所上・中級)


解説: A寺の鐘は30秒毎,B寺の鐘は40秒毎になるから,同
 時に鳴るのは最初の1回目からみると(30と40の最小公倍
 数である)120秒後,240秒後,360秒後,……,となる。
  ここで,B寺よりもA寺の方が先に鳴り終わり,その後はA,B
 同時に鳴ることはないから,A寺の鐘が鳴るときを元に考える。
  A寺の鐘はつき始め=0秒から,

  0,30,60,90,120,150,180,210,240,…(秒後)

 に鳴るので,4回に1回の割合でB寺の鐘と同時に鳴ることに
 なる。その回数は全部で,

        108÷4=27 (回)

 より,2つの寺の鐘は全部で27回同時に鳴ることになる。
  よって,聞こえる鐘の回数は全部で,

        108×2−27=189 (回)

[正 解] 2



[ポイント] 約数と倍数

 1.約数と倍数
 (1) ある自然数AAkB (ただしkBは自然数) で表され
   るとき,

        ABの倍数BAの約数

  という (つまり,倍数と約数は表裏一体の関係といえる)。

 (2) 2つ以上の自然数に共通な倍数,約数をそれぞれ公倍
   数,公約数と呼ぶ。
  また,公倍数の中で最も小さいものを最小公倍数 (L.C.M.)
     公約数の中で最も大きいものを最大公約数 (G.C.M.)
  という。


    ☆ ユークリッドの互除法
 
    自然数Aを自然数Bで割ったときの余りをRとするとき,

        ABの最大公約数=BRの最大公約数

   が成り立つ。この事実を繰り返し用いることにより,AとBの
   最大公約数を求めることができる。

  例: 705と1363の最大公約数は,

        1363÷705=1余り658
        705÷658=1余り47
        658÷47=14余り0 (割り切れる)

   により,47である。

 2.素因数分解
  自然数を,その約数である素数の積の形で表す方法。
   →簾(すだれ)算による

  例:
        
   により,84=22×3×7

Check! 素因数分解の立場からL.C.M.,G.C.M.を見ると,
        L.C.M.は各素因数のうち,最大の数どうしの積
        G.C.M.は各素因数のうち,最小の数どうしの積
  になっていることは注目に値する。

  例: 1260=22×32×51×71
      600=23×31×52×70  (注:70=1)
      84=22×31×50×71   (注:50=1)
   より,L=23×32×52×71=12600
      G=22×31×50×70=12



練習1: 2秒に1回,3秒に1回,4秒に1回,5秒に1回,6秒に
 1回,7秒に1回,8秒に1回,9秒に1回,10秒に1回瞬時に
 点灯する9種類の電球が飾られたクリスマスツリーがある。
  12月24日の午前0時ちょうどに全部の電球を同時に点灯さ
 せたとき,クリスマスパーティが開かれる同日午後7時30分
 ちょうどには,何種類の電球が点灯するか。

  1 5種類     2 6種類     3 7種類
  4 8種類     5 9種類

 (98 国家U種)


解説: 午前0時から午後7時30分までを秒単位で表すと,

        19時間30分=1170分=70200秒

  これを素因数に分解して積の形で表せば,

        70200=23×33×52×13

  このとき2,3,4,5,6,8,9,10は70200の約数である
 が,7は約数でない。
  従って午後7時30分に点灯するものは,

      2,3,4,5,6,8,9,10秒に1回点灯する電球

 すなわち8種類である。

[正 解] 4



例題2: 5で割ると4余り,6で割ると5余り,7で割ると6余る最
 小の自然数の,各桁の数の和はいくらか。

  1 11    2 12    3 13    4 14    5 15

 (96 国家U種)


解説: 5で割ると4余り,6で割ると5余り,7で割ると6余る自然
 数は,

        割る数−余り=1

 が共通していることから,5,6,7の公倍数から1を引いたもの
 である。
  従って,最小のものは最小公倍数である210から1を引いた
 209であるから,その各位の数の和は

     2+0+9=11

[正 解] 1



[ポイント] 剰余に関する共通処理

  割り算の余り=剰余に関する問題では,「共通処理」ができ
 るかどうかが重要です。
  「共通処理」の方法としては,
   @ 等しい余りになるとき → (公倍数)+(余り) を考える
   A 割る数−余りの値が等しいとき → (公倍数)−(余り)
    を考える
 があります。



練習2: ある人が手持ちのテニスボールの個数を調べたとこ
 ろ,ボールを2個ずつ数えると最後に1個余った。同様に,3個
 ずつ,4個ずつ,5個ずつ,7個ずつという具合に数えると,そ
 れぞれ2個,3個,1個,6個余った。このとき,テニスボールの
 個数は次のうちどの範囲にあるか。

  1   1個〜100個     2 101個〜200個
  3 201個〜300個     4 301個〜400個
  5 401個〜500個

 (96 地方上級・全国)


解説: テニスボールの個数をa個とすると,2個,3個,4個,
 7個ずつ数えてそれぞれ1,2,3,6個ずつ余ったことにより,
 a+1は,2,3,4,7で割り切れることがわかる。
  そこで,2,3,4,7の最小公倍数=84に注目すると,

        a+1=84m (m=1,2,…) ……@

 と表すことができる。さらに5個ずつ数えると1個余ることから,

        a=5n+1 (n=0,1,…) ……A

 とも表される。
  そこで,まず@式にm=1,2,3,……と代入してaを決め,A
 式を満たす最小の値を求めると,a=251を得る。このとき選
 択肢をみると,この値がテニスボールの個数として適する値で
 あることがわかる。

[正 解] 3



例題3: 70円のみかんと110円のりんごを買って,合計金額が
 7,700円になるような個数の組み合わせは全部で何通りある
 か。ただし,それぞれ最低1個ずつは買うものとする。

  1  8通り     2  9通り     3 10通り
  4 11通り     5 12通り

 (93 国家U種)


解説: みかんをx個,りんごをy個買うものとすると,
  70x+110y=7700より,

        7x+11y=770
      ∴ y=−(7/11)x+70

  ここでxyは自然数であるから,xは11の倍数かつ110未
 満
である。よって,(xy)の組は,

     (11,63),(22,56),(33,49),(44,42),
     (55,35),(66,28),(77,21),(88,14),
     (99,7)

  従って全部で9通りある。

[正 解] 2


[ポイント] 不定方程式

  この問題では,みかんの個数をx,りんごの個数をyとして方
 程式をつくろうとしても,合計金額に関する等式を1つしかつく
 ることはできません。
  このように,
        等式の本数<未知数の種類
 の状態になっているものは不定方程式と呼ばれています。不
 定方程式は,整数(特に自然数)の性質を最大限に利用する
 ことによって解を得ることになります。
  つまり,未知数に対して必ず整数条件や自然数条件が与え
 られている(そう明言されていない場合でも,人数・個数・金
 額・年齢などの未知数は自然数であることが前提)ので,この
 ような条件を,

   @ (1つの未知数)=〜と変形したとき,右辺が
       「(定数)−(別の未知数)」
    になるように式を変形する

   A 未知数が分数の分子にある場合,その未知数を含む
    分子は分母の倍数

 などとして利用します。



練習3: ある学年は男女合わせて300人おり,女子の方が人
 数が多い。全員を男女別の小グループに分け,男子の各グ
 ループはすべて同一人数,女子の各グループもすべて同一
 人数からなるようにしたところ,1グループの人数は女子のグ
 ループの方が多く,男子のグループは37組できた。
  ある日,男女同数の組が掃除当番に当たり,掃除当番に当
 たらなかった者のうち女子は35人だった。男女何組ずつが掃
 除当番に当たったか。

  1 21組     2 22組     3 23組
  4 24組     5 25組

 (98 地方上級・全国)


解説: 男子1グループをa人,女子1グループをb人,女子のグ
 ループ数をm,掃除当番に当たったグループ数をnとすると,

       ba         ……@
       37amb=300  ……A
       (mn)b=35   ……B

  Bより (mn)b=5×7で,5と7は互いに素であるから,
 b=5または7である。

 @) b=5 (……C) のとき
    Bよりmn=7   ∴ mn+7 ……D
   C,DをAに代入すると,37a+5(n+7)=300
     ∴ 37a=5(53−n)

   この式を満たす自然数anの組はa=5,n=16しかない
  が,これではab=5となり@に反するので不適。

 A) b=7 (……E) のとき
    Bよりmn=5   ∴ mn+5 ……F
   E,FをAに代入すると,37a+7(n+5)=300
     ∴ 37a+7n=265より,a=(1/37)×(265−7n)

   ここでanは自然数であるから,265−7nは37の倍数で
  なければならず,
     265−7n=37,74,111,148,185,222,259
   ∴ 265−7n=111よりn=22 (組) (このとき,a=3)

[正 解] 2



 如何でしたか
最後の『不定方程式』は,かなり難しいところがありますね。しかし諦めずに,何度でも挑戦して下さい

 次回は自然数とその性質に関する問題Bを扱います。
では,次回までお元気で。

公務員試験の数的推理を攻略しよう(その1)

December 29 [Mon], 2008, 6:20
 今回から,単元別に公務員試験の数的推理を攻略するコツを採り上げていきましょう。第1回目は,自然数とその性質に関する問題@です。

 有名なものとしては,

  @ 自然数の和(ガウスの公式)
  A 記数法
  B 覆面算,魔方陣

などがあります。いずれも,自然数の四則計算が基本ですから,間違えないよう丁寧に行っていきましょう。


例題1: 1から200までの自然数のうち,7で割り切れないものの総和はいくらか。
  1 17244     2 17251     3 17258
  4 17265     5 17272

 (96 地方上級・東京23特別区)


解説: 1〜200までの自然数の総和をS,1〜200までの7の倍数の総和をT とすると,求める値UST である。
     S=1+2+……+200
      =1/2×200×(1+200)
      =20100
     T=7+14+……+196
      =7×(1+2+……+28)
      =7×1/2×(1+28)×28
      =2842
 であるから,UST
          =20100−2842
          =17258

[正 解] 3


[ポイント] 自然数の和

 1+2+3+4+……や,1+3+5+7+……などのような,等差数列の和は

    ガウスの足し算

と呼ばれています。これらは,

   全体の和
  =1/2×{(先頭の値)+(最後尾の値)}×(数の個数)


として求めることができます(この公式は,ガウスの公式と呼ばれています)。



練習1: 1から100までの自然数のうち,偶数であるものの総和はいくらか。

  1 2400     2 2450     3 2500
  4 2550     5 2600

 (97 地方上級・東京23特別区)


解説: 1〜100までの偶数の和は,
     2+4+6+……+96+98+100
    =2×(1+2+……+49+50)
    =2×1/2×(1+50)×50
    =51×50
    =2550

[正 解] 4



例題2: 四進法で表された数123を六進法で表したものをX,五進法で表された数210を六進法で表したものをY とするとき,XY を六進法で表したものとして正しいのは次のうちどれか。

  1 211  2 212  3 213  4 214  5 215

 (04 地方上級・東京都)


解説: 四進法の123を十進法で表すと,

    123(四)=1×42+2×4+3=27

 五進法の210を十進法で表すと,

    210(五)=2×52+1×5+0=55

 従って,これらの和は

    27+55=82

 これを六進法で表すと,次のような簾算により


214(六)である。

[正 解] 4


[ポイント] 記数法

 異なる記数法で表された数による計算は,十進法に統一してから行うことが基本です。


練習2: 二進法で111と表される数に,三進法で111と表される数を掛けたときの積を四進法で表したものとして,正しいのはどれか。

  1 1021     2 1111     3 1123
  4 1230     5 1231

 (98 大卒警察官・警視庁)


解説: 111(二)=1×22+1×2+1×1=7
     111(三)=1×32+1×3+1×1=13

 従って,十進法で行った計算結果7×13=91を四進法で表せばよい。
 このとき,次のような簾算により,


    91=1123(四)
である。

[正 解] 3



例題3: A〜Jの文字1つずつに0〜9の数字のいずれかをあてはめる。このとき,次の計算式において用いられていない「F」にあてはまる数は何か。ただし,DC等は2桁の数を表し,異なる文字に同じ数をあてはめることはないものとする。

    B+C=B
    DC−I=I
    J+A+E+H+B+G=JC

  1 4   2 6   3 7   4 8   5 9

 (95 市役所上級・全国)


解説: まずB+C=Bより,C=0が判明する。

 するとDC−I=I はD×10=2I と同値であるから,D=1,I=5である。

このとき,J+A+E+H+B+Gは0〜9までの整数のうち,0,1,5,Fを除いた数の和である。

 0〜9までの整数のうち,0,1,5を除いた2,3,4,6,7,8,9の和は39であるが,これがJC=J×10,つまり10の倍数に等しいことから,この和は30である。

 従って,用いられていないFにあてはまる数は9である。

[正 解] 5


[ポイント] 覆面算,魔方陣

 当然のことながら,出鱈目にあてはめて行っても上手く行く可能性は低いでしょう。このような問題では,与えられた計算式の意味が何なのかを見抜くことが大切です。


練習3: A〜Jの文字1つずつに0〜9の数字のいずれかが対応している。
 いま,ボタンを押すと表示された数が1ずつ増加していくような装置があり,このボタンを押していったところ,表示された数は順に,

    AB,AC,DE,DF,DG,DA,DD,……

と変わっていった。このとき,2桁の整数ABに該当するものは次のうちどれか。

  1 24   2 28   3 36   4 38   5 48

 (00 地方上級)


解説: AB,AC,DE,DF,DG,DA,DD,……のAC→DEに注目する。

 このとき,数が1ずつ増加しているのに十位の数が変わっているから,一位の変化C→Eは9→0を表すことになる。つまり,C=9,D=0である。

 すると,順番に1ずつ変化していることから一位の数について,

    B=8,F=1,G=2,A=3,D=4

が判明する。

 よって,ABは38を表している。

[正 解] 4




 如何でしたか
今一ピンと来なかったヒトは,何度でも解き直してみて下さいね

 次回は自然数とその性質に関する問題Aを扱います。
では,次回までお元気で。

公務員試験の数的推理を攻略しよう(その0)

December 28 [Sun], 2008, 23:04
0.数的推理を攻略するために。

 数的推理はその名前の通り,数に関する問題を学習するという科目です。平たく言えば,小・中学校(義務教育)で勉強した『算数・数学』をイメージすれば良いでしょう。
 このように書くと,

    「数学苦手。ダメ。」「訳わからないからパス。」

なんていうnegativeな受験生が多いんですが…。

 もうこの時点で,試験に対して負けていますよね。そんな姿勢じゃ,合格はおぼつかないです。過去は過去。かつて苦手だったとしても,それは昔の話でしょ?ヒトは進歩するんですから,キッパリと

  『昔と今の自分は違うんだ!絶対に合格するんだ!』

と自分に言い聞かせて,新たなスタートを切ることを決意しましょう。



1.まずは全容を確認

 数的推理の項目を私Forte氏なりに分析すると,次のようになります。

  @ 自然数(整数)とその性質に関する問題
  A 速さや比に関する文章問題
  B 場合の数と確率の問題
  C 図形(求積)の問題


 これらが,数的推理の『四本柱』という訳です。まずはこいつらを確実に攻略していくことが,得点力うpのためには絶対に必要です。
 他の項目には,

  D 方程式・不等式に関する問題
  E 規則性に関する問題


などがありますが,特別なものを除けばDは無視してもよいでしょうし,Eは@に含めてしまうこともできますので,とにかく@〜Cの単元をひとつずつ丁寧に学習していきましょう。



2.学習に必要なもの

 精神的な部分は前項までで触れましたので,此処では採り上げません。物質的なものです。

 @ 筆記用具……これがなきゃ,始まらないですよね。使い慣れたものが良いです。鉛筆またはシャープペンシル,消しゴム,黒および他2〜3色のペンかボールペンがあれば良いでしょう。
 A ノート……ルーズリーフでも良いでしょう。ただし,失くしてしまう自信のある(?)ヒトには,綴じてあるノートの方をお奨めしますが。
 B 教材……これが一番重要です。予備校や通信講座などに申し込んだヒトは,その教材を中心に学習していくことになるでしょう(そうでなければ『モッタイナイ』ですし)が,一から教材を用意するというヒトは,次のことを参考にして下さい。

  a.問題集……過去問が沢山載っているものが良いです。実務教育出版の『公務員試験過去問500/300』のシリーズは,大判のため重たいという欠点がありますがお奨めです。
  b.参考書……学習レベルに幅があるためひとことでは言えませんが,『難しい』と思うようなものを選んではイケマセン。お奨めするとすれば,実務教育出版の『新スーパー過去問ゼミ』が良いです。これが難しいと思うヒトは,知能科目に限ってですが国家U種/地方上級志望者であっても敢えてV種/初級の参考書を使って下さい。出題内容や項目などはほぼ同一で,難易度が少し易しいものですからご安心下さい(ただし,V種/初級用は『初級スーパー過去問』という名称になっています)。さらに,もっと易しいものをとお望みのヒトは,『公務員試験 数的推理がみるみるわかる!解法の玉手箱』が良いですね。

 もうチョッとだけ詳しい解説は,コチラへ(Arthur ForteのHPへジャンプします)。


3.学習の進め方

 ある程度下地のある(数学は苦手じゃなかったとか,結構覚えているという)ヒトは,まずはいきなり過去問から取り掛かりましょう。出来なくても良いです。1問5分以内(時間は厳守!)で,解いていきましょう。5〜10問くらいを続けて解いていくと,単元の内容がうっすらと見えてくることでしょう。見えない場合は,もう一遍解き直して下さい(ただし,しつこいようですが1問5分以内の時間厳守で!)。朧気ながらでも内容が把握できたところで,参考書で重要な項目や知識,解法のポイントや考え方,工夫の為所などをcheck します。

 そして此処が大切な勘所なのですが,その後でもう一遍,同じ問題を解く(1問5分以内で)ことを行って下さい。大袈裟に言えば,最後の問題を解く行為をしなければすべてが無駄になるくらいに重要です。必ず行って下さい!

 数学が苦手だったヒトは,逆に参考書の熟読からはじめましょう。いきなり過去問を解こうとしても,まったく解けなければやる気なんか霧散してしまうでしょうから。大切なことは,「自分は出来るようになるんだ!」と信じることです。そして,行うべきことを1つずつ行っていくことです。
 数学が苦手だった人は,

   あることがわからない状態で先に進んでしまうからますますわからなくなる

という当たり前の状態にハマッてしまったヒトです。

  わからない→出来ないorz→ツマラナイ→やる気にならない→ますますわからない→…

という『デフレ・スパイラル』に陥っています。この負の連鎖を断ち切らなければ,問題解決はありません。そのため,まずは参考書の熟読から入る,という訳です。
 しかし,ただ『読む』だけでは時間が勿体ないです。必ずノートに,

   此処が重要だ!という箇所を抜き書きしながら読む

ようにしましょう。特に問題の解説に書かれているポイントや,発想のヒントになることをまとめておくと,次のステップで過去問を解いて行くときの手掛かりになります。必ず実行して下さい。
 続いて過去問演習に入りますが,やっぱり1問5分以内の時間厳守で行って下さい。そして最大のポイントは,

  わからない問題をそのままにしない

ことです。そのために,

   解答を見て,解き方やポイントを確認する(ノートに写す)

ことを忘れずに行うことです。特に初めて過去問を解くときには,10問中せいぜい1〜2問解けたら御の字です(しつこいですが制限時間は厳守で!)。ノートが解答の写しだけになっても,まったく気にしないで良いです。そのかわり,

   必ず1週間後に同じ問題を解き直す(当たり前だが時間厳守で)

ことを忘れずに行うように。もちろん,此処で出来れば次の項目や単元へ,出来なければもう一回,1週間後に同じ問題を解き直すこと。
 愚直なくらいこの指示に従って学習すれば,絶対にわかって解けるようになりますよ。相手はせいぜい義務教育の内容なので,恐れるに足りません!

公務員試験・『一般知能』のお話

December 28 [Sun], 2008, 22:49
 今回は,公務員試験の一般知能科目についてお話しします。

大雑把にいって,公務員試験には専門試験教養試験がありますが,一般知能という科目は教養試験で出題されるものです。教養試験には,その他に一般知識という科目もあります。さて,一般知能ですが,その中身は『文章理解』『数的推理』『判断推理』『空間把握』『資料解釈』という科目になっています(ただし,空間把握は判断推理に含んで出題されるところも多いです)。このうち文章理解は現代文・古典・漢文・英語の文章についての読解問題で,当ブログでは扱いません(ゴメンナサイ)。当ブログでは,おそらく公務員試験以外で耳にすることがほとんどない『数的推理』『判断推理』『空間把握』『資料解釈』という科目について,できる限りの対策を紹介して行く予定です!


 最近は公務員試験が非常に狭き門になっているからなのか,各大学で対策講座がいろいろ設けられています。そういう私Forte氏も大学へ呼ばれて行き,しばしば対策講義をするんですが,その感想はといえば……

  講義時間が少なすぎる!

ってことです。下手すれば90分×2コマで,数的推理をとりあえず行ってくれ,などという『即席ラーメン』級の講座なんてこともありますから…あまつさえ,質問を受けられるような時間はもはや皆無といってもよいでしょう。これぢゃぁ理解しろっていうほうが無理ムリだょねぇ。そんな訳で,私Forte氏が普段感じているやるせなさを,ちょっとでも解消すべく当ブログは開設されたという訳です(ちょと話が横道に逸れてますねぇ。戻んなきゃ)。

 んな訳で,大学での講義における手応えは悲しいかなほとんど無いに等しいくらいです(再び)から,せめてこれらの科目に対する予備知識や対抗策をできるだけ(ほんのちょっとでもいいですから)GETして下さい!


 さてさて,その中身ですが,ぶっちゃけ簡単に(誤解されやすいかも知れないけど)いうと,『数的推理』は算数やら数学やらの従兄弟分,『判断推理』はちょっとしたコツのいる文章パズル,『空間把握』は図形的なパズルで,『資料解釈』は間違い探しといった感じです。どれも,決して難しいものぢゃあアリマセン!時間がタップリあって,落ち着いて取り組めば大抵は正解できるような問題ばかりです。しかも嬉しいことに,解答は『五者択一』式なんです!いってしまえば,適当に答えても20%は当たる(って考える人は結構いるんだろうなぁ…)ようなモンですよ。必要以上に力むことはないんです。
しかし!対策をしないであわよくば合格点を獲ろうなんて考え方は,

  大甘,駄目ダメです!

 「当たって砕けろ!」とばかりに,予備知識もなしにぶつかっていったら,多分(一部の特別な人たち以外は)その通り,見事に砕け散ってしまうでしょう。その位の覚悟は必要です。具体的な中身は教材などをご覧いただくとして,今回は精神的な部分を確認しておいて下さいね!

カレーライスの『真髄・真意』

December 28 [Sun], 2008, 22:29
 皆さんは,カレーライスお好きですか?私Forte氏は大好きです。大体,日本人でカレーライスを嫌いだ!っていう人はいるんでしょうかね?辛いカレーは嫌いだ,っていう人はたくさん知っていますが。
 →といった意見をかつて述べたところ,某TV番組で元巨人の元木大介氏がカレー嫌いだということを述べていたことが判明しましたが…

 本格的インドカレー(でも『本場』であるはずのインドには『カレー』という料理はないようです),素人然とした手作りカレー,蕎麦屋の黄色い和風出汁カレー,母親のつくってくれた家庭定番のカレー,キャンプで必ずお目見えする大鍋カレー,……。いずれ劣らぬ好味ですが,自分好みの味を作り出すとなると意外なほど難しいものです。材料を買ってきて(家庭菜園の無農薬野菜や,放し飼いの鶏肉とか薩摩黒豚や黒毛和牛,etcが手に入れば幸せですねェ),適当な大きさに切って,炒めたり煮込んだり……。


 そうそう,こういう調理の手順って,勉強にもスッゴク役に立つんですよ。Keywordは,

  効率=手際の良さ

です。当たり前田のクラッカー(って知ってる人の方が多分少ない)ですが,「あっ,コレが足りない」とか,「アレがない」なんてことは論外の外としても,手際が悪いと炒めた野菜を焦がしてしまったり,食べようとしてお皿によそったらまだ肉や野菜が生っぽかったり固かったり,ひょっとするとカレーは出来たのにご飯が炊けてなかったり(爆)。そういう分単位・秒単位とも言える調理の流れ,手順がキチンと理解出来ている人って,気配りできる=先を読む能力が優れているようです。芸能人でいえば,グッチ裕三とか島田紳助とか木村祐一(以上,芸能人につき敬称略)とか……。


 料理が上手くなる最大の『コツ』って何だか知ってますか?それは,『食いしん坊であること』です。意地っ張りで諦めが悪くて些細なことにクヨクヨしてしまう,けど美味しいものを食べたいと思っている人は,必ず料理が上手くなるんです!(断言!)勉強だって同じことです。ていうか,それは世の中のすべてのことに当てはまる真理でしょ?『好きこそものの上手なれ』ってね。


 ただ授業を聞いているだけの生徒,聞いてすらいない生徒。それに対して,今こんな話をしてるから次はこういう質問がくるんじゃないか?と考えられる生徒,こんなことを聞かれたら悩んでしまうから逆に質問してしまおうと思っている生徒……。どっちの方が優れているかはいうまでもありません。でも,誰にでも出来るンですよ!

 『どうでもいいや』とか『もう上手く行かないから諦めたョ』なんて涼しい顔してノタクってる輩には,『全日本熱血協会®』総裁(自称)の私Forte氏からすれば『叩っ斬ってやるぅ!!!』と最高血圧が300upになってしまう位,頭に血が昇るんです。cynicalなポーズで格好なんぞ付ける前に,やってみせィ!っちゅうことですな。

こんな勉強方法じゃ,ダメだよね。→暗記万能主義

December 28 [Sun], 2008, 12:39
勉強するとき,『全部丸ごと暗記できたら…』というようなことを考えたことはありませんか?えっ,いまだに考えているって…!?それじゃあのび太くんと同程度ですから,ドラえもんに助けてもらうしかありませんね…。
 でも実際,そう考えていると思われる受験生は結構います。特に中級〜初級レベルの人に多いようです。そして,そういう人たちは勉強の仕方を知らないので,『易きに流れる』ため特にそう見えてしまうのかも知れませんが。
 そこで正しく勉強するための第一歩として,まずは『暗記』の功罪について考えておきましょう。『暗記』の意味については,当ブログの第1回を参照して下さいませ。


 さて,『暗記』の功罪についてですが,『暗記』とはいわば『栄養ドリンク剤』みたいなものと思って下さい。ユ○ケルとか,リポビ○ンDとか…いろいろありますが,風邪を引いたりしたときには私Arthur Forte氏もお世話になる(これを私Forte氏はドーピングと呼んでおります)ことがあります。

 でも毎日毎日栄養ドリンク剤を飲む人って,ちょっと『???』な人だと思いませんか?もし栄養補給が本当に必要なら,それは絶対に食生活を改善すべきです!(ちなみに栄養ドリンク剤を飲んで元気が出たように感じるのは,大抵が糖分=カロリーとアルコールなどの効果によるものです。)ここぞというときのエネルギーチャージには役立つこともあるでしょうが,毎日となるとやっぱり『???』ぢゃないですか?


 勉強だって,同じことです。毎日スナック菓子やジャンクフードを食べ続けるのと同じような,しょーもない勉強方法ばかり繰り返して,危機感に襲われたら『暗記』という栄養ドリンク剤に頼る…って,身体壊すでしょ,そりゃ。
 大事なことは,自分に必要なものを知ること。そしてそれを効果的に習得すること。決して焦らず慌てず,だけど確実に進めること。これに尽きます。
結局,

   勉強は『ドーピング』すべきものでない

のです。つまり,『暗記』は直前の補助という目的のみで使用するものであって,習慣的に用いていると身に付くどころか,むしろ害すらもたらすものだと思って下さい。『暗記』をするなら,試験直前の一週間以内,理想的には三日以内にした方がいいですね!
P R
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