子どもたちは夜と遊ぶ 

2005年06月19日(日) 18時00分
著:辻村深月

そこにいるのは悲しい殺人鬼。
求める心と惹かれる心が交錯した悲しい、でも確かな幸せのある物語だった。
「冷たい〜」が高校生のあの若い心の葛藤を描いた、感情を揺さぶられる物語であったのとは対称的に、この「子ども〜」の方は比較的落ち着いたもう“大人”である子どもたちのシックな感情の起伏が印象的で、そこに魅力を感じた。
抱えた何かを吐き出せる子どもと、もう吐き出すことに諦めを覚えた子どもの差が二作からは伺える。だからこそ、その動機も違うのだろう。

読み進めるごとに心臓を締め付けられる感覚に陥った。
夜中に涙が止まらなかった。
一途に複雑な心を持つ彼を助けたいと読者にさえも思わせる、その世界観にも圧倒された。

「冷たい〜」を読んだ方は、こちらも読んでみることをお勧めします。
色々な意味で衝撃と感動を与えてくれる、一作。

子どもたちは夜と遊ぶ(下) 

2005年06月19日(日) 17時59分
著:辻村深月

見えてくる様々な事件に隠された謎。
底冷えの世界に触れたあたたかな光。
不器用な優しさとエゴと悲しみが入り混じった物語は、一つの終幕へと向かう。
いつだって、私たちは子どもだ。

“大きなすれ違い”がゲームの行方を左右していく。
そして、唐突にやってきた終焉は、驚くべき事実だった。
藍色の世界の闇に一筋の光が差した時、彼らの物語は未来を示した。

子どもたちは夜と遊ぶ(上) 

2005年06月19日(日) 17時58分
著:辻村深月

言葉で表してしまうには勿体無い程の心の交錯がそこにあった。
連続して起こる猟奇的連続殺人事件を“その視点”から描くことによって見える闇と悲しみ。そして、希望。
涙が止まらなかった。

突如現れた謎の天才「i(アイ)」と「θ(シータ)」のゲームは始まった。
幸せなはずだった大学生活は、彼らの出現と殺人事件により大きく狂い始める。
最後に待つものは、一体何なのか。
そして、「i」の正体は誰なのか。
“終わらせる”為の物語が、今、始まった。

愛がなくても喰ってゆけます。 

2005年06月10日(金) 20時52分
著:よしながふみ

知る人ぞ知る、よしながふみ氏の描かれた「食べ物」の本。
漫画と共に紹介されていくお店も料理もまた素敵です。
紹介されているお店は勿論実在しますので、お近くの方はちょっと足を向けたくなるはず。
首都圏内にお住まいの方はヘタなグルメ雑誌よりもこちらを参考にするのがおすすめ。

私はいつかピエールマルコリーニ銀座に行きたい。
1680円のパフェも魅力的だけど、私はここのホットチョコレートが飲みたいかも。
阿佐ヶ谷のbagel(ベーグル)のパンもそのうち買いに行きます(笑)

お店紹介と共に綴られていくエピソードもまた感動的。
ドラマは日常にあるんだよ。

冷たい校舎の時は止まる 

2005年06月09日(木) 20時27分
著:辻村深月

“すべてが伏線”
こんな物語に私は始めて出会ったかもしれない。
もう過ぎた青春時代を脳裏に懐かしく思い出しつつ、私は彼らを見ていた。
まだまだ「子供」だと言われる18歳。高校三年生。
でも、18年分の歳月、人生を背負った人間だ。
強くて、弱くて、そしてとても愛しい。
そんな彼らに出会えたことを私は忘れたくない。

読み終えた瞬間、確かに何かが胸の中に落ちてきた。
どこかで忘れかけていた気持ちが戻ってきた、そんな気がする。
大切なものを見つけることが出来たのは、彼らだけではないのかもしれない。
何かを探したい時、私はまたこの本を手にするだろう。
彼らに会いたくなった時、私はまたこの本を手にするだろう。
さて、私はどんな「時」を刻んでいこうか。

同年代の方はもちろん、
学生時代が懐かしい方にも是非読んで頂きたい、
最高のミステリー、そして青春小説。

冷たい校舎の時は止まる(下) 

2005年06月09日(木) 20時26分
著:辻村深月

結末へ向かう物語にどこか寂しさを感じた。
本を閉じて、彼らと私の世界の境界線が引かれてしまうことが名残惜しいのだ。
見えてくる終焉と未来に心が震えた。

残された彼ら。
ついに見えた「ホスト」の正体。
散らばった謎が一つの記憶を浮かび上がらせていく。
止まった「時」から、彼らはそれぞれの道に向かって歩き出す。

冷たい校舎の時は止まる(中) 

2005年06月09日(木) 20時25分
著:辻村深月

一文字読む度にゾクゾクする。
物語の加速。
深まる謎。
読み手としての思い。
未だ見えてくることのない結末に、目を背けられない。

不可解な場所であるこの校舎内に閉じ込められた8人。
しかし、一人、また一人とその姿は消えていく。
響き渡るチャイム。
残された人形。
時計の針が、今、彼らの時を刻み始めた。

冷たい校舎の時は止まる(上) 

2005年06月08日(水) 22時29分
著:辻村深月

まずは上巻読破。
高校時代の"あの頃"を思い出す。
人気のない校舎の空気と温度の低い廊下の長さを覚えている私には胸踊らすことしか出来ない。
誰も失いたくないと思うと涙が溢れてきた。

物語の舞台は私立の進学校。
8人の男女がそこに閉じ込められることから物語は始まる。
進まない時間。
思い出せない自殺した級友の名前。
不可解な謎の秒針が今、動き出そうとしている。
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