トヨタ、顧客目線で迅速対応 レクサスSUV自主改修へ 

April 16 [Fri], 2010, 22:59
 トヨタ自動車が、米消費者団体専門誌から「横転事故の危険性がある」と指摘されたスポーツ用多目的車(SUV)「レクサスGX460」を自主改修する方針を固めたことが15日、分かった。生産についても田原工場(愛知県田原市)で16日から28日まで一時中止する。大規模リコール(回収・無償修理)問題で対応が後手に回ったと批判されたことから、今回は迅速に行動した。リコール問題の反省から顧客目線を重視した「カイゼン」の一環といえる。

 自主改修は、米国やカナダを中心に販売した約6000台が対象。日本本社では、姉妹車「ランドクルーザープラド」についても改修が必要かを調べる。同時に、SUV全車種を対象に走行テストを順次実施している。

 米専門誌は13日、高速で急カーブに差しかかった際、電子制御の横滑り防止装置の作動が遅れ、横転事故を起こす危険性が高いと指摘。トヨタはこれに素早く反応し、米国トヨタ販売は同日、レクサスGXの販売一時中止を発表した。

 ハイブリッド車「新型プリウス」のブレーキ不具合が発覚した2月上旬、トヨタは「安全基準は満たしている」とした上で、「感覚的な問題」と説明、消費者との認識のずれを露呈した。レクサスGXの場合も米国の安全基準は満たしており、顧客からの苦情はなかった。トヨタ社内でも「(横転は)特殊な条件下でしか起こらず安全性に問題はない」として販売中止に消極的な意見があったものの、「対応が1日でも遅れれば致命的」(トヨタ幹部)とした意見が大勢を占めたという。

 今回の指摘が電子制御装置だったことから、米議会などから「急加速問題」でやり玉にあがった電子制御原因説への疑念が再び噴き出す可能性もあった。この点でも、トヨタ経営陣は率先して問題がないことを立証するという判断を下した。

 リスク管理の専門家はトヨタの対応について「消費者目線に立ったもので、米国からも好感が持たれるのでは」と指摘した上で、「対応策の進捗(しんちょく)状況を定期的に開示する努力も必要」としている。(鈴木正行)

【4月16日8時16分配信 フジサンケイ ビジネスアイ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100415-00000024-fsi-bus_all