小悪魔な男の子 

July 13 [Sun], 2008, 21:41
『新婚前旅行』


エロ悪魔から衝撃のキスを受け、はや3日が経った。


あれから沙百合は、エロ悪魔に振り回される日々が続いた。


隙があらばキスをされ・・・・


抱きつかれ・・・・


この前なんて”もしかして処女?”なんてデリカシーのないことまで聞いてきやがったのだ。


「幸恵(沙百合の母親)さん。この料理すごい美味しいよ」



にっこりと笑い、幸恵の料理をほめる英二。


幸恵の前と、よっちゃんの前で見せる姿はまったくの別人のようだ。


沙百合はというと、そんな英二の態度にイラ立ちを隠せない。



「まったく〜♪英二くんは口が上手いんだからっ!」



そんな別人英二に騙され、にこにこと笑う幸恵。



−・・・今すぐにでもコイツの本性をバラしてあげたい。



「あ、そうだ。」



そんな中、よっちゃんが何か思い立ったように言葉を漏らした。



三人の視線がよっちゃんに集中する。



「明日からワタシと幸恵さんで”新婚前旅行”に行ってくるから・・二人仲良くするんだぞ?」



ニカっと白い歯を見せて沙百合と英二にそう言った。



よっちゃんの隣では、頬をピンクに染めてはにかむ幸恵。



−・・・し・・・新婚前旅行?!


新婚旅行じゃなくて、新婚前旅行?!



「む・・・・無理無理!!」



二人仲良くって・・・・・


そんなの



危険すぎるっ!



沙百合の必死な態度に二人は首を傾げた。



「何言ってんだよ、沙百合。俺らこんなに仲いいじゃん?」



英二は沙百合の首に腕をまわして、仲のいい兄妹をアピール。



正直噛み付こうかと思ったが、英二が囁いた言葉でそんな考えももみ消した。



「・・・抵抗なんてしたら・・わかってるよな?」



−ビク!



英二の声に鳥肌が立つ。


あたし、絶対に変だよ。


英二がこうやって、耳元で囁くたびに反応しちゃう。



「うふふ。本当に仲がいいのね〜」


幸恵は嬉しそうにあたしたちを眺めている。



どうやら英二の囁きは幸恵とよっちゃんの耳には届いていなかったようだ。



「・・・で・・でも普通新婚前旅行なんてしないでしょ?」



アタシは呆れたような言い草でそう口にする。


「「だってラブラブなんだもん」」



息のそろった回答に沙百合と英二も呆れ顔。



・・・その歳でラブラブはないでしょ。



まぁ、そんなワケで明日から一週間


この広い家にアタシと英二くんだけになるわけで・・・。



それって・・・・



それ・・・・・ってっ!



「ありえないっつーの!」



不満をトイレのドアにぶつける。



ていうかママたちもデリカシーがなさすぎなのよ!



普通、年頃の男女を家に二人で残す?!



いくら兄妹ってもさ、まだ兄妹になって3日目よ!3日目!



「ママの馬鹿やろー!」



半泣きになりながら何回もドアに拳をぶつける。



狭い空間で沙百合の声がやけに響いていた。



・・・・もう寝よ。


明日は学校だし。


でもどうして日曜の夜ってこんなにも憂鬱なんだろうか。


しかも明日から英二と二人っきり。ということもあり、さらに憂鬱感は増していくばかり。



はぁ、とため息をつきながらトイレのドアを開けた。



−バチ



ドアを開けると、丁度そこで英二が通りかかり目がバッチシと合ってしまった。



「・・・・・・・」



沙百合はそろ〜っとした様子で英二の横を通り過ぎようとする。



だが、そんな沙百合を逃がすわけはなく。



英二の大きな手が沙百合の腕を掴んでいた。



「・・・あ」


そしていつものように、沙百合を自分のほうへと引き寄せて



瞬く間に英二の胸の中へと包み込まれる。


英二の大きな胸板と、沙百合のでっぱった胸がぴったりとくっつき


そこから感じる英二の体温に胸が疼く。



「あっはっははは」



すぐ近くにあるキッチンからは幸恵とよっちゃんの笑い声が聞こえてくる。



ママたちがアタシたちの、こんな姿みたら・・・・


どう思うのかな?



そうは思うものの、体が熱くてなんにも考えられない。



「・・・え・・いじくん?ダメだよ。離して」



説得力のない弱気な声。



英二は子悪魔のようにイタズラっぽい笑顔を沙百合に見せた。




「どうしてだよ・・・」


小悪魔な男の子 

July 13 [Sun], 2008, 21:13
『新しい家族』




沙百合は、瑛士に連れられ二階へと続く階段をのぼっていった。



さすが立派な家だけあって、広い。



ものすごく広い。



二階には部屋が10個もあって、狭いアパートに住んでいた沙百合にとっては豪邸のようなものだった。




「すごいッ広いッ!天井たっかい!」



広い家にテンションも上がり、勝手に部屋を空ける始末。



「ねネッ!ここ誰の部屋?!」



目をキラキラさせて、後ろにいる瑛士に質問をする。



「・・・親父の部屋。」



よっちゃんの部屋は、一言で言うとシンプル。



真っ白なテーブルが真ん中にあって、その周りをソファーが囲んでいる。



しかし、そんなシンプルな家具がある中

壁に貼られているポスターに吹き出してしまった。



壁にかけられているのは、国民的アニメである


ち○ま○子ちゃん 




やっぱり、おじさん。


ただ者じゃないわ・・・



「よぅしッ!次つぎー!」



沙百合は後ろにいた瑛士の横をすり抜け、向かい側のドアに手をかけた。



「・・・そこは。」



瑛士が小さく、そう呟いたのが聞こえた。



沙百合は咄嗟に瑛士の方を振り向いた。



「あけたら・・・大変なことになるかもよ?」


険しい、瑛士の表情に生唾をゴクリと飲みこんだ。



「大変なことって・・・?」



もしかして・・・


いわく付きの部屋とか?




そんなの聞いたら・・・




開けたくなるじゃんっ!



そんな沙百合の心境を悟ってか、瑛士が口を開いた。



「・・・どーしても開けたいなら・・・どうなっても知らないよ?」



そして瑛士はイタズラをする、小悪魔のような顔をして笑った。



−ドキ



何か・・・
一瞬、瑛士くんの表情が・・



目をこすり、再度瑛士を見ると。


そこにはいつもの瑛士の優しい笑顔。



・・・気のせいか。



でも、どうしよう。

開けるか・・・開けまいか。


そりゃもちろん。


・・・ね?



「開けちゃうもんねー♪」



沙百合は再び、部屋のドアノブを持つ手に力を加え勢いよくドアを開けた−



−ガチャ



・・・?



ドアを開け、沙百合の目に映ったのは。



至って普通の部屋。




・・・これのどこが、いわく付き?



「あ〜ぁ。忠告しておいたのに」




後ろから聞こえた、瑛士くんの声。



でも、さっきまでの優しい言い方とは違い


どことなく意地悪そうな、言い方のような気が・・・




「どー言う意味・・・ッん?!」


言葉の意味を聞こうと、後ろを向いた瞬間。



唇に生暖かい、柔らかな感触が・・・



目の前には瑛士の顔があって。



そーいう事に免疫のない沙百合にでも、何をされているのか理解するのに時間はかからなかった。



−キス??!



「ちょ・・・ッ!」



軽いキスを何度も、何度も交わす。



次第にキスは激しさを増し、歯の間を割って瑛士の舌が侵入してきた。



「ふぁ・・・ぁッ・・・」



自然に漏れる甘い吐息。



自分の声じゃないみたい・・・



しばらくすると唇は離れ、視界に瑛士の小悪魔のような笑顔が映った。



「・・・ッ!!!!////」



瑛士の顔を見た瞬間、恥ずかしさが増していく。



「・・・もしかして、ファーストキス。とか?」



鼻で笑いながら、瑛士は沙百合にそんな質問をなげかけた。


−ギックーン



「そそッ!!そんなことないわょ!」



明らかに動揺してるのが見てとれる。



そんな沙百合を見て、瑛士はクスクスと笑う始末。



「〜ッ!!!!最低ッ!!!」



瑛士と必要以上に密着した体を、必死に離そうとする。


だが、互いの体はまるで接着剤でもついているかのように、ピタッとくっついて離れない。




「心臓・・・めっちゃドキドキ言ってんじゃん。」



そう耳元で囁き、腰に回した手を更に自分へと引き付ける。




自分の胸と、瑛士の胸がピッタリと重なり合う。


「・・・ッ////」


数センチと言う、沙百合と瑛士の距離。

見上げればそこには、瑛士の顔がある。



沙百合は潤んだ瞳で、瑛士を見つめていた。


「そんなに・・・メチャクチャにして欲しい?」



少しかすれた声に
甘い、声色で


そんなハレンチなことを平気で囁く。



私・・・とんでもないところにきちゃった・・・?




その時・・・


パタパタ・・・



「瑛士〜、沙百合ちゃん〜」



階段を上がってくる音と、おじさんの声。



−や・・・やばッ!!!



こんな姿見られたら・・・


絶対にヤバイ!!



「・・・離れてッ!」



必死に瑛士を自分の体から離そうと、グイグイと押す。



すると簡単に瑛士は沙百合から離れてくれた。



「お!ここにいたか。部屋を案内してたのか?」



「まぁな。」



おじさんの問いかけに淡々と返事を返す。



そんな瑛士の態度が憎たらしくてたまらない。




って言うか・・・



私だけドキドキして
悔しいーッッ!!!!
・・・みたいな?


呪いを込めた眼差しで瑛士の方を睨みつける。



そんな沙百合を瑛士は小馬鹿にしたように鼻で笑った。



む・・・


む か つ く 



「はっはっは。仲がよくなったみたいだな。よかった、よかった。」



おじさんの呑気な声に、沙百合は拍子抜けしてしまった。



仲が良いなんてもんじゃないよ・・・



おじさんは豪快に笑いながら、二人に背を向け歩き出した。



「続きは・・・また今度。」



その隙に瑛士が、沙百合の耳元でそう囁いた。




「バガッ!!」



このエロ悪魔と、一つ屋根の下・・・



そんな危険すぎる共同生活はまだ始まったばかり。


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小悪魔な男の子 

July 13 [Sun], 2008, 21:00
『新しい家族』



ミーン・・・ミーン・・・



じめじめとした梅雨もとっくに明けて、ついに夏本番といったところ。



そんな中、この物語の主人公である田中沙百合は母親と共に
見覚えのない家へと来ていた。




結構立派な家で、外観は白で統一されている。



中の方も小綺麗に片付けられていて、沙百合と母親はダイニングテーブルに並んで座っていた。




そして、沙百合の目の前には

これまた見覚えのないチョビひげのチョイ悪なおじさんが座っている。




沙百合はこの状況を理解できず首を傾げるばかり。



そして母親の口から出てきた、衝撃的な内容に耳を疑った。




「お母さん、この方と再婚することになったの♪」




・・・はい?



「再婚って・・・!!ママが、この人と?!」



イスから立ち上がり、声を張り上げる。



だって・・・!そんな事一度も・・・!



「僕が今度から沙百合ちゃんのパパになる、よっちゃんです♪よろしくネ★」



チョイ悪な外見とは裏腹に、異様にテンションが高い新しい父親。



・・・ちょっと嫌かも。




沙百合はよっちゃんのテンションの高さに苦笑いすることしかできなかった。


まぁ、別に良いんだけどネ・・・


パパが死んで5年も経つんだし。



チラっと母親の方に目を向ける。



そこには幸せそうに微笑みながら、おじさんと話す母親の姿。



ママが幸せなら・・・


良いんだけどネ。



二人の微笑ましい姿に、少しだけ幸せな気持ちになっていた。




−ガチャ・・・



キッチンの入り口のドアが開く音がして


反射的に入り口のドアに目を向けた。




「おー!瑛士(エイジ)。帰ってきたか!」



「おう。」



ドアの前に立っている一人の男。



見た瞬間に、目を奪われてしまった。



な・・・ななに!この子!



切れ長の瞳、少し薄めの唇に、筋の通った高い鼻。



髪の毛は少し茶色がかっていて、ワックスか何かで無造作に整えられている。




非の打ち所がない、完璧な容姿。



この完璧なルックスで一体どれほどの女の子を泣かせてきたのやら。



「これが息子の瑛士。沙百合ちゃんの一個上だな。」



瑛士の父親が簡単に息子の紹介をする。



「どーも。沙百合ちゃんだよね?よろしくね」



整った顔に浮かべた、極上のスマイル。



なんとなく恥ずかしくなって、沙百合は頬っぺたを赤く染まらせた。




「よ・・・よろしくですッッ!」




しどろもどろになりながらも、自分も挨拶をする。



「仲良くするのよ?」



母親は呑気にそんな事を言いながら、用意されたお茶を口にする。



こんなカッコいい人がお兄ちゃんになるなんて、嬉しくないと言えば嘘になる。



でも、一応私たち年頃の男と女だし・・・



不安っちゃ、不安・・・。


「あ、それと、今日からこっちの美馬家の方に移り住むことになったからネ〜!」



−は・・・



はぁあ?!




沙百合は信じられないと言わんばかりに母親を睨みつけた。




「何言ってんのよ!着替えとかはどーすんのよ!」




「着替えや荷物なら、もうアンタの新しい部屋に運んでいるわよ?」




い・・・いつのまに!




「そんな・・・急に言われても」



あまりに唐突すぎる引っ越しに沙百合が頭を抱えていると・・・



「ていうか、もうアパート引き払ったし♪どの道私たちはここしか住む家がないのよ?」




・・・な・・・んてことを・・・




「ハハハ。遠慮しないで。ここが我が家だと思ってくれたら良いよ。」



−・・・そーいう問題じゃないっつーの!!



口をパクパクさせている沙百合の存在は無視されているかのように


母親とおじさんがハートを空中に飛ばして、お喋りを始めた。



何か私・・・



惨めな気持ちになってきた。



「沙百合ちゃん。」


名前を呼ばれ、ふと後ろを振り向く。



「瑛士くん・・・」



近くで見る瑛士くんの顔は本当に綺麗で・・・



沙百合の心臓はドキドキと鼓動を高鳴らせる。




「せっかくだし、部屋案内するよ。」



「・・・え?」



一瞬、誰かが言っていた


"男の子は皆、飢えた狼。"



と言うフレーズを思い浮かべた。



で・・・でも!!


瑛士くんは大丈夫だよ。



優しそうだしッッ!!



「うんッッ♪ありがとう!」



どうして、この時



そんな風に思ってしまったんだろう。



"瑛士くんは大丈夫!"



そう思っていた時点で


間違っていたんだ・・・。


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プロフィール
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脳内妄想小説を主に書き綴っているブログです エロ要素が含まれますので、苦手な方は見ない方がよろしいと思われます;; ポエムや詩、日記なども更新しています ちなみにUVERファンです♪ 好きな子は気軽に絡んでくださいね 小悪魔な男の子を最初から読む!
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