グリーンカレー 

2006年11月15日(水) 0時10分
今日の賄いはグリーンカレーだった。
昼の賄いは概ねシェフがつくってくれる。
山尾は一人ほくそ笑んでいた。数日前からこっそり店の近くのスーパーでグリーンカレーペーストとココナッツミルク1Lパックを買って、わざわざ食材棚の一番目立つところにおいておいたのは他ならぬ山尾だったから。

以前シェフが同じように賄いで作ってくれたタイカレーのおいしさといったら!
カレー好きの山尾が食べ歩いたどこの店よりもうまかったのだ。
きっとシェフは若いころ単身タイに渡りキックボクサーマモルのように90日殺しをかけられた兄を救うため壮絶なカレーバトルを繰り広げていたに違いなかった。
改めてシェフを尊敬したものだった。

その感動をどうしても味わいたかった山尾は兼ねてから練っていた計画を実行した。材料を揃え、さりげなく目に付かせることで無意識下に訴え、さらにダメ押しとばかりに休憩中に寝ているシェフに「グリーンカレーが食べたい」とささやき続けた。シェフはなんだかうなされていた。

かくして山尾の地道な努力は実を結び、世界で一番うまいタイカレーにたどり着いた。山尾は普段あまりたくさん食べるほうではないが、さりげなく自分の分を大盛りによそった。
そしてスパイシーな幸せに期待を膨らませながらスプーンを口に運んだ。

久しぶりのグリーンカレーは、それはそれは辛かった。
思わず叫び声をあげてしまった。
殺意すら感じられるほどに、山尾ののどを焼いた。

シェフに聞くと、前回も別に意識してタイカレーを作ったわけじゃなくて、ペーストが余ってたからあるもので適当に作っただけ、だったそうだ。そしてこの辛さもシェフにとっては許容範囲なのだと。
きっとそれは嘘で、シェフの安眠を妨害した山尾に対する怒りの表われなのだろうと思った。
大盛りの殺意のカレーと一生懸命戦いながら、今度からは普通にお願いしようと硬く心に誓った。

A peace of cake 

2006年11月15日(水) 0時04分
山尾直巳
LV25 愚者 ♂ 人間
職業 パティシエ
技能 製菓Lv4
   料理Lv1
   紅茶Lv2
   実用雑学/オタ知識Lv18
宿命 愛するもの/婚約者10
   得意技/セット沼→Duress10
   愛用の武器/ぺティナイフ5
   腐れ縁の友人5
   旧ファミコン1
   漫画1
   アニメ1
   ゲーム1
   ライトノベル1
   美食 5
計40
背景情報
某製菓学校を卒業後、カフェ、洋菓子店を転々とし、今夏から千代田区のカジュアルフレンチのレストランのパティシエとして働く傍らで料理の修業もスタート。
職場では真面目な夢あふれる見習いコックだが、学生時代に髪の毛一本血の一滴にまで刻まれたヲタクの烙印がまっとうな道を歩くことを許してはくれず、結局いろんな趣味が乱立するなんだかよくわからないブログをスタート。
そんなわけで。
ワレハ山尾直巳、コンゴトモヨロシク

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