「タイムトラベラー──クロノスの裁断」

2012年02月21日(火) 22時50分
時野旅人と名付けられた男の話を聞いたのは、警察学校の同期で交番勤務の友人からだった。

名前も住所も分からなくなったと交番を訪ねてきたのだと言う。
こういうことは日常茶飯事ではないけれど、それほど珍しいのでもないらしい。
心得たものですぐに病院に案内した。

当然警察としても身元を探していたのだが、しばらくして男が実際には記憶を失ってはいないと告白した。
ただ、それから男が語った内容が更にぼんやりとしたものだった。
過去へ行って父親を殺したために世界が変わってしまったと言うのだ。

それでも住所や名前など具体的な話が出てきたので、いくらか調べる手掛かりができた。
もっとも、住所は実在するが男はそこの住人ではないし、まったく縁もない(と彼自身も前もって認めている)。
何も分からないのと同じだった。
彼が記憶している内容から「母親」を見付け出すのに成功したものの、これも上手くいかなかったようだ。

そして今や彼の心は正真正銘、虚ろな状態となってしまっていると言う。

だから元から彼は妄言や虚言を繰り返していたのだろう、と友人は苦笑した。
「大体、機械も使わずに時間を自由に往き来するなんて、あり得ないよな」

俺は「そうだな」と適当な相槌を打ちながらも、その男にかなりの興味を持った。
いや、その男の言葉を信じていた。
何故ならば自分も他ならない「能力者」だからだ。



最初に時間を飛んだのは恋人が殺された夜だった。
俺がデートを不意にして通り魔の警戒に駆り出されたあの日、彼女はその通り魔の手に掛けられたのだ。
自分が一緒にいたら絶対に歩かなかったはずの道で、しかし自分が巡回していたほんの1キロ先で……。

我を忘れて彼女の遺体にすがり付く俺を当時の部長が引き剥がし、近くの公園のトイレへと追いやった。
俺は壁という壁を叩き、号泣した。
通り魔への怒りは勿論、仕事を押し付けた本署への恨み、それをみすみす受け入れてしまった自己嫌悪──そうした感情が身体を突き破らんばかりに満ちて、遂には俺は言葉にならない叫び声を上げていた。

するとふわっと一気に身体が軽くなる感覚がした。

妙にしんとしているように感じて出ていくと、警察関係者や野次馬が消えている。
あっけに取られている俺の耳に聞き慣れた靴音が入ってきた。
公園の前の道を見ると死んだはずの彼女が不機嫌な時の癖である早足で歩いてくるところだった。
声を掛けようとするのだがなぜか足は動かず、声も出せない。
次には彼女とは別方向から走ってくる男に気付いた。
立ち尽くすしかないままの俺から両者が植え込みに遮られた途端、彼女の「うっ……」と呻く声がした。
一瞬に絶望が襲う。
ショックと共にまた軽くなる感じが来て、俺は再び「現場」の喧騒に包まれた。

──何だ、今のは? 

錯乱して幻想を見たのだろうか。

──いや、幻想でも何でもいい。もう一度、冬実に会いたい。

強く願うと俺は再び時間を超えた。



以来、俺は事件の起きる度に飛び、その事件を「目撃」することで解決へと導いてきた。
勿論、いきなり「犯人はアイツだ」と言ったところでまともに相手にしてもらえないから、それなりに策を講じなければならない。

とにもかくにも、能力のお陰で俺は今や本部の捜査一課班長を務めている。
異例の出世に風当たりも強いが、いちいち気になどしていない。

端から信じる人間もいないからばらしはしないが、もし能力を使って事件を目撃していると言えば、批判もあるかも知れない。
どうして殺人をみすみす黙って見ているのか、と。
目撃できるのだから寸前に出ていって未遂で済ますのは可能なようだ。

実際、俺も彼女を助けようと何度か試みた。
しかし駄目だった。
あらゆる方法を考えて止めようとしたが、その度に強大な力が働くように現代に引き戻されてしまう(さもなければ最初のように身動きが取れなくなる)。

それで遂には過去に干渉はできないと諦めた。
せめて確実に犯人を捕まえて早期に解決しようと決めたのだ。



しかし、時野旅人は父殺しに成功したらしい。

殺人を実行できて殺人を防ぐのが不可能なのは、随分理不尽な気もするが、こういうことだろう。
通り魔が逮捕されるかどうかは社会を大きく動かす。
それは俺が動くことで成立していて、その大前提が彼女の死なのだ。
だから変えられなかったのだろう。
一方、一個人の親が死ぬかどうかは当事者にすれば大事であっても、申し訳ないけれど、歴史的一大事ではない。
時の修復作業みたいな働きでいくらでも修正が利く範囲なのだ。

もう一つ、時野が「父親」の血を引いていないことも大きかったのだろう。
実際のところは不明だけれど結果が何より物語っている。
彼が実子だとしたらやはり過去を変えることなく、現代に引き戻されたに違いない。
父殺しに成功したことが幸せだったのか不幸だったのか……やはり不幸だったのかも知れない。

彼は「母親」さえも失った。
当人は随分ショックを受けているようだが、早い話が彼は「母親」の血も引いていなかったということだ。
前世(面倒臭いので父殺しをする前に彼がいた世界をこう呼ぶ)で彼は養子だったのだろう。
だから本当の両親は他に存在していて、現世でも時野は存在し得たのだ。
但し、前世のように「両親」が結婚しなかったために、彼は「母親」の子にもなれなかった。



それよりも俺が興味を惹かれたのは、時野が父殺しをしたために能力を失ったということだ。
しかも「父親」を殺してすぐに能力を失ったのではなく、現代に帰ってくる(正確には現世に転位する)ことはできている。

一見矛盾があるようで「やはり虚言か」と疑ったが、考えてみれば寧ろ自然なことなのかも知れない。
彼が「父親」を殺した30年前の世界に彼は本来存在していない人間だ。
だからそこからいなくなる必要がある。
それで最後の一度の時間移動は可能だったのだろう。
現世に来てピースが収まったので能力は消えてしまった。



もう一つ気になるのは、彼が前世の記憶を持っている点である。
ピースに収まるのならば現世に合った記憶に入れ替わりそうなものだ。

これはもしかすると安易に過去を変えた者への罰なのかも知れない。
存在そのものが消えてしまえばそれまでだが、自分が溶け込めないままその世界で生きていかねばならないのは、相当の苦痛を伴うだろう。
現実に時野旅人は遂には精神を壊してしまった。

しかし神様のような者がいたとして、罰を与えるくらいならば最初から過去を変えさせなければいいように思う。
俺に関しては明らかに「変えさせない力」が働いている。



果たして時野旅人は本当にタブーを犯したのだろうか。

『相棒ten』♯16「宣誓」

2012年02月16日(木) 13時38分
ラムネから事件の調査を依頼される特命係
立呑屋での口論の末に一方が相手を転落死させたという一見単純な傷害致死であったが、加害者が元警察官で出頭したのがかつて勤めていた蓮沼署ということから、取り調べに手心が加えられる可能性もある
しかし何も起きていないのに監察室が動く訳にはいかない

右「これから何かが起きそうな気がするから、今の内に暇な僕達を動かしておこう、という訳ですか」

調べ始めてみるとすぐに、偶然に出会ったと思われていた被害者と加害者に面識があったらしいことが分かる
蓮沼署は敢えてその事実を無視或いは隠蔽したと思われた

続いて被害者の部屋から5年前の女性警察官殺害事件の記事のコピーが見付かる
そこへタイミング良くラムネから、加害者がその事件の後に地域課から異動になり程なく退職したと、情報がもたらされます

女性警察官殺害事件の捜査を担当した捜査一課の班は──

イタミン「は?」
尊「ですから5年前の蓮沼署の女性警察官が殺害された事件のことを教えてもらえませんか」
芹「何だって今更……また何か調べているんですか」
右「その辺りも含めてお話できればと思っています」
三「──正直、あれはやりきれないヤマでしたよ」

蓮沼署の女性警察官が自室で絞殺されているのが発見された
現場の状況から手慣れた窃盗のプロによる犯行と見られ、最有力容疑者として一人の男が目を付けられる
しかし決定的な証拠が見付からないまま、その男を泳がせている最中に、駐車禁止で警察官が男に職務質問をした
すると車検証から女性警察官のキャッシュカードが出てくる
蓮沼署の強行犯係の刑事達がそこに駆け付けた
「違う、俺じゃねえよ」と逃げ出した男は線路上で転び、電車に跳ねられる

右「死亡した野橋幸也という男を職務質問したのが地域課の国原貴弘という巡査だった訳ですね」
イタミン「確かそんな名前でした──特命係は何を嗅ぎ回っているんです?」
右「どうもありがとうございました。神戸君、行きましょうか」

右京サ〜ン、約束が違いますよぉ〜(爆)

何とか10分間だけ元巡査への聴取を許される特命係だが、肝心なところで打ち切られてしまう
しかしそれでも右京サンは野橋幸也の死体検案調書の改竄を発見し、女性警察官殺害犯人が別にいた事実に気付いた

更に5年前に蓮沼署が龍翠会による振り込め詐欺の取り締まりをしていたこと、その龍翠会の人間と転落死した風俗ライターが刑務所で同房だったことから、右京サンは女性警察官を殺害した真犯人の目星を付ける





いよいよ5年前の事件は冤罪となって、今シーズンの♯1で明らかになった尊クンの過去が絡んできました

やはり♯1がシーズンの終盤への布石になっていたようですね
それは即ち尊クンの卒業…………全く見えない先の話は控えましょう

ともあれ過去の負い目から尊クンが暴走!!
公務員法違反容疑でラムネの取り調べを──

と思いきや、どうやらラムネと特命係の策略だったようですね
米沢サンまで呼んでおいて、途端に尊クンもさっと動いてUSBメモリーを渡しましたから



「5年前からずっと思っていたんです、もう嘘を吐くのは御免だって」
と言いながら今回も嘘を重ねた国原貴弘の言動に対して矛盾を感じる人もあるようですが、これが人間の弱さというものではないでしょうか
どんなに誓いを立ててもしがらみ等に縛られて破ってしまうのが人間ですよね?

さてそんな国原を見た尊クンの言葉
「あの姿を見たお陰で……僕も、やっと、覚悟が、できた気がします」

覚悟とは何の覚悟でしょうね

よい子は見ちゃダメ

2012年02月12日(日) 13時11分
手に持っている物が軽くなった気がして奏が見ると、土は何となく白っぽくなり、瓶にはひび割れよりは切れ目と形容したい直線的な筋が付いていた。



健全化に資する運営方針に基づき、18歳未満のお客様にふさわしくない表現が含まれる可能性があるため、こちらのつぶやきは投稿──できないそうです







∠(゚Д゚;ゝ ドコガイケナインダァッ!!







最近のJKはこの文章を見るとエッチな写メを撮りたくなったりオジサンに援助してもらいたくなるのでしょうか
それともお坊ちゃん達が暴れ出すとか?



因みに、「土は何となく白っぽくなり、」を削っても投稿できませんでした
それから「ひび割れ」を「ヒビ」と直してもダメでした
「切れ目と形容したい」を「切られたように」にもしてみました

てぇことは「直線的な筋」が規制対象なのか!?
えっと「直線的な筋」……「直線的な筋」…………



あのぉ
何がいけないのか想像する方がよっぽどイメージが広がって危険な気がするのですけれど(苦笑)

「タイムトラベラー──その患者」

2012年02月10日(金) 21時07分
あの男性のことを聞きたいんですか、刑事さん?

そうです、最初は名前も住所も記憶していないということでお巡りさんが連れてきました。
所持品と言えば雨合羽しか入っていないリュックだけで、手掛かりになる物はない。
だから何とか記憶を取り戻せないかとこの病院に来た訳です。

でもね、問診を始めるとどうもおかしい。
……いや、おかしくないからおかしいのですが。
私も何人も記憶障害の患者を診てきましたからね、話している内にこれは違うと感じるんですよ。

3日目に本当は自分がどこの誰だか記憶しているとようやく白状……告白しましたね。
ところがすぐに「その記憶は現実とは食い違っている」と、また妙なことを言い出しました。
信じてもらえないのは百も承知だと前置きして彼は語ったのです。

自分には時間を自由に行き来できる能力がある。
そして自分が生まれる前の父親を殺した。
しかしその為に母親が別の男性と結婚することになり、この世界では自分の記憶にある住所にも住んでいない。
自分の名前も変わっているはずだから言っても意味はない。

──ということです。

でも変ですよね、父親を殺したのにどうやって生まれてきたんだって。
もっとも彼に言わせれば、父親は本当の父親じゃなかったから、らしい。
確かにそれならば矛盾はないですね。

そもそも時間を自由に飛び越えられるなんてこと自体があり得ないのですが、ただ彼は至って正気に見えました。
差し詰めSF小説のアイデアを語っている感じですね。

それで私も調子を合わせて言ってやったんですよ、「だったら過去に行ってお母さんが誰と結婚するか見てきたらどうか」と。
そうしたら途端に「それだ!!」とカウンセリングルームを飛び出して、廊下を猛ダッシュし始めました。
端まで行くとしきりに首を傾げて、やはり猛ダッシュで戻ってくる。
だから「廊下を走り回るのは困る、中庭でやってくれ」と頼みましたよ。

彼は憑かれたように全力疾走を繰り返しました。
──私が何を言いたいか分かりますか?
そう、憑かれたように走った彼は疲れただけだったというオチです。
芝生に大の字になって、「あいつを殺したから能力が消えちまった」と汗だか涙だかで顔をぐしゃぐしゃにしていましたよ。

勿論彼の話を検証もしました──警察の方だったらご存知ですよね?
あ、その時の担当ではなかったのですか。

はい、彼の言う父親は確かに亡くなっていました、宵湾台風の犠牲者としてね。
そう処理されるように狙って殺したと言った彼の言葉が裏付けられる形になりました。

しかしこの場合、どうなるんですか?
確か現在は時効制度は撤廃されているけれど、過去の事件については適用されないんでしょう?
でも、彼を基準に考えるとほんの一ヶ月ばかり前の犯行になります。
ということは時効はどちらにしても関係なく……え? 生年月日以前の事件の犯人にはなりようがない?
それもそうですね。

しかし彼はどうしてあの水害の犠牲者の名前を知っていたのでしょうね。
名前どころか出身地や当時勤めていた会社に社員寮まで知っていたんですよ。
親類縁者でないことは調べが付いているようですが……。

そんなことよりも話を先に進めろと?
あ、時間がないんですか。
これは失礼。

母親についてですね。
旧姓も含めた母親の名前と大体の本籍地も彼は記憶していましたから、それを元に探し出したんですよ。
ええ、警察の方が、ね。

驚きましたね、これも該当する人物がいようとは。
そこで彼に会わせることにしたのですが、ちょっとしたテストをしてみました。
母親と思われる女性だけでなく同年輩のウチの職員を3人選んで、いきなり彼の前に連れていったんです。
そうしたら彼は迷うことなく、本命の女性に向かって「母さん」と呼び掛けました。
女性の反応も早かったですね、即座に「あなたは誰ですか?」と不快そうに……。

余程ショックだったんでしょう、彼はそれで本当に気が触れてしまいました。
と言っても、目付きが変わったと私が感じるだけで、話す内容は相変わらず「僕には時間を超える能力が……」という調子です。
だから正直私には判断が付きかねるんですよ──彼の気が本当に触れてしまったのか正気なままなのか、それともずっと病み続けていたのか……。

『相棒ten』♯15「アンテナ」

2012年02月09日(木) 14時06分
女性を背後から殴る連続通り魔事件が発生
被害者が死亡していないので今のところは所轄署で扱われているけれど、もし死者が出て警視庁に捜査本部が立つことになったら……
それまでの捜査一課の怠慢を責められるのを心配して内村部長は捜一トリオを前もって動かします

芹「もぉ、やっと事件番終わったばっかだって言うのに」
イタミン「上等じゃねぇか、俺はそういう卑劣な野郎が許せねぇんだ」
芹「そりゃあ先輩はいいっすよ、ノンプライベートなんだから」
イタミン「誰がノンプライベートじゃ。俺はな……」
三「だから急な仕事なんだって。時間見付けて一度帰るから、着替え用意して……おい、トシ子っ!!」
芹「トシ子!?」
イタミン「な? ああやって家庭を壊す人もいるんだ。それに比べたら……」
三「まだ壊れてねぇぞ」
芹「『まだ』っていうところが何とも香ばしいっすね」
三「やかましいわっ、お前!! 行くぞ、おい。ああ、畜生」

さすがに櫻井武晴さんの脚本、絶妙の掛け合いですね(笑)

事件の発生したのは千束署の管轄区域ということで『鑑識米沢守の事件簿』の相原刑事が登場
…………回顧も遂にスピンオフに及びましたか(苦笑)

米沢サンに協力を願いに来たのにつれない態度を取られているところで、米沢サンが敬愛し「頼まれれば何でもやる特命係」の右京サンに出会います
捜査経過を報告するなり、捜査本部から外されたことを右京サンに見抜かれる相原刑事
謹慎中だと聞かされながらも一緒に捜査を始める右京サン(と巻き込まれる尊クン)は優しいですな(え? 自分でも謹慎上等の日々だから気にならないだけ?)

しかし謹慎を無視するだけあって、何かと相原刑事は突っ走ります
陣川警部補に似ているような気もしたけれど、面倒臭さは彼以上かも(苦笑)
それをいちいち論理立てて説き伏せようとする尊クン、相当ストレスが溜まるでしょうね
この対照が見事なので逆にマッチして見えます
右京サンは相原刑事の盲進になぜかあまり注意をしません

ネットの書き込みから特命係は一人の青年に注目しました
訪ねていくと、たまたま事件現場の聴き込みに来ていた捜一トリオもいました
その結果トリオはその青年に疑いの目を向けます
一方相原刑事はひきこもりの青年を信じています(その割に行動は逆効果なことばかりですが)

張り込みをする捜一トリオのところに現れる特命係と相原刑事

相「やっぱり佐々木真人を張っていたんですね。やめてください。彼は傷付いているんですよ、この9年ずっと」
イタミン「この熱血先生、どっかにやってくださいよ」
相「この上警察に傷付けられるなんてことがあっていいはずがない」
イタミン「しっ、声が大きいよ」
ここでいきなり車に乗り込む相原刑事
相「どうしてもと言うんなら僕も一緒にここにいます」
イタミン「どうしてもなんて頼んでねぇよ」
三「警部殿、我々は万一これがウチの主導になった時のための先行捜査を命じられているんです」
右「そんなことだろうと思っていました」
三「所轄の捜査本部の刑事とは組めません」
相「僕は捜査本部の刑事じゃありません」
三「ええ?」芹「ああ?」
尊「もういいじゃないですか、杉下さん。行きましょう」
右「いえ、君も一緒にここに残ってください」
尊「えっ?」芹「ええ?」
右「彼はここに残ると言い張るでしょう」
相「はい、言い張ります」
右「その場合、彼だけここに残していくのとウチの神戸君もここに残していくのと、どちらがよろしいですか?」
イタミン「何の二択ですか」
芹「あ、ああ、でもでも先輩、この不安定な人だけ残されるよりは……」
尊「ちょっと杉下さん、僕にも意思というものが……」
右「どうやら結論は出たようですね」
尊「無視かよ」
右「神戸君、お願いしますよ」
尊「ちょっと杉下さん」
三「警部補殿、行くならこの人も連れて行ってくださいよ」

相原ぁ、開き直るなぁっ(笑)!!
尊クン良かったね、右京サンは君を無視していないよ



今回は右京サンに通り魔事件の捜査を真っ直ぐに歩かせてはいないけれど、きちんとそれが解決に結び付いていました
テーマを物語に昇華しているのは櫻井さんならではでしょうか

アンテナの感度は身につまされますな
誰かの為と言いながらもそこにはどうしても主観が入ってしまう、それを時には裏切りと捉える感受性もある──人間関係は難しいですね



ね?





ところで尊クンが今シーズンの最終回で卒業するそうですね
どういう形で去るのかは明らかにされていませんが、ミッチーがインタビューで「殉職でなければ再登場もありますから」という意味合いの言葉を繰り返しているのが、却って気になります(・_・;
なぜ「殉職でなければ」を強調する!?(本人は意識していないかも知れないけれど)

水谷豊さんは再登場の可能性に触れて「双子の弟がいたとかね」と発言したようで……
あの……お言葉ですが豊さん、尊クンがただ転属になるだけだったら双子は必要ないのでは!?(・Д・;

尊クン……大丈夫だよね?

しかし『相棒』のスタッフのことだから、尊クンの殉職を予感させておいて別の誰かをナニするという可能性はありますね
例えば尊クンに近い存在でラムネ大河内さんとか



過去の事件で逆恨みした何者かが尊クンを襲撃する
間一髪のところでラムネが身を挺して守るのだった
崩れ落ちるラムネを抱き止める尊クン

尊「大河内さんっ!!」
ラムネ「……無事か」
尊「どうしてこんな無茶を……」
ラムネ「お前を守れて本望だ」
尊「しっかりしてください」
ラムネ「後を……頼んだぞ」
尊「何、言ってんですか」
ラムネ「……尊、お前に会えて俺は……」

がっくり
オールバックの前髪がはらりと垂れたラムネは満足そうに微笑んでいた

こうして尊クンはラムネの遺志を継いで監察官になる──



(-_-゙



何かあり得そうで怖い

もう少し明るい予想をしなければ



尊クンがたまきサンとまさかの再婚!!

右「もう君の顔なんか見たくありませんっ!!」



というのは?(・∀・)

右京サンのダメージが大きそうだな
それこそ『相棒』が終わってしまうぞ

「タイムトラベラー──父殺し」

2012年02月07日(火) 1時20分
母があっけなく逝った。
心筋梗塞だった。

酷い鬱状態になり、このニ、三年は外出らしい外出もしないで、それが深刻なまでに血管を詰まらせたのだろう。

自分には無関係のように進んでいく弔いが済むと、呆然とした心にようやく喪失感が募ってきた。

──母さんは居なくなったんだ……。

そして喪失感が憎悪にすり替わるのに間はなかった。

──あいつが母さんを殺したんだ。

些か手遅れながら「父親」に対する殺意は決定的になった。

僕はあいつを「父親」なんて思っていない。
はっきり意識したのは母が鬱になってからだ。
しかし今となっては子供の頃から潜在的にそう感じていた気がする。

母は苦労をするためにこんな奴と結婚したようなものだ。
そのいちいちを数え上げるのも腹立たしいばかりで、その蓄積の末に家に引きこもった母を労るどころか、尚もあいつは「クズだ」「役立たず」と責め立てた。

それを知っていながら何もできなかった僕にも母を死に追いやった責任の一端はあるのだが……。

だからこそ僕にはあいつを殺す義務がある。
あいつを殺して母に幸せな人生を歩んでもらうのだ。

と、言うと奇異に感じられるかも知れない。
もうこの世にいない人間に幸せな人生を歩ませるとはどういう意味か、と。

実は僕は過去や未来へ自由に行き来できる能力を持っているのだ。



初めて使ったのは10歳の時だった。
母の思い出の品でもあるおもちゃをあいつはゴミとして何にも考えずに捨てた。

悲しくて家を飛びだしてただただ闇雲に走り、結局家に帰ると、不思議なことに玩具が捨てられずにあった。
訳も分からず、とにかく二度と捨てられないように机の引き出しの奥に隠していたら、母が現れて「もう帰ってきたの?」とひどく驚く。
時計を見ると午後1時だった──いつもだったら学校にいる時間だ。

その時にはすぐには理解できなかったが、あれこれ考えている内に能力の存在と使い方が分かっていった。

別にこの能力を周りに隠しているつもりもない、言っても誰も信じないだけだ。
タイムマシンであれば一緒に時間旅行でもして実証できるのだろうが、ひたすら駆ける僕のやり方では無理がある。
人どころか財布さえも落としそうで大抵は置いていくようにしているくらいだ。



この能力を使って、母と結婚する前のあいつを殺すのだ。
その結果自分も生まれなくなる──つまり「父親」を殺害すると同時に自分も消えてしまう可能性はあるが、母が幸せになるのならばそれでも構わない。

というよりも、自分は消えないと確信していた。
僕はあいつの血を引いていないと信じている。
特に根拠があるのでもない。
ただそう思えてならないのだ。



──……年9月11日!
強く念じて一気に走る。
かぁっと熱い感覚に包まれて、それがいつもより長く続いた後に、すぅっと冷えていくと周りの景色ががらりと変わった。

狙い通りに小学校の廊下だ。
激しい風雨が窓を叩いている。

僕はデイパックから雨具を出して着ると窓から外に出た。

──校門を出て右の方だったよな……。

この後の水害を予告するような風や雨に押されながらも、目的の建物はすぐに見付けられた。
そして目指す相手も……。

何度も繰り返し聞かされた通りにあいつは社員寮の窓の打ち付けに出ていた。
レインコートを着ていようが風雨に顔が歪んでいようがいくら若くなっていようが、間違いはなかった。
「……さん、手伝いますよ」
念のために名前を呼ぶ。
あいつは誰が声を掛けてきたか確かめる余裕もない様子で「頼む」とだけ言った。

僕は足元の角材を拾うとためらうことなく相手の頭にフルスイングした。
あいつは風に吹かれるように倒れる。

──────消えない。

知らず笑い声が漏れた。
──やっぱり僕はこいつの子供じゃなかったんだ。

万が一に手違いがあってはいけないのでもう一度確かめると、紛れもない「父親」で絶命しているのも明らかだった。
多分台風の犠牲者として処理されるだろう。
警察の手を煩わせることにもなるまい。

僕は高揚した気持ちのまま走り出し、そのまま時間を飛びたいくらいだったけれど、再び学校に戻ってレインコートを脱いでから現代に還った。



──もう一度笑顔の母さんに会える。

ワクワクしながら玄関のドアに手を伸ばしかけて、何気なく表札を見上げた僕は固まった。
数秒の後に自分の迂闊さにようやく気付く。

──ここには母さんはいないんだ!!

そう、結婚する相手が変われば、当然その後に生活する家も変わる。
いや、それどころか僕の名前も変わっているはずだ──僕の名前を付けたのは父方の祖父だから……。

──僕はどこの誰なんだ?





×××××××××××××××





よく知らない人は一行目を読んでショックを受けたかも知れませんが、これは完全なフィクションですのでご安心を(笑)

ショートショートとして考えたのですが、だらだらと締まりがなくなりました
これでもかなり削っています
削っていないバージョンは準備中のホームページに出す予定です

一応断っておきますが、タイムパラドックスに挑戦しようとか大それたことは考えておりませんので、軽く読み流してやってください

『相棒ten』♯14「悪友」

2012年02月02日(木) 11時58分
Season8「怪しい隣人」に登場の三人組が再登場

「怪しい隣人」と言えば『ウルトラセブン』第10話
イカルス星人に四次元空間へ誘い込まれたモロボシダンが変身できずに苦しんだ…………(苦笑)



敢えて登場させるほどに印象的なトリオとも思えないのですが、脚本の徳永さんは愛着を持っているのでしょうか

珍しく内村刑事部長から頼み事をされる特命係
それにしても中園参事官がお気の毒でした

中「何を言っている、お前らなど呼ぶ訳がないだろう」
内「もういい、下がれ」
中「さっさと出ていけ」
内「(中園参事官に)お前だよ」
中「は?」

すごすごと退散する参事官
気を利かせてお茶の用意までしてこの扱いとは……それでも部長にはどこまでも付いていくのでしょうね(笑)

部長の依頼は人探し
それもただ飲み屋の主人の逝去を伝えるのも兼ねてボトルを渡すために常連客を探してほしいというもの

しかし右京サン、関わると事件を探り出してしまいます
その入り口が粉飾決算で逮捕された社長と報道写真に何故か写る奥村君──お間抜けトリオの一人でした

そこからトリオが出所後も立場は違いながら付かず離れずで互いに関わっていることが分かります
果たしてその裏にある陰謀とは!?

──というような内容でしたね
まあ、色々な人間の思惑が絡み合っていてややこしいものの、狭い所で動いているので大方の役回りは想像ができます(具体的に何がどうとは面倒臭くて考えはしなかったけれど)

トリオのこの先を思うと可哀想でもあるけれど、何のかんの言いながらも、三人でつるんでつまずきつまずき生きていきそうですね



ところで今回は尊クンは毒を吐きまくっていましたね

「いやぁ、墓穴を掘るってよく聞きますけど、実物を見たの初めてです」

「ぷっ……役員? よっぽど仲良かったんだね」

「いや、奥村君の仕事にもびっくりしたけど、君も負けないくらい似合わないことやってるね」

尊「大丈夫なんですかね」
右「はいぃ?」
尊「腹が立つほど美味くない」
右「おやま」

「ええ、広さの割にお客さんが少なくて、落ち着くなぁ」
尊クン、三人に恨みでもあるのかい?
それともおもいっきり見下している?

マが……

2012年02月01日(水) 16時04分
ある店でティラミスチョコレートに添えられているPOPに“優しいきな粉&スカルポーネチーズ”とか“ほろ苦コーヒー&スカルポーネチーズ”とか“スカルポーネチーズ&アーモンド”と書いてありました





マスカルポーネチーズでは!?
(・`"´・; ムムムッ…





いやいや、オイラが知らないだけでスカルポーネチーズもあるのかも知れない
そこでチョコのパッケージを見てみると、やっぱり「マスカルポーネチーズ」と書いてあります

それが一週間ばかり前のこと
昨日、再び訪れてみると…………





まだスカルポーネ!!!!





誰も指摘しないのですか(-_-;

しかし「これはマが抜けていますね」といきなり店員の人には言い辛いですよね(苦笑)

いやいや、もしかしたらマスカルポーネチーズはスカルポーネチーズとも言うのですか?



多分バレンタインシーズンに当て込んでの販売だろうけれど、直すのならば早くしないともうマがないですよ
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