「世界と世界の間で」 番外編「紅キヒト」第1夜 1/1 

August 23 [Thu], 2007, 23:24
どすんッ。

 大きな音がした、森の奥から。
いつもなら、静かな所なのに。
・・・なんだろう?
 「あ、伊都さんかなぁ。今回もまた派手に・・・あ、もしかして、本職関係かな。
 てか、本職って何なんだろ・・・全然教えてくれないなんてホントに酷いよなぁ、伊都さんは。」
ブツブツと愚痴を言いながら音の聞こえた方へ歩みいく。
しかし、先程、聞こえた大きな音は無く、森は静みかえっていた。
ただ、聞こえるのは、僕の足音と愚痴だけ。
「うー、何処だ〜伊都さんはー・・・目を離すと居なくなるんだから、困るよなー。」
溜息をついた。
「何が・・・困る、って?僕を子供みたいに言わないで欲しいんだけど。
 全く・・、実際、君は僕より二歳も歳下なんだからね?鳩羽?」
木の根本の大きな穴から僕を覗くように見ている人影があった。
僕はこの人を少しばかりだが知っている。
「び、吃驚した。伊都さん、何でそんな処から・・。」
そう、この人物が僕の最も困る人物<伊都>だ。
「え、いや、これは・・・木と木を繋げるワープでな。」
伊都は長い髪を揺らし根をくぐり、嘘丸出しの言葉を軽々と僕にかけた。
「いや、無いでしょ。それは。幾ら何でも。」
「ふん。馬鹿でもそれなりに分かるとは・・関心だな。」
「誰にでも、分かります!そんなこと!!馬鹿とか言わないでくださいっ!!」
「じゃあ、阿呆か?」
「そう言う事じゃ無いと思いますよ・・・。」
 全く、子供っぽい人だ。でも、伊都さんの傍にいる僕も子供なのだろうか。
それとも、保護者・・・?
 それにしても、何時見ても不思議な人だ、伊都さんは。
左目に眼帯をしていて、右目は燃えるような紅色。
その右目は、何もかも見通すような目で、僕の今考えていることもばれてしまいそうだ。
でも、実際この世界は、殆ど何でもありで、伊都ももしかしたらそんな超能力者なのかもしれない。
 伊都は森の南へと向かっていく。
森が少しばかり賑やかになった。
聞こえるのは、漫才のようなツッコミとボケの声。
そして、誰かの笑い声。
プロフィール
  • アイコン画像 ニックネーム:tenApe
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漫画とアニメ、
長髪キャラを好み、
ヲタク・腐女子として、
現在日本のどこかで
ひっそり生息中。
最近は、
鈴村ヴォイスと
斎賀ヴォイスに
魂を抜かれそうなった。
前世占いによると
前世は暗殺者らしい。
1994/08/03/獅子座/B型/
前略プロフィール
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