オペラグラス製造について

January 09 [Wed], 2013, 13:19
ひとは私に個性が無限な存在であることを教へ、私もまたさう信じてゐる。地球の中心といふもののやうに單に一あつて二ないものが個性ではない。一號、二號といふやうに區別される客觀的な個別性或ひは他との比較の上での獨自性をもつてゐるものが個性であるのではない。個性とは却つて無限な存在である。私が無限な存在であるといふのは、私の心裡に無數の表象、感情、意欲が果しなく交替するといふ意味であらうか。しかしもし私にしてそれらの精神過程の單に偶然的なもしくは外面的な結合に過ぎないならば、私はただ現象として存在し得るばかりである。私にして現象である以上の意味をもつことができないならば永劫の時の流の一つの點に浮び出る泡沫にも比すべき私の生において如何に多くのものがそのうちに宿されようとも、いづれは須臾にして消えゆく私の運命ではないか。もろもろの太陽をも容赦しない時の經過は、私の腦裡に生起する心像の無限をひとたまりもなく片附けてしまふであらう。それ故に私にして眞に無限な存在であるべきならば、私のうちに時の生じ得ず、また時の滅し得ざる或る物が存在するのでなければならない。
 けれども私は時間を離れて個別化の原理を考へ得るであらうか。個性といふのは一囘的なもの、繰返さないもののことではないであらうか。
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