なくてはならないもの

September 25 [Sun], 2016, 11:01
なくてはならないもの

             長田弘


なくてはならないものの話をしよう。
なくてはならないものなんてない。
いつもずっと、そう思ってきた。
所有できるものはいつか失われる。
なくてはならないものは、けっして
所有することのできないものだけなのだと。
日々の悦びをつくるのは、所有ではない。
草。水。土。雨。日の光。猫。
石。蛙。ユリ。空の青さ。道の遠く。
何一つ、わたしのものはない。
空気の澄みきった日の、午後の静けさ。
川面の輝き。葉の繁り。樹影。
夕方の雲。鳥の影。夕星の瞬き。
特別なものなんてない。大切にしたい
(ありふれた)ものがあるだけだ。
素晴らしいものは、誰のものでもないものだ。
真夜中を過ぎて、昨日の続きの本を読む。
「風と砂塵のほかは、何も残らない」
砂漠の歴史の書には、そう記されている。
「すべての人の子はただ死ぬためにのみ
この世に生まれる。
人はこちらの扉から入って、
あちらの扉から出てゆく。
人の呼吸の数は運命によって数えられている」
この世に在ることは、切ないのだ。
そうであればこそ、戦争を求めるものは、
なによりも日々の穏やかさを恐れる。
平和とは(平凡きわまりない)一日のことだ。
本を閉じて、目を瞑る。
おやすみなさい。すると、
暗闇が音のない音楽のようにやってくる。

ホアキン・アチュカロ ピアノリサイタル

September 23 [Fri], 2016, 0:25



浜離宮朝日ホールにスペインのピアニスト、ホアキン・アチュカロの演奏を聴きに行ってきました。

不勉強なもので、このピアニストの方は全然知らなかったのですが・・・(汗)
公演の新聞広告の演奏プログラムにグラナドスやアルベニス、モンポウの名前があったので、思わずチケットを申し込みました。





前半は定番曲中心、後半がスペイン作品。
前半は、ベートーヴェンがとても良かった。軽やかで明るいピアノソナタ。
ホアキン・アチュカロさんはかなりのご高齢のように見けられましたが、円熟のタッチというか、キラキラと輝くような軽やかな味わいがあって、洗練された洒脱な印象。

後半、モンポウの内省的な響きは本当に美しかったです。ペダル使いが素晴らしくて、音の余韻の残し方が絶妙。は〜っとため息をつきながら、すっかり酔いしれていました。
グラナドスは、官能的というよりは優雅で繊細。あまり重々しくならないところが魅力的でした。
アルベニス、「タンゴ」はゴドフスキーの編曲バージョン。
そして、「イベリア組曲」の「港」と「エル・アルバイシン」は圧巻。途轍もなく高度な曲を、いとも軽やかに弾きこなす素晴らしさ。今までに聴いた中でも、ひと際カッコいい!と思える演奏でした。




アンコールでは、特にスクリャービンの「ノクターン」(左手のための曲)に感動。
お茶目な動作で笑いを誘うなど、とってもチャーミングな方。
すっかりファンになってしまいました。またリサイタルがあれば、絶対聴きに行こうと思います。




スクリャービンの「ノクターン」。



Shimada Junko Style

September 16 [Fri], 2016, 13:52
大好きなファッションデザイナー島田順子さんの新しい本、「島田順子おしゃれライフスタイル」を買いました。



マガジンハウスから出版されるムック本はもう3冊目。
人気のほどが伺えます。

3つもリボンのついたふわふわのツイードのスーツに、ウエスタンブーツ。
すごいなぁ。
普通、こんな組み合わせ出来ないです。カッコいい。

今回の本は、前半は新作をご本人が着こなしているページが続き、豪華でセンスの良い御宅やライフスタイルの紹介、ここまでは今までと一緒だけれど、その後の過去を振り返る頁には、80年代の作品に加えてご本人の当時の写真も!
若くて綺麗な順子さん、まだ幼かったお嬢さん。
当時話題になった船上での結婚パーティ。
パーソナルストーリーの頁では、働くシングルマザーの苦悩が語られています。
以前、順子さんのイベントに行ったとき、「辛いことなんて山ほどある、泣いて泣いて、そして忘れるんです」というようなことを優しく穏やかな声でおっしゃっていて、華やかで厳しい世界で生きてきた覚悟のようなものを垣間見た気がしました。

たくさんは買えないけど、少しずつ、ほんとに少しずつ買い足している順子さんの服。
体に合っていて大好きだし、着ていると誉められることがとても多い。
香港でもレースのスカートをずっと穿いていました。
テンションのあがる、私にとっての勝負服です (笑)



以前の本と保存してある雑誌。
これ以外の雑誌はほとんど切り抜いて、ファイルしています。


三尺箸の譬え

September 14 [Wed], 2016, 12:00
叔母の法事で富山へ行ってきました。

初めての北陸新幹線!







座席がゆったりしていて、とても快適。
東京から1時間半で長野、そこから1時間で富山。
びっくりするほど近くなりました。

祖父母の葬儀以来だから、もう30年近くぶりになるのかな。
子どもの頃は夏休みに毎年数日滞在するのが習慣でした。
親戚大集合。いとこやおじ、おばたちとワイワイ楽しく過ごしていたことを懐かしく思い出します。





 




読経の後、住職さんがしてくださった話が面白かった。
極楽にも地獄にも、この世と同じように食事の時間があるが、ものすごく長い箸が用意されている。
地獄では、そのお箸が長すぎてうまく扱えず、口許に持ってこられないため全く食べられないうちに食事の時間が終わってしまう。
一方極楽では、その長い箸を使って自分ではなく他の人に食べさせてあげるので、皆がお腹いっぱい食べられる。
つまり自分のことしか考えていない世界が地獄であり、常に相手を思いやるのが極楽である、ということ。

帰ってネットで調べてみたら、三尺箸の譬えという話で、もともと中国の仏教説話であるそう。
なかなかうまいたとえ話だなと感心しました。
地獄、極楽という場所が特別にあるわけではなく、私たちの生きている世界そのものがそうである、ということですね。
そして、己の心掛け次第でこの世は地獄にも極楽にも変わる、と。




ハノン

September 07 [Wed], 2016, 14:50


今、ピアノのレッスンではバッハ、モーツァルト、グラナドスの3冊を使っているのですが、これにハノンも加わることになりました。

ピアノを習い始めて足掛け15年(途中28年間のブランクあり)、自主練で使ったことはあるけど、レッスンで見てもらうのは実は初めてなのです。
普通の指練習とスケールをそれぞれ1曲ずつ、テンポはマックスで。
30分のレッスンで4冊、やり切れるのだろうか・・・
(他の大人の生徒さんに聞くと、30分で1曲しかやらないらしい)

ちょっと心配ですが、これをやり続ければ確実に速い曲がなめらかに弾けるようになるはず!!
と信じて、がんばりまーす。



楽譜は娘の使い古しなので、すでに書き込みしてあります。



香港滞在記 其の参

August 31 [Wed], 2016, 22:34
最後の夜は、皆元気いっぱいの打ち上げパーティの後、ビクトリアピークへ夜景を観に。





この日はちょっと靄がかかっていて残念だったのですが、それでもじゅうぶん綺麗な夜景を見ることができました。


最終日。
この旅で初めての、モーニングコールの掛かってこない朝。
なのに思いの外早く目覚めてしまったので、思い切ってホテルでの朝食ではなく、街へ出て朝ご飯を食べようと思いつきました。香港映画のように、茶餐廳でモーニングしたい!


朝のホテル周辺は人が少ない。
そういえば、曜日の感覚がまったくなかったけど、今日は日曜日か。



ネットで調べて気になったお店は、MTRで3駅ほどの旺角(モンコック)にある。下町です。




野菜の市が立ってる。






八百屋の屋台の裏側にある、中國冰室。






庶民の社交場といった雰囲気。



タイルが貼られた柱、可口可樂の文字、天井の扇風機・・・
おじさんたちの威勢のいい広東語に囲まれて、まるで映画の中にいる気分。


モーニングセットのA。
メニューを見てもよくわからないので適当に指差して頼みました。
トースト、目玉焼き、ハムとマカロニの入ったスープ&コーヒー。〆て30香港ドル。
味はまあ、見た目通りかな。

でも、ひとり異国でぼーっとテレビを眺めながら、のんびり朝ご飯を食べられるなんて。
有り難さをしみじみ噛みしめながらの早餐だったので、味なんてどうでもよかった。
(後で調べてみたらこのお店、私の好きな映画「PTU」でも使われていたことが判明。)


バイトしようかな〜(嘘)


お店を出て、すぐMTRに乗って帰ってしまうのはもったいなかったので、ぶらぶら歩いて帰ることにしました。








提灯やお線香を売る店が多い。



お肉屋さん。中で解体してて、余すところなく売っている感じ。



香港の雀荘?



へんなメンツ。



ここも入ってみたかったレトロカフェ、美都餐室。



子どもの頃からの仲良しって気がする。









ここだけタイムスリップした感じの一角。





天后廟。
香港式のお参りの仕方がわからなかったので、跪いて、後は日式にお祈りしました。
椅子に座って休んでいるとき、天井から霧雨のような白雪のようなとっても細かいものがキラキラと降ってくるのが見えたんだけど、お線香の煙だよね・・・?





九龍公園まで戻ってきました。
かなり歩きましたが、楽しかったのであっという間。

公園では二胡の音源に合せて、太極拳をしているグループを見ました。
きっと香港など中華圏の人たちにとっての二胡って、こういう伝統的な音を出す楽器なんだろうなぁと思うと、あらためて今回私たちの演奏が驚きを持って迎え入れられたことが理解できます。

ホテルに戻ると、エレベーターでガイドさんと一緒になりました。
「買い物しましたか?」と聞かれたので、「モンコックの茶餐廳で朝ご飯食べて、それからここまで歩いてきて疲れた」と広東語で伝えたら、発音がいいと誉めてもらえました(喜)
数日居て、完全に忘れていた単語を少しずつ思い出してきてなんだか嬉しい。でも、聞く方は全くもってさっぱり。
これを機に、また勉強し直すのもいいかもしれないなぁ。

コンクールでの感動、レスリーとの再会、新しい素敵なお友達が出来たこと、16年ぶりに香港に来れたこと・・・・・・
一言では言い表せられない、本当に素晴らしい経験をすることが出来ました。全てに感謝の気持ちでいっぱいです。



このトート、今回めっちゃ役に立ちました!

香港滞在記 其の弐

August 30 [Tue], 2016, 21:55
四日目は音楽から解放(?)され、フリータイム。
オプショナルツアーに参加したり、友人同士で観光をしたりと各々が自由に楽しめる日です。

私はこの日、どうしてもしておきたいことがありました。
それは、私の香港好きのきっかけとなったレスリー・チャンのお墓を訪ねること。

1998年のクリスマスに初めて香港に行き、その夜に彼のカフェでレスリーに会いサインをもらったり、「欲望の翼」や「覇王別姫」のロケ地を探しに行ったり、ホンハム体育館でのコンサートを観るために生まれて初めての海外一人旅をしたり、ドキドキするような思い出をたくさんくれたレスリー。

なのに、香港映画に少し飽きてきて、レスリーのこともあまり思い出さなくなった頃、彼の訃報を聞きました。
忘れてた自分が責められてるような気がして、レスリーのことは半ば封印、それ以来香港に行きたいという気持ちも消え失せていた十数年。そこにきて今回の香港行きの話。

本当のことを言うと、二胡の力量もまだまだで迷惑をかけてしまいそうだし、香港を楽しめないのではないかという気持ちが先に立ち、コンクール参加には二の足を踏んでいたのだけれど、絶対行った方がいいよ〜と言ってくれる人がいて、熟慮の結果、行くことに決めたのでした。



香港在住の友人から沙田の寶福山というお寺にお墓があるらしいということを聞き、香港人のガイドさんやホテルのフロントの人に行き方を教えてもらって、MTRに乗って出かけました。同じクラスの友人が同行してくれてとても心強い。感謝です。

駅はショッピングモールに直結していて、結構な人出。
沙田は日本で言うと、大宮辺りに相当するそうです(笑)



無印良品があったりして、どこの国も同じような雰囲気。便利だけど、なんだかつまらない。
お花屋さんを探して、白いブーケを作ってもらいました。
可愛いお姉さんが、センスよくまとめてくれた。「ほうれんが〜」(綺麗だ〜)と言ったら、嬉しそうにニッコリ!

モール1階にあるタクシー乗り場に行き、フロントでプリントアウトしてもらったグーグルマップを見せるも、ドライバーのおっちゃんはなんだかひどく不愛想でつっけんどん。
香港のタクシーは怖いなぁと思いつつ乗ると、案外早く目的地に着きました。
お墓は山の上と聞いていたし、タクシーは途中までしか行かないとホテルの人も行っていたのですが、ちゃんと目の前に止まってくれました。寂しいところかと想像していたら、普通に街中。






この緑の服着たおじさんは優しかった!
日本からお花持ってくる女性はきっと多いのでしょうね。
私たちの姿を見るなり、親切に場所を教えてくれました。



寶福山寶禪堂695號というところにレスリーのお墓があります。





祈っているあいだは、やっぱり心が震えて、涙が出てしまいそうでした。
長い間来れなくて、ごめんなさい。



まるでケーブルカ―みたいな下りのエレベーター。
確かに、山と言えば山なんですよね。かなり急な。



駅への帰り道。
広場のような場所に数軒のお店があり、お供え用のお花を売っていました。
そしてそこを通りすぎると、すぐ駅の改札。

なんだ!
お寺は駅のすぐ近くだったんじゃない!
ショッピングモールではないほうの改札を出れば、すぐ目と鼻の先だったのでした。
道理で、タクシーのおっちゃん機嫌が悪いわけだよ。
帰りはタクシーつかまるかなぁなんて不安に思ってたのが可笑しい。
でもこういうことって、行ってみなければわからないのですよね。

それからMTRで中環へ出て、香港在住の友人と待ち合わせしたマンダリン・オリエンタル・ホテルへ。



ここが、最期の場所だそうです。
2003年の当日、ここに来たという友人にそのときの話を聞き、胸が苦しくなる思いでした。




イギリス聖公会のセント・ジョンズ教会。
中のステンドグラスが香港らしくて面白かった。


飲茶したい!のリクエストに応えて、友人が連れて行ってくれた名都酒楼。


香港四日目にしてやっと飲茶できるわ〜。








ビジネスランチなどでよく利用されるタイプのお店だそう。
ボリュームがあってとても美味しかった。
このときお腹いっぱいになって、夜の打ち上げでの潮州料理、あまり食べられませんでした。


で、食べてるそばからどんどん片づけていくという香港らしさ。


これも香港らしい奶茶(ミルクティー)。ほっとする味です。

普段はめったに会うことはないけれど、こうやって旅行に来たときに会える友達がいるっていうのはいいなぁと、あらためて思いました。
元々はネット上で出会って、本当に何年かに一度くらいの割合で、香港で会ったり、赤羽で会ったり(笑)、細く長くお友達でいる方。
お墓のことを教えてもらわなかったらお墓参りも出来なかったし、忙しいところ出てきてもらって、本当に有り難かった。人は皆、人に助けられて生きているんだってことを、最近いつも思います。




香港滞在記 其の壱

August 30 [Tue], 2016, 2:16
私が所属する二胡教室の楽団が「香港音楽節」というコンクールに出場することになり、総勢70名という大所帯で四泊五日で香港に滞在してきました。

久しぶりの香港。実に16年ぶりです。
かつて大好きだった香港。映画を見まくり、広東語の勉強をした日々を思い出します。

ただ、今回は観光旅行ではなく目的はあくまでも演奏のため。
それも順位が付くコンクールのため、事前に何かを調べたり遊ぶ計画を立てたりという余裕は一切無く、時間があれば練習に励む日々でした。



一週間続く音楽祭のうち、私たちは後半から参加。
香港に着いた当日の夜にミニコンサート、二日目が部門別の本選、三日目に成績優秀者による演奏、というスケジュール。
到着するとすぐ、空港からバスで香港の東の端のほうにある烏渓沙へ。



烏渓沙青年新村(YMCA)。
ここに香港、中国を中心にアジア各地から集まった若者たちが、泊りがけでコンクールに参加しています。

烏渓沙はかつてリゾート地だった場所で、鉄道が通ってからは住宅ができ、今は日本人も結構住んでいるらしい。
ざわざわ賑やかな街中とは違い、緑と海に囲まれた自然たっぷりの素敵なところです。



約30分のコンサートを終え、他の参加者の吹奏楽の演奏を聴く。
日本から来た私たちを意識してくれたのか、終盤日本のアニメソングをゲゲゲの鬼太郎からドラゴンボールまで、怒涛の如くメドレーで演奏してくれて感激!それですでに泣きそうになってしまいました。

翌日は起床して食事を取ると、またすぐにホテルのある尖東から会場へバス移動。









この施設がいつ出来たのかはわからないけれど、
なんだかとってもノスタルジーをくすぐられる、私の好きな雰囲気。









音楽に賭ける青春・・・
大好きなアジア映画の世界に入り込んでしまったようで、胸がいっぱい。
そのことをweiwei先生に言ったら、「その感動が演奏に出てましたよ〜」と笑顔で言ってくださった!
このとき、完全に十代の気持ちに戻ってました(笑)

コンクールは二部門に参加したのですが、有り難いことに、民族楽器部門は1位、オリジナル部門は2位(1位なし)という好成績を収めることができました。

しかし、結果がわかるまでが結構大変だった。
さすが香港、時間があってないようなもので、本選の結果が出たのが真夜中、早朝5時半に当日のスケジュールが発表になったのでした。




そして、三日目は最もハードな一日でした。
午前中は烏渓沙で各部門優勝者の中からグランプリを決める決戦大会、午後は授賞式。
夜は会場を替えて、石門駅近くのホールで閉幕式と演奏。



私たちの演奏は全体の大トリ、それだけでもプレッシャーなのに、なんとリハの後で曲の追加と構成の変更があり、練習もなしのぶっつけ本番!!
そのおかげで、みんな疲れでほとんど死んだような状態だったのが、失敗できない緊張でものすごい集中力を発揮。
結果、大喝采を浴びることができたのでした。気持ちよかった〜。

睡眠時間は短く、食事はコンビニで買ったり、深夜に麺粥屋に駆け込んだりと、普段の旅行では絶対味わえないような慌ただしさだったけれど、本当に充実した、音楽漬けの三日間でした。
たくさんの優しい仲間と先生方、ピアニストの森丘ヒロキさん、スタッフの方々、そして何よりいつもあたたかい言葉を掛けてくださり、香港に連れてきてくれて、最後まで緊張感を持たせてくれた(笑)weiwei先生に本当に感謝しています。





蝉しぐれ

August 25 [Thu], 2016, 12:00
蝉しぐれ
        茨木のり子

葛城山のふもと
真夏の光のなか
とろけるキャラメルになって
ほたりほたりと歩いていると
一言主社というやしろがあった
ここの神さまは
願いの一言だけはかなえてくれるという
つつましい神さま
かわいい神さま
一つだけというのなら
わたしの願いは決っている
人っ子一人いない社で手を合せた

〈逝ったあのひとが どうぞ安らかでありますように〉
とたん
ききとどけた!というように
いっせいの蝉しぐれ
さっきまでの森閑とは打って変り
森ぜんたい どよもすような蝉の声
それはただ
蝉たちのきまぐれであったかもしれないのに
それにさえ
小さなしるしを見てよろこぶ哀れ

けれど それ以来
わたしには見えるのです
ユカタに兵児帯のあなたが
いつか来るわたしを待って
この世とは別の時間を
悠々と散歩している夏姿が


おうちヨガ

August 22 [Mon], 2016, 13:28
通っているフィットネスクラブが耐震工事のため、今月からお休みしています。
その間(約7ヶ月)、全く体を動かさないのも体が固まって良くないのですが、新しいところを探して入会するのもちょっと面倒。

ということで、とりあえずDVD付きの本を買ってきておうちヨガを始めました。



近所の本屋で数冊あったうち、適当に選んだ本。
中身がオーソドックスだったのと、モデルさんが可愛いくて本のデザインが一番いいかな〜と。

20分前後のプログラムがいくつか入っていて、ちょうどいいです。
あんまり長いとしんどくて毎日続かないし、プログラムになってないと組み合わせ方がわからないからね。
基本的に怠け者なので、DVDで先生の声聞きながらでないと、やる気が起きないのです。

ネットで調べると「月ヨガ」っていうのがあって、月の満ち欠けと女性周期のリズムを合わせて実践するというヨガらしい。
これも面白そう。本が出ているようなので、次はこちらにチャレンジしてみようかな。



P R
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:akko
読者になる
アイコン画像 60〜70年代ROCK、映画、ピアノ 二胡 奈良が好き
    
2016年09月
« 前の月  |  次の月 »
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
forever leslie
最新コメント
アイコン画像akko
» ハノン (2016年09月09日)
アイコン画像ゴン太
» ハノン (2016年09月07日)
アイコン画像akko
» 香港滞在記 其の壱 (2016年08月31日)
アイコン画像ゴン太
» 香港滞在記 其の壱 (2016年08月30日)
アイコン画像akko
» 観音の里の祈りとくらし展U (2016年07月31日)
アイコン画像ゴン太
» 観音の里の祈りとくらし展U (2016年07月29日)
アイコン画像akko
» ほほえみの御仏 (2016年07月02日)
アイコン画像ゴン太
» ほほえみの御仏 (2016年07月01日)
アイコン画像akko
» ピアノ (2016年06月16日)
アイコン画像ゴン太
» ピアノ (2016年06月15日)
最新トラックバック
http://yaplog.jp/akko-chan/index1_0.rdf
メールフォーム

TITLE


MESSAGE

Yapme!一覧
読者になる