山田あかねの一喜一憂日記

ミラノにて
(記事数:11)

空の上の気分

2005年04月20日(水) 22:37
ミラノ最後の日は、最悪だった。
(という感想を帰りの機内で書いています)

まず、朝、ホテルに預けてあったパスポートとチケットを返してもらおうとしたら、なくなっているといわれる。同じボックスに、帰りのチケットも入っていたので焦る。

ねばり強く交渉しながら、ああ、当分ミラノから出られないのかしら、その場合、ホテル代はどっちが支払うのか、パスポートを再発行してもらうとして、何日間留まるのか、何して過ごそうかな、これ以上、買い物はあり得ないから、しずかに小説を書いて過ごせと天から言われているのかしら、と思いは千々に乱れる。

が、30分ほど、あれこれあった後、無事、発見。レセプションのおっさんの勘違いだったようだ。日頃謝らないと言われるイタリア人だが、しきりにアイムソーリーと言っていた。

しかし、不運は続く。
地下鉄で今日こそ、ブレラ美術館に行こうと思って駅まで歩く。だいたい10分くらいなんだけど、そこでチケットを忘れたことに気づく。地下鉄のチケットは1ユーロであるから、別に惜しいほどの金額ではない。しかし、本日帰る身からしたら、ホテルにおいてきたチケットが無駄になるとわかって悔しい。

さすがに戻る気力はないのでチケット購入して、地下鉄に乗る。
駅を出るとさらに不運が。

雨が降っている。しかも大雨に近い。おまけにすこぶる寒い。
ったくう。駅から美術館までは15分程だ。
ミラノに来てすぐに傘を買ったので、どうしても傘は買いたくない。しかもいつもは常備している簡易レインコートもすでにパッキングしてしまった。

気を取り直し、寒さと雨のなか、進む。狂信的な絵を見なくっちゃ。
が、さらに運命に見放され・・。

地下鉄に乗って

2005年04月19日(火) 07:41

そんなわけで、明日は東京へ帰る。
結構長かったなあ。

今日は地下鉄にのって、ブレア美術館へ行く。
有名な宗教画ってなんか、狂信的でへんてこだと思うので、それを浴びて刺激を受けようと思って。が、到着したら、月曜は休館日だった。とほほ。

しかたないので、ミラノの中心街でお買い物。
購入金額は、忘れることにする。
どうせ、来月、カードの請求がきて、ふるえることになるのだから、今はそっとしておこう。
(っていいのか、それで)

写真はミラノの地下鉄のホーム。
ヨーロッパの駅ってどこでもすぐに、映画が始まりそうなたたずまいがある。
かっこいいんだよなあ。

イタリア貴族のおうち

2005年04月18日(月) 06:24

本日は、ミラノでお世話になったコーディネーターの方のお宅にお邪魔する。ミラノから列車で1時間くらいの街に行く。
その方の奥様はイタリア貴族で、広大なお屋敷に住んでいる。
建物は11世紀に建てられたそうで、部屋の数も数えたことがないそう。
石づくりのものすごく雰囲気のあるお宅である。
ワイン用のぶどう畑、回廊式の庭園もあって、中世の貴族のお宅そのもの。
写真は、そのお宅の一画を映したもの。

ワインの製造もされていて、たくさんごちそうになった。
白、赤、そしてスプマンテまで。
ぶどうの木でできた薪をくべた暖炉で、火を見ながら、1000年前の食堂でワインを頂く。なかなかできない経験でした。


写真は、このお屋敷にくらす、秋田犬のアラシくん、10歳。
とてもひとなつこい犬で、主食はパスタだそう。さすがイタリア。

ミラノの休日

2005年04月17日(日) 08:18

本日より、おやすみ。
目が覚めたら、お昼過ぎでした。
ミラノは冷たい雨。
近所のスーパーで、折り畳み傘を買ってショッピングへ。
ホテルの近所に、グッチやプラダのアウトレットがあるというので、歩いて行ってみる。
写真は、途中のカフェでの朝ご飯。フォッカチャとカプチーノ。800円くらい。

問題のアウトレット、土曜日ということもあってか、結構な賑わい。
予想に反して、日本人はいなかった。1、2シーズン前のブランドものの服があるけど、サイズも少ないし、なにしろすごい量で探すのが大変。結局2時間近くいたけど、買ったのは、アルベルタ・フェルッティのパンツ1枚。60ユーロなり。(かなり安い)

物足りないので、ドウモ近くの、マックスマーラへ行く。
うう。
さすが、マックスマーラの国。安いじゃん。
日本で8万くらいのワンピースが3万くらい。
わ、買いじゃん。って感じだったけど、夕食の待ち合わせ時間がせまり、
短時間で買うのは諦める。
(革のコートが1800ユーロでこれも買いだと思う)

純愛という宗教

2005年04月16日(土) 08:34

ロケは夜からなので、午後、ドゥーモへ行く。
写真は、ドウモの屋根からの風景。
聖人たちが街を見下ろしているのが面白かった。

ゴシック建築が美しいとか、いろいろあれど、もっとも感じたことは、信仰心とはなにか、について。
あの巨大な建物を建てさせた背景について、考えてしまった。

そこにあるのは、ひとは何かを信じていないと生きて行けないということ。
ひとにとって、もっとも恐ろしいことが「死」であり、「死」を理解し、理解できないまでも、「死」を乗り越えるために、宗教が必要だったのだろうと思う。「死」はそれくらい恐ろしく辛いことだったのだろう。(今でもそれは同じにしろ)

そういった死に対する恐れが信仰心の奥底にあると思う。その強さ、激しさをドゥモという建物からひしひしと感じた。あれだけの建物をつくるのは、結局、ひとのなにかを(この場合はキリスト教という宗教)を信じる心ゆえなのだ。

20世紀に神は死んだ、と言われ、一応先進国では宗教という概念は終わったとされている。
じゃあ、あの強い信仰心に変わるものはなんだろうか。

それはずばり、ロマンチックラブ・イデオロギーでしょう。
つまり、「愛」ってやつですね。一般的には男女の愛。
宗教による戦争などの痛い経験のあと、20世紀のひとたちがすがりついたのは、身近なひとたちによせる信仰心のような、愛情だったというわけ。

宗教と純愛はよく似ている。
宗教をなくしたひとたちが、すがるように手に入れたのはが「愛」ってやつだったんですね。だから、狂信者と愛を信じるひとたちはとてもよく似ている。
蘇りを信じたり、永遠をうたったり。死はすべての終わりではない、と考えたがる。(気持ちはわかるけどさあ)

みんななにかを信じて、それにすがりたいんだよね。
新興宗教ブームと純愛ブームって根は同じなんだと思う。すがりたいひとたちのよすがだ。

もちろん、それを信じて、信じることで救われるとしたら、ほんと手軽でいいと思う。
できれば、私も入信したいけど、もはや、そういった信仰心をもてない身。
宗教も純愛もない荒野を歩いていくしかないのだった。
とほほ。

イタリアンタンポポ

2005年04月15日(金) 08:16

ミラノもだんだん春らしくなってきた。
写真はロケの合間にとった、タンポポ。
ミラノではデザインウィークといって、家具を中心とした最新のミラノデザインの展示会が開かれている。
今日は、その展示会場や、モンテナポレオーネ通りという、ブランドブティックが軒を列ねる場所を撮影した。
さすがデザインの国イタリアで、どれを見ても何を映しても美しかった。
ついでに、街行くひとたちもかっこよくて。

仕事が終わったのは23時半。
くたくた。
でも、明日でロケは終了。
なにがなんだかわからないうちに終わるのだった。

写真は、近所で見つけた情けない顔の可愛いミラノドッグ。

ミラノドッグ

2005年04月14日(木) 07:25

今日は、テアトルアルテという劇場でロケ。
合間に近くの公園に行く。
予想通り、ドッグランを発見。
写真はドッグランを示す看板。これもカワイイ。
さすが、デザインの国。

ロケの休憩時間の間、ずっと犬たちを見て過ごす。
犬を見ていると、疲れが飛んで行く。
ミラノの犬たちはとてもよくしつけられている。リードなしでお散歩するひとが多い。
平日の昼間なのに、結構な犬数が集まっていた。

芸術はひとを癒す

2005年04月13日(水) 07:26
今日は、日本画家の千住博さんを取材した。
作品もすばらしいが、お話が面白かった。面白いというのは的確じゃないかな。
テレビの仕事としてではなく、小説家としていたく参考になった。

千住さんは、ご自身の作品が飾られる会場を熱意をもって、点検された。照明や効果など、ひとつひとつ丁寧に見て行き、納得いかない部分は、スタッフと熱心に話しあっていた。自分は作品を絶対の自信をもって仕上げた。だから、それをきちんと伝えたい、そのために飾られる場はとても大切なんだと仰っていた。

一方で、「芸術とはコミュニケーションである」ともいわれ、つまり、自分だけがわかればいいものではなく、多くのひとに、自分の作品が理解されるように、努力しないといけないのだ、とも仰っていた。

すべて、耳の痛いことばかりである。
これまで、テレビというマスメディアに身を置き、多くのひとに理解される番組を作ることを目標にしてきた。だからこそ、小説というミーメディアに向かったし、小説に関しては、みんなに理解されなくても、わかってもらえるひとにだけ、読んでもらえればいいのだ、という気持ちがあった。
でも、それじゃあ、ダメなんだよね。少しでも多くのひとにわかってもらえるように、努めないと。

そして、自分が精魂こめた作品なら、最後まできっちり見届けること。
(ベイビーシャワーについては、表紙のイラストは自分で選ぶなど、こだわったけど、その他は甘かったと思う)

私ももっと自信を持とう。そして、絶対の自信がある、といえるような小説を書こう。そしたら、小さなことでくよくよせずに、やっていけるのかもしれない。

やっぱり、芸術っていい。シンプルにそう思った。
(もともと、うちの家系は芸術一家だし、祖父も父も芸大だし。子供のころから、絵や彫刻に囲まれて育った。美しいってことが正しいことだった。だから、絵や美術作品を見ると安心し、芸術家に会うとなぜかほっとする。すごくシンプルなんだもん、考えることが。みんな、自分の作品が大好きなんだよね)

ミラノで千住さんの作品を見て、だんだん、心の傷が治ってきた。
やっぱり、来てよかった。(寒いけど)

イタリア旅日記2

2005年04月12日(火) 03:15
寒い。とにかく寒い。
今朝は8時出発のロケで、小雨のなか、美術館の前で、絵の搬入を待つ。
これがイタリア時間のせいか、絵が到着したのは、一時間半後。
すっかり、身体中が冷えきった。

仕事は順調だけど、天気だけがいじわるをする。
寒さと雨と。
冬仕度でこなかったことをつくづく悔やむ。

あるイベントを撮影しているのだけれど、どこの国であろうと、クリエーターのひとたち、職人さんたちは、みんな同じだなとしみじみ思う。
少しでも、良い方向に向かって、模索する姿は美しい。その時は、言葉も国境も越える・・大袈裟にいうとそんなことを考えてしまった。

カメラマン、ビデオエンジニアはじめ、技術スタッフはみんなイタリア人。
カメラはさすが映画の国、ワンカットごとのきりとりが鋭い。映像を見て安心する。
現地スタッフは、ランチにビールをのみ、食後にはグラッパを飲む。すごいな。

ロケは続く。

イタリア旅日記

2005年04月11日(月) 00:45

9日、ミラノに到着。
予想よりずっと寒く、現地のコーディネーターの方々はダウンジャケットを着ている。ヨーロッパに来るといつも寒い思いをするからと、今回も結構冬装備できたけど、まさかダウンとは。

写真はホテルの窓から見えるミラノの風景。
ミラノは初めてだけど、想像してたよりずっとこじんまりした、地味な街。
パリやロンドンとはちがうなあ。

11日から始まる撮影のために現地を下見。2時間くらいしか寝ていないので、ふらふら。おまけに雨。
早めにホテルにもどり、夕食はバレル。
(って業界用語でそれぞれが勝手に食べること)

近所をお散歩してたら、元気が戻ってくる。ヨーロッパの町並みはきれいだし、ひとりで海外を歩くのはいつものことだけど、ちょっとウキウキする。美味しそうなデリを見つけ、ラザニアなどを購入。英語は通じないけど、お店のおじさんが優しくてほっとする。その後もブラブラしてケーキやさんを見つけ、デザートも購入。

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